毎年海外の著名な指揮者・オーケストラを招聘し、豪華なソリストとの共演を実現してきた「東芝グランドコンサート」。記念すべき第30回目を迎える2011年は、東欧の情景を色彩豊かに奏でるチェコ・フィルハーモニー管弦楽団、そして指揮者には、情熱的な演奏で圧倒的な人気を誇る巨匠チョン・ミョンフンを招くこととなりました。
東西南北のヨーロッパ文化が融合し、数々の歴史的な建造物を有する世界遺産都市“プラハ”。チェコ・フィルハーモニー管弦楽団は、プラハの「芸術家の家(ルドルフィヌム)」ドヴォルザーク・ホールを拠点に100年以上の伝統を築き上げ、また全世界で演奏活動を開催。その叙情豊かな響きでボヘミアの情景を彩る演奏で、クラシック愛好家だけでなく幅広く音楽ファンに感動を与えてきました。
指揮のチョン・ミョンフンは、世界各国で名門オーケストラとの共演を重ね、また日本においては東京フィルハーモニー交響楽団やNHK交響楽団への客演、シュターツカペレ・ドレスデン、スカラ・フィルなどとの来日公演で常に高い評価を獲得。この東芝グランドコンサートのシリーズでも、フランス国立管弦楽団(2000年)、フランス国立放送フィルハーモニー管弦楽団(2002年)、ロンドン交響楽団(2006年)を指揮し、歴史的名演を日本のファンに送り届けてきました。さらにソリストには、韓国が誇る若きピアニスト、チョ・ソンジン、すでに世界各地で活躍するバイオリニスト、庄司紗矢香を迎えます。
チョン・ミョンフンの情熱的な音楽とチェコ・フィルハーモニー管弦楽団の叙情豊かな響き、そしてチョ・ソンジンと庄司紗矢香という若きソリストによる才気溢れる音色をお楽しみください。
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<Aプログラム> ※3/10大阪、3/11福岡、3/12広島、3/13東京
♪チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 Op.23 (ピアノ:チョ・ソンジン)
♪ドヴォルザーク:交響曲 第9番 ホ短調 Op.95「新世界より」
<Bプログラム> ※3/16金沢、3/17名古屋、3/18仙台、3/19川崎
♪チャイコフスキー:バイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35 (バイオリン:庄司紗矢香)
♪ブラームス:交響曲 第4番 ホ短調 Op.98
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団(管弦楽) Czech Philharmonic Orchestra
プラハ国民歌劇場の付属オーケストラを前身とし、初のコンサートを行ったのは1896年で、指揮者はアントニン・ドヴォルザークだった。その後、1901年にオーケストラとして独立。ターリッヒ、クーベリック、アンチェル、ノイマンと世界最高級の指揮者が首席指揮者を務めた。90年以降はビエロフラーヴェク、G.アルブレフト、アシュケナージ、マカルがこの栄誉あるポストを歴任。2009/10シーズンからは、インバルが務めている。
また、ドヴォルザークやスメタナらの「お国もの」の演奏は追随を許さないうえ、ベートーヴェン、ブラームス、マーラー、ブルックナーといったレパートリーでもインターナショナルなオーケストラとして定評があり、優美な弦の音色とバランスのとれた豊かな管楽器の音色が絶妙のマッチングで紡ぎ出される特色は世界にファンが多い理由でもある。
チェコとして民主化になった直後の1990年の名物行事「プラハの春音楽祭」に1989年のビロード革命を経て42年振りにクーベリックが復帰した公演は歴史的名演として世界的な語り草になっている。
現在の本拠地は、超一流の音響を誇る「芸術家の家(ルドルフィヌム)」のドヴォルザーク・ホール。
チョン・ミョンフン(指揮) Myung-Whun Chung
1953年、韓国・ソウル生まれ。ピアニストとしてキャリアをはじめ、74年チャイコフスキー国際コンクール第2位。その後、指揮者としての活動を開始。89年パリ・オペラ座バスティーユの音楽監督就任以来、ウィーン・フィル、ベルリン・フィル等のオーケストラやテアトロ・フェニーチェやウィーン国立歌劇場等でのオペラ指揮を中心に多忙な日々を送っている。現在、フランス国立放送フィル音楽監督、アジア・フィルとソウル・フィルの音楽監督を兼任。指揮者として日本には1995年以来数多く来日、東京フィルやN響との演奏会のほか、シュターツカペレ・ドレスデン、スカラ・フィル、ロンドン響等の海外オケとも頻繁に来日。学生オケの指導を通じて教育活動にも熱心に取り組んでいる。また、アジアの音楽を通じた友情関係を築くために皇太子殿下と数度にわたって共演するなど、活発なアジア音楽外交を展開している。
チョ・ソンジン(ピアノ) Seong-Jin Cho ※3/10、11、12、13公演
1994年、韓国・ソウル生まれ。6歳からピアノを始める。これまでに、S.K.パク、S.J.シンに師事。2010年3月からソウル芸術高等学校で学ぶ。2008年、青少年のためのショパン国際ピアノコンクール(モスクワ)で第1位を受賞した。翌09年、第7回浜松国際ピアノコンクールにおいて過去最年少で第1位、また、日本人作品最優秀演奏賞、札幌市長賞を受賞。同年12月にはチョン・ミョンフンの指揮によりソウル・フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会に出演。2010年7月にはNHK交響楽団と東京、大阪、名古屋、福岡の4都市で公演をはじめリサイタルを行い、好評を博す。
庄司紗矢香(バイオリン) Sayaka Shoji ※3/16、17、18、19公演
1999年パガニーニ国際バイオリン・コンクールに史上最年少、また日本人として初優勝以来、アシュケナージ、デュトワ、ヤンソンス、マゼール、メータ、パッパーノといった名だたる指揮者と共演する。最近では、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管、サンクトペテルブルク・フィル、N響、東響、フィルハーモニア管、フランス国立放送フィル、シンシナティ響等のオーケストラと共演ほか、リサイタルや室内楽分野においても積極的に活動を 行い、レーピン、プレトニョフ、ラン・ラン、ゴランらとヴェルビエ音楽祭などに出演。ドイツ・グラモフォンより、ベートーヴェンのソナタ集にて、待望の6枚目のアルバムをリリース。同時に、ジャンルカ・カシオーリと日本デュオ・リサイタルツアーも開催。
1999年度都民文化栄誉章、2000年出光音楽賞、2010年第60回芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。使用楽器は、上野製薬会社上野名誉会長より貸与の1729年製ストラディヴァリウス“Recamier”。
開催年 | オーケストラ | 国 | 指揮者 | ソリスト | |
第1回 | 1982年 | フィルハーモニア管弦楽団 | イギリス | ウラディーミル・アシュケナージ | ウラディーミル・アシュケナージ |
第2回 | 1983年 | ブダペスト・フィルハーモニー管弦楽団 | ハンガリー | 小林研一郎 | アンドラーシュ・コーロディ ジュラ・キシュ アーノシュ・シュタルケル |
第3回 | 1984年 | アムステルダム・フィルハーモニー 管弦楽団 |
オランダ | 小林研一郎 パーヴォ・ベルグランド |
エミール・ギレリス コロシュ・コヴァーチ シルヴィア・シャシュ |
第4回 | 1985年 | フィルハーモニア管弦楽団 | イギリス | サイモン・ラトル ネヴィル・マリナー |
なし |
第5回 | 1986年 | スロバキア・フィルハーモニー管弦楽団 | チェコ | スデニェク・コシュラー ピストリーク・レジュハ |
ギュルシン・オナイ 中村紘子 堀米ゆず子 |
第6回 | 1987年 | スウェーデン放送交響楽団 | スウェーデン | エサ=ペッカ・サロネン | ホーカン・ハーゲゴールド 藤川真弓 練木繁夫、岩崎洸 |
第7回 | 1988年 | ハンガリー国立交響楽団 | ハンガリー | アダム・フィッシャー 小林研一郎 |
漆原啓子 アンドレイ・ガブリロフ ミクローシュ・ペレーニ |
第8回 | 1989年 | スペイン国立管弦楽団 | スペイン | ラファエル・フリューベック・ デ・ブルゴス |
アリシア・デ・ラローチャ アンヘル・ロメロ 前橋汀子 |
第9回 | 1990年 | オーストリア放送交響楽団 | オーストリア | ピンカス・スタインバーグ マンフレート・ホーネック |
エルフィー・ホバート 堤 剛 清水和音 |
第10回 | 1991年 | フランス国立放送フィルハーモニー 管弦楽団 |
フランス | マレク・ヤノスフキ | パスカル・ロジェ ラファエル・オレグ 長谷川陽子 |
第11回 | 1992年 | プラハ国立歌劇場管弦楽団 | チェコ | ズデニェック・コシュラー 現田茂夫 |
佐藤しのぶ レオ・マリアン・ヴォディチカ 仲道郁代 |
第12回 | 1993年 | オスロ・フィルハーモニー管弦楽団 | ノルウェー | マリス・ヤンソンス | 渡辺玲子 マリアンネ・ヒルスティ |
第13回 | 1994年 | アメリカン・シンフォニーオーケストラ | アメリカ | レオン・ボッツスタイン | 中村紘子 アン・アキコ・マイヤーズ |
第14回 | 1995年 | イタリア国立放送交響楽団 | イタリア | フランク・シップウェイ グイド・マリア・グイダ |
村治佳織 イェルダ・コダリ カルロ・ヴェントレ ロベルト・セルヴィーレ リッカルド・フェラーリ 東京オペラシンガーズ |
第15回 | 1996年 | モスクワ・フィルハーモニー交響楽団 | ロシア | ワシリー・シナイスキー | 三船優子 ヒプラ・ゲルズマーワ 長谷川陽子 |
第16回 | 1997年 | ハンブルク北ドイツ放送交響楽団 | ドイツ | ヘルベルト・ブロムシュテット | ゲルハルト・オピッツ ディヴィット・ギャレット |
第17回 | 1998年 | ドレスデン国立歌劇場管弦楽団 | ドイツ | ジュゼッペ・シノーポリ | ハンナ・チャン |
第18回 | 1999年 | トゥールーズキャピトル国立管弦楽団 | フランス | ミシェル・プラッソン | レオンティーナ・ヴァドゥーヴァ 樫本大進 |
第19回 | 2000年 | フランス国立管弦楽団 | フランス | チョン・ミョンフン | ペーテル・ヤブロンスキー 諏訪内晶子 |
第20回 | 2001年 | ハンガリー放送交響楽団 | ハンガリー | タマーシュ・ヴァーシャリ | ミッシャ・マイスキー 中丸三千繪 |
第21回 | 2002年 | フランス国立放送フィルハーモニー 管弦楽団 |
フランス | チョン・ミョンフン | エレーヌ・グリモー セドリック・ティベルギアン 佐藤俊介 |
第22回 | 2003年 | ベルギー国立管弦楽団 | ベルギー | ミッコ・フランク | 佐藤しのぶ リーラ・ジョセフォウィッツ ジャン・イヴ・ティボーテ |
第23回 | 2004年 | バンベルク交響楽団 | ドイツ | ジョナサン・ノット | 上原彩子 五嶋龍 |
第24回 | 2005年 | フランクフルト放送交響楽団 | ドイツ | ヒュー・ウォルフ | 村治佳織 諏訪内晶子 |
第25回 | 2006年 | ロンドン交響楽団 | イギリス | チョン・ミョンフン | 横山幸雄 ジュリアン・ラクリン |
第26回 | 2007年 | フィンランド放送交響楽団 | フィンランド | サカリ・オラモ | ミッシャ・マイスキー セルゲイ・ナカリャコフ アリーナ・ポゴストキーナ |
第27回 | 2008年 | シュトゥットガルト放送交響楽団 | ドイツ | ロジャー・ノリントン | ジャニーヌ・ヤンセン 小菅優 |
第28回 | 2009年 | ケルンWDR交響楽団 | ドイツ | セミヨン・ビシュコフ | 田村響 ヴィヴィアン・ハーグナー |
第29回 | 2010年 | ロイヤル・ストックホルム・ フィルハーモニー管弦楽団 |
スウェーデン | サカリ・オラモ | アリス=紗良・オット 諏訪内晶子 |