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LIVE REPORT

秦 基博


シンプルなステージ、
透明感のある歌声で観客を魅了!

2013.3.25.MON
“HATA MOTOHIRO “Signed POP” TOUR 2013”
NHKホール(東京)
秦 基博

今年1月30日に、ヨコハマタイヤのCMソングや人気アニメ『宇宙兄弟』のエンディングテーマ曲などを収録したアルバム『Signed POP』をリリースし、オリコン3位のヒットとなっている秦 基博が、そのアルバムをテーマにした全国ツアーを開催中。多彩な楽曲の数々と、力強く透明感のある歌声で、観客を魅了するステージを繰り広げている。

秦 基博の登場を待ちきれないといった様子で、パンッパパンという手拍子が響き渡る会場。うながされるようにしてステージに現れた秦は、バンドのメンバーと共におもむろに楽器を準備しながらスッとひと息吸い込んで、ジャカジャーンと一発!勢いのあるギターをきっかけに、ライブがスタートした。ギターのストロークとドラムのビート、そして観客の手拍子が、曲が進むにつれて自然と融合して会場が一つになって行くと、一緒に歌を口ずさむ観客の笑顔も、どんどんキラキラとした輝きを増していく。ギターをかき鳴らしながらマイクに向かう秦の表情は、それに負けないくらい嬉しそうで、とてもいい顔をしている。

秦基博秦基博

この日は、2月20日の千葉県文化会館を皮切りにスタートした全国ツアー、“HATA MOTOHIRO “Signed POP” TOUR 2013”の前半の山場である、3月25日と26日のNHKホール2デイズの1日目。4枚目のアルバム『Signed POP』を携えてのツアーということで、「グッバイ・アイザック」や「Girl」「初恋」「Dear Mr.Tomorrow」など、ステージではアルバムからの楽曲を中心に披露。心に染みる恋の歌もあれば、ソウルミュージックのようなサウンドを聴かせたり、アコギをエレキギターに持ち替えて歌うキレのいいロックンロールもあったりと、実に多彩な楽曲がセットリストに並んだ。CDで聴くよりもエモーショナルな印象の秦の歌声にあおられるように、観客のテンションもどんどん上がる。

もちろん代表曲もたっぷりと披露してくれた。デビュー初期のナンバーでは客席から歓声があがり、瑞々しさは変わらずとも深みの増した歌声に場内は満たされ、アップテンポのライブ定番曲では、観客は一斉に身体を揺らしはじめ、爽やかなサビメロに載せて、頭の上で手拍子。花冷えする外の寒さとは裏腹に、会場はちょっとした初夏のムードになった。

秦基博秦基博

前回のツアー以来約2年ぶりのNHKホールとのことで、MCではアマチュア時代に渋谷エッグマンでライブをしたことや、センター街でのハプニング、さらには渋谷にまつわる思い出として、先ごろ移設された東急東横線の旧地上ホーム上で「アイ」のミュージックビデオを撮影したときのエピソードなどを語った。ジョークを飛ばしたり、自虐的な話題で笑いを誘うなど、たまにチラリとユーモアをのぞかせるギャップも彼の魅力の一つだ。

聴き応えがあったのは、中盤で披露したアコースティックギター1本の弾き語りだ。静かなギターの音色、透明感がありながら力強さを携えた歌声は、一瞬にして会場をピッとした張り詰めた空間に一変させた。静けさの中に響く、スーッと息を吸い込む音や、ギターのフレットの上を指がすべるキュッキュッという音が、実にいい効果音となって心地よい空間を作り出す。ステージの秦をまっすぐ見つめ、一心に歌声に耳を傾ける観客は、静かにその空間に溶け込んでいった。

秦基博秦基博

春だというのに急に気温が下がり、あいにくの雨降りという外の天気とは裏腹に、NHKホールの中には、ときに身体を熱くさせ、ときに心をやさしく温める、上質の音楽空間が広がっていた。大げさなセットや演出らしい演出はなく、実にシンプルという印象のライブステージ。しかしそこからは、小細工なしでただ歌を届けるという力強い意思が、ありありと伝わって来た。想像力を働かせるまでもなく、ただ歌声に耳を傾けるだけで、目の前には様々な風景が広がった。

当日は、劇場アニメーション『言の葉の庭』のイメージソングを新曲として5月29日にリリースすることも発表。ツアー後半戦のどこかでは、その新曲が聴けるサービスがあるかも。そのときは、どんなにステキな風景を見せてくれるのか?会場に足を運ぶ楽しみが、また一つ増えた。

text by 榑林史章  photo by 岩佐篤樹

TICKET

“HATA MOTOHIRO “Signed POP” TOUR 2013”

2/20(水) 千葉・千葉県文化会館 大ホール
2/22(金) 兵庫・神戸国際会館 こくさいホール
2/23(土) 和歌山・和歌山市民会館 大ホール
2/26(火) 神奈川・神奈川県民ホール
3/6(水) 高知・高知県立県民文化ホール
3/8(金) 熊本・市民会館崇城大学ホール(熊本市民会館)
3/9(土) 福岡・福岡サンパレス
3/16(土) 香川・サンポートホール高松
3/25(月)・26(火) 東京・NHKホール
4/5(金) 奈良 ・なら100年会館 大ホール
4/7(日)・8(月) 大阪 ・グランキューブ大阪(大阪国際会議場)
4/13(土) 宮崎 ・宮崎市民文化ホール
4/14(日) 鹿児島・宝山ホール(鹿児島県文化センター)
4/20(土) 栃木・宇都宮市文化会館
4/21(日) 群馬・群馬音楽センター
4/29(月・祝) 静岡・清水文化会館マリナート 大ホール
5/2(木) 山口・山口市民会館
5/3(金・祝) 広島・広島文化学園HBGホール
5/5(日) 岡山・倉敷市民会館
5/6(月・祝) 鳥取・米子コンベンションセンター
5/9(木) 長野・まつもと市民芸術館
5/11(土) 石川・北陸電力会館本多の森ホール(旧石川厚生年金会館)
5/22(水) 新潟 ・新潟県民会館
5/24(金) 福島・郡山市民文化センター 大ホール
5/25(土) 宮城・仙台サンプラザホール
5/31(金) 愛知・名古屋国際会議場 センチュリーホール
6/5(水) 埼玉・大宮ソニックシティ
6/7(金) 岩手・岩手県民会館 大ホール
6/10(月) 北海道・ニトリ文化ホール

チケット情報

PROFILE

秦基博

1980年、宮崎県日南市生まれ。横浜育ち。3人兄弟の末っ子。2006年7月「Augusta Camp 2006」にオープニングアクトとして登場し、一躍注目を集める存在となる。2006年11月にシングル「シンクロ」でメジャーデビュー。

2007年9月、1st ALBUM「コントラスト」リリース。オリコンウィークリーチャート初登場5位を記録し、一躍ブレイク。その後精力的なライブ活動を展開し、2011年12月には自身三度目となる日本武道館公演を全編弾き語りで行うなど、ライブアーティストとしても着実にキャリアを重ねる。

これまでに、「鱗(うろこ)」「朝が来る前に」「Halation 」「アイ」などのヒットシングルを含む14枚のシングル、及び4枚のアルバムをリリース。現在、4thアルバム「Signed POP」を携えての全国ツアー中。
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INFORMATION

【ALBUM】

>『Signed POP』

秦基博
『Signed POP』
シングル曲「水無月」「Dear Mr.Tomorrow」「初恋」「グッバイ・アイザック」、1st EP表題曲「エンドロール」他、全13曲を収録した4thアルバム。

初回生産限定盤A[CD+DVD]
AUCL-114~115 3,990円(税込)
*特典DVD付 紙ジャケット仕様

初回生産限定盤B[CD+Bonus CD]
AUCL-116~117
3,675円(税込)
*ボーナスCD付 紙ジャケット仕様

通常盤[CD]
AUCL-118
3,059円(税込)

★New Single「言ノ葉」、5月29日(水)発売決定!
ニュー・シングルは新海 誠 監督の新作アニメーション『言の葉の庭』イメージソング&エンディングテーマ。 「GREEN MIND 2012」LIVE DVD付属の豪華2枚組・初回生産限定盤も同時リリース。

CD情報


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