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後編


斎藤:落ち込んでるところをワッと落として。僕が好きなのは、羽生くんが外国人選手に吹っ飛ばされるシーン。すごくいじりがいがあって、非常に好きなんですよ。
羽生:たとえば昨日の大宮戦だったら、トニーニョ(大宮アルディージャ)。前期はボランチやってたんですけど、全然ボールを見ないんですよね。彼がボールを持っているときに適当に足とか蹴ったら、片言の日本語でキレてきて。「ソーリー、ソーリー」って言っておきました。
会場:笑い
北澤:何か「すごく仲のいいチーム」っていう印象があったんですけど……仲悪いですか? かなり言い合ってると思いますけど。
斎藤:そうですね。巻選手も代表選手になっちゃったんで話しかけづらくて。
会場:笑い
北澤:普段の生活の中で「代表選手だな」って感じるときってあるんですか?
斎藤:まぁ、なかなか人を寄せ付けないオーラが出てますから。
巻:いやいやいや。ダイさんなんか、練習直前までマンガ本読んでますからね。30歳じゃないですよ。少年の心を持った選手。
羽生:遠征のバスの移動とかで、真っ先にゲームの電源つけるのダイさんですから。
北澤:ゲーム好きでマンガ好き?
斎藤:やめられないですね。
北澤:どっちが?
斎藤:どっちもですね。
北澤:そういうの参加されないんですか、2人とも?
羽生:僕は読書。
巻:僕は「ガキだなぁ」と思って見てます。
北澤:で、巻選手の趣味とかは?
巻:マンガと、ボーッとしてます。
北澤:スケジュールを聞くとあまりオフがなさそうですけど、オフの過ごし方は?
巻:僕は映画を見に行ったり買い物に行ったり、普通の男の子をやっています。
会場:笑い
羽生:みんなコメントしづらくなっちゃう。
北澤:自分で言って照れちゃってますね。羽生選手は?
羽生:とりあえず寝られるだけ寝て、あとはおいしいもの食べに行きたい。
北澤:それって願望じゃないですか。みなさんいいところ紹介してあげて下さい。斎藤選手は? 結婚されてますが。
斎藤:そうですね。マンガとかゲームとか。
北澤:さみしいじゃないですか、それじゃ。
斎藤:普通の男の子なんで。
北澤:さすが関西にいた経験があるだけに頑張ってますね。
斎藤:そうですね。いつも「インチキ関西人」って言われてます。
北澤:先ほどの質問の中で「着実にレベルアップしている」に皆さんYESで答えていましたが、具体的にはどういう点がということをちょっとお聞きしたいんですけど。羽生選手から。
羽生:たとえば、昨日みたいな試合を取れるということですね。それはやっぱり、最初は走るだけだったみたいな感じもありましたけど、「それじゃダメだ」みたいになってきて。段階を経ていろいろ教えられてきたんで、「こういう試合になったときにどうするのか」っていうのを考えるようになったので。自分自身もそうだし、チームも悪いなりに「じゃ、どうしようか?」というのが多少できるようになったのではないかと思います。
北澤:それがたとえていうと、バスのサイドミラーにぶつからないとか。
羽生:そこを見据えて3年目にきたと思います。
北澤:3年目に開花するかどうかと。
羽生:そうです。サイドミラーから学んだものもあったし。
北澤:なんかスゴイですね。どうですか斎藤選手。
斎藤:オシム監督が来て1年目とかは、ジェフは警戒されていなかったんで、普通に攻めてきてくれたりしてたんですけど。2年目3年目になって、わりと引いて守ってくるチームが増えて。
北澤:スペースを消されて。
斎藤:そういうチームが増えてきたんで、なかなか思うように自分たちのサッカーができない試合がけっこう増えてきて。それでも、自分たちのサッカーを貫き通してやってきて、そして勝ち点を取ることができるようになったというのは、すごく成長したんじゃないかなと思います。
北澤:昨日のゲームはまさにそうですよね。どうですか巻選手。
巻:その通りだと思います。
北澤:頭以外の話で、何か考え方とか変わりましたか。
巻:チームは着実に成長していると思います。
北澤:生活面ではどうですか。やっぱりサッカーのことを中心に考えるようになったんじゃないですか。
巻:そうですね……そうでもないです。
会場:笑い
巻:でも、毎日充実してます。
北澤:続きまして、「今シーズンの成績には満足している」の質問には、全員が満足していないということですが、どのへんがでしょう?
斎藤:やっぱり、内容的に勝っている試合で勝ち点を落として引き分けたりという試合が今までの中で何試合かあって。昨日は逆に、内容がよくなかった中で勝ち点3が取れたというのは非常に大きかったところですね。これからは内容よりも勝ち点が重要になってくると思うので、やっぱり取れているはずの勝ち点を失ったというのは事実としてあるので、いまの順位には当然満足していないですね。
北澤:そういった中で、得意なチームと苦手なチームがあるかと思うんですが、1シーズン制になって2回負けたチームっていまのところあります?
斎藤:セレッソ大阪に今年2回負けました(2005年7月6日、長居スタジアム、セレッソ大阪2-0ジェフユナイテッド市原・千葉、2005年8月24日、市原臨海競技場、セレッソ大阪2-1ジェフユナイテッド市原・千葉)。
北澤:セレッソ大阪にいた斉藤さんとしてはいかがなもんでしょう?
斎藤:頑張っているんじゃないですかね。
会場:笑い
北澤:羽生選手は、得意なチームと苦手なチームってあります?
羽生:結果だけ見ると、相性が悪いチームはありますね。逆にいえば、自分たちのプレイができればどこにも負けない自信はあるから。
会場:拍手
羽生:いまのいいコメント?
北澤:素晴らしい!
羽生:だから僕はYESとNOと両方挙げたんですけど。
北澤:そういう意味ですね。深いですね。オシム監督よりも先に行ってるじゃないですかね。
羽生:たとえばナビスコカップの浦和レッズ戦(2005年8月31日、駒場スタジアム、ジェフユナイテッド市原・千葉3-1浦和レッズ)なんか、監督もよくいうんですが選手個人で見れば、僕らより上の代表クラスの選手を一杯抱えてますけど、結果的には巻くんが1点入れてくれていい試合ができたし。自分たちのプレイができないときがあって、自分たちよりも順位が下のチームに負けてしまうのは悔しい。それを残念に思います。
北澤:でも、ジェフを苦手とするチームは多いんじゃないですかね。
斎藤:引いて守ってくるチームは……。
北澤:ちょっとごめんなさい。いま巻選手が明らかに「俺の順番だろう」って顔をしましたよね?
会場:笑い
羽生:「俺しゃべってねぇよ」みたいな顔してました。
巻:そんなことないですよ。いま目が合ったから、「俺に来るのかな」と思って。
北澤:このへんが代表のオーラですかね。
羽生:そうですね。
斎藤:引いて守ってくる、スペースを消すチームっていうのは、昨日のような戦い方をされたときっていうのは、非常に自分たちのサッカーを出しにくいっていうのは事実なんで。相性というよりも、良さを消されるチームっていうのはやっぱりやりにくいです。
北澤:どうですか巻選手。お待たせしました。
巻:そうですね。
北澤:特に一番ゴール前の選手っていうのは、危険な存在でもあるわけだから、研究されることも多いと思うんですよ。そのあたりはどうですか。
巻:最近はなかなかスペースがないですね。ゴール前の人数が多いです。
羽生:人数は変わらないよ。まだいまのところ11対11だけど。
会場:笑い
巻:でも、けっこう調子が悪いときに点を取ったりするんですよ。「今日は体が重いな」っていうときとか。
斎藤:じゃ重くしとけよ。
巻:この間のレッズ戦もすごく体が重くて、「今日はダメだな」と思っていたら点取っちゃったんで。
北澤:無駄な動きをしなくなるからね。
巻:多分そうだと思います。
北澤:ゴールに集中するんだ。
巻:無駄な動きをなくしてゴール前にいたからですかね。それはどうかわからないですけど。
斎藤:何でお前否定するの?
北澤:だけど、研究されてきますよね、この後。残り10試合といい、ナビスコカップといい。それに打ち勝っていかなければ。
巻:まぁそこは後ろにまかせて。
斎藤:巻さん、僕、しゃべっていいですか。
会場:笑い
斎藤:上位のチームとまだ試合を残しているし、優勝する可能性っていうのは残っているんで。他力本願ですけど勝っていくことによって上にプレッシャーを与えるというのはすごく大事なことなんで。まぁ巻がいっぱい点取ってくれれば。
北澤:その辺について、オシム監督がチーム内に具体的に何か「こうしたい」というのは言ってるんですか?研究してくる相手に対してどうしたいとか。
羽生:そうですね、研究されていると思いますけど。でも、監督もやることが変わってきているっていうか。僕が勝手に思っていることかもしれないんですけど、1年目と今やっていることとはけっこう求められていることが違うと思うんで、それを監督が意識させないように選手にやらせるのがうまいと思うんで。もちろん、練習の意図を考えながらやらなくちゃいけないと思いますけど、与えられたことを100%やることが重要だと思います……あれ、答えになってなかったかな?
北澤:いや、深いなと思って。リーグ戦でいうと残り10試合、ナビスコも含めて、巻選手はどうですか? 何ゴール挙げましょうか。
巻:特に目標とかないですね。チームが困っているときに点を取れれば一番いいと思います。
北澤:カッコイイですね。
巻:常にそういうゴールを目指しているんですけど。全試合点が取れれば一番いいと思うんですけど。
北澤:斎藤さんよろしいですか、全試合ゴールで。
巻:やっぱりちょっと修正させて下さい……でもやっぱり、ここぞっていうときに点を取れればいいと思います。
北澤:先ほどからも、オシム監督の話が中心になっているんですけど、「来期以降も監督にはチームに残って欲しい」にはみなさんYESですが、残って欲しいですか。まだまだ完成型ではないですか。どうですか斎藤選手。
斎藤:やっぱりオシムさんが来てから、僕自身のサッカー観というのも変わったし、多分ここにいる3人だけじゃなくて、控え選手も含めて、全員がオシムさんには残って欲しいと思っていると思います。
北澤:どうですか羽生選手。
羽生:試合に出ている人はもちろん、来年もいてくれたら自分をわかってもらえている監督という意味では「残ってもらいたい」と思うんですけど。試合に出ていない人も、得るものがすごく大きい監督だと思う。選手が成長するという意味で、素晴らしい監督だと思います。
北澤:選手が成長するっていうのは、プレイヤーとしてももちろんだし、人として何か人生観変わったりしますよね。どうですか巻選手。来年も怒られたいですか?
巻:そうですね。怒られていた方が逆に集中できます。僕なんか1 年目2 年目はサブで、試合に出ていなかったんですけど、そういう中でも出ていない選手をしっかり見ているんです。選手のことをすごく考えてくれる監督だと思いました。人間としても選手としても、成長させてもらってるなというのはすごく感じますね。
北澤:お客さんも先ほど皆さん拍手をされましたけど、やっぱり来年も残ってもらいたいですか?
会場:拍手
北澤:会場の皆さんは練習にも行かれていると思いますけど、「勝っているから残ってもらいたい」と思う方もいらっしゃると思います。だけど、選手だけでなく、みんなに支えられているチームってすごいですね。そうないですよね。さて、ジェフはスタジアムが新しくなって、9月7日に蘇我スタジアム(フクダ電子アリーナ)で練習試合がありましたけど、お客さんも入られてやったわけですよね。行かれた方いらっしゃいますか。
会場:挙手
北澤:新しい蘇我スタジアムでプレイした印象はどうですか。
斎藤:試合自体は僕は出る機会がなかったんですけど、スタンドから見ていてもサッカー専用スタジアムなので非常に見やすいし、ピッチも非常にきれいに見えたし、早くやってみたいです。
北澤:こけらおとしの初戦は?
斎藤:10月16日。
北澤:ナビスコカップ?
斎藤:Jリーグの横浜F・マリノス戦です。
北澤:皆さんよく知ってますね。失礼いたしました。後で皆さんに怒られそうですね。マリノスが初戦なんですか。手強い相手ですね。何節ですか? けっこういいところですよね。順位がどうなっているか、かなり盛り上がるんじゃないですか。羽生選手と巻選手はプレイしましたか?
羽生:いや、やってないです。
北澤:スタンドで観戦された?
羽生:はい。僕が印象的だったのは、屋根が全体に付いていて、1000人くらいファンや関係者の人がいたと思うんですけど、歓声がよく聞こえました。
北澤:いいですねジェフ。ナビスコカップはいいところまで行ってるし、スタジアムは10月から新しくなるし。巻選手、初ゴールなんていうのはどうですか。
巻:はい、頑張ります。
北澤:大事な試合になりそうですもんね、その日は。巻選手はそのスタジアムでは試合に見られたんですか。
巻:見ました。
北澤:どうですか印象は。
巻:選手としては、グランドがフラットで、ボールが回しやすいというのはありました。
北澤:今後は千葉と市原のスタジアムを一緒に使いながら、蘇我スタジアムのこけら落としを満員にしていくことが重要ですよね。順位はもちろんですし、みなさんの力で盛り上げて。それまでに順位を上げておかないといけないですね。
斎藤:非常に重要な試合になると思うし、お客さんも楽しみにしている試合なので、必ず勝ちたいと思います。
会場:拍手
北澤:いままでの市原臨海競技場には、不敗神話があったじゃないですか。途切れちゃったですけど。30いくつまでありましたよね。31勝? 何でそんなにホームでは強いの?
斎藤:正直、臨海でやるときはやる前から負ける気がしないんですよ。それは非常にいい
ことだと思います。
北澤:いつも勝ってるから?
斎藤:それもあります。臨海の雰囲気は独特というか、1点先に取られても逆転できるんじゃないかなという雰囲気でできるんで、気持ちに余裕があるんです。
羽生:対戦相手もちょっとやりづらいんじゃないかなと思いますけど。
北澤:でも、引き分けをはさんで32勝っていうのはすごくないですか。巻選手!
巻:そうですね。すごいと思います。
北澤:他人の話じゃないんだから。
巻:臨海は風が強いんですよ。そういう戦い方も相手チームはあまり知らないんじゃないですかね。
北澤:そして新しい蘇我スタジアムでも、また新しい不敗神話を作らなくてはいけないわけですね。
巻:頑張ります。多くのサポーターが応援しに来てくれると思うので、皆さんにいいサッカーを見せないと始まらないと思いますし、不敗神話を作っても、お客さんが来てくれなかったらすごくさみしいんで、勝ちながらお客さんがたくさん来てくれるのが一番いいんで、まずはいいサッカーをしたいですね。
羽生:不敗神話というよりは、質の高いサッカーをして、極端な話、負けてもいい試合だったというか、熱い試合だったというか、そういう評価をもらえるような試合をしていって、その結果新しいスタジアムが満員になって、さらに勝てたりするのがいちばんいいと思いますけど。
北澤:いいサッカーをしていくということですよね。ジェフはサポーターと選手の関係はどうなんですか。順位が悪いと、サポーターと選手が対立したりするじゃないですか。逆に交流会があったりとか、感謝デーが盛り上がるとか。この場を借りてサポーターの皆さんに言いたいことはありませんか。
斎藤:僕らはサポーターの皆さんに非常に温かく応援していただいてると思っているんですけど、逆に僕たちの方が聞きたいですね。
北澤:「どう俺たちのことを思っているのか」と。巻選手はサポーターの方々に何かありませんか。
巻:すごく力になっています。特に浦和レッズ戦なんかそうですけど、アウェイだと客席に少ししか入れないじゃないですか。そういう中でも、レッズのサポーターに負けないぐらい大きな声援を送ってくれたりすると、頑張らなきゃいけないという気持ちになれますし。すごく感謝しています。
北澤:レッズと対戦する時って、確かにアウェイ側サポーターの場所って小さくなるじゃないですか。僕がヴェルディの時もそうだったし。ああいう時こそ、サポーターのパワーを感じますよね、逆に。羽生選手はどうですか。「実は俺、みんな気づいてないけど、サポーターのために、こう考えてこう行動をしているんだけど」なんていうことありませんか。「試合の後に、こういうつもりで手を振ってるんだけど」とか。
羽生:柏戦(2005年8月21日、日立柏サッカー場、柏レイソル1-2ジェフユナイテッド市原・千葉)のときに、浩司さん(中島)か誰かの誕生日で、自分は点を取ったし、最後の方まで出たから、「直剛コールくらい来るのかな」と思ったら、そうしたら9割は浩司さんで、残り1割を期待してたのに阿部(勇樹)とか、そのへんがコールされて、「アレ~?」と思いました。
会場:笑い
羽生:「俺、今日あんまり良くなかったのかな」と。そんな思いがあって。でもぼく自身は、試合の後は疲れているし、声援に手を振ってワーワー応えるの、苦手なんですよ。それでスタスタ歩いていっちゃってるんですけど、サポーターの皆さんに感謝の気持ちは忘れていないぞ、ということをこの場を借りて言いたいですね。
会場:拍手
北澤:大切ですよね、そういうメッセージは。温度差が変わってしまうとよくないし。羽生選手の具体例を聞いて、巻選手はどうですか。
巻:僕も試合の後は苦手なんです。苦手というか、シャイな方なので。自分で言うのもなんですけど。でもやっぱり感謝しています。
北澤:斎藤選手はどうですか。
斎藤:引き分けたり負けたときに、申し訳ないという気持ちがあるぶん、勝った時に一緒に喜びあいたいという気持ちが自分の中にあって。勝った時は、自分がサポーターみたいな気分になって。
羽生:そりゃ違うでしょ。選手だよ。
斎藤:ちょっと違ったかも。でも一緒に喜びあいたいという気持ちは本当に強いので、ひとつでも多く勝って、皆で喜びたいですね。
 
北澤:このお三方以外にも、それぞれの選手にサポーターへのメッセージが隠れているんで、それを見抜いてくださいね。「あ、これは、このサインだな」と。そのへんは逃さないようにしていただければ。あっと、ただいま浦和レッズ対サンフレッチェ広島(広島ビッグアーチ)の結果が入りました。随分荒れた試合ですね。4-3で浦和が勝ちました……これによりますと、ジェフは5位ですね。3位以下勝ち点差7点ですよね。この試合
は引き分けたら一番よかったんですけどね。浦和は上に行ってしまった。次の対戦は?
斎藤:エスパルス(2005年9月24日、市原臨海競技場、ジェフユナイテッド市原・千葉-清水エスパルス)です。
北澤:勝たないといけないですね、こうなったら。
齋藤:そうですね。最初の対戦(2005年4月23日、日本平スタジアム、清水エスパルス2-1ジェフユナイテッド市原・千葉)で負けているんで。
北澤:これまで6敗? うちセレッソが2つ。次の清水は大事な戦いになりますね。やっぱり4位、5位あたりでいるためには、ここで負けると順位が下がってしまう可能性がありますからね。で、11の質問の最後の質問に、「今年は必ずタイトルを獲る」というのがありますが、みなさんまっすぐYESを挙げられました。お客さんも拍手をされました。いかがですか?
斎藤:本当に、僕たちがオシムさんに優勝を捧げなければいけないという気持ちが強いので。僕個人の意見で言うと、自分が優勝したいというよりは、「まずは監督に優勝を」という気持ちが強いですね。
北澤:去年とか、一昨年とか、いいところで足踏みしましたからね。
斎藤:そういうときはサイドミラーに当たってますね。
羽生:当たってない、当たってない。
北澤:やっぱりオシム監督に優勝をプレゼントしたい。
斎藤:そうですね。
北澤:Jリーグでもナビスコカップでもチャンスがあるから。皆さんもタイトルを獲って欲しいという願いはあるでしょうけど、やっぱり可能性があるからこそ、その思いが拍手で伝わってくる。
羽生:可能性としては、やっぱりナビスコをしっかり。準決勝のホームでの浦和戦(2005年10月5日、市原臨海競技場、ジェフユナイテッド市原・千葉-浦和レッズ)をしっかり戦って、そこが大きなチャンスだと思うんで。まずナビスコを獲って。Jリーグは勝ち点だけ見ると他力的なところが大きいんですけど、とにかくがんばります。
北澤:タイトルは欲しいですよね。
羽生:タイトル、欲しいですね。
北澤:で、巻選手。皆さんが欲しいと言っているタイトルに向けて。
巻:やっぱりタイトルを狙える位置にいるんで、やるからには100%の力で臨みたいし、サポーターの皆さんも応援してくれるんで、それに応えるためにも、獲ります。
会場:拍手
北澤:11の質問から皆さんに話していただきましたが、僕も今シーズンはかなり期待できると思いましたし、皆さんもその可能性をすごく感じているなと実感しました。サポーターも選手も距離をグッと縮めて、皆でタイトル奪取に向けてがんばっていただきたいと思います。
会場:拍手
北澤:11の質問以外に、もう少し話しておきたいこととかありますか? 巻選手とさっき話していたら、僕の家は駒沢の方なんですけど、巻選手は大学が駒沢大学で。二子玉川に高島屋があるんですけど、「大学の時、高島屋で見ましたよ」って。
羽生:直前に。
北澤:直前に言われたりしたんですけど。斎藤選手、こういうトークはどうですか。斎藤選手とは試合で対戦したことはあるんですけど、こうやって話す機会は初めてで。非常に面白い方ですよね。
斎藤:こういう場は緊張するんで。
北澤:緊張してますか? さすがこう経験のある選手という感じで、大事なところではイニシアチブを取る。選手たちがやりやすい環境を作ってくれているのかなあと。こういう支えがディフェンスにいるからこそ、活躍できる。
羽生:それはもう、まっ間違いないです。
斎藤:そこで噛んじゃいけないだろ。
羽生:本当に大事なところでまとめてくれるというか。僕も試合中に自分が混乱してきたときに、「ダイさん、どうしよう」みたいな感じで話したり。阿部とかも含めて話したりするんですけど、そこで本当に後ろから見て的確に話してくれる。
北澤:バランスが取れているのかな。選手の年齢的な部分でも、性格的な部分でも。
斎藤:僕、最年長ですからね。うちは若いチームなんで。
北澤:チームにまとまりがあるのは、そういうところに理由があるのかな。
羽生:はい。
北澤:僕は、羽生選手がこんなに話す人だと思わなかったですね。
羽生:いや、普段はしゃべらないですけど。
会場:エーッ
北澤:試合中、こんなにしゃべります? 僕は対戦した時、飄々とプレイする人だという印象があったんですけど。
斎藤:試合中はあんまりしゃべらないですね。
羽生:疲れて。いやでも、5 番目ぐらいにしゃべりますよ。
北澤:5番目っていうのは上は誰なんですか?
羽生:ダイさん……
北澤:ダイさん、しゃべる方?
斎藤:僕はもうマンガとゲームで。
羽生:オタクだから。
北澤:あとは?
羽生:坂本(将貴)さんとか。
北澤:しゃべるんだ。
羽生:結構、ロッカールームでは。隣で僕のスパイクがちょっと出てたりすると、「お前、ここ俺の土地だからな」とか。
北澤:結構キチッとしてますね。あとは? 今3番目。
羽生:細かいですね。誰だろう。阿部とか。
北澤:阿部選手はキャプテンをやって3年ぐらい経ちますよね。キャプテンとしてはどんな存在ですか?
斎藤:彼はプレイでひっぱっていくタイプで。私生活というか普段は、ちょっと大丈夫かなと思うことがありますね。
会場:笑い
斎藤:びっくりするのは、インタビューを聞くと非常にまともな答えをしているんですけど、普段はちょっと言葉づかいとか、何かちょっとお前、違うなみたいな。
北澤:いいですねー。暴露トークっぽくなってきて。
斎藤:結構、精神年齢でいうと小学生レベルぐらいの。
北澤:かわいいですね。
斎藤:かわいいですね、非常に。
北澤:巻選手の先輩になるんですよね? 阿部さんの方が。
羽生:完ペキ、後輩ですね。
巻:僕の方が1つ上なんです。
北澤:上なんだ。どうですか、キャプテンは?
巻:やんちゃ坊主というか。
北澤:やんちゃなんだ。皆さん、うなづいてますね。
羽生:普段、からみが子供っぽいというか。多くの人がいる中では、キャプテンらしい行動がとれるんですけど、普段は……どうからめばいいんだよ、みたいな。
会場:笑い
羽生:なんか、いきなりツネッてきたり。
斎藤:阿部はこんなところでこんなこと言われてるとは思ってない。
北澤:でも年齢的にも若くて、鼻が高いとまとまり感がもてないから。
斎藤:ナチュラルですよね。
北澤:なるほど、ジェフはまとまりがあるということで。キャプテンがそういう雰囲気をかもし出して、先輩がフォローして。いいチームだということで。それでは、質問コーナーに移っていきたいと思います。では斎藤選手からご指名いただいて。
客1:斎藤さんの勝ったときの、こう右手を振り上げるパフォーマンスが好きなんです。やってますよね。
斎藤:はい。
北澤:あれは何のポーズなんですか? 筋肉を見せてるんだ。
斎藤:親からもらった身体なんで。いや、本当に皆と一緒に喜びたいなと思っているんで。
客1:皆さんがチーム内で、他の選手のこういうところがすごいとか、面白いとか、おすすめのポイントがあったら教えていただきたいんですけど。
北澤:いいですね、先ほどは嫌いな話ばっかり出ていたんで。じゃ、斎藤選手。
斎藤:そうですね、最近は羽生の肉体改造を見るのが好きで。
羽生:ネタにしないで。
斎藤:何て答えよう。あの、後回しにしてもらっていいですか。考えますんで。
北澤:じゃ巻選手から。
巻:じゃ羽生さんから。
羽生:俺ですか。逆に、どの選手のことが知りたいとか指名はありませんか。
客1:じゃ、楽しそうなところで、結城選手とか。
巻:プロテインが大好きなんです。
北澤:プロテイン?
巻:おやつみたいな感じなんです。
羽生:プロテインもそうだし、ご飯もフルーツから入るみたいな。ご飯、フルーツ、ご飯、フルーツみたいに。フルーツでご飯食べてる感じなんです。
巻:それで、たまにプロテイン。
斎藤:プロテインの1日の許容量、超えちゃってますからね。すごいですよ。試合の日というのは朝食、昼食を食べて、試合前に軽食。だいたい試合前に3食摂るんですけど、必ず3食とも食事会場に持参してきて、必ずプロテインを飲んでいる。1缶を普通の人なら1カ月ぐらいで飲むようなところを、彼は1週間ぐらいで飲んでるんです。
北澤:早すぎないですか、1週間は。
羽生:ちょっと言いすぎたでしょ。
斎藤:ちょっと言いすぎた。
北澤:プロテインは許容量を超えたとしても、不必要な量は尿になって出てしまうから、問題はないんですけどね。でもそんなに摂ってるんだ。
斎藤:彼が多分そんなに摂っているのは、いじられるのを……
羽生:ネタ?
北澤:待ってるんだ? それ、いい部分の話なんでしょうか?
羽生:それで……腹筋がいいんです。それすらもネタにしてるんですけど。
北澤:結城選手の腹筋、ファンの人も見たことないでしょうね。
羽生:多分、初得点の時に見れるんじゃないでしょうか。
北澤:後々、見れるわけですね。
斎藤:見れないかもしれないです。
北澤:じゃ、巻選手。
巻:そうですね……。
羽生:イリアン(ストヤノフ)。毎日のように近くのパン屋さんで、マドレーヌとかクッキー的なものを買ってきて、練習場にコーヒーを飲めるソファがあるんですけど、そこにポンと置いてくれて、「皆で食え」みたいに。
北澤:やさしいですね。洒落てますよね。
斎藤:さりげなくてカッコいいですよ。
北澤:そういうタイプなんですか?
羽生:明るいんですけど。
斎藤:練習中でも、おちゃらけている時とキレる時のギャップが激しくて。
北澤:こわいですね。
斎藤:練習試合とかでも、ちょっと相手にファウルを受けたりして、そんなに怒るようなところじゃないところで、キレちゃって。
北澤:えっ、さっきマドレーヌくれた人が? みたいな。
斎藤:そのギャップが激しいですね。
司会:では今度は巻選手にご指名いただいて。おっ、制服ですね。
客2:昨日、試合を見に行ってサインをしてもらったんですけど、応援している人の顔とかって、覚えてますか?
北澤:ちなみにどの選手? 巻選手ですね。
巻:はい、覚えてます!
会場:拍手
北澤:どうですか、普段でも覚えてますか?
斎藤:覚えてます!
北澤:羽生選手も?
羽生:覚えてます! よく練習に来てくれる方とかは覚えてます。僕、目が悪いんで、遠くの方だと顔がよく見えないんですけど。
北澤:覚えているみたいですよ、巻選手は、昨日の試合の時も。質問はそういうお話でしたっけ。
羽生:確認作業なんだ。
北澤:もうひとつ質問があるの?
客2:初恋って、いつですか?
北澤:いい質問だなあ。じゃあ3選手におひとりずつ。
巻:ダイさんは思い出すのに時間かかると思うんです。
北澤:じゃあ巻選手から。正直にいきましょう。
巻:僕は幼稚園ぐらいでした。隣の家のお姉さんに恋してました。
北澤:具体的ですね。お姉さんはおいくつぐらいでした?
巻:僕が幼稚園の頃に、高校生ぐらいでした。
会場:エーッ
巻:いいじゃないか!
北澤:いいじゃないですか。僕も幼稚園の時に、幼稚園の先生、好きだったし。
巻:じゃあ、羽生さん。
羽生:僕は小2のとき、同じクラスの人。
北澤:同じクラス。
羽生:あれ、何かいけない? 普通すぎ?
北澤:でも小2ってパッと思い出せるんだ。鮮明に覚えてるんだ。さあ、そろそろ斎藤選手。
斎藤:普通に答えていいんですか?
北澤:もちろん、正直に。
斎藤:小学校3年の時に……
北澤:思い出しましたねー。
斎藤:運動も出来て、頭も良かった……
羽生:そこまで聞いてない。
北澤:名前も出そうですね。
斎藤:そういう子だったんですけど、半年後に海外に行っちゃいました。
羽生:ありがち。
巻:ドラマ見すぎじゃない。
斎藤:僕、個人的に聞きたいんですけど、北澤さんの初恋はいつなんですか?
北澤:僕はホストだよ。サッカー教室に行って質問コーナーがあると、子供たちに「好きな人はいますかー?」って聞かれるの。もう結婚もしてるし、子供もいますからね。俺も幼稚園の時だね。
羽生:しっかり覚えてるじゃないですか。
北澤:皆の話を聞いて、段々思い出してきたんです。
司会:そろそろ終わりに近づいてきたんですけれども。
北澤:早いですね、2時間。2時間って試合より長いんですけど、あっという間ですね。斎藤選手、ファンの皆さんにメッセージをいただけますか。
斎藤:いつも応援ありがとうございます。今日は短い時間でしたけど、僕らも楽しくトークをやらせていただきました。これからもリーグ戦、ナビスコカップ、天皇杯とありますけれど、タイトルを獲るようにがんばりたいと思いますので、皆さんも一緒に応援してください。よろしくお願いします。
北澤:素晴らしいですね。続いて巻選手。しゃべりの方はどうでしたか。
巻:30点ぐらいですかね。でもすごく楽しくやらせていただきました。リーグ戦もカップ戦も優勝を争える位置にいるので、このチャンスをしっかりとモノにして、皆さんと優勝の喜びを分かち合えたらと思います。これからもがんばりますので、応援してください。
北澤:では最後。オシム監督よりも先を見ている羽生選手。
羽生:今日は本当に大した話もできず、すみませんでした。サッカーの方ではきちんと結果を残したいと思いますので、これからも応援をよろしくお願いします。
司会:本日のゲスト、斎藤大輔選手、羽生直剛選手、巻誠一郎選手でした。ありがとうございました。
会場:拍手
北澤:いろいろな話をしてくれたんで、普段見られないジェフが見れたんじゃないかと思います。
司会:会場の皆さんも厳しい目で見ていらして。それがチームにもいいように影響しているのかと思うんですけど。
北澤:距離感が近いというか、熱が同じテンションで来ているというか。これはいいチーム状態で来ている証拠だと思うんですよね。今日の話でも、選手も「タイトルを狙える位置にいる」と話してしましたし、ファンの皆さんもそういう意気込みですからね。
司会:普段、北澤さんはゲスト側の立場ですが、今日は聞き役でしたけど、いかがでしたか。
北澤:皆さんが期待していたことまで聞き出せたかどうかわからないですけど、ただ僕の中では選手と気持ちよく話ができたので、皆さんにも選手の良さなどが伝わったのではないかと思います。特に今年は順位が良かったり、タイトルを狙える位置にいたり、新しく蘇我スタジアムがスタートするということで、パワーが必要になってくるんです。こういう時には人が集まってくることが重要だと思います。ですから選手だけでなく、ここに集まった皆さんも、これからもっともっとファンやサポーターを増やしていっていただいて、いろいろな役割を担ってチームのためにがんばっていただければ、必ずさらに素晴らしいジェフユナイテッド市原・千葉になっていくと思いますので、ぜひお力をいただければと願っています。
司会:本日のホスト役を務めました、北澤豪さんでした。ありがとうございました。
北澤:ありがとうございました。
会場:拍手

取材・構成:CREW
撮影:新関雅士