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後編


中西:そして、次のQ6.「久保竜彦選手を、レギュラーで使い続けてほしい」。
北澤:今は最高ですよね。使った方がいいと思いますよ。やっぱりフォワードってどうしても研究されるとやりづらくなってきたりするし、相手によって久保みたいなタイプとそうじゃないタイプの使い分けって大事だと思うし。いろんなバリエーションは持ってた方がいいと思うもんね。そういった意味で、久保はいいと思います、最高に。高原(直泰、ハンブルガーSV)もいるだろうし、大久保もいるだろうし、柳沢(敦、サンブドリア)もいるだろうし、鈴木(隆行、ゾルダー)もいるし、もっと日本にもいるだろうし。そういう考えです。
中西:川上さん、どうですか。
川上:一番予測がつかない動きをしますよね、あの人。
中西:規格外ですよね、プレーが。
川上:びっくりします、プレーを見てて。それは相手にとってもいいんじゃないかと。
中西:イヤですよね、井原さん。
井原:イヤですね。高さもあるから。今まであんまり、日本代表のなかで、高さのオプションがある選手、そんなにジーコは使わなかったんですよ。鈴木は高さがあるけど、ゴール前に飛び込んでいくんじゃなくて、くさびのプレーヤーって感じだったから。久保の場合はある程度ターゲット的なプレーもできるし、クロスボールを生かして、高さを持ってゴール前に突っ込んでいけるから。その辺、クロスボールを上げる選手も合わせやすいだろうし。実際、韓国の選手とやっても勝てますからね、高さでも。非常にそういう部分ではいいオプションになったと思うし。調子がいいですよね。マリノスで把握しているパフォーマンスをそのまま日本代表に持ってきてる感じがしたんで。
川上:俊輔にしてもアレックス(三都主アレサンドロ)にしても、クロスがうまい人がいるわけじゃないですか。
中西:ここにもいますよ。
川上:あっ! すみません。
岩本:僕は、マルコス(元ベガルタ仙台)がいないとダメです。
北澤:セットなの?
岩本:セットです。
北澤:よかったよね、ファーストステージ。
岩本:去年ですよね。
北澤:去年だ。ピッタリだったもんね。
中西:だれか日本人で、岩本選手がクロスボールを上げやすい選手っていますか。
岩本:いません。
会場:笑い
岩本:いませんっていうか、やってないんでわかりません。
中西:この人、合いそうだなっていう人。
岩本:ヘディングが強い人が、僕はやっぱりいいと思いますね。だから、久保選手とか言いましたけど、やってみたい、センタリングをあげてみたいってのはありますよね。
中西:だってすごいボールを蹴るから。マルコスがいたとき、うまかったですよね。
北澤:怖いよね。ボールの変化がすごいからね。
中西:井原さん、僕たちディフェンスやってて、速くて曲がるクロスボールって対応できないじゃないですか。しかも高いボールをストンってやられたらどうしようもない。
井原:ふたりの関係で入れてくるからね。そういう関係ができてると、相手がいようがいまいが、ピンポイントで上げてくるし。ディフェンダーがいてもヘディングの強さ、身体能力で勝つ。前向きで高さのある選手は、ディフェンスはすごくやりづらい。
中西:日本代表のなかでもそういうパターンっていうか、この選手がボールを持ったらこう、というコンビネーションを生かせれば非常にいいんでしょうけどね。
北澤:韓国のときでも、いい形でボールが左サイド、アレックスに入ったんだけども、でもどういうタイミングで上げるのか。まだちょっと完成されてない。
中西:それがアジャストされてくると、良くなるんでしょうけどね。さあそして、若い選手の話ですけど。「アンダー22、20代表の選手のなかに、A代表に招集してもらいたい選手がいる」っていう質問なんですけど。誰かいらっしゃいます?A代表に入れてみたいなっていう選手。川上さんはどうですか。
川上:この間出たんですけど、FC東京の石川直宏選手。ほら、けっこうね、代表の中盤の選手ってパスを出すのがうまい選手ばっかりじゃないですか、どっちかと言うと。
中西:出してます。
川上:自分で突っかけていくようなタイプってあんまりいないんで。
中西:じゃあ、ドリブル。あと、サイドで力を発揮できそうですよね。
川上:ええ。
中西:いいオプションですよね、きっと。井原さんは。
井原:僕は田中達也(浦和レッズ)ですね。ずっとJリーグで好調だったし、あのドリブルの切れは。石川もそうですけど、自分でも切り裂くことできるし、ゴールも奪えるから、一度見てみたいなっていうのはあります。
中西:確かに途中からでも使えますしね。
井原:何かやってくれそうな、そういう感じがするんで。まあ、オリンピックの予選でブレイクすれば、すぐに入ってくるんじゃないかなとは思いますけど。
川上:俺、今回、入るかなって思ったんですけど。
中西:オリンピックに専念させるって話でしたね。岩本選手は。
岩本:エメルソン(浦和レッズ)どうですか。帰化するらしいですよ。
中西:そんな、みんな入れたいって。
井原:わからない。あれは噂だけかもしれないし。
中西:シュートはすごいですよね。
川上:まだ、意外と若いんですよね、エメルソンって。
北澤:意外とっていうか、かなり若いですよ。
川上:オリンピック世代なんですよね。22歳か23歳。
岩本:あれって、本当なんですか。外国人ってよくごまかすじゃないですか、よくわからないですけど。
川上:Jリーグ長いから、もっといってるかと思ったら。
中西:でも、18歳、19歳ですかね、最初にきたの。
北澤:そうですね、10代ですよね。
中西:北澤さんは。
北澤:今言われた石川選手、田中選手、エメルソン選手とか。
会場:笑い
北澤:どんどん入っていってもらいたいです、上のカテゴリーに。オリンピックの選手がA代表に。アンダー20の選手がオリンピックのチームに。
中西:例えば坂田(大輔、横浜F.マリノス)選手がオリンピック代表に入っても。
北澤:そう。5、6人は入ってっていかないと、ずっとつながってくし、ドイツ大会が終わった後も、サッカーは続くわけだから、そのときに半分くらい入っていると。
中西:いい世代交代が。
川上:永田(充、柏レイソル)選手とかってどうなんですか。
井原:トータル的な能力は持ってると思うんですが、代表でどこまでできるかっていうところで。この間のユースのときとかね、ブラジルにあれだけやられたりしたわけで。
川上:まだまだだなと、井原さんから見て。
井原:まだまだのところもあるから、もう一つ下のオリンピック代表とかでしっかりレギュラーを取って、そこで活躍しないと上には。代表入りして、いい経験にはなったと思うんですけどね。そこで、どれだけ活躍できるかが次につながっていくと思います。
川上:ちなみに、ディフェンダーで、こいつは若手でいいなっていう選手は。
井原:角田(誠、京都パープルサンガ)とか。あとは、トゥーリオ(田中マルクス闘莉王、浦和レッズ)。どれだけオリンピック代表に入ってやれるか。
中西:ちょっと楽しみですよね。
井原:あと、青木(剛)っていうアントラーズ(鹿島)の選手が、オリンピックだと、ディフェンスで出てたりするので。
中西:センターバックの真ん中やってますよね。
井原:ボランチの選手だから、すごく攻撃的でもあるし、スリーバックの真ん中で経験を積めば、すごく楽しみかなっていうのはあります。 中西:さあそして、ここからは2月に始まるワールドカップ予選の話なんですが。第9問「2月に始まるワールドカップ一次予選は楽々突破できる」ってところに集約されると思うんですが。川上さんは「no」で、井原さんが「yes」と「no」。北澤さんと岩本選手が「yes」。ワールドカップ一次予選はどうですか、岩本選手。
岩本:オマーンとシンガポール、インド、全然平気だと思います。普通にいけば全然問題ないんじゃないですか。
中西:北澤さんどうですか。
北澤:やってることが全然、レベル高いですよね。東アジア見てても。優勝取れなかったけど。レベルが全然違いますよ。普通にいけば、何の問題ないですよね。ただ、ワールドカップ予選っていうことと。
中西:それちょっと聞きたいんですけど、どうなんですか。今回のテーマは「どうなる!? サッカー日本代表」ということですが、みなさんが一番聞きたいと思っているのは、ワールドカップ予選のことだと思いますが、どうでしょうかね。
北澤:誰もが行きたいでしょ。
中西:しびれますか、やっぱり。
北澤:しびれるでしょ。一次予選どうって言われるけども、どの国も行きたいですからね。そういう意気込みでくるのを受けて立つときは難しいですよ。
中西:第一シードですからね。下のチームとやるわけですから。
北澤:天皇杯の3回戦、2回戦みたいな。
中西:そうですね。やりにくくてしょうがないみたいな。
井原:市船(市立船橋)とマリノス(横浜F.)がPK(’03年12月14日、2-2 PKの末4-1で横浜F.マリノス勝利)やるような、そういう。
川上:どうなんですか、マリノスOBとしては。
井原:コメントは避けさせてもらいます。
会場:笑い
中西:やった人しかわからないですけど、本当にやりづらいですよね。
川上:勝って当然ですからね。
北澤:どこに基準を置けばいいの、みたいなね。
川上:逆に向こうはやりやすいですよね。
岩本:相手は失うものがないですからね。
中西:しかもサッカーっていうのは、番狂わせが起こりやすいスポーツですし。市船は、いつもJリーグのチームと練習試合してるから、物怖じしてなかったしね。
北澤:だからさ、アウェイの方がやりやすかったりするんじゃないの。だって、ホームって、観客は日本代表の勝ちが見たくて、日本代表が何点入るかを見に来てるから。違うプレッシャーが入るわけじゃないですか。面倒臭いよね。
会場:笑い
中西:またまた、問題発言。
井原:大会の名称に「予選」って入るだけでプレッシャーがかかったりとか。逆に、楽勝かと思ったら、それが気の緩みにつながったりとか、難しいことは確か。
北澤:冷静でいた方がやりやすいかもしれないね、選手は。意気込み過ぎちゃうと、空回りする可能性もあるだろうし。冷静にその状況を見極められた方がやりやすいかもしれないですよね。
川上:でも、この前北澤さんが、アウェイの中東では勝てないよって言ってましたよね。
北澤:確かにランクが上がっていけば難しいっすよ。だけど今、若い選手も遠征で中東に行ってることが多いですからね。昔に比べてそういう経験って多いんでそれほど心配はいらないと思うんですが。向こうに行ってね、スタジアムが白い民族衣装を着た人たちでいっぱいになっているのを見て驚いたりしないでしょ。
岩本:本当に、異様な雰囲気ですからね。
中西:そうそう。本当ですよ。6万人、7万人が全員真っ白で。
川上:でも案外、マナーはいいんですよね。
中西:マナーはいいですよ。
川上:ヨーロッパに比べたら、全然おとなしいですよ。
中西:でも、日本から観にいって、試合が終わった後バスに乗ったら大変ですよ。
北澤:男の人たちばっかりですからね。
井原:女性の人はね、スタジアムに来れないの。スタジアムに女子トイレがなかったりするんですよね。
中西:雰囲気はね、一種独特のものが。
川上:テレビで見てても何か独特ですよ。
中西:やりづらいですよ、本当に。
川上:でもオマーンって、韓国に勝ってるじゃないですか。それ、やばいっすよね。
中西:僕も不安ですよ。
川上:そうですよね。日本と韓国、だいたいトントンでしょ。
中西:3-1であの時勝ったんですよね。ホームで。オマーンは、今年一年間に13試合やって、11勝1分1敗。平均年齢が20歳前半。
川上:えっ?
岩本:それが代表チームですからね。
川上:監督がすごいんですか。
中西:急成長してる国なんですよね、本当にね。
北澤:監督は確か、チェコの人で。
中西:FIFAランクは62位 (‘03年12月現在)。
北澤:監督がかなり攻撃的に来るらしいですよ。
中西:一昨日クウェートとやって(’03年12月26日)、クウェートのホームでですよ。ガルフカップというタイトルのかかった大会で、0-0。退場者が出て10人なのに、引き分けました。クウェートも今、すごく強いんですよ。だから、そんな簡単じゃないはずなんです。それを考えると、2月18日、日本で予選が始まって、もし引き分けスタートだったら、北澤さん、イヤですよね。
北澤:イヤだね。
中西:アウェイでオマーンを徹底的に叩くしかないですよ。他の試合を全部勝っちゃったら、得失点差勝負になりますから。
川上:そうですよ。
中西:1位しか抜けられないので、そういう怖さがありますよね。
川上:得失点差勝負だと、インド相手に何点取ったかが大事になりますね。
中西:10何点とか。
川上:怖くないですか、そうなっちゃったら。
岩本:怖いですね。
北澤:やってるときの方が、緊張感少ないよね。見てる方が緊張する。
中西:そういうものなんですか。
川上:あまり緊張してたらね。
北澤:ドキドキしちゃうね、こういう予想の話をしてるだけでも。
中西:心配だなって僕は思います。何が起こるかわからないじゃないですか。
井原:まあね、そんな心配をよそに大勝しちゃうかもしれないし。その辺、読めない怖さはありますね。
中西:僕が一つ心配なのは、さっき北澤さんが言った話。カズさんだけがヨーロッパから来て絶好調だったインターコンチのときと一緒で、2月18日って、日本の選手は一番コンディションが悪いときでしょ。どうですか、岩本さん。
岩本:そうですね、一年間の疲れが出るときですからね。
川上:遊んでますからね、全員。
中西:オフですから。オフぐらい、遊ばせてあげたいですけどね、普段遊んでないから。でも本当、現役のときそうでしたけど、2月ってコンディション悪いじゃないですか。
北澤:18日を目標にトレーニングさせるか。
岩本:練習してないですしね、今は。何もしてないっす。
中西:重い時じゃないですか。
北澤:そういう時も必要だしね、何もしない時期。
岩本:そうですね。
中西:そこでやっちゃうと、オーバートレーニング気味になっちゃう。
北澤:そうなんだよね。俺もね、いろいろ試したことがあるの。12月、1月と終わって、オフのときもそれまで通りトレーニングを続けた時と、キッチリ休みを作った時と。ずっとやり続けちゃうと、オーバートレーニングのツケが、2月、3月ぐらいに来るの。開幕の時期。
中西:どうなるんですか。
北澤:疲れがそこに出てきちゃうんだよね。だからいい具合に開幕を迎えられなかったりする。
中西:じゃあ、一回、ガツンと。
北澤:休んだ方がよかったり。そこ、考えないとね。
中西:あと、天皇杯勝ったチーム、負けたチームでコンディションの差が出てきますよね。しかも、ジュビロ(磐田)とかセレッソ(大阪)もそうですけど、決勝までいって、ちょっと休んでそのままやったら、すごい疲れが出てきちゃうだろうし。難しい。
井原:早いチームはね、12月の10日過ぎぐらいに負けてオフに入っているチームもあるし、元旦までやってるチームもあるし。その後のコンディションの違いは出てきますよね。難しいんですよ、この時期は。
岩本:中東でやるとなれば、当然時差の問題もありますし。
中西:その前に2試合、イラク、マレーシアと練習試合があるじゃないですか。たぶんその試合には、ヨーロッパ組は帰ってこれない。で、その2試合をやった後、ヨーロッパ組が入ってきて、全く試合をやらずに、オマーン戦をやるわけじゃないですか。そう考えると、すごく不安になってきますよね。難しいですよね。そうなると、全部トータル的に来年の予選を考えることが必要ですよね。
井原:長いですからね、予選は。間隔が開いているし。2月にやった後に、次は9月とかでしょ。
中西:2月18日、3月31日、6月9日、9月8日、10月13日、11月17日。
川上:どこにピークを持っていくかってことですよね。
井原:ずっとだよね。ずっと、ピークじゃないと。
中西:そういう意味では、さっき言った藤田選手みたいな選手が本当に必要になってくると思うし。U-22とかU-20の選手も、バックアップとして。常に同じクオリティを保たなきゃいけないのって難しいだろうし。心配になっちゃいますよね。
川上:得失点差で決まるなんて言ってね、一次予選から。
中西:日本はワールドカップの予選を突破して、ワールドカップに行ったのはまだ一度だけですからね。フランスのとき。
井原:それも第3代表ですからね。まだ3位以上になったことないんですよ、一回も。
中西:フランス大会から3カ国出られるようになったんですよ。その前までは2カ国しか出られなかったんです。ドーハ(’93年)のとき、アメリカ大会は、2チームしか出られなかくて3位だった、日本は。それを考えると、日本はワールドカップ予選でいい成績を残してないというか。それがちょっと怖いかなっていう。しかも2002年のワールドカップで日本代表、韓国代表があれだけ世界と対等にやって、みんなのターゲットになって、研究され尽くしているわけです。
北澤:まあ、アジアのチームは、打倒韓国、日本だよね、絶対。
井原:中東のチームはまさしくそうだし、オマーンなんてこのワールドカップ予選に向けて、1ヵ月ぐらい合宿して。そういう調整をたぶんしてくるんですね、国を挙げて。例えばその間はリーグはやらないでとか。絶対そういうやり方をしてくるから、そういう怖さ、不気味さはあるよね。
川上:合わせてくるでしょうね、2月に。
中西:最後の質問、「ジーコ監督に、ドイツワールドカップまで指揮をとってほしい」という質問に、皆さん「yes」。勝ち抜ければ当然そうなってくるでしょうけどね。
北澤:だって、代わるってことは、何か問題があったってことでしょ、イヤだよ。
中西:代わるってことは、何か大問題が発生するってことですからね。非常事態が。
川上:また岡田(武史、横浜F.マリノス監督)さんか、みたいなね。すごい、すばらしいですね、今年、優勝して。
北澤:願いとしては、アジアは普通に抜けられる、ぐらいの日本の力を立証してもらいたいですけどね。
中西:ジーコ監督の監督としての成長が、そのまま日本代表の成長につながるような気がします。やっぱりジーコ監督に指揮を執らせた時点で、やっぱり日本代表っていうものが一緒に育っていってほしいっていうのがあっただろうし。
井原:そうですね。ジーコはけっこう自由にやらせてるみたいなところはあるでしょうけど、それは攻撃とかの部分に、自由っていう言葉が先行しちゃってるような気はするんですけどね。今まで日本人の選手は、何かやれって言われたり、そういうのにはまじめに対応してきたと思うんですけど、いざ自分たちでやれって言われたときに何をしたらいいかっていうのがあったと思うんですね。そういう部分も含めて、もっと高いレベルを目指すためにジーコはやってるのかなと。だからこのままジーコと一緒に成長していくのがすごく大切だし、より高いレベルにいくために必要になってくるのかなと思いますね。
川上:もちろんジーコは有名な人なんですけど、ネームバリューでポンって来たわけじゃなくて、Jリーグが始まる前から日本サッカーに関わってきた人じゃないですか。日本のサッカーをよく知ってる人だから、託したい気持ちはあります。
中西:岩本選手は、ジーコ監督、どうなんですか。
岩本:ジーコだと、うーん。チャンスがありそうな感じがあるんで。
中西:ああ、自分が選ばれるという。
岩本:そうそうそう。
中西:いやホントに、いいパフォーマンスしてれば、呼ばれると思いますよ。
井原:ファルカン(元日本代表監督)だったしね、前の代表のときはね。
岩本:そうです。
中西:この人のフリーキック、本当にすごいですよ。本当、すごいよね。
岩本:でも今年、全然入らなかったんです。ポストばっかり当たって。
中西:でも今年、本数が少なかったじゃないですか。その前の年は本数が多かったんですよ。本数さえあれば、絶対に決めるんで。本当に。呼んでほしいですよね。
井原:来年の活躍次第だね。
中西:名古屋で。
岩本:頑張りますよ。
北澤:でもさ、残留とかじゃなくて、代表目指してほしいよね。
井原:さっきさ、正式契約はまだだって言ってなかった?
北澤:どうなんだよ、その辺。決まったのかよ。
井原:名古屋って出てるよ、新聞には。
岩本:名古屋に決まった次の日に電話がありまして。「サイドバックやんねぇか」って言われて。それもおもしろいかなって考えてるんですけど。
中西:ど、どうするんですか。
岩本:わかんないです。
井原:契約したんでしょ。
岩本:仮契約はしたんですけど。
中西:してるじゃないですか。
岩本:仮契約の場合ってどうなんですか? よくわからないですけど。
井原:カフー(ACミラン)みたいになっちゃうよ。
北澤:カフーと、横浜F.マリノスの対決。
中西:でも、赤いユニフォーム、似合うの。
岩本:似合いますよ。青か赤は似合うんですよ、私服でもけっこう着るんですけど。
井原:黄色はダメなの、黄色は。
岩本:黄色っていうか、ベガルタの色は一番似合いますよ。
会場:拍手
中西:仙台じゃカリスマだからね。
岩本:いやいやいや、全然全然。だけど、赤も着てみたいなって。今年のオールスターって赤だったじゃないですか。昨日ファンの方にお写真いただきまして、いけてるなと。
中西:はい。そういうわけで、ここからは質問コーナーに行きたいと思います。
客:現在代表に全く選ばれたことのない選手で、この方が入ったらおもしろいんじゃなかって思う選手はいらっしゃいましたか。
中西:ひとり一選手ずつお願いします。川上さんは誰かいます?
川上:いっぱいいますよ。輝君とか名波(浩、ジュビロ磐田)とかね。何かこう、すばらしいキックを持ってる人たちを見てみたいですね。
中西:井原さんは。
井原:代表に入ってない選手ってことでしょ。今、下のカテゴリーにも入っていないような選手。ユースの代表に入っている選手では、坂田とか、今野(泰幸、コンサドーレ札幌)っていうボランチの。いい選手だと思いますし。すごく楽しみだし。
中西:30歳以上でも、入れてもいいなっていう選手はいらっしゃるんですか。若い選手じゃなくても。僕は中山(雅史、ジュビロ磐田)さんとかまた入ってほしいんですけど。
井原:可能性はありますよね。たぶんジーコの信頼もあると思いますし、そういうチームをまとめる力だったり、雰囲気を作る力は、ゴンは非常にあると思うので。
川上:アップしてるだけですごいですからね。ゴンが入ってるときね。
中西:岩本選手は。
岩本:いいなって選手は代表に入ってますし、何で代表なのっていう人もいますし。
中西:うーん。
川上:それは聞きたいですけど。
中西:まあまあまあ。監督の好みだから。
岩本:自分のことを言うのはイヤですけど、残り10分で出たいなと。90分は無理ですよ。1-0で負けてるときとか、最後ポーンと一発シュート入れるとか、フリーキックとか。
中西:コーナーキックとか、クロスボールとかね。
岩本:いいかなと。自分でただ言ってるだけなんですけど。
中西:でも、アピールすることは大事じゃないですか。北澤さん。
北澤:入ってない人で、上から言うと、遠藤兄貴(彰弘、横浜F.マリノス)とか。あと、那須(大亮、横浜F.マリノス)は気になる。
中西:那須大亮選手。
北澤:それから桜井(直人、東京ヴェルディ1969)。あと、小林大悟(東京ヴェルディ1969)、山瀬(功治、浦和レッズ)、今野、あとさっき言った田中君、エメルソン。
会場:笑い
中西:そこはセットなんですか。
北澤:ツートップで。いっぱいいるよ。ガンバ(大阪)なんかは、新井場(徹)とか森岡(茂)とかも。あと、ジュビロのスリートップ、3人ともとか。名波はもちろん、服部(年宏)、中山ゴンちゃん、西(紀寛)選手、前田(遼一)。
中西:確かにジーコ監督なら可能性はありますよね、結果出してればね。
井原:ジーコはやっぱり、見てる試合で気になったり、コイツいいなって思った選手はけっこう呼ぶと思うんだよね。
中西:じゃあ、次いきましょう。
客:先ほどエメルソンの話が出たんですけど、外国人が帰化することに関して、ライバル意識とか、選手はどう考えていらっしゃいますか。
中西:今回もトゥーリオ選手が戻ってきて、当然日本代表でやってて、同じポジションで、レギュラーを失う可能性がある選手もいますし。井原さんはどうですか、その辺は。
井原:僕らはオフト(ハンス)監督のときにラモスさんが帰化されて代表に加わりましたけど、一番大切なのはやっぱり、日本国籍を取って日本のために闘う気持ちがあるのかどうかってことだと思うんですよね。国がね、自分の生まれた国から変わるわけですから。僕たち選手にとってみれば、その辺はその選手の考えに任せるしかないと思うし、やっぱりその選手が帰化したとしたら、ひとりのライバルとして、一緒に戦うっていうかね。もし、代表を目指すんであればね。そういう気持ちは、そのときに初めて生まれると思うんですけど、帰化するってことに対しては、別にどうこうっていう気持ちはないです。
中西:岩本選手は。例えば同じポジションで帰化する選手がいたら、どうしますか。
岩本:そうですねぇ。アレックス選手とかまさに同じポジションじゃないですか。確かにちょっと気になるっていうのはありましたけど、今は。やっぱり日本代表が強くなってくれれば、ドンドンいいんじゃないかなと。
中西:エメルソン選手はどうですか。
岩本:エメルソン。トゥット(清水エスパルス)もいいじゃないですか。
井原:同じポジションがそうやっていると、また違うかもしれないね。ディフェンスの場合は、今、トゥーリオが日本国籍になったけど、僕が現役のときは誰もいなかったんで、またちょっと違った感情が、現役でやってたら生まれたかもしれないですね。
中西:北澤さんはどうですか。
北澤:相手、びびりますよね。「アイツ、日本人かよ!」みたいな。
川上:でも、4人も5人もなると、ズルイというか。
北澤:日本どうなのって感じに思う。でもそれはね、僕らにはわからないことで。その思いを持って帰化するってことは、決断しなければいけないことで。ライバルとか何とか言う以上に強い意志がないとできないことなんで、その辺はライバル心とかは全くないです。まあ、本人のすごい思いがあってのことなんだなって。尊敬の部分が強いですね。
中西:今度ワールドカップ予選で当たるシンガポールなんていうのは、ほとんんど半分ぐらい帰化してる人で。それは怖いなって。Sリーグで活躍しててね。
井原:中東の選手も、アフリカの選手をたくさん連れてきて、その国にずっといさせて、国籍を取得させてみたいな。
中西:ありますよね。もう一問いきましょう。
客:日本代表の今のレギュラーって固定されていると思うんですけど、欧州組がいないときに国内組が活躍しても欧州が帰ってくると、なかなかレギュラーとして出れないじゃないですか。遠藤選手にしても、いいパフォーマンスをしても出れないし。ジーコ監督は、リーグで活躍した選手を呼ぶと思うんですけど、試合でなかなか使ってくれないという部分で、サブの選手のモチベーションっていうのはどうかなって思うんですけど。
中西:北澤さん、どうですかね。
北澤:難しい問題だよね。監督が決めることだから仕方ないって言ったらそれまでなんだけど。ただ、ワールドカップ予選というのが長くあって、いろんなことがあるなかで。僕が戦ったなかで一番印象に残っているのが、レギュラーチームとBチームで紅白戦をやる機会が非常に多くて。最後予選でいい結果を残せていけたのは、Bチームがすごく強かったからなのね。そうするとやっぱり練習でもすごくリアリティのある練習になっていくわけで。やはりチームでのサブっていう意味じゃなくて、日本代表でサブだっていう意識を持ってもらって。自らモチベーションを高く持ってもらいたいなって。それだけ日本代表のレギュラー、サブの分け隔てはないっていう捉え方をみんながしてくれれば、たぶん選手もそんな風には思わないだろうし。そういった立場だと思うんですよね。ただまあ、日本のなかには、先発組とサブっていうような見方がすごく強くて、その辺はもっと尊重を上げていかなきゃいけないのかなって思いますけどね。
中西:一概に出られないから、どうじゃなくて。
北澤:出られないから2番手とかじゃない。11人だけじゃないから。
中西:川上さん、どうですか。
川上:確かにそういうのはありますけど、ディフェンスとかだと中澤(佑二、横浜F.マリノス)選手とか、この間の欧州遠征のときに抜擢されて、使われてるってこともあるし。ジーコもこっちの方がいいとなったら使うと思うんですよね。
中西:よろしいでしょうか。質問コーナーはこれで終わりにしたいと思います。最後に一言ずつご挨拶をいただきたいなと思います。それでは川上さん。
川上:年明けてすぐにね、いろいろ始まりますね。これからも楽しく身勝手な立場で応援していきたいなと思います、サッカーを。
中西:これからもまた、ぜひとも遊びに来ていただいて。
川上:はい。今日はどうもありがとうございました。
会場:拍手
中西:そして岩本選手は。
岩本:来年名古屋なんで。まだ分かりませんが、20番になりそうで。何で20番かというと、僕、レコバ(アルバロ、インテル・ミラノ)が好きなんで。
中西:あーインテルのね。レコバのように、すごいシュートをバシバシ決めてください。
岩本:ウェズレイ(名古屋グランパスエイト)とマルケス(名古屋グランパスエイト)とワンツーをして、1点入れたいと思います。
中西:1点かよ。代表にも呼ばれてほしいですし、頑張ってください。
会場:拍手
中西:北澤さん。
北澤:今年、いろいろとありがとうございました。引退していろんなこと、ありましたけど、ここにも何人かいらっしゃってるかと思いますけど、引退した後もサポートしていただいて、ありがとうございました。そしてこのトークバトルも2回出させてもらって、本当に楽しい1年を過ごさせていただきました。皆さんのおかげだと思ってます。来年もワールドカップ予選が始まりますし、オリンピックもあります。みんなで一緒になって応援して、飲んで、騒いで、喜んでいけたらなって思いますんで、皆さんにとってまたいい1年でありますように。よいお年をお迎えください。ありがとうございました。
会場:拍手
中西:さあそして、井原さん。
井原:僕も3回目の出演ということで、今日も楽しくいろいろ話をさせていただきました。本当にありがとうございました。僕自身、来年1月4日に引退試合がありますし。
中西:そうですよ。北澤さんも出られるんですよね。
井原:もちろんです。
中西:トレーニングはもうバッチリ。
北澤:バッチリです。
井原:いろんな選手が来てくれますんで、いいプレーをしたいと思います。
中西:本当に、すばらしい選手がたくさん、日本の方だけでなく、海外の方もいらっしゃいますし、国立競技場は日本の聖地ですから。そこでぜひとも、最後のプレーをみんなの目に焼き付けて。
井原:はい。いい試合をしたいと思います。
中西:お正月休みの最後を飾るにふさわしい日曜日。
井原:しっかりいいプレーをして、最後を飾りたいと思いますし、来年はオリンピック最終予選とか、ワールドカップ予選も始まりますし、日本のサッカーを皆さんと一緒に盛り上げていきたいと思います。よろしくお願いします。本当によいお年をお迎えください。
会場:拍手
中西:ありがとうございました。いやあ、今日も盛り上がりましたね。来年は岩本選手がグランパスで頑張って、それから川上さんはコンサートで、北澤さんと井原さんは、JFAのアンバサダーでね、サッカーの普及の方もやってらっしゃいますから。今日はいろんな話が聞けて、僕自身もおもしろかったです。テレビじゃなかなかできないことを、ここで語ろうっていう場ですから。本当に、サッカーを楽しく見る、一つの助けにしてほしいなと思います。いつも言ってますけど、サッカーはやる楽しみもありますし、見る楽しみもありますし。こうやって語る楽しみもあるスポーツだと僕は思っています。今日、この後、ぜひとも違う場に移って、日本代表の話、「中西の言ってること、違うよ」とかディスカッションするのが楽しいじゃないですか。皆さんもトークバトルを違う場所で繰り広げてください。本当に今年1年間、このぴあトークバトルに何回も来てくださった方もいらっしゃいますし、今日初めてだった方もいらっしゃると思うんですが、来年も、オリンピック予選があります。ワールドカップ予選もあります。アテネの本大会もあります。いろんな形でまた、ぴあトークバトルをやっていきたいと思いますので、来年もぜひとも足を運んでいただきたいなと思います。今日はありがとうございました。
会場:拍手

取材・文:CREW
撮影:大崎聡