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後編


中西:奥選手の場合は狙って蹴る? あそことか、あの辺とか。
奥:大体です。あそこを狙ってるとかじゃなくて、大体、壁を狙ってます。
中西:ボーリングの三角みたいに、あそこを取ればストライクみたいな。
奥:そんな感じです。3人目の壁の頭を狙って、蹴る。
中西:あ、あそこを狙ってるんですか。俊輔君は。
中村:僕、ゴールネットに刺さるイメージしかしてないです。
中西:ああ。あそこを通そうとかじゃなくて、ゴールに突き刺さるイメージ。
中村:パサッと。
中西:弾道とか見えるんですか、こういう感じというのは。ボールをセットした瞬間に、キーパーが立ってて、壁が立つ瞬間にコースが大体見えるじゃないですか。
中村:大体、壁を越えたら入るというのがあるんで、自分の中で。だから枠は外したくいんですね。だから、壁に当たったらしょうがないです。最初の壁をもし越えたら、枠さえ外れてなかったら入るわけで。枠を越えちゃったら、最初からもう。
中西:可能性がないですもんね。
中村:ないです。
中西:じゃあ壁に当たってるキックは、まだ比較的納得できるんですか、外れても。
中村:はい、まだ。
中西:この間のインド戦(' 04年6 月9日、埼玉スタジアム2002、日本7-0インド)のときも、あれも枠に入れようって感じですか。
中村:はい、とりあえず。
中西:埼玉でやった。ああいうイメージ。
中村:あれがもしセリエAでやってたら、ズルズルと壁が来て当たっていたんで。そんなに納得がいかなかったですけど。
中西:コースは多少、甘かった。
中村:甘かったですね。
中西:ああいうのをイメージすれば。
中村:ただ、入るのと入らないのとでは全然違いますからね。入れておくためには、とりあえず枠は外さない。
中西:僕があと聞きたいのは、奥選手も中村選手もスルーパスを出すのがうまいじゃないですか。僕はその感覚が全くわからないんです。出せるタイミングというのは、走り出すタイミングとどっちが先なんですか。相手が走り出したら出すのか、自分が目で合図して出すのか。どっちですか。例えば目や構えとかでわかるじゃないですか。
奥:僕は、味方の選手が動き出してからですね。
中西:出せる状態で持っていて。
奥:いや、出せない状況でも強引に出す。
中西:ああ。相手重視ですか。
奥:そうです。
中西:相手の受ける場所を重視。
奥:そうです。
中西:俊輔君は。
中村:僕もいっしょです。やっぱりパッと見て、パッと動いてくれたら。あとはユースのときにちょっと刺激受けたのは、柳(柳沢敦、イタリア・メッシーナ)さんなんかが、ダーッと走ってったりするんです。そういうときにパスを出せなかったりすると、自分のイメージが足りないから出せない。そういう場面が何回もあったんです。トラップする前から、ここに柳さんが走り出してるんだというイメージをすれば、最初のトラップもまた変ってくるじゃないですか、反転するとき。見てないもんだから、ここでトラップしちゃって。そういうのを見て、上げるためにも。
中西:つまり半身ですよね。真背中を向けていることは最近ないですよね。
中村:そうですね。後ろから。
中西:半身で。
中村:あとはやっぱり走って、「走れ!」とか。イタリア人,みんなすごい強いんですよ、自分が自分がって。
中西:あ、向こうはね。
中村:僕が出さないとすごい怒るし。「出せねえのかよ」みたいな。だから逆に僕の持っているイメージを感じてくれよと言って。ゴールキック、外に出ちゃうのをわかっていてわざわざ出して、「今のはお前が走れよ」と。
中西:「お前が行けよ」と。
中村:はい。
中西:そうすればわかるんですね。
中村:そうしないと動かないんですよ。
中西:感じてくれないんですか。
中村:そうですね。そういうのがいっぱいあるから、結局、ボールが上を通る。そういうボールを練習から出していかないと。練習のときはもちろん、「また中村ミスしたよ」となりますけど、それはもう一年かけて。仕方がない、わかってもらわないと。それで、もしどこかの試合で一点に結びついたら、それはそっちの方がいい。自分のそういうイメージは落としたくないんで。
中西:いいイメージをね。
中村:はい。
中西:今回せっかく戻ってきたのに、イタリアに戻ったら、また元に戻っちゃうと。でも、今回ずっとトップ下でやってましたけど、やりやすかったですか、あのポジション。
中村:そうですね。タマ(玉田圭司、柏レイソル)とかタカ(鈴木隆行、鹿島アントラーズ)さんとかは、そんなにいっしょにやったことなかったので、ちょっと時間がかかりましたけど。やってるうちに段々、タマとか裏に出るタイミングがよく合っていましたし。僕自身も段々できたんでよかったですけど。
中西:久保選手はどうですか。
中村:タツさんともあまりやったことなかったんですけど、あんなに裏を抜けるタイプなんだなと思っていなかったです。すごい横に流れて。こういうボールを。
中西:ディフェンスラインと並行に走って、最後、裏に飛び出すという動きをよくやってましたね。
中村:アイスランド戦('04 年5 月30日、シティ・オブ・マンチェスター・スタジアム、、日本3-2 アイスランド)での伸二(小野、オランダ・フェイエノールト)からのパスとか。ああいう動きとか。膨らんで、ヘディングとかボレーとかというイメージがすごくあったんですけど。
中西:確かにそうですね。でももっと前線でね、前でクロスしてオフサイドラインに飛び出すのがうまいですよね。
奥:うまいですね。けっこうさぼってるんですけど。
中西:ちょ、ちょっと。
奥:さぼってるときがあるんですけど、そういう大事なときの動き出しは一番速いです。クロスしたり、ここっていうところの動き出しは速い。
中西:あとは、ターゲットになれるというか、苦しいときにあそこに行っとけばっていうのがあるのは強くないですか。
奥:そうですね。やっぱり頼りになりますね。
中西:ちょっと厳しいボールでも、前に久保選手がいると、今ちょっと苦しいけど、久保選手に上げればなんとかなるかなって。
中村:一試合を通じて何もしてない、何もしてないというか、目立たない時間があっても、一発で何かできるものを持ってる。ヘディングにしろボレーシュートにしろダイレクトシュートにしろ。だから相手がすごい、いつもイヤがる存在なんで。絶対に相手のディフェンダーがタツさんに集中したときに、タマとか僕とかがフリーになるんで。いるだけでイヤがられる。僕なんかは楽です。
中西:高木さんはずっと、広島(サンフレッチェ)のときから、4年前からずっと「久保、久保」って言ってましたもんね。「久保を代表に呼んでくれ」って。
高木:やっぱり読みづらいですよね、味方も。
会場:笑い
高木:動きはずっとやっていかないと、読みづらいところがあって。ましてやあいつ、トルシエ(フィリップ、元日本代表監督)のときに、代表に呼ばれて行って、周りのパス出しのタイミングがわからないって言ってましたからね。
中西:ああ。
高木:だからボールをあまりいいところでもらえなかったり、自分が動いてるのに来ないとか、言ってたんです。
中西:代表チームに行くと、味方の選手がいつもやってる選手じゃないから、自分のタイミングで走ってもボールが出て来ないと。
高木:中盤からのパス出しのタイミングがわからないって。それ、言ってました。でもF・マリノスに来て、奥とも仲がいいし、そういう部分もだいぶあいつも変ってきましたからね。
中西:F ・マリノスのゲームを見ていて思うんですけど、動き出しが速くて、しかもオフサイドにならないでうまく動きますよね。ギリギリのところで逃げながら。
奥:そうですね。そこから速いです。前にちょっとずれても、ヒューンッて伸びていくんですよ。
中西:ちょっと厳しいかなと思っても、追いついてますよね。
奥:足でギュッと止めたり。ちょっとミスったりしてもカバーしてくれるんで、すごい楽ですね。
中西:F ・マリノス、これでセカンドステージに入って、もし優勝すれば。来年からは、1 ステージになりますからね。2 ステージの最後2年は全部F ・マリノスってことになりますけど、どうですか、今。
奥:そうですね。やっぱりそれを目標にしてはやってるんですけど、まあ、そう甘くはないと思うので。
中西:甘くはない。
奥:日頃から、優勝できるように、練習していきたいです。
中西:ひとつ気になってるんですけど、大丈夫ですか。昨日の試合、出てなかったじゃないですか。
奥:あ、昨日は出るつもりだったんですけど。
中西:はい。
奥:なんか普通にメンバーに入ってなくて。
中西:出るつもりでホテルに行ってたんですか。
奥:ホテルには行ってないです。
中西:前泊ないですか。
奥:土曜日に練習が終わったら。
中西:ホテルに行く人は言われるんですか、貼り出されるんですか。
奥:言ってから貼り出されるんですけど、そのミーティングのときに外れて、横で練習してたから。「あ、たぶん、試合に出えへんねんな」って思って、それで。
中西:終わった後、何も言われないんですか。
奥:言われないです。だけど、気を使ってくれたんですかね、監督。急にです。
中西:来週、出られないってことですか。
奥:いや、大丈夫。やります。練習は普通にやってるんです。
中西:もう大丈夫ですか。
奥:大丈夫です、一応。
中西:痛みとかは。
奥:痛みはないです。
中西:初戦、エスパルス(清水)ですけど。
奥:やっぱり、今年のエスパルスはすごい攻撃的になったと思うんで。やっぱりそれに負けないように攻撃で点を取ると。
中西:どれぐらいの確率で完全優勝できる気がしますか。50%以上ありますか。
奥:あー。60%ぐらい。
中西:微妙ですね。
高木:ちょっと奥選手に質問なんですけど、F ・マリノスは他のチームから追われる立場になってるじゃないですか。
中西:ですよね。
高木:で、連覇もしなきゃいけないだろうし。シーズンの始めにはオリンピック代表の選手がいなかったり。そういう中で、ファーストステージと同じことをやってたらたぶん、うまくはいかない部分があるだろうし、うまくいく部分もあるだろうし。セカンドステージで+αみたいなものはなにかありますか。
中西:「ここは変わったぞ」とか。
高木:「ここが変れば、もうちょっといける。いや、今のままでいい」とか。
奥:やっぱりそれは監督も言ってたんですけど、ポゼッション率がちょっと低かったっていうのがあったので。やっぱりそこをうまくポゼッションして、前に速くできる練習を今してるので。合宿もしてたんで。まあ、やっぱりそこの部分が強化できれば、狙えるんじゃないかと。
高木:つなぐところはつないで、行くところは行く。
奥:はい、そうです。
中西:そこら辺が大事だと。
奥:はい。
中西:あとは何人かケガしてますけど、戻ったんですか。久保選手ももうちょっとですか。
奥:タツはもう、全然、普通に走ってました。
中西:そう。
奥:大丈夫です。
中西:もう、練習やってるんですか。
奥:練習、普通にやってます。頑張ってます。
中西:で、第2戦がホームですからね。8 月21日の大分トリニータ戦。
奥:そうですね。
中西:最初の2試合、3試合に続けて勝つと、いける可能性が高まると思うんですけど。最初、大事ですよね。特に短期間で15試合しかないから、最初に連勝したらかなり。
奥:大きいと思います。ファーストステージは出足が悪かったので。セカンドステージの方が暑いというのもあるんで、やっぱりなんとか。
中西:スタジアムに大勢来てほしいですよね。
奥:そうですね。
中西:来てくださいね、21日なんで。やっぱり暑いと選手も声援がないときついじゃないですか。
奥:そうですね、優勝戦のときみたいに。優勝が決まる試合になると、お客さんがいっぱいになるじゃないですか。ああいう。
中西:普段からいっぱいにならないと。
奥:そうです。
中西:「そうです」。
奥:あれぐらい、いた方が。
中西:これだけの方々が今日も来てくれましたけど。
奥:足を運んでください。
中西:ここにいる方がたぶん、ひとり3人ずつ連れていけば満タンですよ。1000人ぐらい、今日はいらっしゃるわけですから。あ、3人じゃないか。もっとだもっと。10人連れてくれば10万人か。いや、10人連れてくると1万人か。
奥:1万人ですね。
中西:でもF ・マリノスの試合はいつもお客さん、いっぱい入ってるじゃないですか。
奥:入ってますね。
中西:僕が川崎フロンターレのとき、あんまり入ってなかったんで。3000人…まあ入るときは入ってましたけど。うらやましいなというイメージ、すごくありますよ。F ・マリノスってサポーターも多いし。
奥:ボードを見て、「あ、こんなに入ってたんや」って思うんですけど。やっぱり広いじゃないですか、横国(横浜国際競技場)。
中西:ああ。
奥:ね、なんか。ちょっと少なく感じるときがあるんですけど。
中西:実は3万人、みたいな。
奥:人数を見たら、「あ、こんなに入ってたんや」とかあります。
中西:俊輔君はF ・マリノス、4ステージ連続優勝はあると思いますか、この間、試合していて。まあ、ベストメンバーじゃなかったと思いますけど。
中村:どのチームもそうですけど、マンネリが一番いけないと思うんです。でも昨日の試合をやった感じでは、レギュラー争いだったり、岡田さんの雰囲気作りだったり、そういうのがすごくしっかりしてるんで。優勝、完全優勝とかじゃなくって、たぶん、一試合一試合に勝って、また反省して試合をして、というふうにやってると思うんで。いい成績が出ると思います。
中西:奥選手に何か、こうしてほしいっていうのはありますか。キャプテンですけど。
中村:アキさんもそうですけど、大ちゃんに10番付けてほしかったです。
中西:ああ。
中村:アキさんがイヤってわけじゃないんですけど。
中西:イヤってわけじゃないんだけどね。だってアキさんと仲いいんでしょ、だって。
中村:よくしていただいてますけど。
中西:僕、14番だったから、14番っていうのはうれしかったんですけど。個人的に僕は。
奥:クライフ(ヨハン、元オランダ代表)のイメージがあったので。高校のときもずっと付けてたんで、そういうイメージで。なんか10番はちょっと重荷やったと思う。
中西:逆に、奥選手から中村俊輔君に、今シーズンはこういってほしいというのは。
奥:やっぱりアジアカップでやってたパフォーマンスで、レッジーナでも活躍してほしいっていうのが一番ですね。
中西:個人的には、代表でふたりがいっしょになるところを見てみたいですけどね。
会場:拍手
奥:スペインリーグに行ってほしい。
中西:「スペインリーグに行ってほしい」! 僕、スペインリーグをやってるんで。
奥:ボールが上を通らへんところで。
中西:ああ、ボールが上を通らないところでね、つなぐところでね。でもまあ、それも含めて、今年はボールが上をいかないように、つないだサッカーで。ケガだけは気をつけて、おふたりとも、やってほしいと思います。では質問コーナーに移りたいと思います。じゃあ、あの方。めちゃくちゃ早かった。
客:奥選手と中村選手に質問なんですけど、自分は声優を目指してるんですけど、やっぱり基礎があるんですよ、発声の基礎とかが。でやっぱり、サッカーにもドリブルの基礎、シュートの基礎、パスの基礎とかがあるはずなんですけど。
中西:ありますよ。
客:基礎を楽しくやれば、もっと吸収が早いんじゃないかなって思うんですけど、基礎を楽しくやるコツとかないでしょうか。
中西:基礎を楽しく。奥選手、どうですか。
奥:えーと。
中西:自分の子どもの頃とか。
奥:やっぱり好きでやってて、うまくなろうと思ってやっていたんで、別にきつくはなかったんですよね、僕は。基礎をやることに対しては。それをやらないとできないわけですから。そういう考えでやってたんで。
中西:最初は楽しくやってても、つらくなって、そこをしっかりやらないと、また楽しくはなりませんからね。
奥:やってて、結果につながったらまた、喜びがあると思う。
中西:その辺をね。俊輔君は。
中村:…基礎練を楽しく?
中西:基礎を楽しくやるにはどうしたらいいですかという質問です。
中村:うーん、そうですね。まあ、つまらない練習もありますけどね。僕も小学生のときに、ドリブルをずっとさせられたり。でもやりながら、ただつまんないなってやるより、これをどうもっと工夫して、本番で試合でどう使えるかなって。自分なりに工夫してやって楽しんでたんで。そういうふうに練習すればいいと思います。
客:はい、ありがとうございます。
中西:自分なりに工夫して、辛いことも。上昇思考を持って、やっていただければ。
中西:今度は俊輔君と奥選手に選んでいただきましょうか。じゃあ、奥選手、選んでください、誰か。この方がいいっていう人。みんなけっこう遠慮がちですね。お子さんに。言ってごらん。いいよ、どうぞ。もうしゃべってもいいんだよ。ステージに来る? どうせだから、目の前までおいで。こっちおいで、こっちおいで。
客:フリーキックがうまくなるためにはどうすればいいですか。
中西:すごい近いところから聞きましたね。一応、奥選手もフリーキックうまいから、中村選手の方ばっかり向いてないで、奥選手にも聞いてね。ふたりに聞いてね。
奥:練習をいっぱいすることです。
中西:練習。
中村:そうですね。僕はよく、隣のおばさんちの壁にバンバン、バンバン。
中西:おばさんの家の壁に。
中村:そこに自分で目印とかをつけて蹴ったりして遊んでたんですけど、そういう狙いを持って。
中西:壁に印をつける。
中村:狙ったところを決めて、バンバン蹴って。同じところに何回も蹴れるようになると、そのうちいいボールが蹴れるようになると思います。わかった? OK? よし。
中西:奥選手とか俊輔君の足、触っておきな。そしたらうまくなるから。なかなか触れないよ。握手して、握手して。よかったね。これでたぶん、大丈夫。高木さんは今、テレビに
出てるけど、昔はアジアカップの決勝で、決勝点を入れたすごい人ですからね。日本が初めて優勝したとき、決勝戦1-0、サウジアラビア戦。高木さんの胸トラップからのシュートですよ。
高木:古い話ですからね。
中西:そうですけど、アジアの大砲ですから。さあ、続いての質問いきましょう。じゃあ、俊輔君。
中村:じゃああの、赤い服の方。
客:サッカーを始めて3カ月目なんですけれども。
中西:それでユニフォームを着てるんですか。
客:えっ。ユニフォーム着せてもらえたんですよ、試合で。初めて。
中西:へえ。おいくつですか。
客:20…大学生です。
中西:大学生で始められて、3カ月。
客:今、サイドバックをやらせてもらってるんですけど。
中西:どっちですか。右か左か。
客:使ってもらえたのは右でした。左利きなんですけど。
中西:右サイド、はい。
客:上がるときのタイミングがなかなかうまくできないんですけど、おふたりのそれぞれのチームで、攻めに上がるときのタイミングの合図の仕方を教えていただければなと思って、手を挙げてみました。
中西:わかりました。ではまず、奥選手。
奥:そうですね。サイドバックは、オフト(ハンス)のときに一回。
中西:やってますよね。
奥:Jリーグで何試合か。
中西:ジュビロのとき。
奥:はい。まあ、ボールが出ようが出まいが、とりあえず走るっていう感じで。
中西:ああ。逆にそれが、味方にとっていいフェイントになったりとか。
奥:そうです。まあ、後はドゥトラ(横浜F・マリノス)の上がるタイミングを見とけば大丈夫です。
中西:試合見て。21日、横浜国際に行って。
客:OK、OK。
中西:OK、OK。で、ドゥトラの上がるタイミングを見て。でも、上がるの大事ですからね、本当に。後は、俊輔君。レッジーナは上がりますか、サイドバック。
中村:あんまり上がんないです。
中西:上がんないですね。僕、見ていても、上がんないなって。
中村:僕、前に左サイドとかやってたんですけど、その、例えば逆サイドとかにボールがあるときに、こう来たときに、こうなっちゃう。
中西:例えばサイドチェンジのときに、自分が右だと、左から段々、右にボールが来るときに。
中村:そのときに足元でもらうより、前のスペースでもらった方が、攻め上がるんじゃないですか。そういうときにバーッと走って、ボールが出なかったら、「私が走るところに出して」って。
中西:言っとくと。
中村:言っとく。
中西:「私が全速力で走ったら出して」とて言っておく。
中村:それで出なかったら、出す方の責任ですし。そうすれば、ひとりの関係じゃなくて、味方あっての関係というか、コミュニケーションが取れていいと思いますけど。
中西:たぶん、ボランチの選手とかですよね。
中村:そうそう。
中西:事前に、「私がガーッと上がったら出して」って言っといた方がいいですよ。
客:なんかいつもやり方がよくわかんなくて、先輩がセンターをやってるので、試合中に「上がってもいいですか」って聞いてるんですけど。
中西:それ、聞いているときはすでに遅いです。自分の中で、もうそろそろだなと思うときに行ってた方がいいです。聞かないで、大体いいタイミングだなっていうときに、思い切って行った方がいいです。悩むと周りも出しづらいですから。思いっきり走ると、出しやすいんですよ、やっぱり。目に付きやすいし。
高木:あと一つは、サイドバックであれば、かなり低い位置なんで、前で横パスが動いてるときには、なかなか上がれないですけど、自分の前で縦パスが入ったときっていうのは、けっこう上がりやすいタイミングの一つですよ。そういうときに、入ったときに落としてボールをもらえば、走って流れができると思うし。あと、縦パスが入ったら、溜めができれば、上がっていく時間も充分あるだろうし。目安にしたらいいと思います。
中西:そうですね。センターフォワードの選手がボールをキープした瞬間とか、落とした瞬間っていうのは上がりやすい。横パスが入ってるときは、サイドチェンジのとき以外は上がらない方がいいですよ。
客:ありがとうございました。
中西:頑張ってください。それでは、最後の質問になります。高木さん選んでください。
高木:僕ですか。いや俊輔君に。
中西:じゃあ、俊輔君に。
中村:中西さん。
中西:そんなところで遠慮してどうするんですか。じゃあ、奥選手。
奥:じゃあ、あちらの。レッジーナのタオルをかけてる方。
中西:中村タオルを掛けてる方。前に来てね。
客:どうやったらリフティングがうまくなれるんですか。
中西:それは聞いておいた方がいいですね。ふたりともすっごいうまいから。
奥:そうですね、リフティングは左右、交互に。右足だけじゃなしに、交互に。右左、右左って何回も。
中西:聞いた? 右足と左足を交互にやるんだって。片足だけじゃなくって。
奥:毎日練習すれば、すぐにうまくなります。
中西:毎日。
客:はい。
中西:よし。じゃあ、俊輔君にも聞いてごらん。
中村:僕は、最初、小学生なのに、5号の大きいボールに触ってて。
中西:あ、そうなんですか。
中村:で、次に4号を使って。簡単にリフティングできるようになったら、どんどん小さくして。
中西:小さいボールでやってたんですか。
中村:はい。
中西:ちっちゃいボールでやるとうまくなるって。わかった?
客:はい。
中西:わかったかなあ。わかった?
客:わかんない。
中西:「わかんない」。ちょっと小さいボールね。今、いろいろ売ってるから。
中村:まだ早いかもしれない。
中西:お母さんに買ってもらいなさい。F ・マリノスのボールとか売ってるでしょ。小さ目のボールだと、確かにうまくなりますよね。大きいボールより小さいボールの方が難しいですからね。
奥:今、練習でもやってるんですけど。たまにインターバルを取るときに、ボールでリフティングするんですけど、小さいボールだとできないですね。
中西:難しいですよね。お母さん、小さいボールをお金に余裕のあるときに買っていただいて。せっかくだから握手してもらった方がいいですよ。ひかる君、頑張ってね。高木さんとも握手は? だから! 高木さん、アジアカップの決勝戦で点取った人だって言ったじゃん。
高木:生まれてないでしょ、まだ。
中西:生まれてるでしょ。’92年ですよね。あ、そうか。もう、そういう時代ですね。高木さんのゴールを知らないんですよね、子どもはね。丸坊主のときのボレーシュート。以上、質問コーナーでした。どうもありがとうございました。いやあ、短いですね。あと1時間ぐらいできると思うんですけど。ただ俊輔君はこの後、レッジーナの方に合流するということもありますから。まずは高木さんから今日のご感想を伺いたいんですけど。
高木:楽しかったですね。いろんなことが。
中西:いろんな話が聞けましたし。
高木:ああ、こういうふうに考えてるだなと思ったりとか。あとは奥とか俊輔にプレゼントをもらいにきて、握手したりした人の目がね、違う。
中西:目が違いますね。
高木:うん。
中西:ついでに高木さんとも、とりあえず握手しとこうみたいな。
高木:でも、楽しかったですよ。
中西:聞けない話もたくさん聞けましたし。また、来てください。
高木:はい。どうもありがとうございました。
中西:トークショーには滅多に来ない、中村俊輔君はどうでしたか。久しぶりのトークショーは。
中村:楽しかったです。
中西:疲れませんでしたか。昨日試合してるから、疲れるでしょ、2日続けて。
中村:いや、こういうふうにファンの方と触れることはあんまりないですし、自分は向こうにいますし。よかったと思います。
中西:そして横浜F・マリノスのサポーターの方々は、レッジーナに行っても中村俊輔選手は私たちの選手だという気持ちがあると思いますけど、そういう意味では、ありがたいですよね。
中村:そうですね。ファンレターとか向こうまで届いてます。マリノスの頃から応援してくれてるという手紙が届きますし。励みになります。
中西:やっぱり自分としても、F ・マリノスは自分のチームという意識が常にあって、気にはしてるわけですよね。
中村:はい。もちろん成績とか、試合とかもビデオで観たり。
中西:試合のビデオ、観たりしてるんですか。
中村:送ってきてもらったりとか。
中西:観られてますよ。
奥:えっ。
中西:今、話聞いてなかったですか。
奥:いや、俊のテレビですか、ビデオですか。
中西:違う、違う。
奥:あ、F ・マリノスですか。
中西:F ・マリノスのビデオを観てくれてるみたいですよ、向こうで。
奥:えっ、マジ?
中西:素じゃないですか。
奥:知らなかったです、それは。
中西:ね。それも励みになると思いますからね。観られてますよ。
奥:そうですね。評価してもらえる、高いパフォーマンスを見せます。
中西:どうでしたか、トークショー。
奥:久々だったんで最初は緊張したんですけど、後から慣れてきました。
中西:今後は、試合後のインタビューも大丈夫ですね。
奥:そうです…いや、カメラは苦手なんです。
中西:カメラが苦手なんですか。
奥:はい。
中西:じゃあ、こういうトークショーだったらまた来てくれますか?
奥:来ます。
会場:拍手
中西:俊輔君もまた、日本に帰ってきて時間があったときは、また来ていただけますか。F・マリノスのイベントとか。
中村:頑張ります。
会場:拍手
中西:ということで、本日のゲスト、高木さん、そして奥大輔選手、中村俊輔選手のお三方でした。本当にどうもありがとうございました。
会場:拍手
中西:みんな、いいですね。僕も奥選手にプライベートではお会いしたことなかったんですけど、一回、新幹線で会って挨拶したことがあるんですけど。今日、しゃべってみて、すごい気さくな楽しい方で。それから、僕、俊輔君があんなにしゃべるとは思わなかったですね。僕とご飯食べに行ってもそんなにしゃべらないですから。技術的な部分とかいろんな話も。貴重な話を聞かせてもらって、プライベートも聞けたし、よかったかなって。また、こういうイベントやりたいですね。あとはやっぱり、今日はプレー以外の部分の話もしてくれましたけど、やっぱりサッカー選手はスタジアムにいるときが一番輝いてるときですから、ぜひとも足を運んでいただいて。F・マリノス、4ステージ連続優勝なるかどうかというのは、サポーターの方々の声援にかかってると言っても過言ではないと思うんですよね。8 月21日には大分戦、横浜国際でありますから。ぜひ、皆さんには足を運んでいただいて。現場で、練習場、もしくはスタジアムで直接声援を送ってほしいと思いますし。あと、中村俊輔選手もイタリアに行けば会えますから。レッジーナのスタジアムに行って、直接、声援を。僕も今年は行きたいなと思ってるんですけどね。今日は本当に短い時間でしたけど、ありがとうございました。あとは、たくさん声援を送っていただいて、F ・マリノスの4ステージ連続優勝がかかっていますんで、皆さん、熱い声援をお願いします。今日は本当にありがとうございました。
会場:拍手

通訳:平田晴行、赤坂弘昭
取材・文:CREW
撮影:木村将