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文豪サマセット・モームのシニカルな視点が冴える“ある結婚をめぐる事情”。
20世紀初頭の作品とは思えない、ぶっ飛んだシチュエーションの異色コメディが、
ケラリーノ・サンドロヴィッチ演出×松たか子主演で日本初登場。
“2人の夫”の間で揺れ動く“けなげな妻“の物語、と思いきや…!?

NEWS
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【対象席種】S席ペア割引(1名)-7,000円 トリオ割引(1名)-6,500円
※ペア券は2枚単位、トリオ券は3枚単位での販売。対象外公演あり。
※インターネット、店頭にて販売。電話での受付はなし。 ⇒チケットの購入はこちら


★ 3/31特集ページオープン



稽古場レポート

稽古場画像1  3月某日、都内某所の稽古場。実寸で組まれたセットの中には、アンティーク風の調度品もいくつか備えられている。稽古開始から約2週間が過ぎ、開幕まで1ヵ月を切った「2人の夫とわたしの事情」の稽古場は、緊張感とリラックスムードがほどよく溶け合ったモノ作りにふさわしい空間だ。

 この日行われていたのは、2幕後半。妻ヴィクトリア(松たか子)を巡り火花を散らす前夫ビル(段田安則)と現夫フレディ(渡辺徹)の意外な本音が明らかになるシーンで、メインキャスト三者三様のコメディセンスが冴えまくる。松はけして笑いを仕掛ける存在ではないのに、なぜかおかしい。そのおトボケには裏があるのか、ホントの“天然”なのか。意志的で強いヒロインを演じることが多い松にとっては意外な役どころだが、絶妙な間合いや表情で、そのギリギリのラインを見事に表現する。段田は軽やかな身体も生かして飄々と。深そうで浅そうで、浅そうで深そうなビルのキャラクターは、段田の持ち味にぴたりとハマッている。対して動の渡辺。キレる、走る、ジタバタする……と忙しい! 肩で息する姿と本気の息切れが、いかにアクティブであるかを物語っている。この作品では、笑いの点では受身の2人に対し、渡辺が積極的に仕掛け、かぶせていくことで数珠つなぎの笑いを生む。彼持ち前の笑いのセンスは、このコメディを左右する大きなツールだ。細かく区切らず、シーンを一通り見ていた演出のケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)は、「3人のIQがガクンと下がった風でイイ感じです」とご満悦。

 
稽古場画像2

 演出席で穏やかな中にも鋭く見守っているKERAの中からは新しいアイデアが次々と生まれ、それらは即座に試される。中には奇抜なものもあるが、大半はわずかな変化で大きな効果を生み出す、といったもの。コメディだからこそ“説得力”が必要であり、そこにたどり着くための筋道が精密に整えられていく。勘のいい俳優たちはその意図に的確に応え、濃密ながらもスピーディーに稽古は進んでいった。

 イギリスの文豪サマセット・モームによる約100年前の戯曲……と聞くとやや取っつきにくさを覚えるかもしれないが、その心配はご無用。本来とてもシニカルで現代感覚のある戯曲をKERA自身が上演台本に仕上げ、言い回しなど随所に彼らしさが宿る。そして何しろ笑えるのだ。「コメディなんだから当たり前」と言うなかれ。本当に笑えるコメディ、特に翻訳ものとなるとなかなかお目にかかれないのが現実なのだから。稽古中には、KERAがプロデューサーを探しながら、「『ふざけすぎだったら注意してね』って言おうと思って(笑)」なんて一幕も。エレガントなパッケージをハラリとめくると、抱腹絶倒の世界が待っている!






ストーリー

20世紀初頭のイギリスの、とある上流家庭。
愛する夫ビル(段田安則)を第一次世界大戦で失ったヴィクトリア(松たか子)は、
夫の親友フレディ(渡辺徹)の求婚に応じて再婚する。
ビルとの子、フレディとの子の2人の子宝にも恵まれ、
幸せな新しい家庭を築いた彼女の前に、戦死したはずの前夫ビルがひょっこり生還!
 記憶を失い、ドイツの捕虜収容所に連行されていたというのだ。
愛する2人の夫を前に呆然とするヴィクトリア。
だが、なぜか彼らは英国紳士たる自己犠牲の精神で、愛する妻を積極的に譲り合うのだった。
と同時に、ロールスロイスに乗った第三の男・ペイトン(皆川猿時)がヴィクトリアに急接近して……。




キャストプロフィール
キャスト画像 キャスト画像



「2人の夫とわたしの事情」

作:W.サマセット・モーム
演出・上演台本:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
翻訳:徐 賀世子
4月17日(土)~5月16日(日) Bunkamuraシアターコクーン
料金:S席¥9,000/A席¥7,000/コクーンシート¥5,000
  ※小学生未満は入場不可

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