インタビュー

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動画配信サイト出身の3人組ラップグループ、電波少女(でんぱがーる)!

はじめて会ったその日にライブ!?

――まず最初に自己紹介をお願い致します。
ハシシ:MCをやっています、リーダーのハシシです。
――(笑)え? でも資料にはDJって書いてますが・・・。
NICE:厳密に言うと、パフォーマンスと、ボタンを押す係です。
――なるほど(笑)。後でライブでのそれぞれの立ち位置を聴いてみましょうか。続いては。
花子:MCをやっています、花子です。
――ありがとうございます。では結成のきっかけについてお聞かせいただけますか?
ハシシ:はい、ちょっと複雑なので・・・大まかに話しますね。(笑)。自分を含めて、ネットでラップをしている人を集めてラジオをやろうという話がまずありまして。
――ネットラジオですか?
ハシシ:そうです、ネットラジオ。最初は6人で集まってやってたんですけど、その中に僕と花子がいて。その集まりで「曲を作ろうか」って話になったんですけど、そうなった時に「そんなノリじゃない」って人たちが離れていって・・・僕と花子が残ったんです。
――ハシシさんと花子さんはきちんと形として残して行きたいという想いだったという事ですか?
ハシシ:というよりも、せっかく集まったんだし、俺らラップやってるんだから、ラジオだけじゃなくラップ作ったほうが面白いんじゃないかっていうノリの方が強かったですね。
――ハシシさんと花子さんは仲が良かったんですか?
花子:(笑って首を振る)。
――(笑)
ハシシ:そうなんです、特別仲が良かったって訳じゃないんですよ(笑)
――え? それまで実際に会った事は無かったという事ですか?
ハシシ:はい、電話とメールだけだよね?
――えええええ!
ハシシ:それで曲を作って、初めてライブの日に会って、改めて自己紹介して、そのままライブ出て・・・。
――その日に初めて会った漫才師がネタやるみたいなもんですもんね。
ハシシ:その時のライブが凄くお客さんの反応が良くて、ふたりとも気を良くして「またやろっか」ってなって・・・(笑)。最初は本格的にふたりでやっていこうという気持ちはそこまでなくて、ただ曲を作るふたりという感じでやっていたんですけど、僕が上京したタイミングも重なって、「バックDJが欲しいね」ってなって・・・。
――ハシシさんとNICEさんの地元はどこなんですか?
NICE:九州の宮崎です。
――花子さんは?
花子:今は横浜です。
――今?(笑)
ハシシ:(笑)。いや、今出身の話してるから!
――今面倒くさいから東京にしませんでした?(笑)
(一同笑)
――別に言いたくないならシークレットでも全く問題ないですよ(笑)
花子:いえいえ(笑)。6歳まで三重で、そこから東京だったんですよ。それで今横浜です(笑)

名前の由来とネットで楽曲を発表する意義

――なるほど(笑)。ちなみにこの電波少女という名前なんですけど、由来を教えていただけますか?
ハシシ:元々は6人でラジオをやっていた時の名前なんです。そのメンバーの中にひとり中学3年生の女の子がいて、その子がいわゆるちょっと「おかしい子」だったんですね(笑)。で、そういう人の事を電波系とかいうじゃないですか。そこから取って僕が名付づけたんですけど、さっき言ったように、僕と花子のふたりだけになって名前だけ残っちゃったんです(笑)
――確かに、今でこそネットで動画なり楽曲なりをアップするというのは凄く当たり前の事ですけど、一昔前はそれ自体が珍しい事でしたし、その中でもラップというのは非常にニッチな事ですよね。
ハシシ:そうですね。で、僕らのちょっと上の世代はその界隈ではレジェンドといわれるような人たちで、僕らはそれよりひとつ世代が下なんですよ。だから周りは「それを見て始めたチャラチャラした奴ら」っていう印象だったと思うんです。それで、ネットラジオ始めたらすぐに皆抜けて行って・・・それがダサいなと思ったんですよね。多分残った僕たちはプライドが高いんだと思うんですよ。「やっぱりあいつら何もできねえじゃねえか」って言われるのが嫌だったんですね。・・・カッコつけてたんでしょうね(笑)
――いや、でもそれは凄く大事だと思います。電波少女の活動形態を見て、一番お聴きしたいなと思ったことが、先ほどのお話にもチラッと出たんですが、表現の場に「ネット」というのを選んだ理由なんですね。
ハシシ:はい。
――僕の印象なんですけど、ラップというジャンルは、他の音楽ジャンルに比べてより一層、電波少女のような動画で楽曲を発表するという活動形態のグループを下に見る傾向が強いんじゃないかなと思ったんですね。
花子:はいはい。
――はい。だから、何でこの道を選んだのかなって。そこに何か理由があるのか、もしくはたまたまだったのか、というのをお聴きしたいんですが。
花子:僕は、もともとネットじゃない所で楽曲を発表していて、そこでの例えばノルマだったりとか、繋がりとかが面倒になって、まず一度、しがらみから抜け出そうっていう話になって、その時は電波少女とは別のグループを組んでいたんですけど、ニコニコ動画っていうのがあるから、そこに楽曲をアップしてみない? というのがスタートですね。
――ニコ動を使ってるから、ここが僕たちの強みだ、みたいなのはありますか?
ハシシ:うーん・・・特には・・・どうですかね(笑)。そんなに変わらないような気がしてます。
――なるほど。
ハシシ:だからスタートが例えば地元のライブハウスだった人というのは、その延長線上で活動していくと思うんですけど、僕たちはネットがスタートだったので、これからもそこに楽曲をアップしていかないと、みんなに聴いてもらえないんじゃないか、っていう想いはずっとありますね。だからこの先ネットにアップするのがダサいって気持ちになっても、そこが出発だから変えようがないっていうか。
――変わらない思いがあるわけですね。
ハシシ:はい。特にヒップホップという畑だとイロモン扱いされるし、「あんなのヒップホップじゃない」って言われたりもするんですけど、「だったら別に良いよ。楽しんでやってるし」っていう感じですね。これをヒップホップじゃないって言う人もいれば、ヒップホップだって言ってくれる人もいるし。ジャンルは聴く人が決めれば良いし。

電波少女メンバーの音楽的ルーツは?

――ジャンルのお話が出たので、それぞれの音楽のルーツについてお聴きしたいなと思うんですが。
NICE:僕は高校の時に遡るんですが、当時僕もハシシもDJをやってたんですね。レコードを買って、いわゆるクラブDJをやってたんです。
――そうなんですね。その時の経験があって、DJに敬意があるから、今はおいそれとDJを名乗れないという事ですよね。
NICE:そうですそうです、敬意あります(笑)。で、僕がヒップホップに入るきっかけというか、大きく影響を受けたのはNice & Smoothですね。もともとブレイクダンスが好きで、オールドスクールの音楽が好きだったので、その時の流行というよりも、昔のレコードを掘るのが好きでしたね。
――少し話は変わるんですが、楽曲作りってどういう風に行われているんですか?
ハシシ:1stアルバム『BIOS』に収録されている楽曲は、周りにいるカッコいいトラックメイカーにお願いして、トラックをもらって作っていく感じでしたね。基本的にはサンプリングで作っている方が多いので、何種類かもらって、その中から好みのものを選ぶ感じです。
――なるほど。ちなみにハシシさんが影響を受けたミュージシャンはいますか?
ハシシ:TwiGy (TwiGy al Salaam)が凄い好きですね。全体的に声の高い日本人ラッパーには影響を受けていると思います。
――花子さんはいらっしゃいますか?
花子:たくさんいすぎて選びきれないんですけど・・・自分は歌詞を結構こだわっているつもりなので、THE BLUE HEARTSですかね。
――(笑)。いやでも、ジャンルというよりソウルの部分ですよね。
花子:そうですね。
――でも楽曲を聴いていると色々な要素が入っているので、腑に落ちるような気がします。トラックはヒップホップなんですけど、歌詞が凄くパンクだと感じたので。先ほどハシシさんはズルいっておっしゃってましたが(笑)。ヒップホップ以外のアーティストで好きな方いるんですか?
ハシシ:そうですね、ヒップホップ以外だと僕は、最近のアーティストの方が影響を受けているかもしれないですね。Maroon5、マキシマム ザ ホルモン、BIGBANG・・・。
――凄い! 見事にバラバラですね。
ハシシ:BIGBANGで言うと、G-DRAGONの曲とか凄いカッコいいなと思います。
――なるほど。電波少女の情報量の多い楽曲の理由が少し分かった気がします。つづいてライブのお話になるんですが、2014年1月11日に行われる「電波少女presents "BIOS HAZARD"Vol.1。なんですが、これはどういうライブになりますか?
ハシシ:自分の周りでカッコいいと思うアーティストとか、刺激を受けているアーティストを呼んでやるライブなんですが、ヒップホップのライブだと、あまりまだ名前が浸透していない人とか、新人だったりすると、持ち時間が15分20分とかなので・・・。
――確かに、ヒップホップのライブは出演者が多いですもんね。
ハシシ:そうなんですよ。それはチケットノルマの問題とかもあるとは思うんですけど。僕らのイベントは少ない人数でやろうと思ったんです。単純に長い時間見たいなっていう思いが強いのと、あとこれだけ少ない出演者で何かやらかせたら、今後の自信に繋がるかなっていうのがあるので。
――なるほど。これVol.1ってついているってことは、続いていくという事でしょうか?
ハシシ:そうですね、一応Vol.3まで決まっています。来年の1月2月3月とやっていきます。

電波少女を一言で言うと?

――ありがとうございます。ではこのページで電波少女の事を始めて知られる方もいらっしゃると思うので、電波少女を一言で表現するなら、という質問を皆さんにお聴きしたいんですが。
NICE:日本語メロラップ!
――ジャンルですね(笑)
花子:俺これ先に言った方が良いな・・・ハードル上がるし・・・電波少女を一言で言うなら、夢ですかね。
――なるほど。ハシシさんは?
ハシシ:金の匂いがするグループ。
――それはマネージャーさんに向けてアピールしてます?(笑)
ハシシ:(笑)。でもひねくれてるかな。3人とも。
――凄くわかります。電波少女の皆さんは同じクラスにいたら友達になれそうな気がするんですよね。盛り上がっている所に醒めた目線を送っている感じというか。凄く個人的な感想なんですけど(笑)
NICE:友達になりましょう(笑)

電波少女の目標、そしてメンバーへのダメ出し!?

――(笑)。お話できる範囲で、今後の活動についてお聴きしてもいいですか?
ハシシ:ライブ以外だと、音源をどんどん出していきたいなと思います。それぐらいですかね(笑)
――今の電波少女の目標ってなんですか?
ハシシ:テレビに出たいですね、地上波のテレビ。
――(笑)。有名になりたい?
ハシシ:有名になりたいですね(笑)
――(笑)。なるほど、花子さんも凄く頷いてらっしゃいますが、NICEさんは何かありますか?
NICE:そうですね・・・まあライブとかでもっと色々やれたら良いなあと思いますし・・・。
――NICEさんのライブでの煽り方、パフォーマンスの仕方は電波少女のひとつのポイントですよね。おふたりにパフォーマンスについて相談したりはするんですか?
NICE:高校の時からハシシとは似たような事をしてたし、大体僕がどういう技ができるかも知ってるんで、相談したりはしますね。
――そんなNICEさんに残りのおふたりから言いたい事とかはないんですか?
ハシシ:まだまだ電波少女としての自覚が足りないんですよね(笑)
――(笑)。すぐ出てきた!
NICE:えっ!(笑)
――ガチの要望ですね(笑)
(一同笑)
――なるほど、そこを乗り越えたらもっと凄いライブが見られるかもですね。ちなみに、ハシシさんとNICEさんは高校からの同級生ですけど、花子さんはNICEさんに何か要望があったりしますか?
花子:いや、僕は人に甘いので(笑)。ミスしても「しょうがないよ」ってタイプなんですよね。
――え!? あまりそう見えないですね。
ハシシ:そうなんですよ、どっちかと言うと僕の方がそういうタイプに見られるんですけど、実は凄く人に厳しいんです。・・・で、自分に甘い(笑)
――でも当たってるから何も言えない(笑)
NICE:そうなんです(笑)
――ありがとうございます、では最後に、このページをご覧になっている方へメッセージをお願い致します。
ハシシ:初めて僕らの事知った方は、ぜひ一度で良いんで曲を聴いて欲しいですね。YouTubeでも良いので。

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