グラミー歌手、ピーボ・ブライソンとデュエット曲をリリース
- ――今年は、フジテレビの『ハモネプ♪ジャパンカップ』でアカペラ・コーラス・グループ<七色ボイス>を結成したり、新しい試みもされましたね。
- そうですね。みんなでひとつの目標に向かって頑張ってくって、なんだか部活みたいな感じで新鮮でした。私はリードボーカルだったので、メンバーたちの複雑なコーラスワークに感嘆するばかり。でも、ハーモニーを生み出すための気持ちの集中のさせ方や波の作り方に、歌手同士にしかわからない感覚がありました。それってバンドと歌うときにはないものなので、面白かったですね。
- ――島谷ひとみさん、石嶺聡子さん、木山裕策さん、LUVのおふたり、篠原ともえさんなど、それぞれご自分の世界を持っているシンガーばかりがメンバーでしたが。
- ソロ・シンガーばかりだから、感情のうねりが激しいのかもしれないですね。それに乗せられたところもあると思います。
- ――『ハモネプ』で、あえて挑戦したことは?
- 大黒摩季さんと尾崎豊さんの曲を歌ったんですけど、大黒さんの『あなただけ見つめてる』は、みんなに“ガッツリいっちゃっていいよ”っていわれたので、リードボーカルとして独走させてもらいました。尾崎さんの『I LOVE YOU』はその逆で、溶け込むことを大事に歌いました。ハーモニーの中に埋もれる感じがして、すごく気持ちよかったし、溶け込んだときはゾワッとしました。普段体験できないことだし、よい経験をさせていただきました。
- ――そして、9月10日にはディズニーアニメ『美女と野獣』の主題歌『ビューティー・アンド・ザ・ビースト~美女と野獣』のセリーヌ・ディオンとのデュエットでもお馴染みのグラミー歌手、ピーボ・ブライソンとのデュエット曲『Here For You』がリリースされます。スゴイ方とのデュエットですが……。
- 2006年に大阪で行われた合同ライブ『ドリームライブ』で初めて共演して、その後も何度かライブでデュエットさせていただいたんですけど、縁あってオリジナル曲を一緒に歌えることになりました。
- ――ピーボ・ブライソンさんと初めて会った時は緊張したのでは?
- なんと、初対面で鼻血を出してしまって(笑)。ライブのリハーサルで初めてお会いしたんですが、大好きな曲を歌っている人だし、グラミー歌手だし、憧れの人と一緒にデュエットできるってことで、興奮したみたい。リハで歌ってる最中に鼻血が出ちゃったんです。ピーボさんはすごく丁寧な方で、ステージの上でも下でも全部エスコートしてくれるんです。デュエットキングといわれるだけあって、私の癖に合せて歌ってくださいました。
- ――じゃあ、レコーディングでも小柳さんがリードする感じだったんですか?
- それが、レコーディングは逆だったんです。ピーボさんが先に録音したんですけど、元のメロディがわからないくらい崩したフェイクが多用されていて。そのフェイクが作り出すストイックさに驚きつつ、同時に“ハモリどうしよう!? ”ってアセる自分もいて。ちょっと大変でした。
- ――ライブとはぜんぜん違ったんですね。
- ライブでは、ピーボさんが歌っているのを聴いた経験がある曲だったので展開が予測ができたけど、今回はゼロから作っていく作業だったので、勝手が違いましたね。
- ――どんな曲に仕上がりましたか。
- 壮大な曲になりました。ピーボさんと私の声が織りなすハーモニーを聴いてほしい。アップテンポの曲じゃないけど、前向きになれる曲だと思います。気持ちをちょっと上げてくれるんじゃないかな。