20周年プロジェクトの締めくくりは、デビュー作と新作の再現ライブ
- ――まずは20周年を迎えられたお気持ちをお聞かせ願えますか?
- 私は“祝何周年”っていうのが実は好きではなくて(笑)。20年は人間で言うと二十歳だからすごいことだとは思うんですが、「16周年のときも17周年のときもがんばってきたぞ!」という思いがあるので、20周年も経過のひとつの1年であると捉えています。もちろんこれからも成長していかなくてはいけないとすごく思っていますし、偉大な先輩方もたくさんいるので、背中を追いかけてさらにがんばっていきたいなという気持ちでいっぱいですね。
- ――20周年プロジェクトとして、昨年11月にニューアルバム「re:evergreen」をリリースされました。
- 久しぶりに小林(武史)さんとガッツリやるっていうことも特別なことでしたし、20年目にしてこのアルバムに出会えたという喜びはすごくありますね。20年前にリリースした「evergreen」と対峙した作品ということで、現在と過去、未来をも感じられるような作品になったと思います。小林さんも強く言ってるんですけど、「20周年じゃなかったらできなかった。10周年じゃないし、30周年でもないと思う」と。やっぱり、今なんだなって。
- ――akkoさんもそう感じられますか?
- そうですね。ここを目指してこうなったというよりは、今、最高のものを作るとしてできあがったのが「re:evergreen」だった。20年の積み重ねがあっての今だと思うし、すごくうれしく思っています。
- ――レコーディングでこだわったことは?
- 今回はMy Little Loverチームの名監督である小林さんがいたので、私は彼が生み出す作品の一部として、自分の全力を尽くす事のみに徹しました。歌も楽器のひとつと捉えて、この作品をよくするにはどうしたらいいんだろうということばかりを考えて歌って、自分のやりかたは置いておいて、とにかく全力投球しました。
- ――今作の楽器はすべて生演奏なんですよね。
- すばらしいミュージシャンの方たちがたくさん参加してくださったので、失礼のないようにしていて(笑)。自分もここに存在できることの喜びが、とても大きかったですね。昔からよく知っている方や私が尊敬するような大御所の方たちが、少年のように「いやー楽しい!」って演奏する姿が見られたり、師匠と弟子、親子で参加してくださった方がいらっしゃったり、20年の月日を感じながらホントに魅力的なレコーディングでした。みなさんとてもいい顔をなさっていましたよ。
- ――今作にはデビュー作が「evergreen+」と新しくなって収録されています。聴いてみてどう感じられましたか?
- 昔のよさを残しつつ、より洗練された感じがしました。打ち込みの部分を生音に差し替えたことによって躍動感が出たり、シンセの音色も今の音に差し替えたりして、ブラッシュアップされています。
- ――「re:evergreen」はakkoさんにとってどんなアルバムになりましたか?
- 実はまだ実感がないんです。とにかく小林さんの思い描くとおりに歌うことに徹していたので、今はまだ俯瞰で見ている感じであえてまだ直視していません。ライブをすれば、自分の中にすっと入ってくると思います。
- ――20周年プロジェクトの集大成では、この新作の再現ライブが開催されますね。
- 今からライブがとても楽しみです。今回は再現ライブになりますので、打ち込みなどもあまり使わないで、できるだけ生音での演奏をお届けできると思います。まだ最初の打ち合わせをしたばかりですので、細かいところは決まってないんですけど。
- ――小林武史さんによるフルバンドになるんですよね。
- まだメンバーは確定してないですけど、わくわくするようなミュージシャンが集まる予定ですね。再現ライブと謳うからには、すごく豊かな音をお届けできると思うので、「re:evergreen」をしっかり聴きこんで、観にきていただけたら嬉しいです。