インタビュー

http://image.pia.jp/images2/static/pia/interview/music/top_name_wmisato.png

2015年5月でデビュー30周年を迎える渡辺美里が、アニバーサリー・イヤーに向けて精力的な活動を展開している。メモリアル・シングルのリリース、女優としてミュージカル「アリス・イン・ワンダーランド」出演、そして元旦の渋谷公会堂ライブから、全47都道府県をくまなくまわるツアーの敢行、そして映画音楽を歌うハリウッド・フェスティバル・オーケストラとの競演まで。それぞれに賭ける熱い想いを語ってくれた。

WEAVERとのコラボは「My Revolution」とは違う“ゾクッときた”感じがあった

――4月に盟友・大江千里さんの楽曲によるメモリアル・シングル『ここから』がリリースされました。この曲を第一弾シングルに起用した理由をきかせてください。
いくつか候補の曲はあったんですけど、メロディと曲の持ってる魂みたいな部分が”やっぱりこの人はツボを外さないな”と(笑)。(大江が現在活動の拠点としている)ニューヨークと東京で離れてはいますけど、今伝えるべきこととか、私に歌って欲しいという想いみたいなものがビシビシ伝わってきて。すごく新鮮で、なのに馴染みのいいジャケットのような。
――千里さんが美里さんに作った曲は本当に名曲が多いですよね。
ありがたいことですし、“やるなぁ”と思うのはタイプが全部違うんですよね。『悲しいボーイフレンド』『10years』『すき』『夏が来た!』『始まりの詩、あなたへ』・・・。他にもいっぱいありますけど、これだけ千里さんに曲を書いてもらっているのに、全部タイプが違って、また『ここから』がきたから“さすが”って感じがしてます。
――10月29日発売の第2弾シングル『夢ってどんな色してるの』は、ピアノトリオバンドWEAVERとの初コラボレーションだそうで。
イベントでご一緒して、彼らのメロディ・ラインとか醸し出す空気感の中で“きゅん”とする部分と、自分で言うのも変ですけど私の曲が持っている浄化作用とかカタルシス的なものが、彼らのサウンドの中にも見えたんですよね。
彼らの持っている何かと自分が響き合うところが出てきたら面白いかも知れない なと思って。今、アルバムを作ってるんですけど、(プロデューサーの)佐橋(佳幸)くんと話して楽曲提供をお願いしたんですよ。
――作曲だけでなく演奏も一緒にされたんですよね。
WEAVERと三ツ星団(美里と佐橋とDr.kyOnのユニット)の3対3で作ったんですけど、彼らの“はみだしてる”部分をkyOnさんと佐橋くんがうまくグッとまとめてくれて。何度も何度も聴きたくなる、何度も何度も歌いたくなる曲。 『My Revolution』を最初にスタジオで小室(哲哉)さんがピアノで弾いて、“いいね!”って言ったときとまた違う“ゾクッときた”感じがあった。
――現在制作中のアルバムでも、これまで共作した作家陣のみならず新たなミュージシャンをたくさん起用しているとか。その選定基準とは?
う~ん? 何だろう。直感でしかないですよね(笑)。その人の声が持っている色味だとか、サウンドのトーンとか、私と“差し色”みたいに反対のものもあれば、混ざると面白いものとか、フッと自分のアンテナに何か近い周波数を感じた人がどこか心に留まってるんだと思うんです。あとは偶然の出逢いですよね。

ミュージカルは私に与えられた役割をちゃんと果たしたい

――さらに2年ぶりの再演となるミュージカル「アリス・イン・ワンダーランド」に再び女優として舞台に立ちますね。キャストが初演と少し変わっているとのことですが。
アリス役の安蘭けいさん、マッドハッターの濱田めぐみさん、ハートの女王の私という三本柱は変わらずなんですけど、今回のキャストは舞台を専門にやってる方たちで、前回より濃い、個性の強い”舞台人”な人たちだから面白いんじゃないかなと思いますね。
――ミュージシャンと女優で一番の違いは何ですか?
いつもは自分から何かを発信していかなければ何も始まらない。どんな曲を歌いたいか、バンドの人選、レコーディング、そしてライブまで自分発信でやる。 だけどミュージカルの場合は演出家の方がいて、曲があって、それぞれ選ばれた俳優さんによって全然キャラクターも変わってきて。その額縁の中の変わっていく絵の中のワンシーンとして自分がいるときに、“ハートの女王”としての佇まいが必要で。
コンサートはどんな角度から観ても、スタジアムの後ろから観ても、“渡辺美里”でなければ、お客さんの納得する個性が出てないとダメだと思うんですよ。ミュージカルは、“渡辺美里です!”って出ていくのがいいのか、役の中の女王様を求められていて、でも誰でもいい訳じゃなくて、私に与えられた役割をちゃんと果たしたいなと思ったときに、そのグラデーション、どれくらいやったらいいものなのかわからなかった。それを同じ時間、稽古を繰り返していく中で“こうすればいいのかな”って探っていってようやく出来たから、とても勉強になりましたし面白かった。

全都道府県ツアーは私の感謝の気持ちを伝え、新しい出逢いを求めて

――12月24日(水)には大阪でディナーショー、1月1日(木)には渋谷公会堂のライブも決定してますね。
(ミュージカルがあって)ライブをしばらく演ってない時期が続いてますので、自分でもライブに飢えるところがあると思います(笑)。
ディナーショーは、前回ビルボードライブやブルーノートで演奏したメンバーで 演るので、”聖なる夜の美里祭り”として大人な時間を味わってもらえる音作りと曲をやれると思います。元旦は、”新春!美里祭り”ということで、本格的なアニバーサリー・イヤーの幕開けとして、30周年に相応しい楽曲をいつものバンド・メンバーで演ります。
――2015年は全国47都道府県を制覇するツアーを敢行することが発表されました。これまでデビュー翌年から20年連続で西武スタジアム、それから9年「美里祭り」を各地で開催してきた美里さんだけに、ファンとしては美里さんが地元に来てくれるというツアーは嬉しいですね。
一回のツアーで47都道府県をやるというのは初めてのこと。30周年のアニバーサリー・イヤーにして初めてのことがまだまだあって、最初に私の楽曲に出会ってくれた人たちも状況が変わってきていて、“西武にいっぱい通ったな”という想いの人も今や子供もいて、仕事でも責任あるポジションになってる人たちが多くなってきてる中で、地元に“美里祭り”が来るということ、会いに行くということは、もう一度“歌の苗”を植えに行くという気持ち。曲に愛情を持ってくれる人に再び会えるかもしれないし、行きたかったけど地元だから行けるという初めての人にも会いに行きたい。何箇所かだけじゃなく、全箇所行った方がアニバーサリー・イヤーの私の感謝の気持ちも伝えられるし、新しい出逢いも求めてということでやることに決めました。
――1月は神戸、東京、愛媛で「ハリウッド・フェスティバル・オーケストラ」のゲスト出演も決まりました。
嬉しいことにアルバム『My Favorite Songs~うたの木シネマ~』を作ったのがちゃんと伝わってるのかしらと思えるようなオファーをいただいたんです。 映画音楽が好きでこういうコンサートはずっとやりたかった。自分のコンサートで映画音楽だけを演るのは難しい、皆さんに納得していただけないと思うんですけど、今回はハリウッド・フェスティバル・オーケストラで“映画音楽をやります”と銘打ったライブですから、私自身もすごく聴くのも歌わせてもらうのも楽しみにしています。

MOVIE

INFORMATION

PROFILE


「お気に入り登録」してチケット発売情報を受け取ろう!

お気に入り」登録しておくと、先行発売「プレリザーブ」の実施や追加券の販売などの情報をメールでお届けします。

お気に入り登録をする