インタビュー

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ファン垂涎の4枚目のアルバム『レシキ』を6月4日にリリースした池田貴史のソロ・プロジェクト=レキシ。日本史にまつわる出来事や人物をロック&ファンクをベースにしたラヴソングなどに仕立て上げ、豪華アーティスト(ただし全員レキシネーム)をフィーチャーしたアルバムを重ねて7年。まさにJ-POP界屈指の変化球投手が8月20日、満を持して日本武道館に攻め上る! その意気込みや如何に!

自分が楽しみたいっていう気持ちは変わらない

――日本武道館『レキシツアー もう一度遺跡について考えてみよう~大きなハニワの下で~』の開催おめでとうございます。
ありがとうございます。でも、ホント申し訳ないって言うか。
――どういう意味で申し訳ないんですか(笑)。
そもそもこのレキシっていうのは、スーパーバタードッグ時代に「こういうことして遊んだら楽しいなあ」って思って始めた、ライフワークみたいなものなんですよ。長く遊べればいいなあって。だから2007年にデビュー・アルバム『レキシ』を出したときは、とにかく自分が楽しむことしか考えてませんでしたね。
――その『レキシ』から始まって、『レキツ』『レキミ』『レシキ』とアルバムが合計4枚。その間に重ねてきたライヴでもすっかり人気者です。
いや、ホント、ありがたいことだと思ってます。自分が楽しみたいっていう気持ちは今でも変わってないですから、だからこそアルバムは悩みますね。気になる言葉とかメロディーとか、アイデアの断片は日々出て来るんですけど、それが自分の中で腑に落ちるような、「一曲として面白くなる」までが一苦労。自分で「ああ、バカだな~」って思える瞬間が来るまでが大変。しかも、特に歌詞は、自分でもどんどん正解がわかんなくなっていくし(笑)。どんな苦労だってことですね。

バンド出身だから、バンドっぽい作り方が性に合う

――そんな苦労がある感じがしないのが、またレキシらしいところですから。今回のアルバム『レシキ』は、さらにポップな印象になっていますし。
もっとアヴァンギャルドでマニアックなことしたいっていう気持ちもあったんですよ。でも、作っていってみたら前作『レキミ』の延長線上にあるポップなアルバムになりました。正直な話、ちょっと武道館のステージを意識したところもあります。「ドゥ・ザ・キャッスル feat. 北のパイセン問屋」とか「キャッチミー岡っ引きさん feat. もち政宗」とか。デビューした頃は、レキシっていう存在自体が「今までにない壊れたもの」だったと思うんですけど、ライヴ重ねてきたら、そっちがもっと壊れたものになっちゃって(笑)。「ポップで壊れている」っていう、そこのバランスが取れてきたのかも。今回の収録曲で言えば「Takeda' feat. ニセレキシ」が「アヴァンギャルドなこともしてみたい!」っていう自我の名残ですね。
――そのナンバーはユザーン→U-zhaanのタブラがフィーチャーされていますし、その他、今回もまた豪華フィーチャリング・アーティスト(持田香織 from Every Little Thing、秦基博、二階堂和美、怒髪天、阿部芙蓉美、いとうせいこう、ハナレグミなど)が参加していますね。
みんな、レキシネームが欲しいって言って喜んで参加してくれて(笑)。今回は、いわゆる誰かを当て込んで曲を作ることはしなかったんですけど、曲を作っている間にスタッフと相談したら「この人に歌ってもらったらピッタリ!」っていう、パズルのピースがどんどんはまっていったんですね。「キャッチミー岡っ引きさん」は、キュートな女鼠小僧的キャラクターで疾走感のあるシンガーと言えば……もうモッチー(持田香織)しかいないでしょ! みたいな感じで。
――誰が参加してもレキシになってしまうというマジックが素晴らしいですよね。
ファンク界におけるP-FUNKという集団がおりますが、あそこもジョージ・クリントンがいて、誰がメンバーでもP-FUNK。その方式を採用しています(笑)。メンバーが替わってもレキシはレキシ。でも、そのフィーチャリング・アーティストやバックのメンバーによって音も内容も変わっていくのが自分でも凄く面白いんですよ。やっぱりバンド出身なので、バンドっぽい作り方が性に合ってるみたいで。

武道館公演はレキシのレキシ的な日に

――ここまで来ると、過去のアルバムの豪華参加アーティストも含めて「武道館にサプライズ登場!」っていう期待も膨らんでしまいますけれど。
すぐそういうこと言うんでしょ、みんな(笑)。まあ、それを逆手にとって「ゲストが出る出る詐欺」みたいなMCしたこともありますけど。で、結局、ゲストが来なかったときの客席のがっかり感たるや(笑)。そこに期待されすぎるとこっちがへこむので「期待しすぎずにお楽しみに」とだけ言っておきましょう。
――でも、ファンとしては「武道館らしい演出」は期待してしまいます。
もちろん何かしらのいつもと違うことは考えるつもりです。発表できることで言えば、タイトルにもしちゃっている「大きなハニワ」は鋭意制作中です。なにしろ「ハ(8)ニワ(20)の日」ですから。
――その辺の遊び心があるからこそのレキシですね。
最初にも言いましたけど、スーパーバタードッグの頃に「それはバタードッグとしてはやり過ぎ」って言われていたようなことを、ソロとして自分が楽しいように自由にやらせてもらっているわけですから、我ながら「よくぞここまで」ですよね。何かがおかしいんじゃないかって、いまだに疑ってますけど(笑)。基本にあるのは自分が楽しめること。そんなレキシーランドを一緒に楽しめる人が楽しんでくれればいいなと思ってます。武道館に稲穂持って集まってくれたら最高(笑)。
――稲穂持参で名曲「狩りから稲作へ」を大合唱(笑)。盛り上がりますね。
バカすぎて泣くと思います(笑)。もし、今回、盛り上がりがイマイチだったら、次回作は守りに入らせてもらいます。何しろライフワークなので長く続けたいんですから。「レキシ守りに入る」、いや「レキシ籠城!」……あ、コレいいな。MCに使いたいので記事に書かないでください(笑)。
――では、最後に、今までレキシのライヴを体験してたことがない皆さんにメッセージをお願いします。
えーっと、過去のライヴに来てくれた人は知っていることですが、レキシのライヴは「大事なところは、けっこう他人の曲」です(笑)。そこのところもどうなるかお楽しみに。今回は何を演りましょうかねえ。会場が大きいから親子連れとかも来ますかねえ……じゃ、アニソンやろうかな……ポニョとかね。よし! コスプレしますか!……って、そういうこと考えてるときが一番楽しい(笑)。結果的に8月20日の武道館がどういうことになっちゃうのか、レキシのレキシ的な日になりますので、一緒に楽しんでいただきたいと願っております。

INFORMATION

  • 公演日・会場: 7月1日(火) 仙台Rensa(宮城県) 7月2日(水) 仙台Rensa(宮城県) 7月9日(水) Zepp Sapporo(北海道) 7月11日(金) 新潟LOTS(新潟県) 7月13日(日) Zepp Fukuoka(福岡県)
  • 席種:1Fスタンディング 5,400円 ほか
  • 公演日・会場: 8月20日(水) 日本武道館(東京都)
  • 席種:全席指定 6,480円、親子席 10,800円 ※立見不可/保護者1名+子供1名(3~12歳・要身分証)

PROFILE

レキシ
キーボーディスト池田貴史のソロ・プロジェクト。 1997年SUPER BUTTER DOGのキーボーディストとしてメジャーデビュー後、2007年にアルバム『レキシ』でデビュー。池田が好きな日本史をテーマにした歌詞を、ファンキーなサウンドに乗せて歌うスタイルが人気。アルバムには椎名林檎や斉藤和義など、毎回豪華なゲストが参加する事でも注目を集めている。

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