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チケットぴあインタビュー

山田暢久(浦和レッズ)

山田暢久(浦和レッズ)

浦和レッズ一筋18年。チーム最古参の選手であり、レッズの象徴的存在の山田暢久。今シーズン、'97年~'00年にともにレッズでプレーしていたペトロヴィッチ監督を新たに監督として迎え、Jリーグでの5年ぶりの覇権奪還、そして、AFCアジアチャンピオンズリーグ出場への思いを語ってもらった。
――いよいよ2011年シーズンのJリーグ開幕が目前に迫ってきました。浦和レッズは、ゼリコ・ペトロヴィッチ監督を指揮官に迎え、新たなスタートを切ります。ペトロヴィッチ監督とは、彼が浦和でプレーしていたとき(1997年11月~2000年9月)に、ともにプレーしていますが、どのような人物なのでしょうか?

「当時の僕は右サイドでプレーしていて、ペトロヴィッチ監督は右のボランチでした。だから連動してプレーする機会が多かったんですよね。チームを良くしようと、お互いのプレーについて激しく意見をぶつけ合っていましたね(笑)。その頃からペトロヴィッチ監督は闘志を表に出すタイプで、監督になった今もそこは変わらない。情熱的で、とにかく負けず嫌い。一対一の勝負はもちろん、練習でも常に勝利にこだわるよう、選手たちに訴えています。練習のミニゲームでも、負けると罰走を課せられるんです。思い起こせば、僕がプロになってから、練習で罰を課す監督は珍しいかもしれない(笑)。罰といっても軽いものなんですが、選手たちは、やっぱり負けたくないし、がんばりますよね。そうしたところにも、常に勝負にこだわる監督の情熱を感じます」


――情熱家であるペトロヴィッチ監督が目指すサッカーとはどのようなものなのでしょうか?

「攻撃的なサッカーで知られるオランダで、コーチや監督の経験を積んでいることもあり、アグレッシブで攻撃的なサッカーが特徴です。素早くプレスを掛けてボールを奪い、スピードのある攻撃によってゴールを奪う。守備も含め、すべてのプレーが攻撃につながるようなサッカーを目指しています。それでいて攻撃に関しては、ある程度、自由を与えてくれている。監督は「一対一では絶対に負けるな」とよく言うのですが、攻撃陣は積極的に勝負を仕掛けていく場面が確実に増えています。サイドを起点に、いろいろな場面で、今までよりも、迫力のある攻撃が見せられると思います。僕は守備を担う選手として、選手同士の距離感を意識しつつ、チーム全体をコントロールして、攻撃をサポートしていきたいと思っています」


――今シーズンの開幕は、アウェイのヴィッセル神戸戦になります。

「これまでに何度もシーズンの開幕を経験していますが、開幕戦は非常に大事です。ここで勝つのか、負けるのかということが、その後の勢いに大きく影響してくる。特に僕らは監督も代わり、新しいチームでスタートするので、開幕戦になんとしても勝利し、続くホームでの開幕戦に臨みたいという思いが強いです」


――そのホーム開幕戦は3月12日、ガンバ大阪を迎えての試合になります。

「シーズン最初のホームゲームは、選手たちもものすごく気持ちが入ります。良い状態でホーム開幕戦を迎えるためにも、やはり神戸との試合に勝利する必要がある。そこで結果を出さなければ、プレッシャーや焦りも生まれてきてしまいます。神戸との開幕戦に勝利し、最高の状態で、ガンバ大阪とのホームゲームを迎えたい。いつもホームのスタジアムの雰囲気は最高です。ピッチに入るとき、その雰囲気に思わず魅了されてしまうくらいですから。あとは最高の雰囲気を作ってくれるサポーターたちに、僕ら選手が結果で応えるだけです」


――そのホーム開幕となるガンバ大阪との試合では、どんなサッカーを見せてくれますか?

「ガンバ大阪は鹿島アントラーズなどと同様に、長いスパンでチーム作りをしてきているだけに非常に組織力があります。対戦していても、そうした強さを肌で感じます。ただ、今シーズンの僕らは、攻撃的なサッカーを目標に掲げてトレーニングを積んできた。組織力のあるチームにも怯むことなく、アグレッシブで攻撃的なサッカーをこの試合で見せられればと思っています」


――ガンバ大阪戦の後は、第4節で川崎フロンターレ(4月2日)、第6節でヴァンフォーレ甲府(4月16日)、第7節で名古屋グランパス(4月24日)と強豪をホームに迎えての試合が続きます。

「各チームの新戦力やチーム力を分析していますが、難しい相手ばかりですよね。簡単に勝てる相手は一つもない。ただ、シーズン序盤は、監督が代わっていたり、新戦力が入ってきたりと、どのチームも完成しきっていない。僕らとしてはチームのコンセプトでもある「一対一」「個の勝負」で優位に立って勝利を積み重ねていきたい。チームとしての約束ごとをチームみんながしっかりやっていければ、勝つ自信はあります。序盤は勢いというか、波に乗ったチームが勝てる。僕らも勝利することで勢いに乗っていきたいと思います」


――今シーズンの目標を教えてください。

「昨シーズンより、少しでも良い成績を残したいと思っています。まずはAFCチャンピオンズリーグ(以下、ACL)出場権を目標にして、優勝争いに加わる。その中で当然、優勝を狙っていきたいと思います。まずはACL出場を現実的な目標にして戦っていきたいですね。ACLは出場したことのあるチーム、選手でなければ感じることのできない独特の雰囲気や思いがあります。2007年に優勝しましたが、僕は決勝に出場することができなかった。それだけに、またあの舞台に立ちたいという思いがある。個人としては、チームのポジション争いが昨年よりも厳しくなっているので、常に試合に出場することを目標にしたいですね。開幕までの練習でチームの完成度を更に高めて、大事な開幕戦に臨みたいと思います」


山田暢久
やまだのぶひさ。1975年9月10日、静岡県藤枝市生まれ。175cm/66kg。浦和レッズ所属/DF/背番号6。'94年から浦和レッズに所属し、今シーズンで18年目を迎えるチーム最長選手。ペトロヴィッチ新体制でもCBとしての出場が濃厚だが、トップ下、右サイドとあらゆるポジションでプレーできる万能性がある。J1&J2含めると、昨季までで通算498試合出場を数える浦和の魂ともいえる選手。


取材・構成:原田大輔  撮影:佐野美樹

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