インタビュー

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プロレスブーム再燃中! その立役者が、新日本プロレスで"エース"としてリングに立ち続ける棚橋弘至。 プロレス界"100年に一人の逸材"と呼ばれる彼が、2016年1月4日(月)、東京ドームでIWGPヘビー級チャンピオンのオカダ・カズチカ選手と因縁の対決に挑む。 必勝を期する棚橋選手に意気込みを訊いた。

最後にお客さんをまとめられるのがエースの役目

最近のプロレス熱が再び盛り上がりを見せていますね。
みなさんのプロレスに対する先入観が変わってきましたね。僕は、誰でも見に来て平気ですよ、男女年齢問いませんよってことをずっと言ってきたんです。幸い、僕はプロレスラーらしさがあまりなかったので、先頭を切って"ようこそようこそ"って間口を広げていく作業をずっとしていましたね。
あと、プロレス女子="プ女子"というワードができるくらい、女性ファンが増えましたよね。
会場の空気がすごく華やかになるのでいいことですね。多いところだと、後楽園ホールなんかは4割くらい女性だったりします。女性のニーズが、ちょっとずつ変わってきたんでしょうね。あと、お子さんも多いですね。
子供のお客さんが増えるのは、将来的にも嬉しいことですね。
一番大きいですね。世代が一巡して、僕くらいの世代に子供ができて、一緒に来るという傾向があると思うんです。小学生がまるで仮面ライダーを見るような感覚で、僕を見ていて。場外でやられて吹っ飛んだら、僕の側で"たな!たな!"ってかわいい声が聞こえるんです。その子の方を向いて"がんばるから"って言ったりしますね。
その子にとってはヒーローなんですね。そんな新しくプロレスを好きになったお客さんに、ずっとファンでいてもらえるためにどんなことを心掛けていますか。
どんな試合をしたら、ファンが一番楽しいか、笑顔で帰れるかを一番考えます。あとはファンサービスも。できるだけサインしたり、写真を一緒に撮ったり。僕は小さい頃からずっとプロレスが好きだったんですが、会場に行って選手と写真撮ったり握手をしてもらったことが嬉しかった記憶があるんです。その記憶をもとにして、どうしたらファンが笑顔になるかということを具体的にイメージしています。
自分もファン目線で見れるというのは大事ですね。棚橋選手の考えるエースの条件というのは?
今は客層がほんとに広いんです。全ての方に満足してもらい、どんな状態でも、最後にお客さんをまとめられるのがエースの役目だと思ってます。
最後にお客さんをまとめられるのがエースですか。
はい。昔は、ヒール軍が勝って新日本本隊はボロボロに負けて退場しても、お客さんのコールが止まずに、もう1回リングに戻って挨拶して"愛してまーす!"ってやってましたから。今は、最後締められる人が僕だけじゃなく、オカダ(カズチカ)、中邑(真輔)、真壁選手であったり、いろんな選手がその役割を担えるようになってきた。それがまたいいリズムを生んでいて、誰のエンディングを見たいかで、応援の仕方が変わってきたんです。"愛してまーす"が見たかったら棚橋を応援すればいいし、"イヤァオ!"が見たかったら中邑を応援すればいいし。今のRPGゲームで言うところの、マルチエンディングみたいな感じになってきてますね。
新日本プロレスも苦しい時期を乗り越え、多くの方が観に来てくれるようになった訳ですが、ずっと支えてきた棚橋選手としても嬉しさも大きいと思うのですが。
すごく嬉しいですね。やってて良かったな、がんばってきて良かったなっていつも言いますよ。地方会場でも満員になって盛り上がって、お客さんが笑顔で帰っていったということをスタッフの方から聞くと、すごくいい流れができてるなって思います。でも、まだ全然ゴールじゃないんで、これからですね。

『レッスルキングダム10』への意気込み

では、来年1月4日に東京ドームで開催される『レッスルキングダム10』の話題に移りましょう。棚橋選手はメインイベントで、IWGPヘビー級チャンピオンのオカダ・カズチカ選手への挑戦が決定しています。今年の"1・4"は、チャンピオンの棚橋選手にオカダ選手が挑むという形で、ドーム大会で2年連続同じカードというのは史上初ですね。棚橋選手にとって、オカダ選手は、一番モチベーションを上げてくれる相手と言えるんじゃないでしょうか。
そうですね。彼が現れなかったら、棚橋・オカダの世代を越えたライバルストーリーはできなかったし、もしかしたら新日本がここまで来てたかもわからない。今の新日本の形を作ったのが、棚橋・オカダだとするなら、彗星の如く現れたオカダとの約5年に渡る壮大な物語の最終章、そろそろ決着つけようぜって気持ちはありますね。この間、前田日明さん(※)とご飯食べたんですよ。
前田日明さんとご飯ですか。
そのとき、前田さんに『棚橋、"ダンディズム"って分かるか? 人をびっくりさせることだよ』って言われたんです。40歳手前にして、僕なりのダンディズムを東京ドームで見せたいですね。やっぱり、エースがチャンピオンじゃないとしっくり来ないんですよ。僕は、6年連続で東京ドームのメインイベントを務めているので、絶対に勝ってこの記録をさらに更新します。"1・4"の歴史が僕の歴史ですね。誰も到達できない記録を打ち立てようと思っています。

仮面ライダーからたくさんプロレスのヒントをもらっている

期待しています。では、話は変わりまして、プライベートでの趣味的なもの、ハマってるものを聞かせてください。
元々、本を読むのは好きなんですよ。最近は、ビジネス本を読みあさってます。LINEの社長さんの本とか、電通の人のプランニング技術とか読んで、どうプロレスを広めていくのかを考えますね。あとは、ファットバイクってタイヤの太い自転車に乗ってます。マンガもだいたい人気のコミックは読んでます。好きなのがいっぱいありすぎて。ただマンガが増えると、僕のライダー・フィギュアを飾るスペースがだんだん狭くなって、それが困りますね。
相変わらず仮面ライダーは好きですか。
ずっと観ています。
改めて、ライダーの魅力とは。
まずはビジュアルのカッコよさですね。あと、ライダーって、ストーリーが1話2話完結で、でも50話観ると壮大なテーマがあるじゃないですか。それって、プロレスの1シリーズの流れとすごく似てるんです。巡業で1大会1大会を完成度の高いものを観せて1話完結にしつつも、最終戦のビッグマッチに行ったらテーマのある戦いが見えてくるとか。僕は、ライダー・シリーズからたくさんプロレスのヒントをもらってますね。
なるほど。また日々健康に過ごすための簡単なトレーニング方法を教えてもらえますか。
ふたつあります。ひとつはちょっと高いですけど、トクホの飲みものをうまく使います。ただ、トレーニングと一緒で、今日飲んで明日効くってものではないので継続が必要ですね。あとは、朝イチに体を少し動かすことがすごく大事。人間って、寝ている間が一番エネルギーを使わない状態で、朝から昼夜に向かってエネルギー利用量が上がっていく。朝起きたときに、そのレベルをポンと上げてあげると、エネルギーを使う時間も増えますし、代謝がよくなるんです。僕は朝起きると、まずは水とアミノ酸を飲んで、腹筋100回くらいの軽い運動をしてから朝ごはん食べるんです。ラジオ体操もすごくいいし、スクワット10回や肩甲骨を20回動かすだけでもいい。起床後1~2分の運動で全然変わりますね。でもやる時間がないなら、朝起きて水を一杯飲むだけでもいいと思います。
それは明日からでもできそうです。では、1・4ドーム大会に向けてのメッセージをお願いします。
今年の1月4日は月曜日でウィークデー開催なんですが、"プロレスファンは四が日"ってキャッチコピーを考えたので、これを推していきたいですね。普通は三が日だけど、プロレスファンはもう1日休みにしちゃおうと。仕事がある方も地方の方も、1・4東京ドーム大会、新日本プロレスが自信を持って提供する試合をぜひ観に来てください。最後に読者のみなさん、愛してま~す!

※前田日明…新日本プロレス出身で、UWFやリングスで活躍した「平成の格闘王」。現在は、リングスCEOであり、総合格闘技大会「THE OUTSIDER」のプロデューサー。

INFORMATION

  • ■WRESTLE KINGDOM 10 in 東京ドーム
  • 2016年1月4日(月) 東京ドーム
  • ■WORLD TAG LEAGUE 2015
  • 11月21日(土) ~ 12月9日(水) 全国各会場
  • ■Road to TOKYO DOME
  • 12月11日(金) ~ 12月19日(土) 全国各会場

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