チケットぴあインタビュー

――毎回客演の方が演じる“ゲストレイパー”に、いよいよ古田さんが登場ですね。

古田「第一章を観た時にすごく面白くてゲラゲラ笑ったんで、『俺もまぜて！』って言ってたんです。“レイプ”といってもかつこ（村岡）との間には愛情があるんだよね。」

千葉「古田さんに出て頂けるんなら『この上ない極悪レイプが書ける！』とワクワクしたのも事実ですが（笑）、実際は人間味のあるものになると思いますよ。」

河原「人間味のある、でも見せ方としてはケレン味のある“レイプシーン”ということだよね。今回、成志さんが演じる“ゲストラバー”とたつこ（千葉）との愛とは対になっているので、そこにも注目してもらって。」

――今回はファイナルということで、物語はどこに向かうんでしょうか。

千葉「たつことかつこ姉妹にうさんくさい保護観察司の末次（河原）がまとわりついたり、刑務所の看守・谷村（坂田）が追ってきたりという、これまでの謎は明かされると思います。同時に“姉妹に安住の地はあるのだろうか？”というところを書きたいですね。」

河原「古田さん演じる槙村は、心を病んだゲイコミュニティのリーダーの役。繊細な感じの役どころに古田さんというだけでも面白いですけど、その槙村がかつこをどう陵辱するかっていうのが見どころですね。」

古田「槙村の男の恋人は“がや”（一人何役もこなす脇役陣。とはいえ小林顕作、政岡泰志、伊達暁、信川清順という豪華メンバー）の誰かが演じるんでしょ？男同士の『青い珊瑚礁』になりそうなんだけど（笑）。」

――（笑）。最終章ではありますが、今回だけ観るという人でも楽しめますか？

河原「毎回一話完結のつもりでやっているし、“レイパー”とか“がや”とか大衆演劇ノリのお約束をどうエンタメにするかっていうのが、この一座のポイント。前知識がなくても大丈夫です。」

千葉「この世界観は脚本だけでは完成しないものなんですよ。演出と役者全員で作り上げる、自分にとっては夢のような一座。だからぜひ観にきてほしいです。」

古田「千葉作品に出るのは初めてなんだけど、千葉さんの書くセリフは昔から大好きで。リーダー（河原）とは知ってる仲だし、多分俺、本番は仕事とか思わないで楽しんでやってるんじゃないかな（笑）。」

取材・文：佐藤さくら　撮影：引地信彦

▼真心一座　身も心も　ザ・ファイナル「流れ姉妹　たつことかつこ～エンド・オブ・バイオレンス～」
1月27日(木) ～ 2月6日(日)　本多劇場（東京都）
2月11日(金・祝) ～ 13日(日) 森ノ宮ピロティホール（大阪府）
2月26日(土)・27日(日)　新潟市民芸術文化会館劇場(新潟県)
［出演・劇作・脚本］千葉雅子 ［出演・演出］河原雅彦
［出演］古田新太 / 池田成志 / 村岡希美 / 坂田聡 / 小林顕作 / 政岡泰志 / 伊達暁 / 信川清順
□発売中