ライブレポート #01
(音楽家)大黒摩季先生
LOVEによる初の自主企画イベント「LOVE・YA・DAY」(ラブ・ヤ・デイ)が、6月21日(日)に東京・J-POP CAFE SHIBUYAで開催された。このイベントは、LOVEがホスト役を務め、毎回ゲストとともに「愛」を考えていくというもの。これから毎月第4日曜日に月イチで開催されていく。
「こんばんは~」と笑顔でLOVEがステージに登場すると温かな歓声&拍手に包まれた。「あ、でもまだ“こんにちは”ですね」と、早いスタート時間にすぐさまツッコミを入れると会場はあっという間に和やかムードへ。「自分で企画したイベントは初めてです。ゆるゆるとやりましょ!」と、初めてとは思えない落ち着いた雰囲気で幕を開けた。
LOVEは「記念すべき第1回のゲストは、公私ともどもお世話になっています、大黒摩季さんです」とゲストを紹介。大黒はステージに登場するなり、「近すぎてなんかイヤだなぁ」とLOVEとの距離に少し戸惑いながらも、じーっとLOVEを見つめて、「かっこいいし、キュートだよね。女性としての全部を持ってるよね」とのっけから褒めちぎった。
さっそくLOVEは、同じ女性シンガー・ソングライターとして、楽曲制作について質問をぶつけると、「曲作りに没頭するのは楽しいよね。自分の思ってることに近づけていく作業が好き」と大黒。「でも、曲は作ろうと思って作るとダサくなるんだよね。キモチが乗ってないとダメ」と曲作りの苦労を語った。初ライブの話をふると大黒は、「いきなり4万7千人の前。幽体離脱したみたいな感覚だった。歓声の波がきて、最初の4小節は歌えなかった」と話し、「最後の曲の『ら・ら・ら』で、やっとお客さんの顔が見えてきた」と明かした。
トークが弾んでくると、夢中でしゃべるLOVEを見て、「みけん、みけん」と眉間のしわを注意したり、LOVEが口走った「しょうもない」に対して、「仕方がない」と言葉を正したり、テンポの良いやりとりで会場を沸かせた。
大黒にとっての“音楽への愛”に話が及ぶと、「胃は痛くなって初めてその存在に気がつくじゃない。愛もそれと同じ。傷ついて初めて愛に気がつくのよね」と話し、会場をうならせた。そして、「音楽に対しては、そのままのアタシでいること。作品にうそをつかないこと」と音楽への愛情について語った。
トークコーナーから、そのままライブへ突入。LOVEは、「プロの歌い手さんのバッキング・ギターは初めて」と少し緊張気味だったが、LOVEが大好きだと言う大黒の曲『虹ヲコエテ』を堂々とセッションした。会場には早くも感動が広がった。
そして、ここからはLOVEひとりでライブを進行。演奏する曲への想いをしっかりと観客に伝えながら、アコースティック・ギター1本で力強く熱唱していく。1曲目は「普通であることの大切さを描いた」という『がらくたライト』。続く、『Don't Be Sorry』は、「ここにいらっしゃるみなさんへ贈ります」と心をこめて歌い上げた。オリエンタルなアップテンポ・ナンバー『オドレイ』では、会場中に手拍子が響き渡り、『My Name Is Love』では、“LOVE=愛”という名前を持つ彼女が、愛について愛をこめて歌い上げた。
そして、「終わるのは名残惜しいですが、最後の1曲です」と言うと、大黒を再度迎え入れ、名曲『ら・ら・ら』をコラボ。サビでは、会場中の観客が頭上で手を振りながら、大合唱。はじめ小さかった歌声が徐々に大きくなり、一体感が生まれた。大きな拍手に見送られながら、笑顔の二人はステージを後に。LOVEの初の主催イベントは大成功に幕を閉じた。
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