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LOVE/LOVE・YA・DAY

ライブレポート #02

山本シュウ(ラジオDJ・レモンさん)

LOVE photo毎月第4日曜日にJ-POP CAFE SHIBUYAにて開催している、LOVE(ラヴ)自主企画によるトーク&ライブイベント「LOVE・YA・DAY」(ラブ・ヤ・デイ)。第2回目となる7月26日は、ラジオDJでありながら「レモンさん」というオリジナル・キャラクターで小学校のPTA会長や大学講師などの活動を行っている山本シュウをゲストに迎えて開催された。

まずは涼しげな黒いワンピース姿のLOVEが一人でステージに登場。「今日のテーマは"愛のビタミンを補給するDAY!"ということで、皆さん、濃ゆーい関西人2人からの愛をたっぷり吸収していってくださいね!」と観客に挨拶する。そしてアコースティック・ギターを手にすると「東京都、レモンさんからのリクエストです」と言って『Don’t Be Sorry』を披露した。

続いて、レモンの被り物をした「レモンさん」こと山本シュウがステージに呼びこまれる。実はLOVEと山本は、LOVEのデビュー当時から親しい間柄。山本のマシンガントークとLOVEの絶妙な突っ込みに、会場は早くも笑いの渦と化した。


LOVE photoそして話はLOVEが冒頭で披露した『Don’t Be Sorry』の歌詞の話へ。この曲が大好きでリクエストしたという山本は「歌いだしが”私たち欠落人間には”って、強烈やで!え~!?すごい事書くな!と思ったけど確かにそうやな、と思うねん。」と語った。LOVEも「書いたときにはこんなに正直に書いた曲、なんやこの歌って言われるんちゃうかなと思ったら意外にもええ歌やって言ってくれる人が多かった」と振り返り、話題は世間で起こっている事件や現代の教育問題へと発展。山本は、後半部分の歌詞にある「"最後は人として優しいかどうかじゃない"これが全てやと思う。優しい人は、強い人。強い人は優しい人。強い人になるには、いっぱい失敗したらええねん」と自身の人生論を語った。

上の世代とのコミュニケーションの話に話題が及ぶと、LOVEは「私の父親はすごく厳しかった。“The戦後!”って感じで、学校に行くときに『お前そんな格好で学び舎に行くつもりなのか!』と怒られた。」と学生時代のエピソードを告白。それに対し山本は「頭ごなしに怒る教育はもう賞味期限が過ぎてんねん。それを皆に伝えなあかんねん。」と現代の子供に対する教育の在り方を力説した。


最後にLOVEが「あなたにとっての“愛”とは?」と問いかけると、山本は「“いらんおせっかい”って言葉がある。“いるおせっかい”、それが愛」と人情味溢れる関西人らしい答えで締めくくり、1時間に渡る二人の熱いトークは終了した。

トーク後のライブコーナー1曲目は、「胎児のような気持ちで書いた」という『Embryonic』。 1曲歌うごとに、その曲への想いをしっかりと観客に伝えながら、ライブは進んでいく。曲によってアコースティックギター、エレキギター、12弦ギターを使い分けつつ、『Sick & Tired』など4曲を披露した。

『Confetti』では、アコースティックギターの弦が切れるというアクシデントが発生。「じゃあエレキがいい?12弦がいい?」とLOVEが観客に聴くと「12弦!!」との答えが返ってくる。「12弦、けっこう指痛いんだよ?しまった聞くんじゃなかったー」と言いながら思い切りギターをかき鳴らすLOVEに会場は一段と大きな手拍子を送り、会場はひとつになった。

最後にLOVEは「女に生まれてLOVEっていう名前で歌っているので、いつかは皆さんにお届けしたかったテーマの曲です」と新曲を熱唱。ミディアムテンポの曲に乗せた歌詞の一言一言をかみしめるように、力強く歌い上げるLOVEに観客も聴き惚れ、演奏が終わった直後には会場中に大きな大きな拍手が響きわたった。「LOVE・YA・DAY」第2回目は、愛と笑いが凝縮された内容の濃いイベントとなった。

撮影:山我祐生