ライブレポート #07
LOVEの毎月恒例の自主企画イベント『LOVE・YA・DAY』第7回目が昨年12月27日、東京・J-POP CAFE SHIBUYAで開催された。
年内最後ということで、“今年に感謝していい年を迎えるDAY!”と題された今回のイベント。2009年6月よりスタートしたイベントを振り返りつつライブを行うという、LOVEいわく「いいとも増刊号みたいな感じ」なスペシャルイベントとなった。
序盤は、過去6回のゲストとのやりとりや裏話などをトークしながら、その回に関係するナンバーをアコギ1本の弾き語りで披露。
大黒摩季をゲストに迎えた記念すべき第1回の印象に残った話としてLOVEは、「摩季さんは、ご自分で作った曲に泣くんだそうです。それを聞いてものすごく安心しました。なぜなら…私も号泣するからです(笑)。でも自分自身が涙できるかどうかってそれがけっこう基準になってたりするんですよね」と語った。また、「姉貴分の摩季さんには、私がちゃきちゃきで喋るので、めちゃめちゃ言葉遣いを注意されまくりました」とも明かした。そして、大黒摩季が「好きだ」と言った『オドレイ』を披露し、続いて第2回のゲスト山本シュウの話へ。山本は子供のPTAに参加したことをきっかけに現代の教育問題に力を入れており、トークはほとんど世代交代や子供たちの未来についての話だったそう。「価値観や正解がいくつもある今の時代で、子供たちのなんで?に答えていくお父さん・お母さんはめっちゃすごいよ!」とLOVEは力を込めて感嘆し、「私も音楽で良い平成のスイッチを作っていけたらと思います」と、『LOOK AROUND』を披露した。
オーロラ生中継プロジェクトLIVE!オーロラ主宰の古賀祐三を迎えた第3回の裏話では、古賀さんがデモ音源の時間に合わせて、オーロラのビデオを徹夜で作ってきてくれた話に。「夜中に何本もメールが入ってるんですよ。明日の段取りのことかなと思ったら『やばいです。気持ちが上がっています。この曲好きです』とか全部、気持ちのメールでした」と、LOVEは笑いを交えながら話した。そして、「現実の壁にぶつかったとき、古賀さんみたいに何かひとつでも夢とか情熱があれば、命を無くしてしまうことが無くなるんじゃないかと、この曲について古賀さんと熱く語りました」と語り、『Trigger』を力強く歌い上げた。
続いて、9.11の現場に唯一日本人国籍のジャーナリストとして居合わせた山我祐生を迎えた第4回。LOVEはまず「命が救われもすれば失われもするので、話すのがすごく難しかったけど、山我先生が言葉を丁寧に選んで話してくれたのがとても印象的でした」と話した。続けて、「9.11というのは、私の中で、普通に暮らしているパレードに、負のエネルギーのパレードがぶつかったイメージなんです。さりげないパレードが続いていく大切さを改めて感じました」と語り、山我が撮影した9.11の写真をバックにして新曲『パレード』を丁寧に歌い上げた。
第5回のゲストは、手塚治虫の息子でヴィジュアリスト(頭の中のイメージを視覚化するお仕事)の手塚眞。LOVEが一番聞きたかったという「戦争の無い世界は作れる?」「想像から創造することは可能?」と質問に対して、「眞さんの答えはいたってシンプル。『何かに迷うときには、静かでものを壊さないほうを選びましょう』と言ってらっしゃいました。すごいいいお言葉だなと思いました!」とLOVEは話した。そして、第5回で手塚が製作した映像とともに披露された『Blue Finch』を再現し、ファンタスティックな映像とLOVEの歌声がコラボした。
そして、花火の老舗、鍵屋15代目であり国際柔道審判の免許を持つ天野安喜子を迎えた第6回。印象に残った話についてLOVEは、「柔道審判のときに、男を意識してやっていたら何で君そんなにマニッシュやねんと言われて、女性には女性の良さがあると気づいたと言ってらっしゃいました」と話し、“女の良さもあるんじゃない?”ということで、『Don't Be Sorry』を披露し、前半が終了した。スタッフから“巻きで!”と何度もお達しが出るほど話が尽きないLOVEのトークに、あっという間に時間が経ってしまった1時間半だった。
後半は、ギタリストの石垣愛を迎えたライブコーナーへ。
まず始めにLOVEは「今年一番の転機になったのは、ものすごい好きな川村カオリさんのライブに行けたことでした」と話し、ハーモニカの演奏と共に「金色のライオン」をカバーした。続いて、『素晴らしき日々』『寛走の風』を熱唱。そしてここでもう一人のゲスト、ギタリストのBillyを呼び込むと「ギタリスト3人でやるのは初めて」という『地上のAngels』を披露した。そして、LOVEがタンバリンを持って立ち上がると「2009年いろんなことを教えてくれた大切な作品です。めっちゃ真面目にやんで!」と、『宇宙戦艦ヤマト』を熱唱。会場からは手拍子が起こり、大きな盛り上がりを見せた。興奮冷めやらぬ中、続けて『KISS ME IN THE RAIN』を披露。LOVEの声とお客さんとのコーラスが重なり合い、会場は一体感に包まれた。
最後には、「これからも音楽で愛のカケラを伝えていこうと思います」と抱負を話し、12月9日にリリースした新曲『君は僕のセンユウ』を熱唱。たっぷりのトークと全13曲を披露し、大盛況のイベントは終了となった。
撮影:山我祐生
← 前に戻る