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9月18日(月・祝)、東京ビッグサイトで6回目となるジュビロトークバトルを開催!
ジュビロが誇る2大ストライカーが競演し、ピッチ上では見られない本音トークを繰り広げた。
大盛況&大爆笑だったトークバトルの模様を完全収録!

ジュビロ・トークバトル Vol.6

Supported by:
KITKAT
協力:
株式会社ヤマハフットボールクラブ 
 ネスレ日本株式会社
 株式会社ジェイ・スポーツ・ブロードキャスティング

東京ビッグサイト 国際会議場

<ホスト>
中西哲生(スポーツジャーナリスト)
1969年、愛知県生まれ。同志社大から1992年に名古屋グランパス入り。1997年に川崎フロンターレへ移籍してからはキャプテンを務め、1999年のJ2優勝・J1昇格に貢献した。Jリーグ通算95試合7得点。現在はスポーツジャーナリストとして「ズームインSUPER」(日本テレビ系)、「GET SPORTS」(テレビ朝日系)などに出演中。

<ゲスト>
中山雅史(ジュビロ磐田)
1967年、静岡県生まれ。藤枝東高から筑波大を経て1990年にジュビロ磐田の前身であるヤマハ発動機サッカー部に加入。常に全力でプレイする魂のストライカー。Jリーグ通算316試合出場154得点。国際Aマッチ通算53試合出場21得点。


カレン ロバート(ジュビロ磐田)

1985年、茨城県生まれ。船橋市立船橋高等学校に進学し、全国高等学校サッカー選手権大会をはじめとする高校サッカーの各種大会で活躍。2004年にジュビロ磐田に入団。2005年、31試合出場し13得点を挙げて、新人王のタイトルを手中に収めた。背番号22。

司会:「ジュビロトークバトルvol.6 Supported by KIT KAT」。さっそくスタートしたいと思います。ホスト役は昨日、川崎フロンターレ戦の前に行われたOB戦でピッチに立ってプレーをしたこの方、スポーツジャーナリストの中西哲生さんです。
会場:拍手
司会:お疲れさまでした。
中西:ちょっと足が張り気味で。
会場:笑い
中西:久しぶりに人がいっぱいいる前でプレーしたら、声が嗄れちゃって。夜「Get SPORTS」という番組に出て、帰って寝ようかなと思ったら、足が痛くて寝られなくて。そうしたらWOWOWでスペインリーグやってたんで見てしまって、寝たのは6時ぐらいです。
司会:プレーした後は睡眠をしっかり取らないと。
中西:でも、ナイターだと選手は興奮して寝られない、そういう症状に陥ってしまいました。先にみなさんにお礼を申し上げたいんですけど、きのう川崎フロンターレ10周年のOB戦があったんです。たまたまきっとそこに来てくださった方もいらしたと思うんですけど、温かく見守ってくれてありがとうございました。すみませんでした。
司会:普通は、ブーイングでもしてやろうというサポーターもいるかもしれないじゃないですか。それも全くせず、静かに観ていただいて。
中西:「中西哲生、走ってるの初めて見た」って、昨日何度も言われました。誰も僕の現役時代を知りませんから。
司会:知ってますよね?
会場:拍手
中西:僕ね、ジュビロ磐田スタジアムで1点だけ入れたことあるんですよ。
司会:Jリーグのゲームですか?
中西:Jリーグの公式戦で。どこで入れたと思いますか? 背中。背中で入れて1点取ったんですけど、その後2点取られて負けてしまいました(1995年11月25日、ジュビロ磐田スタジアム、ジュビロ磐田 2-1名古屋グランパス)。
司会:今日のゲストのお2人も昨日いい試合をして、興奮状態であまり寝られなかったかもしれませんね。今日は普段は聞けない話を、中西さんの鋭い目線で聞いていただきたいと思います。それでは、本日のゲストをご紹介しましょう。U-21日本代表FW、そしてジュビロの若きエース、バック・ナンバー22カレン・ロバート!
会場:拍手
司会:そして、もう1人はこの方です。Jリーグのストライカー記録、その多くを持つ男、ミスタージュビロ、バック・ナンバー9中山雅史!
会場:拍手
中西:さっき控え室でお会いした時、中山選手が司会してくださるということで。
中山:今日はカレンのいいところを引き出していきたいと思います。
会場:笑い
中山:これからチームを引っ張っていく男ですから。
中西:どうですか、中山さんの横でトークショーというのは。
カレン:緊張しますけど、お願いします。
中西:日本一心強いと思いますよ。トークショーのときに隣にいると。
中山:そんなことないけどね。
中西:いやいやいや。
中山:昨日グラウンドにいらした方いるんですか?
会場:拍手
司会:かなりいらっしゃりますね。
中山:まぁ、哲生のプレーを見たと思いますけどね。走れない。パスが出せない。どうしちゃったんだよって感じで。それだったら最後のサポーターへの挨拶でひとつの笑いも起こそうよって感じで。
中西:はい。
中山:それがなかったのが残念だな。
中西:すみません、番組が結構堅い番組ばっかりなんで、やわらかいトークができない仕事なんです。2人とも昨日は素晴らしいプレーをして(2006年9月17日、等々力競技場、ジュビロ磐田4-3川崎フロンターレ)。しかも1ゴールずつ決めて。
会場:拍手
中西:今日のトークバトルに弾みをつけてくれましたね。
中山:まぁね。昨日、点入れてなかったら、もっと暗い雰囲気でね。よかったです。
司会:それでは、トークバトル恒例の11の質問にまいりましょう。

質問中山選手カレン選手
Q1  昨夜のフロンターレ戦の勝利は、満足できる戦いだった!NOYES
Q2  昨夜のスポーツニュース、今朝のスポーツ新聞には目を通した! YES YES
Q3  この「キット勝つ!フラッグ」が作られたエピソードを知っている!NONO
Q4  アウェイの国内遠征は好きだYESNO
Q5  オフの日は、家や部屋で過ごすことが多いYESYES
Q6  今シーズン、チーム内に変化がある。あった。NONO
Q7  チームメイトの面白い特技を知っているYESYES
Q8  カレン選手から中心選手へ、中山選手から若手へそれぞれ言っておきたい事があるYESNO
Q9  サッカー人生で、自慢できるゴールがあるYESYES
Q10 サッカー人生で、ターニングポイントや意識改革などのキッカケになったゲームがあるYESYES
Q11 ジュビロのサッカーは、王座奪還に向けて確実に進んでいる!YESYES

中西:まず、第3問の「この『キット勝つ!フラッグ』が作られたエピソードを知っている!」という質問。中山選手にマイクを持っていただいていいですか?
中山:このフラッグができたエピソードはよく知らないんですけど、「キットカット」が「きっと勝っと!」って言われてるのはごく最近のことでしょ。
中西:ここ4、5年ですよね。
中山:「キットカット」にかけて「きっと勝っと」、俺も言ってたんですよ。12、3年前かな、J1に昇格した時に、胸のスポンサーがネッスルだったんですよ、ネスレじゃなくて。(*注 ネスレ日本は、1994年に「ネッスル日本」から「ネスレ日本」に社名変更。日本ではNestleの英語発音である「ネッスル」を使用していたが、本社のあるスイスの発音「ネスレ」に統一するため変更された。)胸に「ネッスル」と入っていて、袖には「キットカット」と入っていて。そのユニフォームの発表会見のとき、「熱する気持ちできっと勝っと!」と。
中西:おー!
司会:「キットカットできっと勝つ!」ということで、受験生の間でお守りのような存在として広まっているんですよね。
中西:じゃあ、受験生たちの先頭に立って。
中山:そろそろ俺も受験しなきゃいけないかなって。新しい挑戦ということでね。
中西:カレン選手もご存じだったとは思いますけど。
司会:この「キット勝つ!フラッグ」が作られたのは、ジュビロのサポーターのアイディアで、「キットカット」というのが「きっと勝つ」の語呂合わせになって。それで、「キットカット」のロゴをジュビロ・フラッグに入れて、スタジアムで振りたいというところから始まって。チーム、そしてネスレさんのご協力もいただいてこのチームフラッグができて。みんなで「きっと勝つ!」ように魂を込めて応援しようと。そういう成り行きでできたものなんですね。
中西:ピッチでプレーしていても目に入るんじゃないですか。
中山:目に入りますよ。僕最近、ピッチでプレーする機会が少ないから。アップしてる時に旗を振ってるの見て、「あ~、入ってるな」とか思いますね。
中西:すごく特徴的なものですからね。
司会:そうですよね。みなさんサポーター、ネスレ、そしてジュビロが一丸となって勝利を目指していけたら、さらにいいと思いますし。
中山:そのままずーっとロゴを入れておくためにも、ネスレさんにはずーっとスポンサーになっていただいてね。
会場:拍手
中山:だってそれがなくなったら、消さなきゃいけないってことですよ。
中西:没収されちゃう。
中山:そうですよね。頼みますよ、ネスレさん!
司会:そしてネスレさんといえば、今テーブルの横に置いてありますオフィシャルウォーター「ヴィッテル」、それと缶コーヒー「ネスカフェ匠」がありますけど。中山選手は「ネスカフェ匠」をけっこうお飲みになっているそうですけど。
中西:堀池さん(巧、サッカー解説者)じゃないですよ。
中山:あの巧じゃないのか。僕はいただきますよ。おいしいです。
司会:ブラックと深煎り(ミルク・砂糖入り)、両方ありますが。
中山:僕はどっちかというと深煎り(ミルク・砂糖入り)ですね。甘い方が好きなんです。
中西:カレン選手はどうですか。
カレン:僕も甘党なんで。
中西:甘党なんですか。ブラックは飲まない?
カレン:まだ。
中山:まだコドモだから。
中西:中山選手から見たらコドモですよね。
中山:まだまだ。俺が中坊の時に生まれたんだっけ?
中西:いまどき「中坊」って言いませんよ。
中山:カレン、今何歳?
カレン:21歳です。
中山:・・・ってことは、俺が高校生の時に生まれたのか! あの頃なら簡単にカレンなんか抜いてたね。フェイントいらずで。
中西:質問を振り返っていきますが、まずは「昨夜のフロンターレ戦の勝利は、満足できる戦いだった!」ということで、カレン選手、昨日は良かったですか?
カレン:そうですね。観ている方も楽しかったと思うし、やっている方も楽しかったです。
中西:僕も観ていて楽しいゲームでした。中山選手は全然満足できなかった?
中山:満足できなかったというか。結果、勝ち点については満足していますけど、失点もあったし。最後ももう少し集中していれば点を取られなかったんじゃないかというところもあったんで。そういう部分はしっかり反省しなきゃいけないと思う。
中西:いつもコメントが、自分がどうこうというよりも監督の立場ですよね。
中山:そんなわけでもないけどね。
中西:ディフェンスのことをまず気にしてましたからね。
中山:先制点にしても、「じゃあ、これから」というときにパスミスして、それを取られて先制されたじゃないですか。
中西:そうですね。
中山:しっかりと繋いでいれば、そういう場面も引き起こさなかっただろうし。すべて満足しちゃっていいのかというところに行きついちゃうんですよね。
中西:さすがですね。でも確かに、昨日は完全にジュビロのペースでしたからね。
中山:昨日はすごくいいゲームだったんですよ。観ている人にとっては、「雨の日でも来て良かった」と思えるゲームだとは思いますね。
会場:拍手
中西:フロンターレの我那覇選手(和樹)がシュート決めたときは「あれっ?」と思いましたよね。「あれ、ジュビロが攻めてたのにいきなり?」みたいなリズムの中で。
中山:いいシュートを打ったね。能活(川口)、かなり悔しかったと思うよ、あれ。
中西:あそこはちょっと取れないでしょう。あのコースは。
中山:あそこはいいコースに飛んでた。
中西:ジュビロは福西選手(崇史)がシュートをたくさん打って。
中山:今日、新聞を見たらシュート9本だよ。
中西:やみくもに打ってるわけではなく、ほとんど決定的なチャンスで。
中山:だからシュートは決めて欲しいんだけれども、そこに持って行く技術とか、ポジショニングとか、あるいはトップとの絡み、そういうところがあってのあれだけのチャンスだと思いますから。あれが毎試合できればな・・・
中西:昨日も立ち上がりよかったですけど、カレン選手、どうですか? 福西選手とのコンビネーションは。非常に良かったんじゃないですか?
カレン:前にタメができてたんで。結構、上がってこれたんで楽しかったです。
中西:ゴール前まで福西選手が絡んでこれる展開になってたし。でも、「決めてくれよ!」という思いもあったんじゃないですか。
カレン:多少ありましたけど。
中山:そういうのは、フォワードはいつもみんなに要求されてることなんでね。
中西:確かに福西選手はすごくいい形で2列目から飛び出して、カレン選手を追い越す場面もあったし。
中山:不運だったのは、どちらかというと左側にボールが行きすぎてしまったっていうこと。トラップした後に。
中西:そうですね。
中山:もう少し右足に行っていれば、ゴールにつながるシュートが打てたんじゃないかなと思いますけど。
中西:「左足が・・・」って自分で言ってますもんね。
中山:でも、あそこまで精力的に前に前に動かしてくれてね。
中西:出来は素晴らしかったですね。シュートがポストに当たって。不運なところがね。
中山:そうなんですよ。あの入った点も、ビビリましたよ。
中西:ドーンとね。「あれ、ゴール越しちゃうんじゃないか?」って。ワンバウンドして越えちゃうじゃないかって。
中山:ホントびっくりしましたけどね。何度ベンチで立ち上がったかって。
中西:昨日はフロンターレはメンバーを温存気味で。恐らくはナビスコカップ準決勝(2006年9 月20日、フクダ電子アリーナ、ジェフユナイテッド市原・千葉3-2 川崎フロンターレ)に向けて、ちょっと休ませたかったという考えがあったと思うんですけど。その後がまたガンバ大阪(2006年9月23日、万博競技場)なんですよ。今シーズンのフロンターレとやってみてどうでした?
中山:やっぱりジュニーニョと我那覇、あそこは恐いですよね。ジュニーニョは抜け目ないし、速いし。我那覇も見逃せない存在になってますよね。
中西:いやでも、昔はあんなじゃなかったんですよ。
中山:あのシュートは普通、決まらないでしょ、先制点の。
中西:あれは今シーズンのベストゴールくらい。
中山:落ち着いてるんですよね、打つときにしっかりと。思い切りガーッと動いてるわけじゃないんだけど、いいところにポジションを取ってるんですよ。で、ジュニーニョにもマークが集まるし。相乗効果ですね。
中西:我那覇選手とは僕が最後の年に1年間一緒にやってるんですけど、今だったらあんな選手は現れないです。というのは、全然芽が出なかったですから。ずっと我慢して我慢して、4年ぐらい我慢してましたね。ほとんど試合に出てない時期もありましたし。
中山:そうなんだ。
中西:だから今25歳ですけど、
中山:25歳なの? 若いねぇ。
中西:で、我那覇選手も点を取ってますけど、中山さんもJ リーグ13年連続得点を達成しまして。
会場:拍手
中山:長くやってれば。
中西:僕は今日、「13年目、どうなのかな?」と突っ込みたいなと思ったんですよ。突っ込めませんでしたね。
中山:でしょ?
中西:直前できっちり。「13年連続、来るかな? 今年まだ0点ですよ」みたいな。
中山:何で取れなかったんだろうなぁ。
中西:出る時間が短かったからじゃないですか。
中山:それもあるけどね。でもチャンスがなかったわけじゃないし、そこできっちり決めるだけのものがなかったんでしょうね。とりあえず今年1点は取れたんでホッとしてます。
中西:昨日のヘディングシュートは中山選手らしいゴールでしたね。
中山:まぁねぇ、首が痛いんだけどね。
中西:なかなか反応できないですよ。「ドン!」っていう感じだったんですか?
中山:あれが当たり前の反応なんだよ。
中西:しかも頭が出ましたよね、すぐね。
中山:足より頭の方が正確だからね。
中西:それは巻選手(誠一郎、ジェフユナイテッド市原・千葉)も言ってますからね。
中山:俺よりもやっぱりカレンでしょ。カレンの同点ゴール。あれがなけりゃね。
中西:あの1点は大きかったですよね。
中山:大きいね。ニアに走り込んでね。足を出したら当たっちゃったらしいですよ。
中西:当たっちゃったんですか?
カレン:当たっちゃいました。
中西:足の裏ですか?
カレン:足の先っぽ、ギリギリ。
中山:あそこにポジションを取ることが必要だし、あそこまで入り込むことが必要だし、あそこに反応することが必要。それがなければ点は生まれないし。それで点が生まれたんだから、そこからまた飛躍してほしい。
中西:ニアサイドに入るのは、中山選手の得意なプレーじゃないですか。
中山:あそこは勇気がいるところだよね。
中西:あそこに入って点を取るのは難しい。
中山:角度もないしね。だから、そういうところで点を取ったっていうことで、またカレンの新しい面が。
中西:カレン選手の新しい得点パターンですね。服部選手(年宏)のボールもいいボールでしたね。
中山:よかったね。ハット(服部年宏)もサポーターからいろいろ文句を言われて怒ってましたけどね。何か知らないけど、新潟戦(2006年9月9日、ヤマハスタジアム、ジュビロ磐田7-0アルビレックス新潟)でブーイングを食らったって怒ってましたよ。「勝ってるのにさ」って。
中西:「7点も取ったのにさ」って。
中山:「何で俺だけブーイングなのさ」。さみし~い気分になってたらしいよ。
中西:でも、あのボールは素晴らしいボールでしたね。
中山:うん。いいボールだった。後半の、点にこそならなかったけど、太田吉彰に出したボールも。
中西:いいボールを上げましたよね。服部選手はもともと東海大時代からクロスボールがうまかったですからね。
中山:中退だけどね。
中西:それは言わなきゃ、わからないのに。
中山:わかんないかぁ。みんな聞かなかったことにして。
中西:中退と言っても、ジュビロでプレーしたいから、辞めて来たんでしょ。
中山:そうそう。
中西:当時はそうだったんですよね。大学のレベルで1年でも長くやると力が落ちちゃうから、辞めてジュビロに来たんですよ。
中山:ジュビロの練習か何かに参加して、あまりに大学と環境が違いすぎて、そこで危機感を覚えたらしいですね。「このままじゃいけない」って。だから、また復学するんじゃないの。
会場:笑い
中山:現役が終わったらまた。1年、2年くらいまで行ってるんでしょ。それまでの単位が残ってるんだから。そこで復学すればまたやっていけるんだから。
中西:他人の人生設計まで。
中山:他人のこと、心配してる場合かよ! って。
中西:今頃、必ずくしゃみしてますよ。昨日のゴールに話を戻しますけど、自分としては新しい感じがします?
カレン:自分の型じゃなかったんで。ああいうところは結構、不得意な方で。
中西:ワンタッチゴールってあんまりないですか?
カレン:去年、結構ワンタッチ多かったんですけど、クロスに入るのが苦手で。
中西:何で苦手なの?
カレン:恐いから。
会場:笑い
中西:隊長、隊長!
中山:お前ねー、致命的だね。
中西:クロスが恐いから入らないと言うけど、それで今までこれだけ点が取れているんですから、クロスが恐くなくなったらものすごいストライカーになるんじゃないですか。
中山:だからね、誰かに催眠術かなんかかけてもらって。
中西:恐怖心をなくす方法をちょっと教えてくださいよ。
中山:何も考えないことだよ。っていうか、そういうことを考えたらそこに行けないの。
中西:じゃ何が恐いの?
カレン:足。
中西:ちょっとちょっと。サッカーですよ、サッカー。手を使う競技じゃないの。足のどのへんが恐いんですか。スパイク?
カレン:裏です。ヘディングじゃ、ちょっと行けないです。
中西:中山選手が代表に入ったのはあのパターンですものね。
中山:そうだよね。
中西:じゃ、まず足から行くのを覚えれば、これから。
中山:頭から行くと確かに危ないよ。俺も失明の危機に陥ったからね(1999年、日本代表アルゼンチン合宿中に眼底骨折)。
中西:そうですよね。
中山:蹴られると痛いね、目は。ホントに痛いからね。
中西:日常生活であんまり顔を蹴られる人はいないですから。
中山:頭で行かなきゃ行かない方がいいよ。それだけ行かなくても余裕があれば足で行けば。あるいはタイミング、技術、ポジショニングを会得すればいいんだから。
中西:それは中山選手からカレン選手に教えたりとかないんですか。
中山:ないね。
中西:見て盗めと。
中山:感覚だから、こういうのは。フォワードは常にタイミングとかを反復練習の中で自分でつかんでいくしかないし、あとはクロスを上げる人との兼ね合いもある。その人の特徴をちゃんとつかんで、このタイミングだったらここだろうというのも、何となく体で覚えていかないとダメなんじゃないかなと思いますけどね。
中西:そういう話を聞いて、カレン選手はどうですか?
中山:クロスに突っ込まなくても、自分で打開して行くだけの力は持ってるから、カレンは。自分の特徴をわかっていて、なおかつそこにも体を突っ込んで行ければ、さらに得点力もアップするだろうし、恐い選手にもなるだろうしという可能性を秘めているんですよ。だから、それを伸ばしていけばいいんじゃないですか。恐いっていうのは仕方ないから。隣りに船谷(圭祐)でも行きゃいいんじゃないの。
会場:拍手
中山:船谷と一緒だったら何でもできると思うよ、ホントに。もう練習中とか、練習終わった後に2人で一緒に走って「ふにゃー」って。気持ち悪いんだよ、お前。
中西:仲がいいって話聞いたんですけど、そんなに仲いいんですか、やっぱり。
カレン:仲いいですね。
中西:どんなお話をされてるんですか?
カレン:普通に。
中西:普通。いつも一緒ですか?
カレン:休みの日はさすがにね。
中西:休みの日は別々ですか。普段はご飯を食べたりとか?
カレン:ご飯を食べたり、いろいろ寄り道したり。
中山:人生ゲームやってるんだろ? 一緒に。
中西:人生ゲームですか?
中山:人生ゲームが大好きなんだよ,ボードタイプの。
中西:車でこうやって行くやつ?
中山:そうそうそう。6人までしか乗れないんだよな。
中西:子どもがだんだん増えて。ホントにやってるんですか?
カレン:・・・
中西:誰とやってるんですか?
中山:船谷だろ? どっちが人生設計、うまく行くかというのを人生ゲームでやってるん
だよ。こいつらおかしいんだよ。
中西:2人でやるんですか?
カレン:そこまで言っちゃうんですか?
会場:笑い
中西:他の選手も入れたりして?
中山:人生ゲーム、4人がベストだからね。
中西:プライベートの話に行ったんで、「オフの日は家や部屋で過ごすことが多い」って答えてましたけど、自分の部屋ですか?
カレン:友だちの部屋で。
中山:こいつ寮だから。
カレン:寮が窮屈だから、友だちの部屋に行って。友だちいないんですけど。
中西:何してるんですか、そこで?
カレン:いや別に何も。普通に部屋にいて、友だちが帰ってきたら「お帰り」って。
中西:完全にオヤジじゃないですか。DVDとか見る方ですか?
カレン:結構見ます。
中西:どういうDVDを?
カレン:最新の映画とか。何でもです。
中山:見てないんじゃないの、お前、実は? 困るような質問をするなよ、映画じゃないかもしれないじゃないかよ! 若いんだぞ。考えろよ、そこ。
会場:笑い
中西:言いたくないこともあるんですよね。買い物とか行かないんですか?
カレン:行かないです。
中西:行かないんですか? 服とかはどういう?
カレン:たまにちょこっと買います。
中西:どこで買うの?
カレン:いや、浜松で。
中西:東京とか行かないんですか?
カレン:行かないです。
中西:行かないですか、中山選手も?
中山:細かいね、お前。
中西:たまに中山選手とすれ違うんですよ、青山の骨董通りで。すごい派手なクルマに乗ってる人がいるなと思ったら「あれ、中山選手だ」って。
中山:1回や2回じゃない。
中西:この間、大岩選手(剛、鹿島アントラーズ)ともすれ違った。Jリーガーとよく骨董通りですれ違いますよ。服は青山とかで買うんですか?
中山:俺の場合は、嫁の実家が東京っていうことでね。試合が関東であったらそこに行ったりしてるけど。
中西:カレン選手は結婚してないし。
中山:結婚するらしいよ、いずれね。
中西:結婚にあんまり興味ないんですか?
カレン:はい。まだないです。
中西:21歳でしたっけ。サッカー選手って早く結婚するじゃないですか。家に帰ってご飯とか作ってもらったりとか、楽じゃないですか。自分の体をケアしてくれるし。
カレン:はぁ。
中西:例えば、中山選手のところにご飯を食べに行ったりとかしないんですか?
カレン:しないですね。
中西:あぁ…嫌いなんだ、きっと。
中山:俺? ウチは会費制だから。会員にならないと入れないから。
中西:会員制なんだ。先輩の家にご飯を食べに行ったりしないんですか?
カレン:あんまりないですね、それは。
中西:一度、体験してみたらどうですか?
中山:じゃ、来りゃいいじゃん。
中西:会員登録してもらって。
中山:じゃメシ行こう、な。
中西:ご飯を食べたりしないんですか?
中山:だって寮生だから。寮には寮の食事があるじゃないですか。寮というのはしっかり栄養バランスを考えて作ってくれるわけだしさ、それを食べないで外食するというのはいかがなものかと。若いうちはそういうところしっかりさせないと。あんまり若手を誘うのも、こっちが気が引けちゃって。若手に気を使わせるのもイヤだなあと思うから。だって年が離れすぎてるんだもん。これがもうちょっと近ければさ。
中西:親子ぐらい? そんなことない?
中山:俺が不良だったら、そのくらいだよ。昔はブイブイ言わしたけど。
中西:全然そういうのはないんですか?
中山:あんまり。若いやつらは若いやつらで一緒に行ったりはしてるみたいだけど。
中西:でもまぁ、ぜひ一度。奥様の料理を。
中山:そうだね、しょうがないね。
中西:そういう風に選手の家に行くと、家庭があって、子どもがいてというのがいいなと思うときもあるかもしれないですよ。実家に帰ったりはしないんですか?
カレン:帰ります。
中山:お母さんが大好きなんだもん。お母さんも大好きだし。すげぇ仲いいよ。めちゃくちゃ仲いいからね。
中西:お母さんの料理は好きですか?
カレン:さすがに好きですね。
中西:その形容詞は間違ってますよ。お母さんの料理はおいしいですか?
カレン:おいしいですね。
中西:家で食べると落ち着いたりしますか?
カレン:はい。寮のご飯もおいしいんですけど、やっぱりおいしいんで。
中西:たまに帰ったりします?
カレン:1月の休みの時に帰りました。
中西:それだけですか? 東京で試合があった時には? だって近いでしょ、千葉。
カレン:いや、遠いです。
中山:茨城なんだよ。筑波だよ実家。
中西:あっ、それは遠いわ。
中山:こいつの兄ちゃんを俺、教育実習で教えてんだよ。
中西:そんな自慢げに言わなくてもいいじゃないですか。「教えてるんだよ」って。
中山:らしいよ。俺は気づかなかったんだけど、カレンが来た時に言ってた。
中西:本当ですか?
カレン:らしいです。
中山:竹中だよな?
中西:誰も分からないですよ、それ。
中山:竹園東中学だよ。わかんないかなぁ。井原(正巳、U-21日本代表コーチ)も行ってるんだよ、そこに。教育実習で。
中西:へーえ。じゃ、お兄さんもサッカーやってるんですか?
カレン:やってました。
中西:今もやってるんですか?
カレン:イギリスでやってます。アマチュアですけど。
中山:エゲレスだよ。エゲレス。
中西:すごいですね。じゃ結構、向こうに行くこともあるんですか?
カレン:いや、ないです。
中西:じゃ、普段は寮で過ごして、休みの日は友だちの家に行ってボーッとして。たまには飽きるかもしれないから、そしたら今度は中山選手の家に行った方がいいですよ。
中山:来い来い。
中西:ホントに、同じチームにいてもなかなか会って話さないじゃないですか。話を聞きに行った方がいいですよ。
中山:話さないよ。
会場:笑い
中山:口ベタだからね、俺は。こういう風に話すときはしゃべっても、プライベートは結構無口だからね、俺は。
中西:ホントですか?
中山:聞き役だね、どっちかというと。
中西:そういえば前に飲んだ時もあんまりしゃべってなかったですね。
中山:でしょ? 聞き役だから。
中西:藤田選手(俊哉、名古屋グランパスエイト)がしゃべりますね。
中山:俊哉(藤田)が一番しゃべる。俊哉はね、あいづちが早いんだよ。
会場:笑い
中山:思わない? 俊哉が「うんうんうんうん」って。
中西:かえってこっちが話しづらい。
中山:すごい早いんだよ。
中西:藤田選手は電話で話すときも早いですよね。
中山:そう。電話でも「うんうんうんうん。そうだね。頑張ろうね。じゃあね」って。
中西:もう少し数を減らせばいいのに。5回に1回ぐらいにしてほしい。
中山:あいづちすごいよな。でも、あいつは話がすごいんだよ。
中西:逆に福田さん(正博、サッカー解説者)とかは全然あいづちを打たない。
中山:あぁ。フク(福田)は超マイペースだから。俊哉もマイペースだなぁ。
中西:どっちもマイペースなんですよ。だから、飲みに行くと必ず藤田選手がダーッとしゃべってる。しかもあいづちも打っちゃうから、ずーっとしゃべってる。中山さんは確かにそういう場では静かですね。
中山:どこかで話そうと思って、聞いてるんだよ。
中西:ネタづくり?
中山:まぁね。いろんなところから拾わないとさ。そして、みんなに提供してるの。
中西:今日貯蓄されてると思って、気をつけた方がいいですよ。
中山:こいつのことだって言えることはいっぱいあるから。
中西:何か今、言えることはないんですか?
中山:ないね。
中西:「アウェイの国内遠征は好きだ」という質問がありましたが、、中山選手はYESなんですか?
中山:どっちかというとね。移動すると体が固まっちゃうから。
中西:長時間移動はね。
中山:遠征に行くのは別にいいんだけど、移動があまり好きではないというのがある。あとは散歩するところが変わるから。ナイターだと、やっぱり午前中に散歩するから、そういうところで散歩コースを見つけるのが難しい。川崎とかさ、ないんだよ散歩するところが。ホテルの周りは団地みたいになってて、散歩しても楽しくない。
中西:じゃあ、ホテルの正面を出て、左の大きい通りに出て。
中山:うん、あるよ。
中西:それを右の方に歩いて行くと、大きなショッピングセンターがある。
中山:それはショッピングセンターだろう。散歩じゃないよ、それじゃ。俺は「散歩だ」って言ってるんだよ。
中西:つまらないよりも、刺激がある方がいいかと思って。
中山:まぁその辺をぐるぐるぐるぐる歩く。
中西:どういう散歩コースが理想なんですか?
中山:俺はね、川ね。
中西:川はないなぁ。
中山:生物がいっぱいいそうな川が好き。
中西:蝶々とかトンボとか?
中山:カメとか。
中西:カメがいる川はあんまりない。
中山:ない? 浜松はいっぱいいるよ。アクトシティ、知ってるでしょ? あの近くに流れる川にはすごいいっぱいいるよ、カメが。ものすごくいる。御利益はないけどね。たまに見るから御利益があるんだよ。
中西:そういうのがあるところがいいんですか。
中山:何か、「オッ!」というものが欲しい。ヘビとか。恐いんだよ。ギョッとするじゃん。別に毒を持ってないけど。だけど普段見てないものが、そこにポッとあると「あっ、何かあるかな?」って。
中西:アクシデントが欲しいんですか?
中山:そうそう。「今日いい感じ、今日やれそう」って試合に臨むわけ。出ない時もある。「今日惜しかったなー」とていうときが多々あるね。
中西:でも昨日は点を取ったから、川崎いいじゃないですか。カレン選手はアウェイは好きなんですか?
カレン:僕はあんまり好きじゃないです。
中西:何でですか?
カレン:移動ですね。
中西:移動がやっぱり嫌いですか?
カレン:嫌いです。
中西:僕なんか、新幹線に乗って雑誌を読むのが好きだったですけどね。飛行機に乗るのは好きじゃないんですけど、新幹線は大好きで。
中山:いいっすね。
カレン:雑誌は読みます。
中西:どういう雑誌?
カレン:先輩が買ったおこぼれです。
中西:自分で買わないんだ。週刊誌は? 『週刊ポスト』とか? 『フライデー』?
カレン:はい。たまに僕も出てるし。
中山:たま~にね。
中西:サッカー雑誌とか読まないんですか?
カレン:それは自分で買います。
中西:『サッカーマガジン』? 『サッカーダイジェスト』?
カレン:両方。
中西:両方買うんですか? 必ず毎週買ってるんですか?
カレン:いえ。
中山:活躍したときだろ?
中西:自分が活躍したときだけ買うんですね。中山選手はどうですか、自分が活躍したときは?
中山:最近買ってないねぇ。活躍してないからねぇ。
中西:中山選手が『サッカーマガジン』買ってる姿もちょっと違和感があるんで。昨日みたいに点を取った時って、夜スポーツニュースとか見ます?
中山:昨日はホテルだったから、スポーツ新聞もなかったし。スポーツニュースもう終わってた。帰ってきて食事しに行って、12時過ぎちゃったし、そこから何かやってるかな~と思ったら、U-16のアジア選手権決勝(2006年9月17日、シンガポール、日本4-2北朝鮮)。そしたら3時ですよ、寝たの。興奮しちゃって寝られなくてさ。ウダウダウダウダしてた。
中西:すごかったですよね。
中山:延長後半から出てきた東京ヴェルディ1969の河野(広貴)良かったね、キレキレで。まぁ、後半からだいぶ日本のペースだったから、いつか決着つくんじゃないかなと思ってたけど。
中西:みんな、巧くないですか?
中山:巧い。U-16でしょ、高校1年とか。全員がしっかりした戦術を持って戦ってるじゃない。自分がその頃、何をやってたかといったら、蹴って走ってただけだから。
中西:ストッパーをやってた時代ですよね?
中山:まだ。そこから2年後だから。武田(修宏、サッカー解説者、元清水東高校)がいたから。
中西:中山選手がストッパーだったの知ってます?
カレン:知ってます。
中西:その頃まだ1歳ですよ。
カレン:あとから聞きました。
中西:武田さんがセンターフォワードで、静岡県高校選抜で当時スーパーチームだったんです。今のレアル・マドリード(スペイン)みたいなものでしたよ。
中山:国体(1985年国民体育大会第40回鳥取県大会・わかとり国体)の準決勝で三重県高校選抜に8-0。決勝は長崎県高校選抜に2-1。そのとき俺がマークしたのが高木(琢也、横浜FC監督、元国見高校)。強かったね、あいつのヘディング。
中西:あんまり見たくないでしょ。高木さんと中山選手がディフェンスとフォワードでヘディングを競ってるの。そのときは中山選手がフォワードができないくらい、メンバーが強烈だったんですよ。ホントに。
中山:武田はすごかった。だって清水東高校卒業してすぐに代表に入って、1年目の日本リーグで得点王、MVP、新人王。
中西:ヴェルディ川崎(現・東京ヴェルディ1969)に入ってね。それで中山選手はストッパーをやっていた。他にもいい選手がいっぱいいて。国体も優勝して、フォワードに戻ったんですよね。
中山:ディフェンスに行って、フォワードに戻るという稀なケースよ。普通フォワードがディフェンスに行ったらそのままだからね。うちの田中誠だって、「もともと清水FCのフォワードだ」って豪語してたけど。
中西:だから、何の話でしたっけ? 昨日のU-16ですよ。柿谷選手(曜一郎、セレッソ大阪)、すごくなかったですか?
中山:巧いねぇ。なんですごいんだろうね、あの子たちね。
中西:すごいボール入れるんだもん。それを見て寝たんですよね。そのあとまだWOWOWでスペインリーグやってましたよ。
中山:ホテルでやってなかった。
中西:僕、6時ぐらいまでそれを見て寝ました。
中山:頭おかしいんじゃないの? 寝ろよ。疲れてるんだろ?
中西:疲れてると寝られないんです。「昨日のスポーツニュース、今朝のスポーツ新聞には目を通した!」とありましたけど、今日のスポーツ新聞にはいっぱい出てましたね。
中山:珍しいんじゃない?
中西:中山選手が点取ると新聞に出るじゃないですか。最近は見ないんですか?
中山:見るよ。J2とか。どれだけ観客が入ってるか。
会場:笑い
中山:気になるわけ。しっかりと人が入ってないと。J2でも危ないチームとかいろいろ騒がれてるところもあるじゃない。一応、選手協会の会長をやっているから、そういうところにもどうなのかなと目を配る。J2も盛り上がっていかないと。Jリーグ全体で。そんな意味では、スカパーは素晴らしいね。来年はJ1・J2全試合放送だもん。これはすごくありがたいよ、サッカー界にとって。
中西:中山選手はこうやってサッカー界全体のことを考えているんですよ。
カレン:偉大ですね。
中西:あんまりそういうこと考えているように思えないでしょ。
中山:考えてないよ、そんなに。
中西:中山選手、そうやって恥ずかしがって言わないけど、すごく考えてますよ。
中山:1回さ、ヴァンフォーレ甲府が3000人以上入らないとダメって、川淵さん(三郎、日本サッカー協会キャプテン)と約束して、それからJ2がずっと気になってて。でも、1000人、2000人のところもあるからね、今も。
中西:甲府もそこでちゃんとベースを作って。
中山:そう。そこから常時5000人、6000人とお客さんが入るようになった。そしてJ1に来ちゃってるんだから。すごいよね。
中西:だからお客さんが来てくれるのはすごく大事で、ちゃんとした盛り上がるコアがいないとマスが爆発しないんだよ。
中山:サガン鳥栖も安定してきたよね。
中西:安定してますよ。必ず観に行く人がいるんです。
中山:だから、それだけ地域に根ざしてきたっていうところはあるんだよね。サッカーがね。
中西:甲府はJ1に上がってきて、ちゃんとお客さんも入っていて、結果を残してるじゃないですか。やってるサッカーも、いいサッカーをしている。
中山:そう。いいサッカーしてるんだよ。みんな一生懸命に走って、ひたむきにやってるからさ。
中西:すごいスター選手がいるわけじゃないんだけど、ああいうチームの形も新しいJリーグの形で。Jリーグ全体の事を考える中山選手としては嬉しいんじゃないですか。
中山:嬉しいねぇ。だからそこに負けちゃいけないと思う、俺らは。いいチームだけど、俺らもその上を行かなきゃいけないんだろうなと思いながらやってるけど、なかなかそれがうまくいかないところなんだけどねぇ。
中西:「ジュビロのサッカーは、王座奪還に向けて確実に進んでいる」という質問につながると思うんですけど、うまくいかないですか?
中山:調子の波があるから。ただ、少しずつ前に進もうとしているとは思う。それが結果に現れてくるときと、現れてこないときの差が激しいですね。それが高い位置で調子をキープして、そこでの波だったらまだいいけど、上下の大きい波だから。なかなかそれを安定させるのが今の難しいところだとは思うけれども。でも、それを高い位置での波にしていければ、王座に近づいていくんじゃないかなと思います。
中西:カレン選手は、毎試合チームのパフォーマンスに差があるというのはどう思いますか。
カレン:最近やっと試合に出られるようになったんですけど、その前はベンチで。勝ったり負けたり引き分けたりハッキリしなかったんですけど、自分が出るときだけはいい内容にして勝ちたいです。
会場:笑い
中山:自分が出ているときだけは。チームのこと考えろよ、チームのこと。
中西:今普通に聞いてましたけど、スゴイこと言ってる。
中山:でも、フォワードらしいね。
中西:大事なことですよね。どうですか、昨日は中山選手とやってましたけど、誰かやりやすい選手っているんですか、フォワードのコンビネーションとして。
カレン:中山さんとか。
中西:いや別に持ち上げなくていいから。
カレン:中山さん、前田(遼一)さん、どっちでもやりやすいんで。
中西:タイプ的にはやりやすいでしょ? ポストにしっかり入ってくれるし。中山選手はポストプレーが好きじゃないけど。
中山:嫌いだね。
カレン:別にポストでも裏に出るのでも、自分はどっちでもできるから。
中西:もっと点を取りたい方に行きたいのか、チャンスメークしてどっちもやりたいのか、どちらですか?
カレン:前は結構、自分自分だったんですけど、最近はチームが勝てばどうでもいいです。
中西:いや、いいことだと思いますよ。そういうコメントに対して中山選手、どうですか。
中山:頼もしいね。

後編へつづく

取材・構成:CREW
撮影:新関雅士