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ぴあトークバトル
スポーツ快楽主義2001 Vol.16 Supported by
KIRIN
「どうなる! サッカー日本代表」
後編
中西:それでは、キリンカップの話にいきたいと思うんですが、キリンカップは明日(4月29日)から行われるんですけど、国立でスロバキア戦、そして5月2日に神戸で武田さんが解説するホンジュラス戦です。今回はヨーロッパ組では中田と小野が来ませんけど。武田さん、この2試合どういうふうに戦えばいいですか。
武田:僕は第1戦の方が戦いやすいんじゃないかと思います。ヨーロッパのチームとやる時って、日本ってけっこう分がいいじゃないですか。コスタリカやホンジュラスみたいな中南米の個人技を中心としたチームっていうのはやりにくいんですよ。そういう意味ではこの間コスタリカと引き分けたじゃないですか。だから、第1戦は勝つんじゃないかと思いますけど。あと、三都主選手とか、海外組が帰ってきたらポジション的に出られそうもない選手がいかに活躍するかですね。フォワードでは山下(芳輝、ベガルタ仙台)選手が入りましたけど、呼んだ以上は使ってあげないとかわいそうですよね。
松木:トルシエ監督は使わないですからね。呼んでそのまま帰しちゃうから。
金田:キリンカップで解説やるんやろ。それテレビで言ってくれよ。
中西:ホンジュラス戦でぜひ言ってほしいですよね。
武田:金田さんが言ってくれればいいじゃないですか。
金田:ワシはいつも言ってるよ。
武田:言ってない言ってない。
会場:爆笑
金田:俺は言っとるよ。全部言うことは言う。
中西:今後の金田さんの言葉に期待ですね。
松木:でもね、今日は缶ビール3つ入っちゃってるからね。
中西:武田さんはホンジュラス戦の時に「何で呼んだ選手を帰すんですかね」って言ってくれるんですか。
武田:試合に集中してるから言わないと思うな。
中西:でも山下選手、好調ですからね。使って欲しいですよね。中村選手も絶好調だけど7分くらいしか使わないし。
松木:あの使い方はないよな。
中西:小笠原(満男、鹿島アントラーズ)も早めに代えられちゃったし、気の毒な状態が続いてますよね。チャンスを与えて欲しいですよね。
松木:だからもう、トルシエ監督の頭の中には、メンバーが決まってるんじゃないですか。それを早く見せて欲しいですよ。
武田:第1戦のスコアはいくつですか、予想で。
金田:お前、totoじゃないんだから。
会場:爆笑
松木:日本が勝つでしょう。
中西:それはやっぱり、ヨーロッパ相手だと日本は大丈夫っていうことですか。
松木:そうです。個人技でビックリしちゃうようなことをされるチームにはいまの日本チームはけっこう危ない。チャンスを作られてしまうんですね。前回のポーランド戦も、前戦にいたオリサデベ(エマニュエル、パナシナイコス)がボールを持ったときにチャンスを2回くらい作られてる。これといった組織プレイでも何でもない個人技でやられてる。前回のコスタリカ戦のディフェンスラインもそこで崩れてます。あのへんはいま足りない部分でしょうね。
中西:そのへんに対してはどうすればいいですか。
松木:僕は代表チームも含めて、3バックは厳しいんじゃないかと思ってるから。根本的に違うんですよ、僕は。
中西:でも最低限数的優位を守るとか、1対1の局面を作らせないとか、そういう対処法はありますよね。
松木:くさびというか、フォワードの選手が前線でボールを受けないで、引いてボールを受けるシーンで、ヨーロッパ型のチームはどちらかというとゾーンで守るのでフォワードについてこないんですよ。ところが前回のコスタリカは日本を研究していたせいかフォワードの選手、たとえば鈴木(隆行、鹿島アントラーズ)が引いた時に必ず行くんです。フォワードを振り向かせないっていうディフェンスをするんです。ただポーランドにしても、ほかのヨーロッパのチームはそこで振り向かせちゃうんだよね。
中西:わりとゾーンで守りますよね。
松木:中盤の選手にまかせてしまうんで、日本がもっともっと研究されると、この間のコスタリカ戦のようなシーンが増えてくるんじゃないかと思いますね。逆に日本のディフェンスもそうなんですよ。相手のフォワードが下がったときについていかないから。だから、振り向いてボール持った選手がいいプレイをすると、そこで崩されてしまうというのが日本代表の危ない場面を作っていると僕は思う。
中西:でも安岡さん、それはその通りですよね。
安岡:そうですね。この間のコスタリカ戦の1点もわかりやすい1対1でシュートされたじゃないですか。でも、いまの日本代表はカバーリングとかがすごくうまいから、そういう意味でポーランド戦は完全にシャットアウトしたし。もうシャットアウトはできるチームだと思うんですよ、基本的に。そこで今度のスロバキア戦で、2点取ってくれると観ている側は最高ですよね。海外組がいない時に山下選手も見たいし、ヘンな話、僕三都主選手や森島(寛晃、セレッソ大阪)選手をフォワードの1枚に入れて欲しいですね。
中西:左サイドに固執しない方がいい。
安岡:そうですね。フォワードの1枚に入れることで、また変わってくると思うんです。ドリブルでキープできる時間があるじゃないですか。バックラインを押し上げるためには、フォワードも1秒、2秒キープする時間を作らないと。いまは事実上5バックの瞬間が多いから、攻めと守りの切り替えの時間に2秒キープしてくれる人がいないとね。
中西:距離も稼げませんしね。
安岡:そうなんですよ。で、フォワードの1枚にドリブルできる人がいるといいな、と。
中西:金田さん、大丈夫ですか?
金田:いやねぇ、安ちゃんも言ってたけど、ポーランド戦のオリサデベ。チャンス作ったでしょ、ドリブルで。みなさん見てなかったかもしれないけど、あの時に稲本と戸田(和幸、清水エスパルス)が2人でボランチやっとって、オリサデベがハーフウェーラインからドリブルした時にいちばんケアしたの、中田よ。ケアできるポジションにいなかったよ。それでも、ボランチ2人よりも中田が早く反応した。人間は脳で考えて、次に体で反応するわけでしょ。アイツは脳で考えて、筋肉でも考えてるね。こんなヤツはいない! 僕はびっくりしました。
会場:拍手
金田:これはね、難しいのよ。でも、アイツはたぶん筋肉まで考えてる。パルマであれだけなかなか試合に出られなくて、ああいうコンディションをどうやって作ってるのかな。信じられない。
中西:武田さん、いま話にあった前線で三都主を使うっていうのはどうですか。
武田:それも面白いけど、トルシエ監督は考えてないんじゃないの。ファンの思っていることとか、マスコミの思っていることと監督が考えていることは全然違っちゃうことが多いから。やっている選手は「こうやって欲しいんだろうな、ファンは期待してるんだろうな」って思っていても、監督のやることは違ったりするんですよ。たとえば廣山(望、スポルト)を呼んで使わなかったりとか。だから、トルシエ監督はもうメンバーを決めてるんじゃないかな。松木さんがテレビでバンバン言ってくれれば変わるかもしれませんけどね。
松木:俺は言ってるよ。「小笠原なんで外すんだ」って。すみません、言葉がキツくなってしまいました。
会場:爆笑
中西:でも、ホンジュラス戦は武田さんに、レアル戦は松木さんに解説をやっていただけるわけですから、ぜひ言っていただければ。
松木:武田が言えば僕だって言いますよ。
中西:どんな取り引きなんですか。
金田:2人が言うんだったらワシも言うで。メンバーが最終的に発表されて、ワールドカップ直前、5月25日のスウェーデン戦で。スウェーデンはベストメンバー。準備合宿の段階で日本と対戦します。それをTBSでやるんや。そこでは俺も言うぞ、トルシエに。
松木:その時期はケガが恐いからね。
中西:でも、その時期にはすべてが決まってるじゃないですか。
金田:決まってるから大事なの。
中西:しかし、このメンバーで順番に解説ですね、完全に。
金田:その時には歌ってくれるの?
会場:拍手
安岡:呼んでくださればいつでも。
中西:なんか僕だけ何もやってないですね。みんないいですね、日本代表と関わり合いがあって。僕は「ズームイン!」ってやってるだけですから。
会場:爆笑
金田:ワールドカップの期間中どうするの?
中西:「ズームイン!スーパー」やりますよ。
金田:じゃ、1ヵ月出っぱなし? 大変やな。
中西:「サンデーモーニング」もやりますよ。
金田:韓国とか行けるの?
中西:行けませんよ。だって毎朝僕、「ズームイン!スーパー」ですから。「ズームインサタデー」やって、「サンデーモーニング」やって。そこでサッカーの枠を拡大するべく、いまがんばってるんですけど。
会場:拍手
中西:武田さんはホンジュラス戦はどういうふうに解説しようと思っているんですか。
武田:どういうふうにっていうか、プレッシャーかけないでくださいよ。自分の思ったままのことを言うだけですけど。僕もあんまり日本戦の解説はしたくないですよ。
中西:今日ここで言ったことをトルシエ監督に言ってくださいよ。
武田:トルシエ監督はけっこう新聞とかチェックしてるみたいですよ。
中西:テレビもいつも見てるみたいですしね。通訳してもらって。インタビューもみんな読んでるみたい。
松木:いいじゃないですか。ドンドン言えば。この間僕、武田の解説ずっと聞いてたんだけど、武田は解説うまいよ、ホントに。俺もうまいけど。
武田:でもね、ラモス(瑠偉、元日本代表)は言ってたよ。「俺は絶対解説やらない」って。「ワールドカップは客席で子どもとサッカーをじっくり見たいから」って。
松木:だからチケットを安く売ってくれなきゃ困るんだよね。そうじゃないですか、みんな行きたいんだもの。
会場:拍手
中西:僕たちも買えないんですからね。でも安岡さん、キリンカップで他に見どころってどんなところでしょうね。
安岡:川口選手を見たかったんですけど。稲本選手がどうやるのかっていうのと、今回また宮本(恒靖、ガンバ大阪)選手がやると思うんですけど、ディフェンスラインですね。僕はやっぱりセンターバックが好きなんで、どうやってるのかを見ちゃうんですよね。だからポーランド戦とか、感動だったんですよ。あんなに絵に描いたように国際試合でオフサイドトラップが決まるなんて。ああいうことが起こるんだって。この間はわかりやすくフィジカルで1歩仕掛けられちゃったなっていうのがあるんですけど、今回もそのあたりを見たいですね。そういう意味で松田(直樹、横浜F・マリノス)選手がそのあたりをどうカバーして、中田浩二(鹿島アントラーズ)選手がどうするのか、センターバックと他の選手との連携を見たいですね。センターバックって、中田選手のポジションの守備版みたいなもので、そのポジションの人がどうやるかがラインを作ってるじゃないですか。全員の選手を使っているという部分があると思うんで、それを見せてもらいたいなと思います。
中西:結果は必要ですか?
安岡:僕は、点を取られないということはやっぱり必要だと思います。それと、できればやっぱり勝つべきだと思うんですよね。皆さん言ってますけど、いまさらテストを見せられても僕らはもう頭がついていかないっていうか、本番モードになって欲しい。「いま勝つから本番でも勝つ」って思いたいんですよ、変な話。すごく素人の意見なんですけど。そんなわけでわかりやすくシャットアウトも見たいし、本番で出るであろうキーパーを見たいんですよ。あとは三都主選手がフォワードで出ないかなぁと最後まで思ってるんですけどね。森島選手が入ったことはあるじゃないですか、トップ下で。これで三都主選手が入れば、これは面白いんじゃないかなぁって。それで中村選手のパスを受けたり、そういうのを見られたらと思うんですけど。
武田:いやねぇ、そうなったらいいね。面白いんだよね。監督の考えてることと、みんなの考えが全然違うから。選手も「ファンはこう思っているんだろうな」ってわかるんですよ。ベンチに座ってても。この場に監督を呼んで聞かせてあげたいくらいですよ。
会場:拍手
中西:僕は安岡さんが言ったことと逆で、いまいろんな問題点が出てもいいかなって思ってるんですよ。本番で失敗したら終わりですから。本番で先制された時にどう戦うかとか、絶対1点取りに行かなきゃいけない、じゃあその時にどうするか。超攻撃的な布陣を敷かなきゃいけないじゃないですか。そういう時のシミュレーションとかをしたいんで、ある意味点を取られてもいいんじゃないかなと思うんですけど。
松木:取られても取りに行く、みたいなね。
中西:それもそうですし、「ここが悪かったから取られたんだ、じゃ本番は絶対こうしないようにしよう」っていうのも必要じゃないですか、松木さん。
松木:だから僕は先ほども言いましたけど、ワールドカップのようなビッグゲームになればなるほど選手たちの状態っていうのは普通じゃないと思うんです。何が起きるかわからない。よく会社なんかでも危機管理能力が高くないとダメだなんて言いますけど、本当に「どうしよう」と思った時にチームがどうなるかっていうのを、ある程度この段階で各選手がわかっていた方がいいんじゃないかと思いますね。ここ何試合かを見ていても、先取点を取られているというシーンが少ないじゃないですか。ワールドカップでは先取点を取られるっていうシミュレーションも監督の頭の中にはあると思うんですよ。だから、点を取られたあと、選手がどういう状態になるかっていうことを、中西さんがおっしゃったように、いまの段階ならいろいろ見られるんじゃないかなと。
中西:ただ、「点を取られろ」というわけにはいかないですけどね。
松木:それはもちろんそうですよ。追う立場の時に選手がどうかというよりも、トルシエ監督がどういう選手交代をしていくかというのを見たいですね。これまでのように、先制して逃げきる作業っていうのは得意なパターンですよね。でも、本当に追いかけなきゃいけない時にどういう布陣で行くか。これは個人的に知りたいです。で、ちょっと話が飛んじゃうんですけど、先ほどみたいに「この選手とこの選手を使ったらいいな」なんて僕らも言ってるじゃないですか。実はブラジルは94年のワールドカップで優勝するまで、25年間優勝がなかったんです。ブラジルっていう国はみんながスター選手だから、国民がみんな「誰を使え、誰を使え」と言ったワールドカップが何十年も続いてた。それを無視したパレイラという人がブラジルの監督になった時に優勝した。ブラジルには過去3-5-2なんていうシステムはなかったんですよ。ところがあの監督が新しいものをやった。こういうことも実はワールドカップではあるんです。だから、一概にトルシエ監督がすべていけないっていうんじゃなくて、いちばん近くで選手を見ているのは監督なんだから、いちばんわかっているんじゃないかなっていうのも心の中ではあります。
中西:僕たちの立場としては、こうやって話をして、次の試合までまた盛り上がっていけばいいわけじゃないですか。そういう意味で、さっき金田さんも言ってましたけど新聞に出るだけでも僕はサッカーが文化になるための過程だと思いますし、論議していくことが大事なんですよね。
金田:選手は一生懸命やってるんだからね。でもね、安岡さん、あなたはすごいね。ポーランド戦で、あれだけオフサイドが取れるのかとか、ディフェンスの経験者がそういう視点で見ているとすごく面白い話になるんだなってけっこう感動したよ。
安岡:ありがとうございます。
金田:パレイラの話も、94年に僕は2ヵ月アメリカに行ってたのでよくわかります。でもさ安ちゃん、あの時のパレイラって優勝したけど、帰国してからもすごく人気なかったよね。
松木:優勝した監督が「もう2度とこの国では監督をやりたくない」って言ったからね。その後中東に行って、なかなか勝てなかったみたいですけどね。
金田:あのときはブラジルが優勝して、レオナルドとかカフー(ASローマ)だとかロマーリオ(バスコ・ダ・ガマ)だとかいい選手がいたけど、最後の最後に攻めて勝つ実力があるのに、バッジオ(ブレシア)のマークをするんで中盤のシステムを変えちゃったからね。あれには幻滅しましたね。確かに暑い大会だったからしょうがないなと思うけど。勝ち負けっていうのは、終わってみなきゃわからないわけでしょ。確かにキリンカップを通してW杯を見た時、日本代表っていうのは先行されるとなかなか追いつけないわけでしょ。でもやってみないと先行されるかもしれないし、先制点取れるかもしれないし、実際にはわからないからね。
中西:それでは、ここから先は質問コーナーに移りたいと思います。質問のある方は挙手して下さい。
客:これまでの日本代表には、柱谷さん(哲二、元日本代表、コンサドーレ札幌監督)とか、加藤久さん(元日本代表、解説者)とか、「闘将」と呼ばれる偉大なキャプテンがいたと思うんですけど、トルシエの時代になってからは、誰がキャプテンマークをつけるのかまったく決まっていないし、固定していないと思うんです。でも、ワールドカップではサポーターがあれだけ応援していて、監督の指示が全て選手に伝わるわけじゃない。そういうときにグラウンド上で仕切る、グラウンドの指揮官というのが必要だと思うんですが、いまの日本代表でキャプテンとなる選手についてはどうお考えですか。
松木:僕の個人的な意見から言いますと、中田がキャプテンです。いまのチームには中田が合っていると思いますよ。他にもたくさん候補はいますけど、いままでの試合の流れだとか、チームの方向性を考えると、これまではハッキリそういう部分が浮かんでこなかったですよね。でも、チームとしてリズムを変えられる、豊富な経験を持っている人間と考えたら中田選手でいいんじゃないかな。彼がいちばん適任じゃないかと思います。
中西:武田さんはどうですか。
武田:中田しかいないと思うね。フランス人の国民性というか、トルシエ監督があまり決めたくないっていう考えでずっと来てるじゃないですか。オフト(ハンス、元日本代表監督、浦和レッズ監督)の時も、その前の監督のときも、キャプテンを1人置くっていう考えだったけど。オフトはオランダ人だからオランダのサッカーを目指すわけですよ。練習内容にしても、休みにしても。で、トルシエ監督になったらフランスのやり方で。監督が替わると考えが違うんだけど、その中でも中田しかいないと思いますし、精神面でも安定していると思いますね。
松木:彼をキャプテンにすることによって、彼がいままでに積んだいい経験をもっとチームに注入してくれると思うんですよ。いまはちょっと遠慮してるようだけど。
中西:金田さんはどうですか。
金田:トルシエ監督がキャプテンの固定を嫌うのは自分がキャプテンだから。自分がいちばん力があるところを見せたいわけ。子どもなんだよ。でも、それを選手はちゃんとわかってる。折り合いをつけてトルシエ監督とうまくやってる選手の方がよっぽど大人だと思うよ。
中西:よろしいでしょうか。それでは次の方。
客:ワールドカップを通じて、サッカーを初めて見る人がとても増えると思うんですが、サッカーを楽しく見るためのヒントがあったら教えてください。
金田:フラット3とか、サッカーは戦術の用語が難しく思われるかもしれませんが。フラット3は、ディフェンスラインを上げることで相手チームのスペースを狭くして、スペース内で数的優位を作るための方法だと覚えておいて欲しいですね。オフサイドを狙っているだけではないし、むやみにラインを上げているわけじゃないんです。
松木:点を取られてしまうかもしれないスペースにいかに相手を入れないかっていう作業だからね。
中西:武田さんはどうですか?
武田:ある1人の選手をずっと追って見ていると、その人の性格がわかると思います。特にボールのないところを見ていると面白い。仲のいい選手同士はパスが回るんですよ。
金田:それより女性ならカッコイイ男を探して見ていればいいやん。
会場:爆笑
客:安岡さんに質問なんですが、ワールドカップの公式ソング『エスコート』を歌う時にはどんな気持ちを込めているんですか。
安岡:この曲は僕が作詞したんですけど、単純に「日本代表がんばれ!」だと無責任だなと思ったんです。それよりも選手がフィールドにいる時、フィールドの外にいる人たちが彼らを存在させているんだっていうことを言いたかったんですね。ワールドカップを開けない国はワールドカップを見られないんだし、日本でワールドカップを見られる幸せと、その幸せと作ることが大切なんじゃないかな、と。「隣に立った君が僕の君になって…」という歌詞があるんですけど、サッカーが好きだから友達になれるんですよ。それが僕が「サッカーが好きだ」っていうことのいちばんの表現。それを僕がエスコートするんだ、という気持ちで書きました。
会場:拍手
中西:というわけで今日もそろそろ終わりますが、最後に皆さんひと言ずつお願いします。
松木:こんなにファンの皆さんがサッカーに詳しいんだっていうことを僕は初めて知りました。これからもみんなで日本代表を応援しましょう。
武田:キリンカップで初めて日本代表の解説をするんですががんばります。
安岡:とても楽しかったし、そうそうたる皆さんにお会いできて感激しました。応援するにはサッカーが好きという気持ちがあればいいので、ワールドカップ後もずっとサッカーを楽しみたいですね。
金田:このトークショーは月1回あるそうだけど、来月も来る!
会場:爆笑
中西:それではこれでぴあトークバトルを終わりたいと思います。本日は皆さんどうもありがとうございました。

構成・文:CREW
撮影:源賀津己

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