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ぴあトークバトル スポーツ快楽主義2007 vol.61
どうなる!? トップリーグプレーオフマイクロソフトカップ
トップリーグ上位4チームが真の日本一を目指し戦う「マイクロソフトカップ」。
雨の日にも関わらず熱きラグビーファンが集い、各チームの監督が最終討論に挑む。
2月12日(火)の青山ベルコモンズ9Fクレイドルホールでは大勢のラグビーファンが見つめる中、
各チームの監督たちのトークもヒートアップ。日本一の称号を決める「マイクロソフトカップ」はどこのチームにもたされるか!?
 決戦を前に監督たちが繰り広げたトークバトルをどうぞ!

<ホスト>
村上晃一(ラグビージャーナリスト)
87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より同誌編集長。98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。ラグビーマガジン、ナンバー(文藝春秋)、スポルティーバ(集英社)などに主にラグビーについて寄稿。現役時代のポジションは、CTB/FB。京都府立鴨沂高校卒業後、大阪体育大学に入学。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。現在はスカイパーフェクTV J SPORTSのラグビー解説も98年より継続中。99年、03年のワールドカップでは現地よりコメンテーターを務めた。

<ゲスト>

宮本勝文(三洋電機ワイルドナイツ監督)
1966年3月19日生まれ。同志社大学出身

清宮克幸(サントリーサンゴリアス監督)
1967年7月17日生まれ。府立茨田高校/早稲田大学出身

石井龍司(トヨタ自動車ヴェルブリッツ監督)
1970年3月13日生まれ。三好高校出身

瀬川智広(東芝ブレイブルーパス監督)
1970年10月21日生まれ。明石西高校/大阪体育大出身


前編
司会:皆さん、こんにちは。大変長らくお待たせしました。待ちに待った前哨戦、「ぴあトークバトル VOL.61~どうなる!?ジャパンラグビートップリーグプレーオフトーナメント マイクロソフトカップ~」へご来場いただきありがとうございます。それではまず、本日の進行役のこの方からご紹介させていただきます。みなさん大きな拍手でお迎えください。ラグビージャーナリストの村上晃一さんです。
会場:拍手
司会:
村上さん、今日はよろしくお願いします。
村上:よろしくお願いします。
司会:レギュラーシーズンは終了しましたけど、4つのポジションを7チームで争うというデッドヒートが行われた、今までにないすごいシーズンでしたよね。
村上:そうですね。最後までどこが勝つかわからなくて、最後東芝(ブレイブルーパス)がヤマハ(発動機ジュビロ)に勝ったところで(2月2日、ヤマハスタジアム、東芝39-21ヤマハ)、やっとちょっと見えてきたという感じで。そこまでは本当に見えなかった。すごいシーズンでしたね。
司会:そうですね。そういうおもしろいシーズンの一番最後が、トヨタ(自動車ヴェルブリッツ)とサントリー(サンゴリアス)の31-31 という試合でした(2月9日、秩父宮ラグビー場)、タイスコアで。
村上:トヨタも諦めればいいのに攻めてましたからね。
会場:笑い
村上:「もういいんじゃないの、引き分けておいて」と思いましたけどね。麻田キャプテン(一平)が「トヨタは攻め勝つんだ」って。でも、何人かは「もうええんちゃう?」って言ったらしいですよ。
司会:そうですか。
村上:今年は行くぞということで最後まで頑張ったらしいですね。
司会:最後は僕も場内アナウンスをしていて、ノックオンで終わらないように、いいドラマティックな感じで終わればいいって思っていましたけども。
村上:引き分けでよかったですよ。
司会:決着はマイクロソフトカップでつけようよということですね。
村上:そうですね。
司会:ということで、両チームの対戦も楽しみですけど、三洋電機ワイルドナイツ、全勝でしたね。
村上:強かったですね。僕は三洋の優勝は全く予想してなかったです。
司会:予想してなかったんですか。
村上:割と謙虚に話すタイプのチームじゃないですか。今年もそんなに大きなことを言わずにやってましたから。今年もやっぱりサントリーと東芝が軸かなと思ったら全然違いました。
司会:その三洋と対戦するのはマイクロソフト三連覇の東芝なんですが。
村上:ちょっと最後ヨレヨレでしたね。ヨレヨレ状態で滑り込んで。
司会:今日はマイクロソフトカップで優勝を目指す4チームの監督さんをお迎えして、村上さんもいろいろお聞きしたいことがあると思います。
村上:そうですね。いろいろ考えていたんですけど、聞きたいことはみなさんの顔見たら出てくるかなということで行きたいと思います。
司会:いろいろお話を聞いて、みなさんを満足させてください。今日はよろしくお願いします。
会場:拍手
司会:それではマイクロソフトカップ出場を果たしました4チームの監督をご紹介させていただきたいと思います。みなさんどうぞ大きな拍手と歓声でお迎えください。まずは2月17日日曜日、秩父宮ラグビー場で対戦するこの2チームの監督です。三洋電機ワイルドナイツ宮本勝文監督、そして東芝ブレイブルーパス瀬川智広監督です。
会場:拍手
司会:続きまして、同日近鉄花園ラグビー場で対戦するトヨタ自動車ヴェルブリッツ石井龍司監督、そしてサントリーサンゴリアス清宮克幸監督です。
会場:拍手
村上:清宮さん、会場から「清宮!」って声かかりましたね。
清宮:えっ?
会場:笑い
村上:あんまり黄色い声はかからないよね。
村上:みなさんに今日のバトルへの意気込みを聞かせていただきたいなと。まず、宮本さん。
宮本:予想外のチームから来ました宮本です。
会場:笑い
村上:さっきの話、聞こえてた?
宮本:昨年はこの3チームがここにて、僕のところだけいませんでした。ここに来られたことを本当に嬉しく思います。あまりしゃべるのは得意じゃないですけど、そのへんは清宮にまかせて。僕はそのへんをじっくり聞きたいと思います。よろしくお願いします。
会場:拍手
村上:ありがとうございます。次に行きます、瀬川さん。
瀬川:ファンのみなさん、こんばんは、東芝の瀬川です。今シーズンはすでに4敗してしまいまして、悔しいシーズンを送ってきました。ただ、このプレーオフを境にまた東芝らしい試合を見せられるように頑張りますので、応援よろしくお願いします。
会場:拍手
石井:こんばんは。トヨタ自動車の石井です。このような場所に立てたことを非常に光栄に思っています。みなさんに楽しんでいただけるような試合を見せたいと思いますので、ぜひグラウンドで観戦していただけたら嬉しいです。よろしくお願いします。
会場:拍手
清宮:サンゴリアスの清宮です。去年から引き続きこの舞台にいるのは僕だけなんですね。
村上:あぁ、そうですね。
清宮:前哨戦ということなんで、今日は圧倒的にぶっちぎりの勝利です。
村上:ありがとうございます。
会場:拍手
司会:この4チームの監督をお招きして、ノンストップでお送りするぴあトークバトル、みなさんどうぞごゆっくりお楽しみください。それでは村上さん、ここから進行よろしくお願いします。
会場:拍手
村上:さぁ、これからこの4監督にいろいろお話を聞いていきたいと思いますが、ちょっとお客さんの反応を確かめたいと思います。どのチームを応援されているか、拍手で聞いてみたいと思います。ここからバトルはスタートしますから。
会場:笑い
村上:まず、三洋電機ワイルドナイツ。
会場:拍手
村上:微妙ですね。
清宮:1人1回とか2回とか、決めておいた方がいいんじゃないの。
村上:でもほら、ラグビーを愛する人もいるから全部拍手してもいいということで。次に東芝ブレイブルーパス。
会場:拍手
宮本:これは三洋の勝ち、かな?
村上:瀬川さん感想は?
瀬川:トークバトルの最後には拍手が増えているよう頑張りたいと思います。
村上:では、トヨタ自動車ヴェルブリッツ。
会場:拍手
村上:東芝と一緒くらいですかね。それではサントリーサンゴリアス。
会場:拍手
村上:意外に少なかった。予想したよりは少なかった。
清宮:一番最後ですからね。
村上:清宮さんはメディアへの露出も多いので、みなさんよくご存じかと思うんですが。石井さんは、みなさんキャラクターがいまひとつどういう人かわからないんじゃないかと思うんですけど。ちょっと聞いてみたかったんですけど、石井さんはどうしていつも試合中グラウンドの横でうろちょろしてるんですか?
石井:高いところに慣れていないもんですから。肌で選手の息遣いなどを感じたいというのが一番の理由です。戦略とかそういう部分はコーチに任せたという思いで下に行ってます。
村上:
石井さんは選手たちからどういうふうに呼ばれているんですか?
石井:「龍司」って呼ばれています。
村上:それちょっとなめられてる? 瀬川さんはスタンドの上から指示してますよね。
瀬川:そうですね。結構うるさく言ってますね。
村上:どんなこと言ってるんですか?
瀬川:かなり細かいことまで言ってます。ブレイクダウンの指示だとか、どういう形でゲームを進めていこううとか。宮本さんとは正反対だと思います。
村上:宮本さんはあんまり細かいことは指示しない?
宮本:何もしゃべらないです。ケガした時に選手交代するくらいで。
村上:選手交代の指示以外、戦略的な指示は出さない?
宮本:出さないですね。
村上:じゃ、誰が出してるんですか?
宮本:グラウンドに出てる選手らが勝手にやってます。
村上:選手が考えている?
宮本:そうです。
村上:今の聞いて、清宮さん何か言いたそう。
清宮:でもね、カメラのアングルは気をつけてますよ。
会場:笑い
宮本:こっち側がちょっと薄いんで。
村上:ちょっとタックルしすぎだね。清宮さんは細かく指示しますよね。
清宮:いや、そんなにしてないです。
村上:そのへんの指示っていうのは、監督によるんですか?
清宮:言いたい試合もあれば、別に言わない試合もありますね。最近はそんなに言ってないように思いますけどね。
村上:この間のトヨタとの試合、前半はちょっと何か言いたかったんじゃないですか。「何やってんだ!」って。
清宮:いやいや、前半より後半の方が言いたかったですね。
村上:みなさんも感じたと思うんですけど、前半と後半でサントリーがころっと変わりましたけども、ハーフタイムに何か効果があることを言ったんですか。
清宮:まぁ、トヨタさんが変わったんじゃないですかね。
会場:笑い
清宮:サントリーはメンバーがちょっと変わりましたし。
村上:石井さん、トヨタは後半ちょっと失速ですか?
石井:しちゃいましたね、はい。
村上:何か三洋の試合でもそんなことなかったですか?(2007年12月9日、小瀬スポーツ公園陸上競技場、三洋電機26-25トヨタ自動車)
石井:うちの特徴として。
村上:追いつかれて後半失速する原因はだいたいわかってるんですか。
石井:いや、わかってないです。
会場:笑い
石井:すぐ油断するクセがあるんです。そのへんはまだまだ成長する必要があるなと思っていますね。
村上:そう言えば東芝も、今年は後半失速傾向だったですよね。
瀬川:そうですね。だいぶ高齢者も増えてきましたから。
村上:それは単純な体力の問題?
瀬川:そうですね。しかもちょっと練習が厳しいもんですから、もう少し休ませなくちゃいけないと思います。
村上:そういえば雪の影響で東芝以外の3チームは2月2日の試合が9日に変わりましたけど、2月2日に最終戦を終えていた東芝だけは2週間空いてマイクロソフトカップ1回戦となりますけど。休まれたみたいですね。
瀬川:そうですね。1週間は試合に出ていない選手を中心に練習しまして、出場数が多い選手は完全に休ませて、コンディションを整えさせていただきました。
村上:休んでいる時は選手は何をしているんですか?
瀬川:何しているんですかね。普段はずっとクラブハウスで顔合わせるんですけど、顔合わせなかったですから、家族孝行したんじゃないかと思います。
村上:大野(均)選手でしたっけ、ちょっとあの・・・
瀬川:抜き過ぎまして、インフルエンザにかかってしまって。
会場:笑い
村上:もう大丈夫ですか?
瀬川:無事復帰しましたので、あとで罰金をいただこうと思っています。
村上:なるほど。それではここで6つの質問に移りたいと思います。

質問宮本瀬川石井清宮
Q1ここまでシーズン前に思い描いていたような戦いができているYESNONONO
Q2トップリーグでは自分たちのチームが一番おもしろいラグビーをしているYES/NONOYESYES
Q3期待以上に働いてくれている選手がいるNOYESYESYES
Q4予想以上に強かったチームがあるYES/NO YESNONO
Q5マイクロソフトカップに向けて、秘密兵器、NOYES/NONOYES
Q6自分以外の3監督の秘密を知っているYES/NONONOYES

村上:いきなりその秘密を聞きたいですが、それは後に置いておいて、「ここまで思い描いていたような戦いができている」とということで、これは宮本さん当然ですよね。
宮本:これで「できていない」と言ったらどつかれます。
村上:そうですよね。具体的に言うと、どういうところが思い通りにできてますか。
宮本:やっぱりまずディフェンスを強化するということと、失点を抑えようということをしたんですけど。総失点170点ですか、これは一番少なかったというところですね。そこから今度は攻撃に転じるというところもうまくいきました。
村上:ディフェンスは本当に素晴らしかったですね。何か去年から修正したところはあるんですか。
宮本:一番の原因は、キャプテンの榎本(淳平)が帰ってきた、復帰してきたということですね。
村上:瀬川さんはNOと。監督としてはどのへんが気に入らないですか。
瀬川:ボールを動かすボールランニングラグビーをしようということを掲げてシーズンに臨んだんですが、昨年度までチャンピオンを取らせていただいたスタンディングラグビーという形が完成したということでそれを掲げたんですね。ドライビングモールからの得点と言うのは確立したと思いましたので。次に行くためにはボールを動かそうということで今シーズンに臨んだんですが、思いのほかボールが動かないと。倒れてしまうと。完成したはずのものでまた少し苦しんでいる部分もありますので、もう一度ブレイクダウンのところから見直していって、これからの試合に臨んでいきたいと考えています。
村上:石井さんも思った通りにはできていないと。どのへんですか。
石井:やっぱりうちのラインアウトがへたくそだというのは伝統的なところがありまして。それを何とか他チームさんレベルまで行きたかったんですが。ピンチを招くのもラインアウトだし、そのラインアウトを誘発しているうちの根本の問題である反則というのも減らないですし。それが思うようにいかなかったところですね。
村上:トヨタは反則多いですよね。反則が多いというのはどう見てますか。
石井:今年は全体的に、全部のチームが少なくなったんです。うちはトップリーグに参加してから、常にワースト1かドベ2。フェアプレーランキングで不動の位置にいたんですが、今年はちょっと順位を上げまして12位。その部分で多少は成長したのかなとは思いますけど。
会場:笑い
村上:ちなみににフェアプレーランキング1位は九州電力( キューデンヴォルテクス) ですよね。1位というか、反則が一番少ないですね。三洋も少なかったですよね。
宮本:三洋は最後の試合で多くて、1つ差で2位です。
村上:少ない方ということですね。清宮さんも今年はうまくいっていないというか。
清宮:満足する試合はないですよね。1シーズンに1回くらい。やっぱり全然不満足。
村上:具体的に言うと、どのへんができてないからですか?
清宮:結果が出ていないのはもちろんだし、勝っている試合でも満足は全然していないわけです。そういう意味で、たぶんいつ聞かれても不満足と言うと思うんですね。
村上:強いて言うなら、今年良かった試合はどれですか?
清宮:最後の2試合くらいですかね。NEC (グリーンロケッツ、1月13日、柏の葉公園総合競技場、サントリー19-8NEC )、ヤマハ(1月26日、秩父宮ラグビー場、サントリー31-7ヤマハ)と来たところ。
村上:サントリーは、清宮さん的にはどういう試合ができていれば喜ぶんですか。
清宮:やっぱり自分たちのスタイルはもちろん必要なんですけど、相手のスタイルに合わせて、柔軟に形を変えていくやり方ですね。
村上:最後はそれができた。
清宮:ある程度という感じですね。
村上:次の「トップリーグでは自分たちのチームが一番おもしろいラグビーをしている」という質問は、宮本さんがYES とNO両方上げましえたけど。
宮本:自分たちのラグビーはおもしろいラグビーを目指しています。そしておもしろいラグビーに近づいていると思うんですけど、見ていて他のチームもおもしろいラグビーしていると思うんですけど。たとえば東芝さんもサントリーさんも満足していないと言いながら、見ているとおもしろいなぁと思う時もあるし。
会場:笑い
宮本:トヨタさんなんて本当に1秒あったらトライする力を持っているし。そのあたりすごいな、おもしろいなぁと思うし。だから一概にはちょっと言えないですね。
村上:ちなみに、他のチームがいいラグビーしてると悔しいですか。それとも、ラグビー界のためにはいいよなという感じになりますか。
宮本:ラグビー界のためというかそんなことじゃなくて、いいラグビーしていたら見ていておもしろいじゃないですか。
村上:割とラクに取り組んでるんですか、宮本さんは。
宮本:僕は相当楽ですね。
会場:笑い
宮本:だから、楽しく試合を見てます。細かく指示もしないのは、上から試合を見てるんで。
村上:それって単なるOBみたいじゃないあですか。
宮本:いや、本当にそんな感じですよね。だいたいハーフタイムもほとんどコメントしないし。J-SPORTSさんによく「どんなコメントしましたか?」って聞かれますけど。何も言ってへんのに困るくらいですよ。
村上:瀬川さんは、けっこう最後の方は険しい表情で試合を見てましたよね。
瀬川:実は油断しましたら前歯が出てて、「いつでも笑ってる」って言われたんですよ。それで一応カメラが向いているなという時は険しい顔を作っているつもりなんです。
村上:歯を隠すと険しい顔になるんだ。
瀬川:ちょっととんがってしまう部分もあるんですけど。
会場:笑い
村上:瀬川さんはおもしろいラグビーはできていないということですね。
瀬川:そうですね。やっぱりもっともっとボールを動かさないと。いまはいろんなチームがグラウンドを広く使ってラグビーをやっていますので。スペースを使う部分と、今まで持っていた縦に強い部分とを合わせて、もっとファンのみなさんを魅了するような。やっている選手たちも楽しいラグビーをしたいと考えていますね。
村上:石井さんはYES ですね。
石井:はい。
村上:確かにいろいろ楽しませていただきましたけど。
石井:80分間の中で、前後半違うチームになるのもおもしろいなと。
会場:笑い
石井:その中でボールを持った時のおもしろさというのはいいものを持ってるんじゃないかなと思っちゃうところがけっこうありますね。
村上:この間の31-31の試合で、最後サントリーのペナルティゴールが入らない時にずっとカウンター仕掛けましたよね。あのへんの判断はどうですか。
石井:いや、キャプテンと僕と2人ともそうなんですけど、諦めが悪いもんですから。最後まで何とかして勝ちにこだわるというのが2人とも同じ意識でしたから、あのへんはキャプテンと同じ気持ちで僕も見てました。
村上:ああいう時は、次の1週間後の試合のこととかはあまり考えないですか。
石井:考えないです。常にいっぱいいっぱいです。
村上:清宮さんもYES と。
清宮:どう得点を取るかとか、次にどこを攻めるかとか、たぶんファンのみなさんはそういう視点でラグビーを見ていると思うんです。ここにいらっしゃる方は、たぶんコアなラグビーに精通した方々だと思うんですが。そういう人たちが見ていて、「あぁ、やっぱりあそこを攻めたな」と。そういう当たり前のラグビーができるように、相手の弱いところ、空いているスペース、そういうところにきっちり攻められるようなチームになりたいですね。そういう意味で、そういう努力はうちのチームはしっかりしていると思っています。
村上:清宮さんは最後のトヨタの試合の時、1週間後のことは考えてたんですか?
清宮:もちろん考えてましたよ。
村上:メンバー編成のことで、多分みなさんからも質問があると思うんですけど。
清宮:あぁ・・・でも。あの時点ではやっぱりあれがうちのベストメンバーなんですよ。
村上:前の週、雪の時に予定されていたメンバーと同じ。
清宮:トヨタの分析の人が「サントリーBチーム出すなよ」ってうちの分析の人間に言ったらしいですけども、それはちょっと誤解ですね。
村上:1週間前のベストメンバーをそのまま出したと。
清宮:そうですね。
村上:そこはメンバーを大事にするということなんでしょうか。
清宮:そうですね。1回メンバーに選ばれたら、チャンスをもらえないで落とされることはあり得ないからというところですね。たぶん他のチームも同じだと思います。
村上:石井さんは1週間でメンバー変えましたっけ?
石井:変えました。遠藤幸佑をリザーブにしましたね。
村上:遠藤選手をリザーブにしたのはなぜだったんですか。
石井:ちょっと遠藤の身内に不幸がありまして、練習に参加できなかったものですから。その関係でリザーブの方に。
村上:やっぱりその週の練習をしっかりした選手を出したいということで。
石井:そうですね。僕は常に一番は練習と言っているもんですから、その部分でグラウンドに立てない人間は、やはり試合のグラウンドに立つ資格はないと思っていますので。練習をやっているヤツはまずは一つの権利を勝ち得たということで判断しています。
村上:東芝も去年までは「親に見せられない練習」と言われていましたけれども、今年はどれくらいの練習なんですか。
瀬川:今年はそうでもないですね。ちょっと選手に疲れも見えていますので、そのへんも調整しなければいけないなという部分と、あとはどうしても変えられない選手の中で、若干コンディションの悪い者は、ある程度コンディションを整えるという形でといったケースもありますね。
村上:宮本さんは今年、割合コンディションを重視して練習したと聞いていますけど。
宮本:春から夏合宿までは結構きつい練習をしたんで、シーズンに入ったらほとんどきつい練習はせずに、試合の時にコンディションのピークを持ってくる。ですから、調子の悪かった者は練習にも参加しなかった例もある。石井さんの言っているのがたぶんすごく何て言うんですか、そうありたいんですけどね。僕はちょっと違う道を行ったかなと。
村上:コンディションを重視して。
宮本:ええ、コンディション重視ですね。
村上:今もそれはそうしているんですか。
宮本:そうですね、やっぱり選手というのは試合で最高のパフォーマンスを披露するというのが課せられたことだと思いますし。練習でちょっときつくなって、ゲームでいいパフォーマンスを見せられないと、見に来てくれているお客さんに失礼なんで、そういう意味でゲームにピークを持っていくという形にしました。
村上:清宮さんも早稲田の時はそんな感じでしたが、サントリーでもそうですか。
清宮:それが普通じゃですか。東芝さんはそういう厳しい練習を自分たちの自信として、試合に出て行ったと思うんですが、やっぱりちょっとみんな年取ってますからね。年取った分だけ、たぶん練習量を落としていってるんじゃないかなと想像してますけどね。
宮本:薫田(真広、前東芝監督)は「瀬川に変わって、もっと練習が厳しくなりました」
って言ってたよ。
村上:練習時間は増えたんでしょ。
瀬川:選手が練習すると喜ぶんですよね。
会場:笑い
瀬川:僕が練習を物足りなくしようとすると、選手の方がやろうとするんですよ。
村上:「もうちょっといじめてください」みたいな。
瀬川:ですから、僕は1週間休みにしたんですが、キャプテンの廣瀬(俊朗)なんか休んでる15人集めてフィットネスしてました。どちらかというと、求めているのは選手の方なんです。
村上:トヨタもそういう痛いの好きそうな感じですよね。
石井:そうですね、ドMのやつが多いですね。
村上:石井さんもそうだった?
石井:僕はドSです。
村上:でも、ガンガン厳しい練習をこれからもやる?
石井:はい。もちろん、1週間の中で練習量の調整をしながらやりますけど。週の始めは痛い、苦しい練習をしっかり課して。
村上:次の質問が「期待以上に働いてくれている選手がいる」ですが、これは宮本さんだけがNOで。宮本さんは期待通りだったということですよね。
宮本:はい。期待通りというか、みなさんそうだと思うんですけど、やっぱり優勝目指しているチームでは選手に対する期待値っていうのがあると思うんですね。優勝するために。みなさん高いレベルを求めていると思うんですけど、そういう意味では、選手全てが僕の思っている高いレベルで、期待通りの動きをしてくれたということです。あの~次から質問に対する答えを向こう側から聞きませんか? 僕も少し考える時間が欲しいんです。たまには向こうから。
会場:笑い
村上:じゃあ清宮さん、期待以上の働きをした選手は?
清宮:三洋のヒーナン(ダニエル)は期待以上だったんじゃないですか?
村上:もういなくなりましたけど。
瀬川:ヒーナン出るんですか?
宮本:えっ? 今週出るで。
村上:ヒーナン出るんですか?
宮本:ウソウソ。出ません。
清宮:これは瀬川さんいい情報?
会場:笑い
瀬川:さっそく分析班の方に電話しよう。
村上:ヒーナンっていうオーストラリアから来たロックの選手が素晴らしい活躍をして。彼はサントリーの試合でケガをしたのかな。
宮本:そうそう。サントリーの栗原(徹)がゴール前でトライ取る時にこけてくれたでしょ。あれでつまずいて勝てたけど、ヒーナンが彼がつまずいたのを見てつまずいて。ケガしてヒーナンを失ったという(2007年12月22日、太田市運動公園陸上競技場、三洋電機35-24サントリー)。
村上:それは清宮さんの指示ですか?
清宮:トライを失いましたけど、三洋さんのFWのエースをケガさせて。栗原は影のMVP。
瀬川:ここで僕は清宮さんにお礼を言わないと。
清宮:俺じゃない、栗原。
会場:笑い
村上:それが期待以上の働きの選手?
清宮:そんなことはないです。うちはプロップですね。尾崎君(章)。
村上:プロップ好きですね、相変わらず。
清宮:やっぱりプロップを讃えないといけないチームなんで。
村上:尾崎選手はそんなに伸びたんですか?
清宮:伸びましたね。昨日までエディー・ジョーンズ(テクニカルアドバイザー)がチームに帯同していたんですけど、最後は彼のことを「International player」って賞賛してました。
村上:それは何かきっかけとかあったんですか。
清宮:いっぱいありましたけど、ここではちょっとお話できません。
村上:ちょっと1つか2つここらで。
清宮:じゃ、ちょっといい話。2007年の9月に、サントリーはワールドカップに合わせてフランスに行ったんです。総勢30人、プレーヤーは25人です。選抜メンバーで行ったんですよ。で、尾崎は当時その選抜の選考から漏れた。4本目くらいだったんです。3本目までの1番がフランスに行ったわけです。ワールドカップを観て、試合して楽しかったですけど。彼はその間に日本でトレーニングしてたんですけど。実はフランスに帯同するはずだった長谷川慎という1番のコーチが、出発の3日前か4日前くらいに「僕、行くのやめます」と言うわけですね。「僕の代わりにプロップにチャンスを与えてください」って。で、チャンスを与えてもらったのは3本目のプロップだったんですね。結局、尾崎は4本目だったから日本に残った。で、尾崎と長谷川の2人だけの濃密な2週間が始まったわけです。まぁ、それだけではないんですけど、そのあとチャンスをつかんで、今はすごい選手になった。彼は同志社大学なんですね。宮本さんもよくご存じだと思うんですけど。体はものすごいものを持ってたんですけど、なかなか目が出なくて。ちょっとカーワン(ジョン、日本代表ヘッドコーチ)に推薦しておかないと。カーワン、テレビ見てますか?
村上:シーズン中にガッと伸びたんですね。
清宮:まぁただ、もちろん積み重ねはありますよね。彼は6年間、ずっとウェートトレーニングの数値もチームでダントツにナンバーワンですよ。積み重ねたものが開花したんですけど。そういうプロップコーチとの熱い時間もあった。
村上:それはちょっと尾崎選手、注目ですね。次の試合、尾崎選手は出ますか?
清宮:出ますよ。
村上:石井さんも期待以上に働いた選手がいるということで。
石井:はい。今年は本当に、みんなこんな監督のもと、期待以上にやってくれてます。特に若い選手が軒並み非常に伸びていますし、メンバー以外でも期待以上に頑張ってくれている選手がいますので、そのへんは非常に嬉しく思っています。
村上:正面(健司)選手のスタンドオフ、ずっとやっているうちにどんどんよくなっていきましたね。監督はどう思っているんですか。
石井:はい、そう思っています。
村上:ケガしちゃったんですけど、どうですか次。
石井:もう元気になりましたんで。
村上:出ますか?
石井:そうですね。その方向で考えます。
村上:でも、その代わりにでた黒宮(裕介)選手が・・・
清宮:さっきメンバー発表したって言ったじゃない。
村上:決まってるんでしょ、本当は?
石井:はい。
会場:笑い
村上:黒宮選手もいい選手ですね。
石井:はい。高校を出て3年目なんですけどね。非常にまじめに取り組んでまして、今年一番伸びた選手じゃないですかね。
村上:黒宮選手先発の可能性もあり?
石井:・・・はい。
会場:笑い
村上:一応濁しておきましたけど。瀬川さんも期待以上の選手がいたということで。
瀬川:予定が狂ってしまいまして。最初はホルテン(ニコラス)をコーチに上げたんですよけど・・・
清宮:そうだよ。ホルテン、網走の夏合宿でバーに来て、俺のお金でガンガン飲んで。
会場:笑い
清宮:「ごちそうさん!」みたいな感じで帰っていったよ。
村上:ホントですか?
瀬川:いや本当にコーチだったんですよ。ただ、外国人にケガ人が出てしまいまして急きょ、それこそ夏合宿でビールをいただいてから選手に戻りまして。まずホルテンと、今シーズン入りました豊田(真人)がご存じの通り今のところ13試合全部先発フル出場という形で。彼との関係で、昨年までホルテンはNo.8だったんですが、今はロックの方に上がりまして。豊田が待望の和製No.8という形でポジションを取ってくれていますので、非常にチームのフォワードがよくなってます。まぁバツベイ(ルアタンギ・侍、近鉄ライナーズ)が抜けましたけど、そこをしっかりと埋めてくれていると考えていますね。
村上:豊田選手って、僕解説で何回も言ってるんですけど、中学の時からずっと所属チームの公式戦に全部に出ているんですよね。たぶん初めて、そんな人に会いましたけど。中学1年から所属チームの公式戦に全部出ている人って、要するにずっとレギュラーだっていうことですよね。
瀬川:まずケガをしないですよね。本当にスポンジのようにいろんなものを吸収していって、非常にラグビーを楽しんでいるんじゃないかなと思います。ただ、「楽しんでいる」と言いますとうちの社長が「負けて楽しいのか」と。
村上:厳しいですね。
瀬川:やっぱり勝負にはこだわっていますので。違う意味で楽しみを味わっていると思いますね。
村上:豊田選手はカーワンに推薦しないの?
瀬川:ぜひ東芝だけでなく、世界のチームの素晴らしい選手と一緒に練習や試合をすることによって、もっともっといろんなものを吸収してもらいたいですね。まだ彼は23歳ですし、これからもっと日本のラグビーを引っ張っていってもらいたいと思います。
村上:宮本さん、だいぶ考える時間がありましたけど。
宮本:えっ?
会場:笑い
村上:全然考えてなかってでしょ、今。
宮本:僕もう終わりましたよ。
村上:「考える時間くれ」って言ったのに。
宮本:次から。
村上:次からですね。
会場:笑い
村上:ちなみに、年齢的に言うと宮本さんが一番上で(41歳)、清宮さん(40歳)、石井さん(37歳)、瀬川さん(37歳)ですね。もちろん僕が一番上なんですけど。
会場:笑い
村上:「予想以上に強かったチームがある」。これは宮本さん、YES/NO両方上げました。
宮本:いや、これは予想通り強かったということです。
村上:特にいいチームだなと思ったところはありましたか?
宮本:東芝さんは廣瀬選手( 俊朗) がいなかったのでちょっとあれだったんですけど、トヨタさんなんかにはほとんど負けてました。サントリーさんも栗原はこけましたけど、本当にちょっと転んだら負けていたというか、本当に紙一重の差だったので。ここで大きい顔してますけど、本当にハラハラの試合でした。
村上:太田( 群馬県) マジックがいっぱいありましたね。
宮本:ありましたね。
村上:太田でやると負けないですね。
宮本:これは本当に、僕が現役時代から負けたことがないんですよ。東日本社会人リーグの時から、落ちかけた時とか、太田で試合して何とか持ちこたえた。
村上:それは巡り合わせでたまたまですよね。太田で調子がいいというのは、選手たちの中に何かあるんですか。
宮本:他のチームがやる気がなくなるのかも知れない。地元のコアなファンの方々が、4000人くらいですけど来てくれて、それが本当に選手の背中を押してくれますからね。キックオフのたびに、僕の言いたいことをみんな観客のみなさんが言ってくださる。
会場:笑い
宮本:「ダメダメ、集中しろ!」とか。全部言ってくれるんで。
清宮:表向きはね。僕ね、現役の時から太田で試合するのは今年が初めてだったんですよ。前日の夜、7時くらいにナイターの時にグラウンドに視察に行ったんですよ。歩測してやるって。グラウンドの距離をはかったんですけど、驚きました。
村上:サイズが違ってたの?
清宮:うん。
会場:笑い
清宮:トニー・ブラウンがいたらもう全部敵陣ラインアウトだと思った。中盤のないラグビーですよ。
村上:グラウンドの縦がちょっと短い?
清宮:・・・ような気がする。
村上:そこを測るところが嫌らしいね。
清宮:測ったんじゃなくて歩いたの。
村上:石井さんはグラウンドの大きさとか意外に気にする方ですか?
石井:僕は全然気にしないです。
会場:笑い
村上:愚直なタイプですもんね。トニー・ブラウンとかいたらね、僕もああいうグラウンドでやりたいな。
宮本:まぁ、でもトニー・ブラウンはうまいから。
村上:トニー・ブラウンはやっぱりみなさん「すごいな」という感じですよね?
瀬川:本物じゃないですかね。攻守にわたって、あとゲームのマネジメントも含めて参考になりますよね。僕もビデオを使っていろいろ選手たちとミーティングするんですけど、だいたい他のチームってあんまり使いたくないんですよね。「ここがいいんだ」っていうのは自分たちとしてはあまり言いたくないんですけど、ああいう本物の選手のビデオっていうのは選手に見せやすいんですよね。一流の選手のマネジメントはこうだよっていうことで。選手も納得しやすいですし。これが逆に日本人選手だったりすると、「なんだよ」っていうところはやっぱりあると思うんですよね。ライバル心っていうものがありますから。でもやっぱり、本当に世界を知っている本物のプレーですから、しかもそれを身近にやっているということで、プレーへの落とし込みというのはやりやすいですね。
清宮:彼は三洋さん終わったらスーパー14に行くんですよね。彼のキャリアで、たぶん若い選手たちは彼の技を盗むという部分もあると思うんですよ。
村上:しかし日本でラグビーやって、そのあとすぐにスーパー14って、彼もラグビー好きですね。
宮本:本当にラグビー小僧ですよ。去年の春(2007年5月) 、クラシックオールブラックスで日本代表と秩父宮で試合をしたんですね。試合後、たぶん朝方までずっと飲んでたんでしょうね。翌日が三洋のラグビー祭だったんですけど、朝まで飲んでフラフラで来て、「試合に出る」って言い出すんですよね。「えっ?出なくていい」、「いや、お客さんも来てるし、ラグビー好きだし出る」って。無理矢理ジャージ着てスパイクはいて出ていったんですよ。5分で退場させようと思ったんですけど、「まだ出る」って言ってね。ファンに対するサービスと、本当にラグビーが好きだっていう。本当にもう頭下がりますよね。
村上:前日に飲まなかったらもっといいけどね。
宮本:試合の後に飲むのがラグビーの一つのよさですからね。
清宮:宮本さんをもうちょっと持ち上げておきましょうか。三洋とサントリーの試合が終わった次の日、僕たちはサテライトリーグの試合があって三洋のグラウンドに行ったんですよね。トニー・ブラウン多少ケガしてたんだと思うんですけど、ちょっと足をひきずりながらBチームのウォーミングアップを、ハンドダミーを持ってガンガン体当てて手伝ってるんですよ。
村上:あぁ、いいなぁ。すごいところ見てるね。
宮本:それがうちの強さです。
会場:笑い
清宮:今日はもう宮本さんを持ち上げておかないと。
宮本:落とされるのが恐いからやめて。
村上:そうかそうか、質問の続きに行かないといけないですね。予想以上に強かったチーム、瀬川さんはどこですか。
瀬川:まぁ三洋さんが13戦全勝したっていうのは。今まで私たちも何回もチャンピオンになってきまし、その場にも立ち会って来ましたけど。清宮さんは「13戦全勝する」って言ってましたけど・・・
清宮:イヤなこと言うなよ、お前。
会場:笑い
瀬川:やっぱりなかなか選手のコンディションもありますし、自分たちがいくら頑張っても対戦相手ということもありますし、そういう意味で勝ち続けるというのは本当に難しいなという中で、トライ数から得失点差から、すべてにおいて圧倒的に記録を塗り替えたっていう部分に関しては予想していなかったですね。予想してたら全勝って言ってなかったですね。こんなに強いんだったら。
村上:石井さんは強かったチームはなかっということでしたけれど。
石井:いや、分析等をした時に、やはり予想通りどのチームも強かったと思っていましたので。そういう表現で僕も選手に伝えていますので。
村上:やっぱり三洋は強いという分析だったんですか?
石井:はい。強いという分析をしていたんですけど、試合当日にトニー・ブラウンが欠場という情報が入りましてホッとした。
村上:それがいけなかった?
石井:それがやっぱり広がっちゃいましたね。
瀬川:17日にもそういう情報が来ないですかね? 僕もホッとするような。
会場:笑い
村上:逆にエーッ?とか。
宮本:ダニエル( ヒーナン) が出るよ。
村上:でも三洋も、あれだけいい選手がいると難しいですね。メンバーの外国人選手も。ヒーナン出したらオライリー(フィリップ)下げなきゃいけないとか。
宮本:ただトニー・ブラウンだけは、トヨタさんの時は出なかったですけどずっと基本的には元気で、オライリーもちょっとケガがちなんで。このあたりがすごくよかったのは、うまくケガしている人間と元気な人間が変わっていってくれたというのがよかったですね。
村上:清宮さんは予想以上に強かったチームはなかったおいうことですけども、予想通りですね。
清宮:そうですね。三洋さんが強くなることも予想してましたし。今日は持ち上げますよ。
会場:笑い

取材・構成/CREW 撮影/新関雅士

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