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ぴあトークバトル スポーツ快楽主義2008 VOL.62「~どうなる!? 2008Jリーグ~」
【 開催日/会場 】 3月3日(月) 日本サッカーミュージアム 1F「ヴァーチャルスタジアム」
特別協賛:
協力:社団法人 日本プロサッカーリーグ、日本サッカーミュージアム
3月8日(土)のJリーグ開幕の5日前に行われた今回の「ぴあトークバトル」。
鄭大世選手(川崎フロンターレ)、小宮山尊信選手(横浜F・マリノス)、徳永悠平選手(FC東京)を迎え、
会場は各チームのサポーターをはじめ、ファンで超満員となった。
今シーズンの目標や合宿中でのお笑いネタなどを2時間フル収録!

<ホスト>
水内猛(スポーツキャスター)
1972年神奈川県生まれ。旭高から'91年に三菱自動車工業(現・浦和レッドダイヤモンズ)入り。Jリーグ元年には、浦和で出場試合数18試合、7得点と好成績をおさめる。'96年ブランメル仙台(現・ベガルタ仙台)に移籍し、'98年に引退。現在はスポーツキャスターとしてテレビ・ラジオで活躍中。

<ゲスト>

鄭大世(川崎フロンターレ)
1984年、愛知県生まれ。朝鮮大学校初の現役プロサッカー選手として、2006年川崎フロンターレに入団。ずば抜けた身体能力と打点の高いヘディングを持つストライカー。2006年7月19日の鹿島戦でJリーグ初ゴールを挙げた。2008年2月に行われた東アジアサッカー選手権対日本戦にゴール。背番号16。

小宮山尊信(横浜F・マリノス)
1984年、千葉県生まれ。市立船橋高校を卒業後、順天堂大学に進学、2006年横浜F・マリノスに入団。左右から繰り出される制度抜群のクロスを武器に昨年は日本代表合宿メンバーに選出。2008年3月8日のホーム開幕試合対浦和レッズ戦では値千金の決勝ゴールを叩き出した。背番号13。

徳永悠平(FC東京)
1983年、長崎県生まれ。名門国見高校から早稲田大学へ進学。各世代での日本代表経験を持ち、在学中は9年ぶりに1部復帰の原動力となった。2003年からは特別強化選手としてFC東京でプレー。2005年にはスペイン、バレンシアの練習に参加し、2006年にFC東京に正式加入。背番号25。


前編
日々野:「ぴあトークバトル スポーツ快楽主義2008 Vol.62 Supported by スカパー!~どうなる2008J リーグ」へご来場いただきありがとうございます。
Jリーグオフィシャルブロードキャスティングパートナーのスカパー!は、今年も2008Jリーグ(J1/J2)全試合を放送いたします。スカパー!は、J1・J2リーグ戦と入れ替え戦あわせて全623試合の感動を、なんと生中継!ハイライト番組、さらに昨年に引き続き、どこよりも早く試合直後の監督や選手のインタビューもお届けします。そして4月からは、Jリーグを応援するスカパー!とtotoが“Jリーグを楽しむ人たちに向けた新番組”も立ち上げます! 
今年のキャッチフレーズは、「アウェイは、スカパー!で行こう。」です。アウェイの応援は行きたくても行けない・・・そんな時こそスカパー!です。サッカーファンからの熱い要望におこたえできるような、魅力的な中継・番組を目指します。詳しいことは、スカパー!公式サイトでご確認ください。
日々野:「ぴあトークバトル スポーツ快楽主義2008 Vol.62 Supported by スカパー!~どうなる2008J リーグ」。このイベントは、Jリーグオフィシャルブロードキャスティングパートナー、スカパー!の特別協賛でお送りします。
水内:こんにちは。今日もたくさんの方においでいただいてますね。水内猛です。よろしくお願いします。
日々野:司会の日々野真理です。よろしくお願いします。
水内:今日は素晴らしいゲストももちろんですが、Jリーグも開幕するということで。
日々野:2008年3月8日ですよ。
水内:この間の土曜日にゼロックススーパーカップ(2008年3月1日国立競技場、サンフレッチェ広島2(4PK3)2鹿島アントラーズ)もあって、ちょっと荒れた試合になりましたが。
日々野:びっくりしました。PKにまでもつれ込むんだと思いました。
水内:あの強い鹿島アントラーズが、J2で戦わなければいけない広島に負けましたから。かといってサンフレッチェ広島が必ずJ1に上がれるとも限らないし、鹿島アントラーズも必ず連覇できるとは限りません。そのへんは開幕しなくてはわからないということで楽しみですね。
日々野:そうですね。それではさっそく、本日最初のゲストをお迎えしましょう。栃木の名門・矢板東高校から早稲田大学、そして日本サッカーリーグの三菱重工でプレーし、日本代表として国際Aマッチ37得点を記録。現役引退後は浦和レッズ、FC東京で監督を歴任、現在はスカパー!のサッカー解説者として活躍されています。原博実さんです。
会場:拍手
水内:アジアの核弾頭です。原さんを見ると会場のみなさんから笑いが出るんですけど、どうしてですかね。
原:わかんない。
日々野:さっそくですが、今シーズンのサッカースケジュールを見ていきましょう。まず3月はJリーグ開幕(2008年3月8日)、AFC チャンピオンズリーグ(ACL)予選リーグがスタート(2008年3月12日)、そしてワールドカップアジア3次予選(2008年3月26日バーレーン、バーレーン-日本)があります。
水内:開幕してすぐですからね。スケジュールがびっしり詰まっていて、選手にとっては気の抜けない時期です。開幕ダッシュという言葉もありますけど、ここを勝つ勝たないで大きく変わってきますね。この3月は重要ですよね。
原:そうだね。特にJ リーグ2節までやって少し休みになり、日本代表戦があって間が空く。それで5月18日までに13節があるわけですよね。そこが大事だね。そこまでの間にある程度上の順位を確保する。その後、空いちゃうから。
日々野:5月に入ってキリンチャレンジカップサッカー(2008年5月下旬予定)。リーグ戦の中断期間にヤマザキナビスコカップ予選リーグ(2008年5月25日、5月31日、6月8日)が入ってきます。
水内:代表選手がチームから抜けて、チームとしての骨格がいなくなってしまう。またチームを作り直すわけにもいかないですから、そこまでが大事ですよね。
日々野:6月はワールドカップアジア3 次予選(2008年6月2日日産スタジアム、日本-オマーン/2008年6月7日オマーン、オマーン-日本/2008年6月14日、タイ、タイ-日本/2008年6 月22日埼玉スタジアム2002、日本-バーレーン)があります。J1はリーグ戦が空きますけど、ここで代表選手がいないチームとか、いろいろと立て直しができる期間ですね。
水内:代表選手がいるといないとでは全然違いますよね。
原:鹿島アントラーズは去年、スタートダッシュはあまりうまくいかなかったけど、代表選手がいなくて、中断期間にどんどんチーム力を上げてきたと思うんですよ。この時期の時間の使い方がすごく大事だと思います。逆に今年はACLで鹿島アントラーズは3月から予選ですよね。代表選手も増えた。結構きついという気はします。このスケジュールだと、チームに代表選手がいるか、オリンピック代表選手がいるか、それによって違ってくると思いますね。
日々野:そして8月には、オールスターサッカー(2008年8月2日予定)と北京オリンピック(2008年8月8日~24日)があります。
水内:若い選手中心のチームもありますから、北京オリンピックに行ってしまうと非常に痛いですし、リーグ戦はありますからね。できれば中断してほしいというチームもあるかもしれないですけど。
日々野:そして9月には、いよいよワールドカップアジア最終予選(2008年9月6日、9月10日)、ナビスコカップ準決勝(2008年9月3日、9月7日)、ACLの準々決勝(2008年9月17日、9月24日)というスケジュールが入っています。
水内:早いな。
日々野:10月はACL準決勝(2008年10月8日、10月22日)があり、11月にはナビスコカップ決勝(2008年11月1日)と、ACL決勝(2008年11月12日)です。このへんになると、リーグ戦もかなり順位が見えてきますね。
水内:去年の浦和レッズがそうでしたけど、ACLでアウェイに行き、しかもリーグ戦もあるので、選手たちは本当に大変そうでした。今シーズン、僕はガンバ大阪も鹿島アントラーズもACL 予選を勝ち抜いてくるんじゃないかと思うんで、このへんは一番スケジュール的にも体力的きつい時じゃないかと思います。
日々野:12月はいよいよJリーグ最終節(2008年12月6日)と、クラブワールドカップ(2008年12月予定)になります。最後の方は順位もいろいろな立場があると思いますけど、ラストスパートのチームと、優勝争いをしているチームで、モチベーションに違いが出てくると思うんですが。
原:そうでしょうね。残留を争っているところもあるし、ACL出場チームは代表選手も多くて、最終予選も始まるから大変じゃないですか。ワールドカップアジア最終予選もある、ACLもある、リーグ戦もあると。強いチームは今、2チーム分くらい抱えようとしている。日本のJリーグもそうなってきているという気はしますね。
日々野:これを見るとあっという間にシーズンが終わってしまいそうですね。
水内:僕は毎回言ってるんですけど、リーグ戦が始まると、本当に今年も終わりだなと。
日々野:始まると同時にあっという間。
水内:そうですよ。
日々野:お二人にJ1とJ2に分けてお話をうかがいたいのですが、まずJ2です。J2は昨年までは総当たりの4回戦48試合でしたが、今シーズンからは2 チーム加わって3回戦42試合になりました。新加盟のクラブ2つを紹介していきたいんですが、まずFC岐阜です。
水内:すごいですね。今西さん(和男)が社長(ゼネラルマネージャー)ですからね。
原:森山選手(泰行、FC岐阜)が今まで監督兼任だったのが選手専門になって、顔つきが変わってたね。いろんな経験をして大人になった感じがしますし、前にFC東京にいた小峯選手(隆幸)もいるし。すごく苦労したところから昇格してきているんで頑張ってほしいのはもちろんだし、FC岐阜が活躍すれば名古屋グランパスももう一つ上がっていくかなと。長良川って、名古屋から近いから。FC岐阜には頑張ってほしいと思いますけどね。
日々野:Jでずっと活躍して、いったんJFLに行った選手たちが結構いますよね。
水内:それがサッカーのいいところだと思いますし、またJリーグでやりたいという気持ちは選手たちにもあると思いますし。森山選手(泰行)は地元の方なんで、チーム立ち上げの頃からいて、ついに昇格した時までやっているのはすごいことですよね。ですから、残留するだけじゃなく、まぁJ2は降格はないんですけど、J1に昇格するのももう一つの夢だと思うんですよね。
日々野:そんなに簡単なことじゃないですからね。
水内:大変ですよ。ただ、岐阜の長良川競技場というところはいいところですよ。何回か試合したことありますけど。
日々野:本当ですか?
水内:昔はよく名古屋グランパスもあそこでホームゲームやってましたよね。
原:やってたね。昔は日本代表もあそこでやってた。長良川の鵜飼いに行ったことありますよ。いい感じでした。
日々野:本当ですか?
原:よく見えるんですよ。長良川のすぐ隣ですからね。
日々野:それはスタジアムに行ってみる楽しみがありますね。
原:ちょっと迂回して。
水内:来たよ。
会場:笑い
日々野:では、もう1クラブいきましょう。ロアッソ熊本です。もう地元でも人気のあるクラブになっているということなんですが。
水内:ロアッソ熊本も元々立派なスタジアム(熊本県民総合運動公園陸上競技場KK WING)があって、ハード面があるという部分も含めて立ち上がったのかもしれないですけど。このチームにもJリーグでやっていた選手もいます。特にJ2は若い選手も多いですし、FC岐阜みたいにベテラン選手もいたりするので、多分見たら「あっ、この選手ここでやってたんだ」という選手がいますよ。僕はこの前、名鑑を見ていて思いました。FC岐阜とロアッソ熊本には誰がいた?というところから始まって、あぁ、こいつ頑張ってるなという気持ちはありましたね。
原:ロアッソ熊本にはガンバ大阪にいた中山選手(悟志)とか行ってるんだよね。
日々野:そうですね。
水内:フォワードの、“浪速のゴン”と言われた。この間スカパー!でプレシーズンマッチをやってるの見ちゃいましたよ。東京ヴェルディとだったかな。その時に「あっ、中山選手がいる!」と思いましたからね。
日々野:FC東京にいた喜名選手(哲裕) もロアッソにいます。
原:頑張ってるよね。たまたまFC東京は去年の最後の試合が熊本だったんですよ(2007年12月23日、天皇杯準々決勝、熊本県民総合運動公園陸上競技場、FC東京0-2サンフレッチェ広島)。いいスタジアムでした。熊本全体が昇格を喜んでるなというのを、ホテルや町の雰囲気でも感じましたね。
水内:岐阜も熊本も町が盛り上がっているので、ぜひいい試合をして、より盛り上がってほしいと思いますね。
日々野:その新しい2チームに加えて、降格してしまった3チームですが、横浜FC、ヴァンフォーレ甲府、サンフレッチェ広島とあります。まず横浜FCですが、こちらは都並敏史監督が率いています。
水内:都並さんはいろいろなチームの監督をやっていますが、「やるまではすごくラッキーなんですよ。やるのはラッキーなんだけど、開幕すると不運なんだよ」って。残念ながら昇格できずにというのもあるし、去年はセレッソ大阪の監督で早く辞めさせられてしまったりというのもあって。でも、やっぱり都並さん的には今シーズンはまたやると思いますよ。都並さんがいることでカズ選手(三浦知良)も、二人三脚といいますか。カズ選手がいることはチームにとって大きいですし。都並さんは本当にサッカー大好きですから。若手を育てるのもそうだし、カズ選手も三浦選手(淳宏)もいるし、バランスは取れていると思うんですよね。だから開幕から勝っていけば、J1に戻ってくる可能性は十分あると思うんですけどね。
日々野:原さんはいかがですか。
原:厳しいでしょ。というのは結構選手が抜けちゃったから。だけどそういう時こそクラブのあり方というか、どういうサッカーをやっていくのかが問われると思う。またニッパツ三ツ沢球技場にお客さんが一杯来てくれるように、都並監督には頑張ってほしいですね。
水内:根っから明るいですから、あの人。
日々野:そしてヴァンフォーレ甲府。こちらも監督が変わっての出発になりますけど。原さんはヴァンフォーレ甲府のサッカーをJ1にいた時から非常に評価していらっしゃいましたよね。
原:独特のスタイルを持ってる。そのスタイルは多分、安間監督(貴義)も変えないと思いますよ。選手も思ったよりも抜けずに結構残った。いつも仕上がりが早い。あのチームはいつもフィジカルというよりもミニゲームをやって、練習試合を多くする。最初にいいスタートが切れれば、独特のスタイルを持っているのでおもしろい。それで地元の人にサッカーが愛されるようになったね。去年は残念ながらJ2に降格しちゃったけど、続けていきながらJ1に戻ってくるように頑張ってほしいと思います。
日々野:スタートがいいとちょっと魅力的にもなりますものね。
水内:そうですね。今年は3回戦総当たりなんで。4回戦だと、やっぱり強いチームも1回くらい負けたりするんですよ。研究されてくるし。でも、このチームは本当にスタイルを持っているし、技術のある選手たちも揃ってますし。確かにそんなに選手が抜けなかったのは大きいですよね。最初にいいスタートを切れれば、もしかしたら首位を走り続けるかもしれない。また、この甲府という場所が行きにくいんですよ。これは選手にとって本当に有利ですよ。アウェイで仙台から行く時なんか、半日がかりでしたからね。東京まで来て新宿に行って、そこからバスとかで行くんで。移動だけでも大変ですから。
原:そうか。アウェイチームにとって行きにくいということか。
水内:J2はどちらかというと田舎の町が多いじゃないですか。熊本からもそうですけど、1日がかりで行かなきゃいけない。そのホームの利を生かせる場所なんです、甲府は。
原:甲府は結構風が強いんだよね、確か。
水内:寒いですしね。
原:だから結構、繋いでいくサッカーをやるのかもわからない。
水内:わからないですけどね。信じ込んじゃいけない。
原:でもヴァンフォーレ甲府には、林選手(健太郎)がいて、藤田選手(健)、石原選手(克哉)かな。期待してるのはガンバ大阪から行った前田選手(雅文)。J1通算1万ゴール目を決めた選手ですね。彼みたいな選手が馴染めばおもしろいと思いますよ。
水内:技術がありますからね。おもしろいですよ、見ていて。
原:やっぱり、スタイルがあるというのがいいんじゃないですか。
日々野:そして、先日ゼロックススーパーカップで優勝したサンフレッチェ広島。こちらは本当にほとんど選手が残りましたね。
水内:そうですね。
日々野:これは文句なく優勝争いをすると考えていいのでしょうか。
水内:柏木選手(陽介)とか、佐藤選手(寿人)もそうですけど、ああいう選手が残った。移籍したのは駒野選手(友一、ジュビロ磐田)くらいですからね。土曜日のゼロックススーパーカップを見ていても粘り強さはあるし、久保選手(竜彦、サンフレッチェ広島)も存在感があるし。コメントは相変わらず同じような感じでしたけど。「サンフレッチェ広島に戻っても一緒か!」みたいな感じでしたけどね。
原:見どころは、サンフレッチェ広島は去年はオリンピック選手と代表選手が多くて、リーグ中断期間は選手が揃わなかったんだよね。それでもペトロヴィッチ監督があまりメンバーを代えないで、彼らのコンディションが整わなかった部分もあると思う。それと、この前のサッカーを見ても、割とポゼッション型なんだよ。時間がかかる。見ているとあれだけ時間をかけると、かなり守られてしまうのがどうなのかな。ただそれがうまくいけば、J2でもあのくらいボールを保持していければおもしろいと思うけど、やっぱり時間をかけると、ゴール前はかんぬきのように固められるからね。
水内:戦い方がJ1とJ2で違いますからね。
原:違うから。それをどうJ2でペトロヴィッチ監督がやるか。サンフレッチェ広島は鹿島アントラーズとか、ああいう強いチームに対しては強い。
日々野:では、J2でそのサッカーができるかが注目ポイントということですね。
水内:全然違うと思います。
日々野:続いてJ1ですが、お二人に注目チーム、注目選手を中心にお話していただきたいんですけど、水内さんの注目は?
水内:やっぱり鹿島アントラーズが連覇できるか。それに次いで浦和レッズとかガンバ大阪とか、去年最後ギリギリまで戦ったチームがどうか。鹿島アントラーズはこの間のゼロックススーパーカップでも戦い方も変わっていないし、もちろん監督も代わってない。ただ原さんも言ったように、今年は代表に選手が招ばれ、ACLもあるので、多少苦労するんじゃないかなという気はしますね。
日々野:メンバーも大幅には変わってないですよね。
水内:そうですね。ほとんど変わってないですし、それに対して僕は浦和レッズは優勝候補だと思うんですけど、ACL予選がないのが今年はレッズにとって大きい。代表選手が抜けても、ナビスコカップでチャンスをもらえる選手が出てくるんで。今、練習試合を見ていても、永井選手(雄一郎)とか田中選手(達也)とかは必死ですよ。ガチンコでやってますから。やっぱり高原選手(直泰)の存在とか、エジミウソン選手が入ったことで全然チームも変わりましたし。やはり優勝争いはこのへんのチームが中心になっていくとは思いますけどね。
日々野:田中選手(達也)が必死にならないとレギュラーが取れない。
水内:すごいですよ。それぐらい選手層が厚いというか、どこかで必ずチャンスがあると思うので。チーム内の戦いもあるというのが今年のレッズかなという気もしますね。
日々野:原さんもやはり、この2チームが強そうだと思われますか。
原:僕らはレッズのOBだからね。やっぱり挙げないわけにいかないんですけど、去年ACLで優勝して、リーグ戦は奪えると思ったけど奪えなかった。今度は海外のクラブを見ていても、浦和レッズにはあれだけのメンバーがいて、お客さんが入って、勝つだけじゃなくて内容も問われている。1-0で勝っても、もし内容がおもしろくなかったら、もっといいサッカーが見たいという要求が必ず出てくると思うんですよ。これだけのタレントがいる。去年よりも一つ上のサッカーをやる責任が出てくる。それを期待していますよ。浦和レッズとやる時はどこのチームも思い切ってやるだろうし、それだけのメンバーを揃えているから。内容も極端に言えば勝ってもブーイングが出るような、そういうチームになる可能性はあるんじゃないですかね。そうなってほしいと思うし、そういうチームが出てくるというのは素晴らしいと思います。
日々野:他には注目チームはありますか。
原:それは川崎フロンターレでしょう。出てくるんじゃないかな、鄭大世選手が。昨シーズンJ1得点王のジュニーニョ選手、J2得点王のフッキ選手、東アジア選手権の鄭大世選手の3人を見たらね。鄭選手(大世)も活躍しましたからね。「日本にいたら・・・」みたいなところもありましたからね。その3人と、去年いろいろありましたけど我那覇選手(和樹)も黒津選手(勝)もいる。その攻撃力がマッチしたら桁外れではありますよね。それと横浜F ・マリノス。横浜F・マリノスはロニー選手とロペス選手という巧い選手もいるし。タレントがいるし、元々守りが固いから、今年は行けるんじゃない?
水内:行かなきゃいけないですよね、横浜F・マリノスは。
原:横浜F・マリノスはこれだけのメンバーもいるし、そのへんに出てきてほしいなというのはありますね。
日々野:特に注目している選手を教えていただけますか。
水内:僕はさっき言ったように、高原選手(直泰、浦和レッズ)は5年近く日本にいなかったということで、チームのサッカーには馴染んだとは言ってましたけど、他のチームがどういうサッカーをするかが自分でわからないと言ってたので。
日々野:Jリーグにしばらくいなかったから。
水内:そうそう。見てないから、Jリーグの他のチームの情報が少ないらしいんですよ。選手一人ひとり、代表選手とかは知ってるけど。例えば横浜F・マリノスがどういうサッカーをするかとか、そういうところも含めて本人がちょっと勉強したいと言っていたので。本人もプレッシャーだと思いますけど、その分期待するものは本当に大きいと思います。見たいですよ。やっぱり巧いですよ、高原選手(直泰、浦和レッズ)は。練習を見ていても「やっぱり、こいつは巧いな」と思います。
日々野:あの浦和レッズの選手の中にいて、練習から全然違う感じですか。
水内:切り返しとか全然違う。もっとすごいのはエジミウソン選手(浦和レッズ)ね。言っちゃったけど。
原:すごい?
水内:いいですね。「日本人なら・・・」と思いますけどね。やっぱり外国人選手も含めて、去年の浦和レッズよりもパワーアップしたかなと。ポンテ選手(浦和レッズ)がいないだけで。ポンテ選手が早く戻ってくればというところですけどね。高原選手(直泰、浦和レッズ)は良くも悪くも注目されるであろう選手ですね。
日々野:原さんが特に注目するのは?
原:僕は鄭選手(大世、川崎フロンターレ)でしょう、小宮山選手(尊信、横浜F ・マリノス)、徳永選手(悠平、FC東京)。さっき会ったから。その3人、例えば両サイドバックは、今は人材がね。特に左サイドは出てきてほしいし。徳永選手(悠平)もあんなもんじゃないしね。あのままじゃダメだね。鄭選手(大世)はその2人に囲まれて、もっともっと点を取ってくれるんじゃない。去年ブレイクしたからね。この3人には期待してますよ。3人だけじゃない、誰にでも期待してます、いい選手には。
水内:日本サッカーのためにもいい選手に出てきてほしいですよね。今日は、今年は間違いなくベストイレブンに入るくらいの3人を呼びました。
日々野:そういうことですよね。
水内:そういうことです。
原:それで呼んだんでしょ?
水内:そうですよ。
日々野:最後にACLについてうかがいたいんですが。今年は日本から3クラブが参加します。ガンバ大阪、鹿島アントラーズ、そして浦和レッズは予選なしということですが、一言ずつお願いします。
水内:僕は去年浦和レッズの優勝を見て、ガンバ大阪なり鹿島アントラーズがうらやましいと感じたと思うんですよ。クラブワールドカップに出ることもそうですし、あそこまでお客さんが入って盛り上がるかどうかというのはまた別ですけども、でも鹿島アントラーズにしてもガンバ大阪にしてもその力は十分あるし、勝っていけば多分サポーターもたくさん詰めかける。これは期待してますし、間違いなく予選を突破してベスト8に日本のチームが3チームいてほしいと思いますね。
原:そうだね。ACLはヨーロッパで言うチャンピオンズリーグのようなステータスに今なってきていますよね。ですからそういうチームでありたいと。代表はもちろん目標なんだけど、クラブチームがアジアで勝って、世界と戦いたい。そういう大会になってきてるし、Jリーグもそういうチームにはスケジュールを考慮するようになってきていますよね。ステータスがどんどん上がってきてるなというふうに思います。我々の頃なんか東南アジアにしか行かなかったから。いつもタイとか行ってましたよ。でも今の選手は、代表以外の選手が、海外にいって試合してすぐ帰ってくる。選手もクラブも関係者も成長する大会だと思うので。日本のチームが上にいっぱい行ってくれるといいなと思いますね。
日々野:こちらも期待しながら、今シーズンのJリーグを楽しんでいきたいと思います。そろそろゲストの3選手のみなさんをお呼びしたいと思います。ところで水内さんは、もうすぐパパになるそうですね。
水内:そうです。明後日が予定日なんです。
原:おめでとうございます。
会場:拍手
水内:でも多分、遅れるみたいなんですけど。ちょうど開幕に合わせてくるんじゃないかなと。
原:いつもテレビ見てるよ。
水内:ありがとうございます。そういう人が多いんですよ。
原:納得できないんだよ、それが。
日々野:きれいで素敵な奥様(小倉弘子、TBSアナウンサー)で。
水内:そんなことばっかりですよ。さっき原さんの娘さんが大学を卒業すると聞いて。僕が新人の頃、それこそ原さんの家に遊びにいったらまだ小さくて。
原:遊びに来てたよな。
水内:はい。紅白戦で2トップですから。
原:そういう時もあったね。ヘディングが強かったよな、二人とも。
日々野:すごい2トップですね。
水内:一緒に練習もさせていただいてね。
日々野:生まれたら原さんに紹介しに行かないと。どちらの予定ですか?
水内:女の子みたいです。名前をいろいろ考えたりしてね。
原:どっちでも可愛いよ。
水内:そうですね。いいじゃないですかそんな話は。
原:まだ終わってないよ。
日々野:それでは今シーズン注目の3選手です。FC東京から徳永悠平選手、川崎フロンターレから鄭大世選手、そして横浜F ・マリノスから小宮山尊信選手です。
会場:拍手
水内:よろしくお願いします。どうですか徳永選手(悠平)、こういうトークバトルの経験は?
徳永:やったことはあるんですけど、あんまり得意じゃないです。頑張ります。
水内:原さんもいるしね。
原:しっかり頑張れよ。
徳永:はい。頑張ります。
水内:鄭選手(大世)はどうですか。
鄭:トークバトルは2年前にもやらせていただいて。最近はファン感謝デーでも司会をやらせていただいたんで、人前にはそれなりに慣れてますね。
原:じゃ、司会をやって。
水内:そうすると僕の仕事が本当に減るんで。できるだけ現役を続けるんだよ。
鄭:よろしくお願いします。
水内:選手をやめちゃいけない。ずっと現役でやってください。小宮山選手(尊信)は?
小宮山:初めてなので緊張してます。唇がすごく乾いてます。
水内:3選手同士は交流があります? 初めて?
鄭:初めてです。
徳永:僕とコミ(小宮山)は、大学の時にユニバーシアードとかで一緒です。
水内:そうですね。鄭選手(大世)はみんな初めて?
鄭:この2人はエリートなんで。
水内:いやいや。
原:よく当たるよね、このへんの2人と。
水内:試合中なんかどうなんですか? どっちかというとマークされる側じゃないですか。
鄭:徳永選手(悠平)とは同学年で、大学の時にもよく顔を合わせる仲だったんですけど、喋ったことはないんです。試合中にマッチアップした時なんかに「あっ、徳永だ」って意識してる。喋ったことがないから声かけられないんだけど微妙な関係で。
水内:小宮山選手(尊信)は大学時代、鄭選手(大世)とも対戦したことはあるんですか?
小宮山:ないです。
水内:でも、これから今シーズンもたくさん対決するわけですから。
日々野:それではここでトークバトル恒例の11の質問から行きましょう。

質問徳永小宮山
Q1チームの、2008年のキャッチフレーズ、   スローガンが言える!YESYESYES
Q2キャンプ中に面白いエピソードがあったNOYESNO
Q3今シーズンの新加入選手と、ご飯を食べに行ったNONOYES
Q4チーム内に、気になる選手やライバルがいるYESYESYES
Q5他チームに、気になる選手やライバルがいるNOYESYES
Q6開幕戦の相手は、戦いやすいNOYES/NOYES
Q7対戦するのが楽しみなチームがあるYESYESYES
Q8スカパー!で、ライバルや自分の試合をチェックするNONOYES
Q9まだ人に言ってない今シーズンの目標があるNONONO
Q10今シーズンは、優勝する!YESYESYES
Q11優勝できなかったら罰ゲームを受ける覚悟があるNOYESNO

水内:まず「チームの、2008年のキャッチフレーズ、スローガンが言える!」。これは全員YESでしたね。まず徳永選手から言ってもらいましょうか。
徳永:「Moving Football」です。
水内:「Moving Football」。正しいのかどうか僕がわからないと。
会場:笑い
水内:これはチームから? 監督がまず言うんですか?
徳永:監督が言っていたと思います。
水内:鄭選手(大世)は?
鄭:スローガンは確か「12th With Supporters」だったと思います。フロンターレは12周年で、サポーターと共に戦っていこうというスローガン。
水内:考えましたねぇ。
鄭:本当に。
水内:これは鄭選手(大世)が考えたわけじゃないですよね。
鄭:そうだったら僕も上層部に行けちゃいますよ。
水内:何狙ってるんですか。小宮山(尊信)選手、横浜F・マリノスは?
小宮山:「闘志・ひたむき・復活」。
水内:これ多分、質問されるよってチームから言われた?
小宮山:言われてないです。
水内:ホントに知ってた?
小宮山:合ってますか?
水内:合ってる、合ってる。鄭選手(大世)は?
鄭:さっき台本を見て必死に考えてました。「あ~何だっけ?」と思って。
水内:でもこれ、チームで練習が始まる時に言ったりするんですか?
鄭:チームじゃなくて、今年の練習が始まる前に全員集まって、今年の目標とかベクトルをみんなの前で社長が言うという感じですね。
水内:ちなみに徳永選手(悠平)、去年のFC東京のスローガンは覚えてますか? 原さんにも同じ質問が行きますからね。
徳永:いや、覚えてないです。
水内:ちなみに今年のは?
徳永:そうですね。予習してきたんですけど。
水内:去年のは覚えてない?
徳永:覚えてないですね。
水内:原さん、ちなみに去年のはわかります?
原:わかるよ。「It's Our Time」。それは多分監督だけじゃなくて、クラブ全体の指針だよね。確かに毎年、毎年だから難しい。今は覚えているけど。段々シーズンも終盤になるとそれどころじゃなくなってきたり。
水内:じゃあ原さん、その前にFC東京の監督をやった時は覚えてます?
原:覚えてるよ。
水内:勝ち誇ってる。
原:覚えてるけど、毎年、毎年変わるんだよ。
会場:笑い
原:大変なんだよ。監督だけじゃなくて、みんな大変なの。毎年変えなきゃいけないから。
水内:そうですよね。
原:監督の意見が重きを置かれる場合もあれば、みんなで考える時もあるし。クラブによって違うんじゃないかな。
水内:なるほどね。FC東京は今年は何でしたっけ?
徳永:「Moving Football」です。
会場:笑い
水内:それ、意味はそのままですもんね。
徳永:はい。ボールも、身体も、観ている人の心も動かす。
水内:それをいかにも自分の言葉のように言ったらカッコイイよ。思い出しながら「そして・・・」って言うよりはね。
会場:笑い
水内:ぜひ、それを何度も言ってください。小宮山選手(尊信)横浜F・はマリノスのスローガンは自分でどういうふうに思います?
小宮山:言葉通り。
水内:それ言っちゃうと、トークバトルにならないから。
小宮山:ピッチで頑張ります。
水内:決めの言葉みたいになっちゃいますね。サポーターの方たちも自分の応援するチームのスローガンを知ってますか?
原:サポーターの方がよく知ってるよ。監督とか選手よりは。
水内:続いての質問ですが、「キャンプ中に面白いエピソードがあった」。ちなみに鄭選手(大世)だけはYESなので後で聞きましょう。小宮山選手(尊信)今シーズンは宮崎の方で合宿でしたが、どうでしたか? 去年も宮崎?
小宮山:去年も宮崎です。
水内:宮崎はいかがでした? 環境とか、東国原(英夫)宮崎県知事に会ったとか。
小宮山:環境はすごくいいところでした。サッカーに集中できる環境で、いい場所でした。
水内:特に面白いエピソードはなかった?
小宮山:はい。あんまりおもしろく話せる自信がなかったんで。
水内:だからNOにしたの? ちなみに合宿って2人部屋ですよね。誰と同じ部屋だったんですか?
小宮山:山瀬弟選手(幸宏)です。
水内:山瀬選手(功治)の弟はどんな感じなんですか?
小宮山:山ちゃんは変わった人で。
水内:その変わったところをぜひ喋ってください。
小宮山:山ちゃんは一人が好きで、夜すごくガサガサしてて、朝起きたら山ちゃんが洗面所で寝てたり。
水内:えっ?
小宮山:よくわかんないんですよ。
水内:それは嫌われてるっていうこと?
小宮山:いや、変わってるんですよ。
水内:ベッドで寝ないで、洗面所で寝てる?
小宮山:はい。洗面所で寝てたりとか。
水内:それは変わり者とかいう問題じゃないですよ。それはちょっとおかしいよね。十分面白いエピソードですよ。そんな人いないですよね、普通。
原:プレーも変わってるよね、山瀬の弟。
水内:意外性がありますよね。
原:結構、意外性のあるすごいシュートが入っちゃったり、簡単なシュートを外してたりとか。洗面所か、洗面所だな。
鄭:それがプレーに現れてますよね。
水内:今度いいプレーしたら言ってやればいいじゃない、敵チームだったら。試合中に「お前、洗面所で寝てるらしいな」って。「何で知ってるんだ!」って。ちょっと動揺するかもしれない。
鄭:試合中に。
水内:徳永選手(悠平)はグアムで合宿でしたよね。けっこう暑かったよね、グアムは。
徳永:暑いですね。
水内:グアムのレオパレスで。
徳永:そうです、はい。
水内:2人部屋で?
徳永:4人でした。コンドミニアムで。
水内:おもしろいエピソードがありそうじゃないですか。誰と同じ部屋だったんですか?
徳永:石川直宏と、森村(昂太)、あと1人忘れました。
水内:忘れられたヤツが、可哀相じゃない。
原:だから、去年のスローガンなんて覚えてるわけないよ。この前の部屋のメンバーまで忘れちゃうんだから。
水内:だって、ついこの間ですよね?
徳永:1か月くらい前です。
水内:グアムはどこの国か知ってる?
徳永:アメリカです。
水内:よかった、よかった。大丈夫です。じゃ、比較的若い選手が多かったんですか?そういうわけじゃない?
徳永:そういうわけでもないですね。
水内:そのもう1人は誰なんですか? 気になって仕方がないですよね。
徳永:多分、新人の誰かです。
水内:今年新人の選手? FC東京は今年新人何人入ったの?
徳永:新人・・・わからないです。だいたい5人くらい。
会場:笑い
水内:「だいたい5人くらい」。もしかしたら4人かもしれない?
徳永:いや、もう少し多いかも知れない。
水内:徳永選手(悠平)は自分以外のことをあんまり気にしないタイプですか?
徳永:してないかもしれないです、はい。
水内:逆にその部屋の人たちに聞いたら、徳永選手(悠平)のおもしろいところが出てくるかも知れませんね。
徳永:ないですね、ネタが。
水内:また思い出したら喋ってください。違う質問の時に「思い出しました!」って言っていいですから。そして鄭選手(大世)。川崎フロンターレの合宿に今シーズンは行けたんですか?
鄭:行けました。一次キャンプのラスト3日間くらいだけ参加できました。それで・・・言っちゃっていいんですか?
水内:言ってください、どうぞ。
鄭:まぁ、たいして面白くないんですけど、と保険をかけておきますけど。2つあるんですよ一応。周りの選手とは関係なくて個人的なことで。合宿の初日の朝、顔を洗ってたんですよ。テレビとかギャグマンガとかで見たことのある光景なんですけど、洗顔をしてる時に、小指が鼻の穴にグサーッと思いっきり入って、鼻血が止まらなくなって。ティッシュペーパーが一つなくなるんじゃないかというくらい鼻血が出て。試合中同様に退場させられそうになっちゃいました。
水内:それは川崎フロンターレの合宿中に?
鄭:そうです。初日に鼻血が止まらず、練習中もティッシュペーパーを詰めてやってました。ホント、どうなることかと思いました。
水内:同室は誰だったんですか?
鄭:森勇介、吉田勇樹、木村祐志、村上和弘。
水内:5人部屋なの?
鄭:そうですね、結構広い部屋で。
水内:その鼻血の時、誰か何か言ってくれたんですか?
鄭:もうみんな無視。みんな朝が眠くて必死ですから。俺にからんでるヒマないです。それで、部屋の5人の中に1人、すごいイビキがうるさいヤツがいるんですよね。吉田勇樹ってヤツなんですけど。夜あまりにもうるさくて、わざとやってるのかというくらいイビキがうるさくて。そいつはもうレッドカードで部屋の外に寝かせました。
会場:笑い
水内:洗面所じゃなかったんだ。
鄭:洗面所に近い部屋の外に。布団を移動させて、そこに寝かせました。
水内:合宿だと集団生活だからね。
鄭:そうですね。睡眠を妨げられたらコンディションにも影響大きいから。
水内:一番迷惑だもんね。でも、5人は多いね。
鄭:多いですね。原さんは合宿中とかは面白いエピソードあります?
原:ないよ。
会場:笑い
原:ないって言うか、選手はあるよね。
水内:監督は合宿中、次の練習の事を考えたりとか。1人部屋ですよね、もちろん。
原:そうね。1人の時が多かったかな。でも、コーチと一緒のこともあるし。
水内:やっぱりサッカーの話をします?
原:そうだね、そうなっちゃうね。
水内:選手同士だと、逆にあまりサッカーの話はしなかったりしますよね。
鄭:練習が終わった直後とか、よっぽど納得のいかないことがあったらちょっと喋るくらいで、あとはいつの間にかホンワカした会話になりますね。
水内:長いしね、1週間以上やるから。でも、徳永選手(悠平)は何を話したか忘れちゃったから。
徳永:何がですか?
水内:合宿中に部屋でどんなことしてました? オフの時間とか長いじゃないですか。
徳永:寝てますね、だいたい。疲れてるから。
水内:昼寝はもちろんして。夜はご飯食べた後、すぐ寝ちゃう?
徳永:夜はみんなでゲームやったり。
水内:それそれ。
徳永:それですか?
水内:それでいいのよ。どんなゲームをやってたんですか?
徳永:やっぱり多いのはウイニングイレブンとか。
水内:持って行って?
徳永:持って行って。
水内:テレビにつないで。
徳永:はい。
水内:今はみんなね。僕らの時はUNOしかなかったです。ひたすらUNO。トランプとかね。ゲームの機械を持って行くのはレッズの山田選手(暢久)が初めてでしたね。
原:機械がなかったもんな。
水内:原さんまで昔に行かないでくださいよ。
原:俺らの時は機械がないから。むしろ昔の選手は、日本代表もそうだし部屋で話す。テレビも地方に行くと映らなかったでしょ。そういう面ではちょっと変わったかもね。
水内:逆に、ゲームばっかりやっちゃうのがいいか悪いかわかんないですけどね。
鄭:でも、いいコミュニケーション手段でもありますけどね。
水内:そして、3つめの質問「今シーズンの新加入選手と、ご飯を食べに行った」。徳永選手(悠平)はNO。そうですよね。まだ何人いるかわからないんだから。名前は覚えた?
徳永:名前はだいたい。下の名前まではわかんないですけど。
水内:とりあえず新加入の選手で呼び合ったの何人か覚えてない?
徳永:正確にはわかんないです。
水内:はっきり言って違ったらマズいから。もうちょっとしたらご飯を食べに行ったりとか、自分から誘ったりする方ですか?
徳永:あんまりしないんで。多分、恐がられてるから。
水内:恐いんだろうね。
徳永:本当はそんなことないんですけど。まぁ、今年は柔らかく行こうかなと。
水内:後輩を可愛がる。でも、先輩とかとご飯行ったりとかは?
徳永:歳の近い選手が多いですね。
水内:つるむメンバーはだいたい決まってる?
徳永:そうですね。
水内:ちなみにどの選手たちと?
徳永:一番多いのは平山(相太)。
水内:まぁ、国見高校の後輩ですしね。相当面倒を見てるという噂もありますけど。
徳永:見てますね。
水内:早かったですね、答えが。鄭選手(大世)も新加入選手とご飯を食べに行ってなかったということですが、それは時間もなかったということですよね。
鄭:合宿も期間が長いから、こっちにいる時間も1週間くらいしかないじゃないですか。練習が始まってからはまだですね。
水内:基本的にはよく行く方ですか?
鄭:普通ですね。そんなに自分が積極的に誘うタイプでもないので。週に1回くらい誘われて。
水内:誘われる方?
鄭:誘われる方です。
水内:誰に誘われるんですか?
鄭:森勇介。
会場:笑い
鄭:すごい面倒見いいんですよ、あの人。後輩が大好きで。いつも「焼肉食いに行こう、食いに行こう」って。週に7回くらい焼肉を食べてるんじゃないですか。
水内:サッカー選手は焼肉か寿司かだもんね。
鄭:そうですね。焼肉が大好きなんですよ。「とりあえず肉を食っておくか」と。しかも川崎はおいしいところが多いんですよ。そこを順繰りに回りながら。
水内:森選手(勇介)と。そうするとそこに若い選手がもしかするとついてくるかもしれない。
鄭:そうですね。森さんは絶対に若い選手を誘うんです。
水内:森選手(勇介)のおごりですか?
鄭:割り勘です。
水内:あれ? これって原さん、結構大事なことですよね。
原:割り勘なの?
水内:普通は先輩がポーンと払わないとね。
鄭:A契約の割り勘です。新人とかは払わないですね。
水内:一番年上が払うというわけじゃないんだ。
鄭:一番年上がちょっと多く払う。2円、3円多めに。
水内:「端数は俺払うよ」みたいな。
鄭:たまに爪楊枝で長いのと短いのを作って、長い人は1万円の単位で、短い人は1000円の単位とか。
水内:小宮山選手(尊信)はもう新人とご飯を食べに行ったことがありますね。ちなみにどの選手と行かれたんですか。
小宮山:兵藤(慎剛)と。大卒(早稲田大学)なんで一緒に行きました。
水内:ちょっと可愛がってやらないといけないなと。
小宮山:そうですね。
水内:ごちそうしてあげました?
小宮山:ごちそうしました。
水内:何で笑ってるんですか? 小宮山選手(尊信)も基本的には自分から誘う方ですか?
小宮山:どっちかと言えばそうですね。
水内:先輩なんかとはご飯を食べに行く?
小宮山:先輩はもういないんですけど、去年は那須(大亮、東京ヴェルディ)さんがよく連れて行ってくれたりしたんで。いなくなっちゃったんで残念です。
水内:おごってくれました?
小宮山:はい。
水内:残念だよね、メッシー君がいなくなるんだもんね。独身だと食事は一番の問題ですもんね。

取材・構成/CREW 撮影/新関雅士

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