チケットのことならチケットぴあチケットぴあ

こんにちは、ゲストさん。会員登録はこちら




ぴあトークバトル スポーツ快楽主義2008 VOL.63「どうなる!? 日本ハンドボールリーグ ~開幕を前に~」
【 開催日/会場 】 8月28日(木)青山ベルコモンズ9F クレイドルホール
協賛:積水ハウス株式会社
第33回日本ハンドボールリーグ開催が9月6日(土)に迫った8月28日(木)、
北京五輪アジア予選のメンバーにも名を連ねた4選手が青山ベルコモンズに集結。
ハンドボールとの出会いから、今シーズンの見所まで、たっぷり2時間フリートークが行われました。
その模様をフルバージョンでお届け!

<ホスト>
青島健太(スポーツライター/キャスター)
'58年、新潟県生まれ。春日部高~慶応大~東芝と進み、'85年にヤクルト・スワローズに入団。同年5月の公式戦初打席でホームランを放つ。5年間のプロ生活を経て、現在はスポーツライター、キャスターとして様々なメディアを通じてスポーツの醍醐味を伝えている他、'06年から社会人野球チーム「セガサミー」の監督に就任。第19回千葉市長杯で同チームを初優勝まで導き、07年に退任。現在は日本医療科学大学客員教授を務めている。

<ゲスト>
東長濱秀作(湧水製薬)
1984年2月3日生まれ 184cm/82kg
沖縄出身のオールラウンダープレイヤー。07年9月、北京オリンピックアジア予選に、日本代表として参加。独特のリズムで誰もが予想しないプレー、意表をつくプレースタイルで対戦選手、観客を魅了している。7mスロー時にはくるりと回転して放つシュートは東長濱独特のプレースタイル。

末松誠(大同特殊鋼)
1982年3月19日生まれ 178cm/75kg
07年9月、北京オリンピックアジア予選再試合では7mスローを3本中3本決めたシュート能力の持ち主。シュート能力だけではなく、抜群のスピードと反射神経も兼ね備えている。チームでは速攻の中心として活躍している。宮﨑大輔とは高校時代の同級生でありながら、ライバルとして刺激し合う仲。

門山哲也(トヨタ車体)
1983年10月22日生まれ 186cm/92kg
06年ルーキーイヤーながらチーム得点王に輝き、プレーオフ進出に大きく貢献。跳躍力90㎝を武器に、パワフルかつエネルギッシュなプレーでコート中を走り回る。07年9月、北京オリンピックアジア予選に、日本代表として参加しており、予選の初戦のUAE戦ではオープニングゴールを記録している。

宮﨑大輔(大崎電気)
1981年6月6日生まれ 173㎝/74kg
2003年に大崎電気に入部。最優秀殊勲賞、ベスト7、MVP、新人王に輝く、同年のアテネオリンピックアジア予選に参加。05年1月には世界選手権出場を果たす。06年1月にスポーツマンNo.1決定戦に出場、総合No.1を獲得し、身体能力の高さを見せ付けた。07年9月、北京オリンピックアジア予選に、日本代表として参加。


後編
門山:飛行機まで戻って、「プロテインください」って日本語で言ったんですけど、通じなくて。結局返してもらえずに、もうその遠征はずっと落ち込んだまま過ごしたことがありましたね。
青島:秋のリーグが始まったときには、そういうことがないように。
門山:欠かさず。
青島:必ず。相手チームがそういうことをちょっとたくらんだら、影響が作れるんじゃないですか?
宮崎:取りに行っちゃうよ、それ。
会場:笑い
東長濱:プロテインを飲んでも勝てるんで関係ないです。
会場:笑い
宮崎:イタイよ、それ。
青島:なかなか直球の。そうですね。でも、飲まないとちょっと。安定剤も兼ねてるわけね、それは。
門山:軽いアル中みたいな感じですね。
青島:末松選手は海外でのプレーへの憧れというのはどうですか?
末松:自分のプレーを試したいというのも、すごいあるんですけど。ただ、僕はうまくなりたいという気持ちがすごい強いので。それで、海外でちょっと修行をしてきたいというのはありますね。
青島:今、門山選手の話を聞いたばかりですけど。門山選手に比べれば末松選手の方が身体的にはやっぱり小柄だし。そういうなかで、じゃあどうプレーをするかみたいなことはやっぱり海外のプレーを見るなかにヒントがあったりするんですか?
末松:そうですね。オリンピックを見ても、たぶんスピードなら負けない自信はあります。海外に行って、自分のスピードで勝負したいなとは思っています。
青島:自分だったらこういうプレーをしたいとか、こうできるんじゃないかみたいなものも見ながら。
末松:そうですね。
青島:お待たせしました。思いの丈を、東長濱選手。プロテインじゃないと。
東長濱:あれも大事ですけど、大事です。
青島:大事だけど。
東長濱:僕は、なんだろうな。ハンドボールを始めてちょっとした頃から、やっぱりそういうあこがれがあったんです。
青島:やっぱり、お父さんから「これを見ておけ」とかいうのもあったんですか?
東長濱:いや、そういうのは全然ないです。もう勝手に自分で。だから「オレはいつかブンデスでやる!」みたいな。小さい頃の夢みたいなもんですけど。
青島:自然に。
東長濱:そうですね。っていうところから、今はどうしたんだってことですよね。今はやっぱり自分を高めたいなというのが一番ですかね。観客が多いところでやりたいとかっていうのもありますけど。やっぱり、うまくなりたいっていう誠さんに近い。
青島:「海外でいつかは」って思いは、子供の頃から「ブンデスで」とかって思っていたってことはそういう思いは。
東長濱:そうですね。早ければ早いほどいいですね。
青島:行きたい?
東長濱:行きたいです! 大丈夫ですか? これ日本リーグを盛り上げる企画なんですよね。
会場:笑い
青島:いやいや、これはたぶんチームの関係者の方がですね、ヒヤッとしてるんじゃないですかね。ヒヤッか、イヤッか、どちらかですけどね。でも、そんな小さいことはないでしょう。だって。海外に行くのも可能性だし。日本でやるのも可能性だし。
東長濱:そうですね。何がいいかはわからないですけど。
青島:いろいろ事情もあるでしょうけど。でも、海外のプレーっていうのは、やっぱり日本でやる上で、あるいは世界と戦う上でどうですか? チェックしなくちゃいけない。そういうレベルというか。そういう思いで眺めないと、こうやっていけないんじゃないですか? たとえ、国内だとしても。どうですか?
東長濱:試合とかしていても何が違うのかなって、常に考えながらやりますね。試合中でも見ているときでも。僕らと違うのはなんなのかなって。それはいつも確認をしながら試合もするし、観戦もしますね。
青島:なるほど。個々の思いはあるにしても、日本代表で戦うあるいは日本代表で考えるレベルだったら、宮崎選手、やっぱりそういう世界のプレーヤー、戦い方とか、そういうものに関心を持って見る目がなければ話にならないわけでしょ?
宮崎:そうですね、まぁ見出したら。どういうプレーがすごかったっていうことも話すんですけど。みんな、やっぱり見入っちゃって。個人的な考えとか、「今のプレーはどうしたのかな」って考えながら見ているんですよね。やっぱり、僕はいいプレーは全て自分のものにしたいので。次の日、練習でやってみるとか。
青島:ビデオを、そのため。
宮崎:ビデオであったり、DVDであったり。
青島:僕もビデオ世代なので、ついビデオって言っちゃいましたけど。次の質問は、「7メートルスローで回転しながら投げたことがある」っていうのは、みんな×だったんでしたっけ?
宮崎:これは無理ですね、僕は。
末松:難しいと思いますね、やっぱり。
宮崎:いるの? コレ。いる?
門山:リーグには、いないんじゃないですかね?
宮崎:いなかったよね、できるの。あれ、たぶん海外のスタープレイヤーがよくやりますよね。
東長濱:僕なんですけど。
青島:さっき言った、考えていろいろ新しいプレーをやろうとイメージしたいという話がありましたけれども。
東長濱:回転するのは、やっぱり会場をわかすとか。そういう意味も、もちろん僕は思ってやっていることなんですけど。なんですか。7メートルスローってみなさん大丈夫ですよね? こう1回フェイクをしたりするんですけど、それをよりリアリティにやろうとしたら、どうした方がいいかっていったらやっぱり回った方がいいんですよ。手だけでやってもキーパーに見抜かれちゃうんで。回ると絶対に動きますから。っていうところを追求したらやっぱり回っていた方がいいんですよ。
会場:笑い
青島:今、向こうの3選手は下を向いていましたよ。
会場:笑い
東長濱:みんなが真似をするとおもしろくないんで。
青島:みんなが真似をしたら、また次の手を考えなきゃいけない。
東長濱:できれば、僕だけのものであってほしいなっていうのはあります。
青島:ほとんど真似をする気配が向こうの3選手はなかったんですけど。
宮崎:ないですね。
青島:ないですか。
末松:何がいいのかわからない。
宮崎:あ、オレも。
東長濱:マジで結構、高確率で入ってる! 本当に!
青島:あれ、全部回るわけじゃないんですか?
東長濱:あの、回ると見せかけて、打ったりとかもするんですよ。だから、いろいろフェイクがきくというか。
青島:去年のシーズン、17の15くらいでしたっけ?
東長濱:僕もハッキリ覚えていません。
青島:回ると見せかけて回る。回ると見せかけて回らない。
東長濱:はい。今シーズンは2回くらい回っちゃおうかなとかって。
会場:拍手
青島:出ました。回りきれないで全然、明後日のとこに行っちゃったらどうしますかね。
宮崎:違う方向に向いたらどうすんの?
東長濱:それをみなさん、助けてください。
青島:なるほど。この質問は・・・
東長濱:これだから、見たときになんでそんな狙い撃ちするのかなって。
青島:この質問? もう君のためのコーナーですよ。
東長濱:そうですよね。なんで、そんな狙い撃ちするのかなと思って。
青島:で、またそのプレーに対しての反応がちょっと見たいかなっていうのもあってですね。ほとんど向こう3選手はもう今、休憩状態に入っていますからね。
末松:あの、プレーオフ(2008年3月15日~16日駒沢体育館)の決勝戦(2008年3月16日駒沢体育館、大同特殊鋼39-37湧永製薬)を大同特殊鋼と湧永製薬でやったんですけど。ペナルティ回って全部決めたよな。
東長濱:5-5くらいですかね。
末松:全部決められました、確か。
会場:拍手
東長濱:ただ、一切その他の得点をしてないんですよ。
会場:笑い
青島:え、どういうふうな発想で? 今ちょっとお話があったけど。もう前から温めていたりしてたんですか?
東長濱:何についてですか?
青島:いやいや、その回転して投げるというのは。
東長濱:いやもう結構、結構やっているので。日本リーグではもうバレバレですね、というか、韓国と試合をしたときに韓国のキーパーにやったんですけど。1年前に韓国に遠征に行ってそのときもやってたので、韓国のキーパーは全く動かなかったです。僕の顔を見て。1回転したんですけど、あれ? みたいな顔されて。
会場:笑い
青島:とりあえず、打つまでちょっと見ておこうみたいな感じで。
東長濱:見事にとめられましたね。
会場:笑い
青島:それでもめげずに、もちろん。
東長濱:もちろん! だから、2回転にいこうかな。
青島:これは見応えがありますね。
東長濱:あおらないでくださいね、そのときは。
青島:いやいや、やりたいでしょ? でも。
会場:今、やってー。
東長濱:はい?
会場:今、やって見せてー。
青島:おっ! きましたよ! 
会場:回ってー!
青島:2回。ちょっといきますか?
東長濱:あの、ぜひ会場でお願いします。
青島:先輩たちからちょっとオッケーが出れば?
宮崎:いいですね。それ、試合のときに「回転! 回転!」ってやってもらえば、うちがとめやすくなるのでお願いします。
青島:ちょっとこの質問はほとんど東長濱選手に向けてなんで。向こうの3選手が静かなんですが。でも、それぞれがやはりお得意なプレーや、狙っていることというのはこのシーズンもあるでしょうし。どうですか末松選手は? クールな目でずっと見ているんですけれども。早くこのコーナーが終わらないかなという感じで。
末松:そうですね、温めているので今は。もう、みんなに勝つためならどんなこともやるので。あれ?
青島:いえいえ、大丈夫ですよ。温めてるそれは。門山選手は、オレなんか持っているような気がするんですけどね。
門山:ちょっと初戦の対戦相手の人がここにいるので、あまり言うと初戦に響くので。ここは内緒にしておきます。
東長濱:いや、体を使うだけでしょ?
門山:すごい秘策を用意しています。
青島:なるほどね。宮崎選手はどうですか? 宮崎選手は結構、悔しいんじゃないの?
宮崎:僕ですか?
青島:オリジナルのなんかを、こうちょっといきたいんじゃないですか?
宮崎:今回でしょ? 今回はちょっとシュートでひとつね、編み出したやつがあるので。はい。あの一発目の湧永製薬戦(2008年9月7日北海道立総合体育センターきたえーる)で出すと思います。
会場:拍手
青島:ここはじゃあ、ちょっと開幕に向けてそういう話をしておいた方がいいですね。
宮崎:そうですね。
東長濱:じゃあ、僕も2回転以外に何か出します。
宮崎:お願いします。
会場:拍手
東長濱:開幕戦で。
青島:開幕戦で。いいですね、微妙に競り合っていますね。
宮崎:小さいですよね。競り合いが小さいです。
青島:さあ、じゃあ次にいきましょうか。「ハンドボール人生の転機になった試合やゴールがある」というふうにお尋ねしたらば、東長濱選手と門山選手が両方上げられたのかな。
門山:そうですね。
青島:末松選手と宮崎選手はYESということだったんですが。じゃあ、ここは門山選手からいこうかな。
門山:僕ですか?
青島:はい。
門山:いや、別に、特に、あの。
青島:両方。えっ! 特にないってこと? 
門山:これっていうのはないんだけど、やっぱり結構思い出に残っている試合とか、そういうのはたくさんあって。たいがいそういうのって、負けている試合ばかりで。勝っている試合って、あまり記憶に残っていないんですね。やっぱり最近のリーグで言うと、最後のプレーオフで湧永製薬に負けた試合(2008年3月15日駒沢体育館、湧永製薬39-27トヨタ車体)とかなんすかね。その前のリーグでは結構競っていい勝負ができてて、準備もして、「これは勝てるな」と思っていったら、僕の調子が大変悪く。大差で負けてしまって。やっぱりあの悔しさっていうのは、今でもすごい覚えていて、「今年はぜってぇ負けねぞ!」と今準備、練習をしているんですけど。そういう負けた試合というのは僕のなかですごい印象に残っていて。「あのときのあの悔しさは絶対に次につなげたい」とかっていうのは、かなり覚えているんですよ。でも、特に、この試合っていうのはあまりないですね。
青島:またまた野球の話で恐縮ですけど、例えばバッターだとこういう球がきて、こう攻められて、こう打ったとかっていうようなことを、割りと個人的によく覚えていたりするんですけど。ハンドボールのプレーのなかでは、ああだったこうだったっていうのは結構記憶するものですか? どういう感じにメモリーされているのか。もちろん負けて悔しいとかはあるでしょうが、そういうのはプレーごとには覚えていたりするものですか?
門山:オレ?
会場:笑い
門山:僕ですね?
青島:哲也! 哲也! だって、流れじゃん!
門山:だって、指が若干このへんに。 あれ、僕じゃないなあと思って。
青島:流れの話! 今! 悔しかったそういう思いはお話だったんですけど。
門山:いや、やっぱりこの試合のこのプレーというのは結構覚えていて。例えばシュートとか打つと、よく湧永製薬の坪根選手(敏宏)とかにカモられたりするんですよね。ワザと右に動いて、「左が空いてるんだな」と思わせておいて左にもう1回戻ってきたりとか。そういう「あー、やられた」とか。自分が思い描いていたプレーができそうだったんだけど、できなくて失敗したプレーとか。そういう際どいプレーがかなり印象に残っていますね。
青島:さっき、「自分のできが悪くて」と振り返ったけれども、コートに入っていって、「今日はすごいいい」とか「あ、もうひとつかな」っていうのは、体調とかいろいろな意味でもちろん感じたりするわけでしょ?
門山:そうですね。コートに入るときの気持ちの入り方もあると思うんですけれども。やっぱり、僕は一発目のシュートとか、一本目のプレーがその試合の波をかなりわけることが多くて。一本目のシュートが気持ちよく入ったりすると、その試合全部がうまくいったりするのが多いので、最初のプレーを大事にするってことですね。
青島:これはどの競技でも、どんな人にでも、一番最初って大事ですよね、末松選手?
末松:門山選手に限っては、要は一発屋なんで。
青島:ああ、そういうことですか。
末松:はい。
門山:もう勝負です。
青島:なるほどね。なるほど、そうだったね。
末松:そんなことないです。
青島:両方上げたのは、東長濱選手も特にないということですか?
東長濱:特にないですし、全部がそうといえば全部がそうですね。
青島:なるほど。
東長濱:はい。一番近いところで言うと、やっぱりプレーオフですね。プレーオフ、僕はメチャクチャ調子が悪かったんですよ。門山が準決勝でボコボコにされたって言っているんですけど。僕は全然ボコボコにした覚えはないですね。で、案の定、決勝(2008年3月16日駒沢体育館、大同特殊鋼39-37湧永製薬)にいったら1点も取れず、でも、ペナルティ入っているから一応、目立っておきましたけど。あの~、みなさん勘違いされているかもしれませんが、1点も獲っていません。僕、そういうことがあるんですよ。大同特殊鋼は特にディフェンスがいいので。いろいろ考えていかなきゃいけないなというのはありますね。
青島:もう、そっちの話にいきたくて、いきたくてしょうがないという感じですね。大同特殊鋼はディフェンスがいいと。
東長濱:大同特殊鋼はディフェンスがいいですね。
青島:わかりました。ちょっとその話はここで止めておいてですね。まあ、いっちゃってもいいんですけども。あの、末松選手と宮崎選手に転機になった試合やゴールをちょっと伺っておかないと。宮崎選手どうですか?
宮崎:転機になった試合というのは、まあ、小学校の頃ですよね。やっぱり、初めて試合に負けたときから一生懸命やりだしたんですけど。思い出に残る試合っていうのに関しては、なかったですかね? ありました? それは、全ての試合に何かしらあるんですけれども。やっぱり一番思い出に残っているのは、その場面もすぐこう、出せるというくらい。この間の再予選ですか。韓国戦ですかね。最初に豊田であった試合のときに、誠からパスをもらったときですかね。あのときが一番印象があるというか。こいつ、滑り込んでボールを獲りに行ったんですよ。その瞬間、コケながら僕に出した一瞬。そこが一番こうなんか熱くなってましたね。その一球の重さというんですか。一番印象的でしたね。
青島:そのプレー、誠は覚えていますか?
末松:はい、えっと、そのプレーは、えっと・・・
宮崎:覚えてないんかい! おまえは。そのプレーはって、オレはすごい印象的だったんだけど。
末松:僕も、言われたらそう答えようと思ってたんですけど。
青島:本当に?
末松:はい。自分がゴールしたんじゃなくて。ルーズボールに飛びつくっていうのは当り前なことなんですけど、ああいう大きな舞台でこぼれたボールに飛びついたときに、観ていたみなさんからワーっていう声があったんですけど。大輔がすごく大きい声で僕のことを呼んでて。もう。なんて言うんですかね。大輔しか見てなかったって言ったら変な感じですね。お前しか見てなかった!
宮崎:えー! って感じだから。
青島:でもお互い、今の声が聞こえたっていうことでいうと、そこのコミュニケーションというか、もうやっぱり以心伝心であって。お互いをこうなんていうか。
宮崎:なんかもう、ボールに誠が飛びついた瞬間に僕も出ていたんで。なので、すごい早かったよね。ボールを拾ってゴールまでに行くの。なんか、高校時代から一緒にやっていたその雰囲気があったというか。誠がバッて獲りに行く瞬間に。
青島:そのすごい華麗なプレーとか、ものすごいダイナミックなプレーとかじゃなくて、本当にルーズボールを拾いに行って出てくるパスのそのシーンなんかもう、とても気持ちがお互い通じたのかね。
末松:そうですね。さっきハンドボールの転機ってあったんですけど。僕、さっきの話なんですけど。大学のインカレの決勝戦で大輔と戦って。僕、キャプテンをやっていたんですけど、そのとき秀作も2年生で試合に出ていて。この坊主は出てないんですけど、それで結果、10なん点差くらいで僕が負けて。本当は僕、大学でハンドボールはやめようと思って。他のことをやろうと思ったんですけど。
青島:そうなんだ。
末松:はい。大学でやめようと思って。でも、インカレで負けたときに、やっぱり大輔に勝ちたい、大輔よりうまくなりたいと思って。やっぱり、このまま負けっぱなしはイヤだって思って実業団に入らせてもらったんですけど。で、実業団でも別のチームで大きい大会とかでも決勝戦とかやるんですけど、全日本では一緒に同じチームでやるじゃないですか。それで、あのああいうプレーが。僕が必死に飛び込んで、大輔が一生懸命走って、気持ちで点を入れてくるっていう。だから、その1点を入れてくれたときに、「ハンドボールをやっててよかったな」ってすごい思いましたね。
会場:拍手
青島:なんかちょっと違っていたら申し訳ないですけれども。宮崎選手と末松選手の話を聞いててね、今思わず拍手をされた方もいるんですけど。一瞬僕が思ったのは、なんかそのときはものすごい大事な試合なんだけど、ふたりは高校生のときの仲間みたいなものが蘇るような、そんなものもあったのかなんて。その時間に戻るみたいな。
宮崎:そうですね。高校時代のユニフォームがエンジだったんですけど、誠は、エンジを着てました、その時は。
末松:背番号が9番でした。
宮崎:高校時代は9番だったんですよね。
青島:そういうのがこうフラッシュバックするみたいな。なんか、そういう感じもちょっとしましたけれどもね。
宮崎:なりましたね。
青島:シーンとしちゃう感じになりましたけれどもね。でも、そういう思いはね。スポーツっていいですよね。どこかにいつもなんかあるし。思わぬところでそういうことを感じたりするとね。仲間の気持ちとかね。
宮崎:やっぱ、おもしろいですよね。
青島:ですよね。さあ、代表ではそうやってチームメイトとして助け合ったり、あるいは競い合ったりということでね、いい意味での刺激を与えながら戦っているみなさんですが。時間もあと15分かそのくらいで。ひとまとめをしなければいけない時間になってきているんですが。いよいよ、お待たせしました。東長濱選手、開幕を前にですね。今のチーム状況はどうだということで。リーグに向かっての話を伺おうと思いますが。もう一度整理しますと、さっきは東長濱選手は両方上げたのかな? 
東長濱:はい。
青島:チームは最高だということで。
東長濱:そうですね。
青島:末松選手、YES。門山選手、両方。宮崎選手、○ということですが。さっき早速、大同特殊鋼のディフェンスがちょっとという話でしたけれども。東長濱選手、どうですか? チーム状況は。
東長濱:本当はそんなこと全然、思ってないんです。
青島:なるほど、なるほど。
東長濱:チーム状況が最高かっていうのは・・・
青島:質問はね、「開幕を前にして今、チーム状態は最高だ」ということですね。
東長濱:どこが最高かわからないんですよ。
青島:なるほど。
東長濱:結構、湧永製薬って圧倒的にディフェンスが強いチームなんですけど。果たして、今のチームが本当に強いのかっていう疑問を持っていて、僕は。かといって、攻撃に爆発力があるのかというとそうでもなかったりして。観ている人たちも「なんで湧永が勝つんだろう」っていう感じになっちゃうと思うんですが、爆発力とかはないです。
会場:笑い
東長濱:そういう感じのチームなんで。どうなんだろうなっていうところですよね。
青島:これはみなさんを煙に巻こうっていう意図がありますか?
東長濱:いや、本当にそんな感じなんです。観てもらったら、わかると思うんですけど。
宮崎:みんな“?”じゃん! 
東長濱:例えば、大崎電気だったら僕の大先輩の大輔さんがいたりとか、車体なら門山がいたりとか・・・
末松:順番的にオレだな。
会場:笑い
東長濱:大同特殊鋼だったら誠さんがいたりとか。でも、湧永では果たしてそれは誰なんだみたいな。そういう選手はいないですよ。え?
会場:東長濱選手!
東長濱:オレ?
末松:というか、僕1個ハッキリさせたいことがあるんですよ。あのですね、最近こう「日本のスーパースター宮崎大輔」、「ハンドボール界のエース宮崎大輔」って、すごいスポットライトを浴びているんですけれども。エースは誰かっていったらですね・・・
宮崎:ここで決めようか。
末松:ここでちょっとハッキリさせた方がいいかな。
宮崎:いいよ!
青島:いいですね。
宮崎:これ、10分で終わる? 
末松:いや、終わんない! 終わる? 明日になっちゃう!
青島:たぶん、ベルコモンズは23時まで大丈夫ですから。そんなことはない。どうやって決めますか? それは。まあ、いいや。話のなかで徐々にね。わかってくるものもあるでしょう。湧永製薬は、不思議なチームだってことですか?
東長濱:不思議なチームになっちゃったんですよ。去年までは本当にディフェンスが強くて。もう何年も連続で失点、退場が少なく、ずっと1位できてたんですけど。やっぱり大黒柱の山口さん(修)っていうすごい選手がいたんですが、彼が監督になっちゃって。
青島:そんな「監督になっちゃって」っていうのも。ちょっと、大丈夫ですか? その発言。
東長濱:本人がいないんで大丈夫だと。ずっと中心でやっていた選手が、大学の先生になっちゃったりして。生まれ変わる時期なんですけど。まぁ、不思議なチームになっちゃいました。
青島:不思議なチームってことは、いろいろなバリエーションがあったり。一本調子のチームじゃないんで、意外になんでも来いっていうことていうのもありますよ。
東長濱:そうですね。だから、例えばボロ負けした後に、ボロ勝ちしたりとか。同じチームに対して。そういうことになってきたりするかもしれないです。
青島:なるほど。よし、ではとりあえず、一端ここまでが湧永製薬の話ということで、また後ほどです。じゃあ、これはもう席順でいきましょうか。続いて、末松選手はどうですか?○だよね? 一応、最高だということですよね。
末松:そうですね。去年、リーグ3連覇。
会場:拍手
青島:出ました! まずそこからね、入らなきゃね。
末松:はい。
青島:リーグ戦1位抜けしても、最後に勝つかどうかというところがね。
末松:総合でもV2。僕、MVPなんですけど。
会場:拍手
青島:ほとんどタイトル総ナメ!
末松:総ナメ、5つ。
青島:得点王!
末松:得点王、フィールド得点王、ベスト7・・・
青島:最優秀選手も、もちろん末松選手。
末松:まあ、大輔よりももらっている。
会場:笑い
青島:この流れで、さっきの質問もわかりますね。エースは誰なんだというね。
末松:今日、その話だと思ってきたんです!
青島:そうなんですね。お待たせしました。いよいよそのへんに。
末松:ちょっとガッカリです。
青島:その末松選手のいるチームの方はいかがですか?
末松:まず、一番大事にしていることはチームワークで。すごいみんな仲良くて。キツイときこそ助け合えるチームだと思います、うちは。ディフェンスもオフェンスもコミュニケーションがよく取れていて、練習量も結構多いですし。まぁ、走れるし、勝てると思いますね。
青島:しかも、湧永製薬の方しか向いて言ってないという。向こう側のチームは関係ないって感じですか?
末松:そうですね。
青島:ここだけでだいたい決まるんじゃないかと。
末松:まぁ、いいんじゃないですか。
青島:見る必要もないというかね。
宮崎:そんなことないですよ!
青島:これ、でも敢えてもう一つ伺っておきたいのは、勝っているチームとか、連覇しているチームっていうのは伊達じゃないっていうか。勝ち方をしていたりとか、大事な場面での落ち着きだとか、いろいろな要素が当然あると思うんですけど。そのへんっていうのは、ますますこう高まってきている? さっきチームワークを一番大事にしているというお話でしたけど。
末松:ちょっと正直な話、勝っていてもそこで一応終わりなので、昨シーズンは。また、新しいシーズンが始まって。実業団選手権(2008年7月30日~8月3日)があったんですけど、どのチームもたぶん今はレベルが同じくらいなんですよ。だから、どこが勝ってもおかしくないんです。おかしくないと思うので、だからこそ気持ちが強い方が勝てるかなって思います。今年はたぶん、すごいシーズンになるんじゃないかなっていう気がしています。
青島:末松選手、意外とこう優しく、きちんと話していそうで、かなり上から目線だなっていうか。そこがまたいいですね。チャンピオンチームという感じでね。さあ、門山哲也選手、いかがですか、チームの方は?
門山:うちはこの間行われた実業団選手権7位ってことで、上4つに入れなかったんですけど。監督がずっといない時期っていうのが長くて。7月まではずっとチームに監督がいなかったんです。チームでまとまって練習というのがあまりできてなかったので。8月に入って合宿もかなり組んでいい状態になってきているので、チームとしてはこれからっていう感じになって、まだ最高まではいってないですけど。9月6日の開幕に向けて、準備はできているかなっていう感じですね。
青島:ご本人はどうですか?
門山:ご本人は、そうですね、本人はこれからじゃないですか。え~っと・・・
宮崎:どうした? パニッパニッ! パニッパニッ!
門山:やはり今、チームが若くなってきて。僕より年下の高智選手(海吏)とか銘刈選手(淳)という新人と組む時間がすごい長くなってきて。僕が一番年上になる時間帯もすごいあるので、今はかなり勉強中ですかね。
青島:宮崎大輔選手、どうですか?
宮崎:今年の大崎電気は、若手と言われている選手が増えてきていまして。昨年とは違ったメンバーで。昨年は岩本選手(真典)、森本選手(彰宏)、佐藤良彦選手がいたんですけれども。あと、豊田選手(賢治)もね。まだ引退はされてないんですけれども、豊田選手は今、どこにいるのでしょう。
会場:笑い
宮崎:そういう選手が抜けてですね、若手と言われている選手が入ってきて、その勢いというのがすごいあって。チーム力とかもそうなんですけれど、やっぱり個人の役割っていうのがすごいできているチームじゃないかなと思います。で、その成果が出たのが先日の実業団選手権。
会場:拍手
宮崎:他の3選手には申し訳ないですけど、いやらしくなっちゃいますけれども、優勝させていただいて。ありがとうございます。
会場:拍手
宮崎:そのときのMVPでしたっけ?
会場:笑い
宮崎:MVP。あとベストなんだっけ? ベスト7ですね。一応獲らせていただいて。ありがとうございます。
会場:拍手
宮崎:過去を振り返るっていうのはあまりよくないと思うんですよ。やっぱりね、今年ですよ、勝負は。
青島:過去に立っちゃうと、留まっちゃいますものね。
宮崎:そうですね。立ち止まらずに、僕はいつも前進というのを考えているので。やっぱりそういう意味では、今年の初ゲーム、大一番の実業団選手権で、チームの方でも個人の方でも結果を出しましたので。
末松:2回目ですけど! それ。よっぽど、過去を振り返ってますよ!
会場:笑い
宮崎:けど本当、チームの方もいい調子で。先程、誠も言いましたけれども、本当に今年はどこが勝つかわかりません、車体以外は。
門山:車体もね、勢いに乗るとね、大同にも7-0でスタートできたりとかできるので。
末松:一発屋だろ! スタートだけ!
宮崎:スタートダッシュが得意なんですよね、車体はね。
青島:もう、みなさん“車体”呼ばわりですか?
宮崎:トヨタ車体ですね。だけど、今年はいろいろなチームが力を入れていますし、やっぱりオリンピック後ということもあって、本当にどのチームも勝ちたいと思うんですよね。そういう意味でも、どこが優勝するのか。僕自身もその実業団選手権で、車体以外とはやったんですけど。大同特殊鋼とは同点(2008年8月1日、大同特殊鋼28-28大崎電気)、湧永製薬とは1点差で僕らが勝たせていただいたんですけれども(2008年8月2日、大崎電気30-29湧永製薬)。本当にどこが勝つかわからないので、絶対に混戦になるのは間違いないので。そこでその1点の大切さという。リーグのなかで勝ち負けを学んでいってですね、最終的にリーグの頂点に立てれるように頑張りたいなと思っています。
会場:拍手
宮崎:勝つのは大崎だ!
会場:拍手
宮崎:誰もこねえのかよ! なんかないの?
青島:残った質問は、「今シーズン、プレーオフで優勝する」と「もっと試合会場に応援がほしいと。サポーターに観に来てほしい」ですが、これはもうみなさんね、きっと同じ思いだと思うので。ただ、東長濱選手だけはもっと見に来てほしいっていうところを△。両方上げていたんだよね。これはどういう?
東長濱:もう既に来てくれている人たちで満足なんですけれども。
会場:拍手
青島:できれば、もうちょっと来て欲しいっていうことですよね。
東長濱:そうです。
青島:さぁ、今もうチームの状況を伺ったんですが、プレーオフは優勝するぞというところでですね。みなさん、もう○は当たり前だし、そういう気持ちで開幕を迎えるわけで。
ただ、YESの札の高さでいうと、末松選手が一番高く上がったかなっていうね・・・あまり意味なかったですね。
宮崎:それ、なんかイヤだな。
青島:本当に? いやいや、どんな感じで上げるのかなって気になったんです。それは別に関係ないですけど。今、チームの状況も伺ったんですが、決意とかですね、こういうところを観にきていただきたいというところを、じゃあ東長濱選手から順番にいきましょう。お願いします。
東長濱:今シーズンは、出だしに大崎電気戦があるんですが、湧永自体は不思議なチームになっちゃって勝てるか負けるかわかりませんが。まあ僕自身もチームを精一杯戦って。3月、とりあえずはプレーオフに進出できるチーム状況にあることが大事なので、まず初戦を頑張りたいと思います。応援よろしくお願いします。
会場:拍手
末松:もう初戦(2008年9月6日横浜文化体育館)が始まるんですけど、ちょっと対戦相手を忘れちゃったんですけど。
門山:チョット、チョット!
末松:あぁ、トヨタ車体。トヨタ車体なんですけど、軽く勝って。
会場:笑い
末松:昨年のチャンピオンチームとして、日本一のチームとしてかっこいいハンドボールをしてブッチ切りたいですね!
青島:ブッチ切りたいと。えっと、じゃあ続いて宮崎大輔選手。
門山:えっ? 順番ですよね。
青島:えっ? じゃあ、トヨタ車体いこう、トヨタ車体!
門山:いや、もううちはチャレンジャーのチームなんで。チームカラーみたいな感じで、「当たって砕けろ!」でやっているので。いつも最後の最後でプレーオフが決まらずにいつもヒヤヒヤしているので、今年はもうすんなりとプレーオフを決めて。そのためには、とりあえず初戦の大同特殊鋼戦に勝って勢いに乗りたいなと思います。応援よろしくお願いします。
会場:拍手
青島:あの、トヨタ車体のみなさんはもちろん、初戦はどことやるかご存じなんですよね?
門山:どことですか? なんか、鉄を作っている会社ですか?
青島:特殊なやつ。
門山:はい・・・だと思うんですけど。
青島:まあ、特殊なチームらしいですよね?
末松:僕が作っていますけど。
青島:いいですね。じゃあ、大崎電気、宮崎選手。
宮崎:初戦、9月7日札幌で試合があります。今、秀作が言っていた不思議なチームほど怖いチームはなくて、誰が打ってくるかわからないチームだと思うんですね。今、うちのチームはそれ以上のディフェンスができるものを持っています。それをまず初戦で出してですね、その勢いでプレーオフ進出を決めて優勝まで上りつめていこうと思います。今年は、今年こそは勝ちます! 応援お願いします。
会場:拍手
青島:今シーズンからは東長濱選手のお父さんが監督を務める沖縄のチームも・・・
東長濱:実は実業団で一戦しているんです。
青島:入ってきますもんね。これはどうなんですか?
東長濱:そうですね、僕は小・中とオヤジに習ってハンドボールをしているので、尊敬はありますけど。僕もなんて言うんですかね、日本を背負ってというか、代表してやっているつもりなので。なるべくなら、スパッと勝ちたいですね。
青島:やりにくかったりしますか?
東長濱:いや、オヤジは選手じゃないんで、別にそういうのは関係ない。
青島:さすがですね! さすが! 選手じゃなきゃ関係ないと。
東長濱:でも、この間の実業団のときに僕が攻めていたら、すぐ横のベンチでオヤジが立ち上がって、僕の方を指しながら指示を出してるんですよ。「コイツにマンツー付け」とか、「ボールを持たせるな」とか。「おまえ、息子やぞ」って。「オレにも決めさせろや! おまえ、息子にパスさせるなってどういうことだよ」って言いながらやっていますけど。
青島:どういう親子関係なの? 大丈夫? まぁ、それはなんとなくそうなっちゃうとね、親子は関係ないですからね。ちょっとここも押さえておきたいなというところでございます。伺いたい話もまだまだあるわけですが、ここからは質問コーナーです。会場で質問のある方?
Q1:今日はゴールキーパーの方が一人もいらっしゃらなくてとても残念ですが。4選手に伺います。他のチームのゴールキーパーでやりづらい人とか、こういうプレーはシューターとしては苦手だということはありますか。
青島:このへんはズバリ言える話なのかどうかわかりませんが、宮崎大輔選手からいかがですか?
宮崎:キーパーとして、今日は本当にキーパーが来てないことが残念なんですけれどね、キーパーで一番イヤなの大崎電気のキーパーですかね。やっぱり、いつも練習をしているので、どういう動きをするかっていうのかわかっていますから。浦和選手(克行)であったりとか、濱口選手(靖)。そういうキーパーが、僕は日本リーグで苦手です。一番いい答え方じゃないですか?
門山:僕は、Honda(Elk)の四方選手(篤)が一番苦手ですね。やっぱり大きいし、経験がすごいあるので、心理状況まで読んでくるんですよね。この間練習試合をしたんですけれども、一本目流しでハズしたんですよ。で、「ヤバッ」て思って、次に左のひっぱりのところを打ったんですがまたハズして。試合後、ボソッと耳元で「おまえ、流しでハズしてひっぱりで打つなんて子供だぞ」て言われたんですよ。読んでるなこの人と思って。苦手ですね。
青島:それをまた言ってくることも戦略のひとつなんじゃないんですか?
門山:いやらしいですよ。
青島:いやらしいですよね。だから、印象に残っていますもんね、特にね。末松選手はいかがですか?
末松:えーっと、トヨタ車体以外は全部苦手ですね。
会場:笑い
青島:なるほどね。今日は徹底したトヨタ車体攻撃。
末松:冗談で。やっぱり、大同特殊鋼のゴールキーパーが一番苦手ですかね。練習中にすごい読んでくるので。
青島:このあたりは、汲んでいただかなきゃいけない発言ですかね。東長濱選手はいかがですか?
東長濱:僕はですね、大崎電気で言うと東選手(佑三)ですね。トヨタ車体で言うと、谷井選手(清二)。大同特殊鋼で言うと東選手(直明)。この3人はやりにくいですね。なので、湧永との試合のときはぜひその3人でお願いします。
青島:・・・ってことは、来て欲しいってことですね。
東長濱:いやいや、違います。苦手を克服しようっていうところです。
宮崎:すみません。今まで出さなかったんですけど、湧永製薬に坪根選手(敏宏)っているんですね。ひとりも出なかったっていうのがね、ちょっと気になりますけどね。
東長濱:あれはうちの3番手です。
青島:なるほど。
東長濱:「あれ」って言っちゃった。
青島:いや、いいんじゃないですか。チームを代表して来ているということで。「ゴールキーパーの方がいないのはちょっと残念です」というお話もいただきましたけれども、次回にまた参考にさせていただききます。よろしいでしょうか。では、続いての方。
Q2:高校でハンドボールをやっているんですけれども、試合前に緊張してしまうので、緊張をほぐす方法とモチベーションを上げる方法を教えてください。
青島:緊張しない方法や、高める方法。
東長濱:プロテインを飲むことです。
会場:笑い
青島:早速、またきましたよ、トヨタ車体イジメ。高校何年生ですか?
会場:高校2年生です。
青島:ハンドボールはいつから始めたんですか?
会場:高校からです。
青島:楽しみだね。素晴らしい選手がいますからね、ぜひ聞いください。まず、プロテインと答えた東長濱選手?
東長濱:僕は基本的に緊張はあまりしない方なんですけれども。そうですね、例えば自分が練習でやっているプレーを思い出して、そのプレーが最高だって自分に暗示をかけることはいかがでしょうか。
青島:末松選手はどうですか?
末松:僕は試合前に、音楽を、ipodを聞いてコーヒーを飲んで。
宮崎:それ、落ちついてるじゃん!
末松:超~リラックス。で、気持ちを落ち着かせて。ただ、大崎電気とやるときは、何もしないです。試合のことしか考えないです。
青島:それはどういう意味ですか? 
末松:やっぱり、大輔に負けたくないので。そのためにやっているみたいなもんなので。
青島:そこはまたさらにモードを上げるというか。まぁ、基本はコーヒーを飲んだり、音楽を聴いたりしてリラックスというようなことですが。では、答えはわかっていますが、一応、プロテインの門山選手に聞いてみましょうかね。
門山:プロテインを飲むこともそうなんですけど。ちょっと試合会場に早めに行って、高まっている緊張感、気持ちがあったら腕立てでもして。ほぐすといいんじゃないですか?
青島:昔、マンガの世界ですけどね。伴宙太でしたっけ。腕立て伏せをずっとやって、力を抜いてホームランを打って・・・ごめんなさい、話が古すぎますよね。しかも『巨人の星』の話だし。
門山:試合の前とかなんで、回数はそんなにやらないですけど。ちょっと刺激を入れにやったりはしますね。
青島:宮崎選手はどうですか?
宮崎:僕はそこまで緊張はしないですけど。例えば、みんなはリラックスするって言ってたんですけど、僕はもっとこう盛り上げちゃう、自分の中で。音楽を聴くのもいいし、誠みたいにオレのことばっかり考えるのもいいし。
青島:すごいもっていき方だよね、今のね。そういう意味じゃなくてだよね、末松選手ね。
末松:そういう意味なんです。
宮崎:そういう意味やんけ。そういう自分の中に1回入っちゃいます、僕は。1回だけ入って、そのイメージであったりとか、どうやってくずしていこうだったりとか。やっぱりその前にね、ビデオとか見てね、あ、DVDとか見てるので、研究をしているから、そのイメージとか、自分は何をすべきかとか、そういうのを目をつぶって考える。音楽を聴きながら、その音楽と合わせて動きながら考えるのもいいし、もっともっと盛り上げてリラックスはさせないです。対照的ですけど。
青島:うーん、なるほど。私なりにちょっと整理させてもらうと、二つの方向性があったと思うんですね。宮崎選手が言うように、もうとことんいろいろ考えて、こうだ、ああだっていうふうに考えて、考える。さらにこうつきつめるのか。あるいは、もうその場に及んだらコーヒーを飲んで音楽を聴いているっていう末松選手も、何も考えないわけじゃないだろうと思うんですけれども、むしろリラックスする方に自分をこう少しおいてみるという方法なのか。でも、たぶん4人の選手のみなさんは、それぞれやっぱり緊張もあり、いろいろな状況もあるなかで、自分にこう向いたことを最終的には取り入れていらっしゃるんじゃないかなと思うから、君の場合は緊張するもよしだし、いろいろやってみて自分流を見つけるところなんじゃないかなと僕なりにまとめてみましたが。でも言えるのは、4人は今はもう代表でプレーをされている素晴らしい選手だけれども、たぶんあなたの歳のときにはきっと同じような気持ちだったと思いますよ。最初からね、余裕かまして出られたかどうかっていう。末松選手はどうですか? あ、末松選手はかましていたかもわかんないね。
末松:いやいや。やっぱ高校生なんで、ハンドボールだけじゃなくて・・・こういうこと言っていいんですかね。
青島:いや、聞く前に言われてもわかんないです。
末松:いろいろな楽しいことがたくさんあると思うので。友だちといろいろふざけてやってみたりとか。勉強ももちろんしなきゃいけない。僕は勉強をしていたので。なので、ハンドボールだけじゃなくて、こういろいろなスポーツもやって欲しいと思うし。
青島:今の話でようやくわかった。「僕は勉強やってたんで」っていうのは、宮崎選手はやってなかったってことだよね。
宮崎:いやいや、僕はやってました。僕もやってましたけどね。でも、高校時代は見せたくて仕方なかったです、プレーを。うちの高校は共学なんですけど、女子は一人もいなかったんですね。
青島:どういうことですか?
末松:いないんですよ、本当に。
宮崎:本当にいないんですよ、一人も。で、ハンドボールをしていたんで、こう男まみれのなかでやってたじゃないですか。やっぱり、県の大会とか行くと、各高校の女の子とか、そのチアガールとかね、こう応援に来てるわけですよ。もう見せたくてプレーを! 僕らのときはずっと連覇していたので、すごい大差で勝ってたんですけど。やっぱね、強さを見せたかったですね、女の子たちに。それが僕、モチベーションでした、当時は。
青島:たぶん、参考にならない話かもわからない。わかりました? でも、今の宮崎選手の話は大事ですよね。
宮崎:そういうのもありで。
青島:「そんなことないよ」っていう目を、今チラッて東長濱選手がしていましたけれどもね。
東長濱:いや、そんなことはないです。
青島:そんなことないですか。ということで、大丈夫? 質問するだけで緊張してるんですかね。
Q1:それはないです!
青島:それはないね! ヨッシャー! 任せたよ次は。時間もなくなってきましたので、ここで一区切りとさせていただこうと思います。
司会:それではですね、最後に各選手からお集まりいただいたファンのみなさまに一言ずついただきたいと思います。
青島:それでは、東長濱秀作選手からいきましょう。
東長濱:僕たち選手、チームを問わず一生懸命戦っていきますので、みなさんも一緒に盛り上げていきましょう。応援よろしくお願いします。
青島:ありがとうございました。末松誠選手、お願いします。
末松:今日はお集まりいただいて本当にありがとうございます。今日はちょっと、あの失礼なことも結構、言っちゃったんですけど。本当はみんなすごい仲がよくて、僕たちがやっぱり今からのハンドボールをドンドン引っ張っていこうと思っていて。みんなでハンドボールをメジャー化にしていこうと思いますので、みなさんこれからもまた応援よろしくお願いします。
青島:末松選手、大丈夫。みんなわかっていますから。
末松:ですよね。
青島:門山哲也選手。
門山:本当に今日はどうもありがとうございました。言葉で言うよりもぜひプレーで、みなさんに示したいと思いますので、ぜひ会場に応援に来てください。本当にありがとうございました。
青島:宮崎大輔選手、お願いします。
宮崎:今日は雨のなか来てくださってありがとうございます。僕たち、本当にこうやってみなさんと一緒にいられる時間が嬉しいですし、幸せです。今後もみなさんと一緒に笑えるように、全日本でもそうですし、大崎電気でもNO.1を取れるように頑張りたいと思います。DVDも発売されますのでぜひ、よろしくお願いします。今後も一生懸命頑張りますので、応援よろしくお願いします。ありがとうございました。
司会:それでは、また大きな拍手で4選手の方々を送り出しましょう。今日は本当にどうもありがとうございました。Thank you very much! 今シーズン、素晴らしいプレーを期待しています。
司会:本当に時間ってなんでこんなに早く進むんでしょうね。
青島:あっという間でした。
司会:素晴らしいファンに日本ハンドボールリーグっていうのは、支えられているんだなっていうのを、今日この2時間のトークバトルでお感じになられたんじゃないですか。
青島:本当にそうですね。オリンピック予選ではたくさんの応援をもらって、選手たちもがんばったんですが、あと一歩届かなくて。でも、次のロンドンに向けてもう始まっていますしね。そのときは国内で盛り上がって、選手たちがドンドン鍛えあって力をつけていくことがまず大事なことだと。今日もそういうお話がいたるところで出ていたんでね。これからのハンドボールはますます楽しくなるなあということですね。
司会:楽しくなるっていう気がしましたね。このぴあトークバトルでハンドボールをフューチャーするのは今回初めてなんですけど。
青島:それも、なんか不思議だというかね。
司会:ぜひまた、2回目のぴあトークバトル・ハンドボールがあったらみなさん来てくれますよね? 
会場:拍手
青島:すごいですね。こういうところで素晴らしい選手のお話を聞けるのを私も本当にいつも楽しみでやらせていただいていますが、特に今日は選手のみなさんからこれからに向けて楽しみなお話をいっぱい聞けたので、これから始まる日本リーグを楽しみに観たいと思いますし。ハンドボールもそうなんですけれども、スポーツ全体が熱く盛り上がっていますよね、今。ファン同士の方が出会ったりということを、こういう場を通じてもドンドン広げていきたいなと思います。他のスポーツのイベントもいろいろな企画されていますので、誘い合って来ていただくとですね、ありがたいのかなということをちょっと最後にお話させていただきまして。最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
司会:ホスト役、青島健太さんに大きな拍手をお願いします。今日はどうもありがとうございました。Thank you very much! 「ぴあトークバトル快楽主義Vol.63 どうなる? 第33回日本ハンドボールリーグ! Supported by ワコールクロスウォーカー」。これにて終了させていただきます。みなさん、本当にどうもありがとうございました。そして、みんなでハンドボールリーグを盛り上げて行きましょう! どうもありがとうございました!

取材・文/CREW  撮影/新関雅士

→前編へ