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ぴあトークバトル スポーツ快楽主義2008 Vol.64「~どうなる!? ナビスコカップFINAL!~」
【 開催日/会場 】 10月21日(月)ホテルセンチュリー静岡
Supported by ヤマザキナビスコ
「Jリーグヤマザキナビスコカップ」決勝戦を2週間後に控えた10月21日(月)。
清水エスパルスから日本代表にデビューを果たした岡崎慎司選手と19歳ながらトップチームで活躍する原一樹選手を招き、
決勝戦への意気込みを地元静岡で開催されたトークの模様を完全版でお楽しみ下さい。

<ホスト>
中西哲生(スポーツジャーナリスト)
1969年、愛知県生まれ。同志社大から1992年に名古屋グランパスエイト入り。1997年に川崎フロンターレへ移籍してからはキャプテンを務め、1999年のJ2優勝・J1昇格に貢献した。Jリーグ通算95試合7得点。現在はスポーツジャーナリストとして「ズームイン!!SUPER」(日本テレビ系)、「サンデーモーニング」(TBS系)「GET SPORTS」(テレビ朝日系)などに出演中。

<ゲスト>
清水秀彦(サッカー解説者)
1954年東京都生まれ。法政大学から日産自動車(現横浜F・マリノス)入りし、MFとして日産の黄金期を支えた。現役引退後は、横浜マリノス、アビスパ福岡、京都パープルサンガ(現京都サンガF.C.)で監督を務めた後、1999年から2003年までベガルタ仙台を率いた。現在はフジテレビ系列を中心にサッカー解説を行うほか、宮城県内でサッカースクールを主宰するなどサッカー指導にも力を注いでいる。

岡崎慎司(清水エスパルス)
1986年4月16日生まれ 173cm/70kg 滝川二高~'05年清水エスパルス加入。'08年北京五輪サッカー日本代表としてメンバーに選出され、'08年7月24日(木)国際親善試合U-23オーストラリア代表戦で代表初ゴールをマーク。その後、フル代表にも初選出され'08年10月9日(木)キリンチャレンジカップ2008UAE(アラブ首長国連邦)戦にスタメンで初出場を果たした。ファンやサポーターに“オカちゃん”の愛称で親しまれている。

原一樹(清水エスパルス)
1985年1月5日生まれ 177cm/73kg '02年、市立船橋高で全国高校サッカー選手権優勝。卒業後、駒澤大学へ進学し、'03、'04年の総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント優勝。'03、'05年はユニバーシアード優勝。'04、'05、'06年には全日本大学サッカー選手権を3連覇し、'05年に関東大学リーグ優勝など数々の実績を持つ。'07年清水エスパルス加入。前線からの守備も惜しまず、スピードを活かした突破力も兼ね備える快速FW。


前編
司会:「ぴあトークバトルスポーツ快楽主義 vol.64 どうなる? ナビスコカップFINAL!」。このイベントは、ヤマザキナビスコ株式会社の特別協賛でお送りします。本日の進行役をご紹介しましょう。スポーツジャーナリストの中西哲生さんです。
会場:拍手
中西:こんにちは。
司会:さぁ、11月1日(土)ナビスコカップFINALの時期がまたやってきましたね。
中西:ちょうど1年前もですね、ナビスコカップFINAL のトークバトル(2007年10月28日、vol.59)をやらせていただいて。そのときは川崎フロンターレ対ガンバ大阪でしたが。
司会:そうですね。中西さん、フロンターレを応援されていて。
中西:見事に負けてしまいまして。
司会:いえいえいえ。まぁ、今年は清水エスパルスが12年ぶりのタイトル奪還なるか!
中西:ねぇ! 楽しみです、本当に。
司会:対戦相手は初のFINAL 進出となる大分トリニータですがどんな戦いになるのか、本当に楽しみなんですけれども。中西さんはどのような形で楽しみにされていますか?
中西:僕はやっぱり、清水エスパルスさん、それから大分トリニータさん、ともに何人かの選手とお会いしていまして。やっぱり、お互いタイトルへの思いが強いチームですので、すごくおもしろいですね。そういう意味で楽しみです。
司会:今日来られている方々も国立(国立霞ヶ丘競技場)に行って・・・
中西:行かれる方も多いんじゃないですか? どのくらいいらっしゃいますか?
司会:みなさん、行かれますよね?
会場:拍手
司会:試合を観に行かれる方にとってもですね、今日のトークバトルは楽しみですよね。
中西:はい、本当に。観るポイントもいろいろ選手が話をしてくれるでしょうし。まぁ、清水 (秀彦) さんもいろいろとお話してくださると思いますので。
司会:普段はあまり聞けない話などもいろいろと出てくると思いますので。
中西:はい。
司会:よろしくお願いします。
中西:よろしくお願いします。
会場:拍手
司会:それでは、本日のゲストをお迎えしたいと思います。フジテレビのサッカー解説でお馴染みの清水秀彦さんです。
会場:拍手
司会:よろしくお願いします。
清水:よろしくお願いします。
司会:昨年に続いて。
清水:昨年と同じで。
司会:ナビスコカップFINAL の前にこういうイベントが開催されているんですけれども。清水さんはどうなんですか? よく来られるんですか?
清水:こっちの方ですか?
司会:はい。
清水:試合の中継で何回か。清水エスパルスは一緒にやった健太(長谷川、清水エスパルス監督)もそうだし、コーチもそうだし、知っている人が何人もいるので。
司会:親近感が・・・
清水:そうですね、すごくあってね。気持ち的には勝って欲しいなと思っていますけれども。
中西:清水さんは当日、テレビで解説されるんですか?
清水:いや、しないです。風間八宏さんです。
中西:じゃぁ、応援席で。
清水:そうだね。
中西:清水エスパルスを応援していただいて。
清水:そうですね。
会場:拍手
中西:いろいろとお話を聞かせていただいて。よろしくお願いします。
司会:今回前半戦はですね、この二人でお送りしていきますので。中西さん、よろしくお願いします。では、また後ほど。それではみなさん、どうぞお楽しみください。
中西:みなさんは早く選手が出てきた方が嬉しいと思うんですけれども。ちょっとその前に、今季のJリーグ、それからナビスコカップのここまでの歴史などを振り返りながら
、前段として少しお話をしたいと思います。まず、Jリーグのことですが、清水さん、全体的に今季のJリーグを観てこられて、今季はこんなチームが良かったなとか、もしくはこのチームはもしかしたらJ2かもしれないなというのはありましたか?
清水:躍進したという意味ではやっぱり名古屋グランパスですよね。名古屋は監督がストイコビッチ (ドラガン) に替わって、今までと違ってひとつのスタイルを貫いて適材適所に人を入れている。ですから、そういう意味では一番目立ったチームですよね。
中西:要するに、今までとはガラリと変わったということですよね?
清水:自分たちのコンセプト、自分たちのスタイル、他のチームと違う何かを出したという意味でね。もうひとつは、清水エスパルスと大分トリニータ。こちらは基本的にマンマーク主体ですね。クラシックと言ったら怒られちゃうかもしれないけど、やっぱりそれで対抗している。勝ち上がってきているということもあるし。勝ちを拾ってきている。それともうひとつは、浦和レッズ。逆にというかね。鹿島アントラーズはそれなりの力を出してるけど、浦和レッズとかガンバ大阪は、力が出し切れてない。
中西:力を出し切れていない原因はどういうところにあると思いますか?
清水:いや、チームのコンセプトがハッキリとしていないんだと思います。対照的に、清水エスパルスや大分トリニータはしっかりしているけど。で、やっぱり川崎フロンターレ。力があるところというと、川崎フロンターレとかガンバ大阪であったり浦和レッズだったり。でも、逃げ切れない。そうしたチームはチームコンセプトが本当に浸透していないシーズンだったような気がします。
中西:鹿島アントラーズは結構、出ている感じですか?
清水:アレしかないでしょ。ボールを獲ったら切り替えを早くして攻め込む、やり方は変わってないですから昔から。役者がマルキーニョス選手とかになりましたけどね。トップにマルキーニョス選手がピョンと出てきてくれるから。
中西:佐々木選手(竜太)も調子いいですし。
清水:それで、やってきたかなという気がしますね。
中西:Jリーグの方は今お話があった通り、ガンバ大阪、浦和レッズ、名古屋グランパス、鹿島アントラーズ、大分トリニータ・・・そのあたりが上にいます。そのなかでACL(アジアサッカー連盟チャンピオンズリーグ)があってね。ACLのタイトルを昨年、浦和レッズが獲ってくれたおかげで、Jリーグのどのチームも世界に通じる道というのが見えたんじゃないですか。今週もACLがありますが、準決勝で浦和レッズとガンバ大阪が対戦するので(2008年10月22日埼玉スタジアム、ガンバ大阪3-1浦和レッズ)どちらかが確実に決勝(2008年11月5日、12日)には行くだろうという状況になっていて、年末のFIFAクラブワールドカップ ジャパン2008(2008年12月11日~12月21日)に出るチャンスをまだ日本のクラブチームは残しているといます。僕は昨シーズンの浦和レッズのACL優勝が、日本のクラブチームに新しい夢を持たせてくれたと思うんです。FIFAクラブワールドカップ ジャパン2008では勝てませんでしたが、これはJリーグのクラブとして新しい方向性が見えて、嬉しかったんじゃないですか?
清水:間違いなくそうですよ。実際に、世界的に観てJのチームがどのくらい力があるのかっていうのは・・・
中西:わからなかったですよね。
清水:テレビでJの試合を観てもね。
中西:世界の強豪クラブには本気では戦ってもらえない。プレシーズンマッチとか、日本に来てやってもらうことはありましたが、実際に本気モードで、タイトルのかかった試合でやったらどれぐらい強いのか、どれくらい力が離れているんだろうかってわからなかった。
清水:尺度というかね。スコアはあまり差がないとはいっても、まだ内容自体はものすごく開いていた。それが「こんなに違うんだ」とかっていうのもわかったし。日本代表も含めて、すごくいい教材になったというか。「まだまだやらなきゃいけない。こういうところをやらなきゃいけないんだ」っていうことがわかった。楽しみもドンドン増えますしね。
中西:去年の浦和レッズを観て、鹿島アントラーズが「絶対、今年は我々がACLを獲りたい」と言ってました。結局は、鹿島アントラーズは獲れませんでしたが。
清水:そうですね。やっぱり、リーグ戦との兼ね合いとかね、選手層であったり、いろいろな部分で問題がありました。世界の強豪といわれるクラブはターンオーバーというか・・・
中西:2チーム分の選手がいますからね。
清水:本当に、どっちのチームが出ても力が変わらないというくらいの選手層を作っていかないと世界では戦えないのかなって感じましたね。
中西:そういう意味では、今シーズンのガンバ大阪と浦和レッズもちょっとACLとの併用に苦しんでいる部分も当然あると。
清水:あんまり替えてないでしょ。メンバーを替えてないから。人がいっぱいいる割りには替えないから、疲労が蓄積しちゃうと思いますけどね。
中西:そういう意味では、今後はヤマザキナビスコカップ、JリーグそれからACL、それらを平行してどう戦うかというのがクラブの課題になりますね。
清水:なるでしょうね。やっぱりそうなってくると、カレンダーの問題だったりね。そういうところまでいかないと、抜本的な改善にはならないかな。ただ「がんばれ! がんばれ!」じゃね、人間ですから。
中西:清水さんは今、ちょっとお休みされていますが、ボチボチ監督にというお話も。僕もいろいろな方から、「清水さんはそろそろ現場に戻るんじゃないか」って話を聞くので。先ほどチラッとお聞きしましたが、やっぱりそろそろ現場に戻りたいっていうのは?
清水:何年も前から考えていますよ。3、4年ですかね。帰りたい気持ちはあるんですよ、本当に。やりがいがある仕事だからね。
中西:そうなったときには、今言ったACLだとかヤマザキナビスコカップとJリーグの併用という、監督の立場として難しい問題が出てくるんでしょうね、きっと。
清水:それを考えなくてはならないのは、強いチームだけだから。
中西:それはそうですけどヤマザキナビスコカップとJ リーグはあるじゃないですか。
清水:そうだね、ヤマザキナビスコカップは違うからね。
中西:話をヤマザキナビスコカップの方に持っていきますと。ヤマザキナビスコカップ自体はここ数年、すごくいいポジションになったなという意識が僕にはあります。「ナビスコカップ欲しいな」って思っている選手やチームは結構いると思うんです。結構、初タイトルがヤマザキナビスコカップというチームもありますし。FC東京とか、ジェフユナイテッド市原・千葉もそうですしね。ナビスコカップはいい価値を持ってきた。しかも、季節的にも。ナビスコカップFINAL は毎年11月上旬に行われていますが、風物詩になってきたかなと思います。
清水:大会としてだいぶ認知されてきたというかね。リーグと天皇杯があって、このヤマザキナビスコカップもビッグイベントになった。それだけのお客さんが入ってやる大会になってきたことは間違いないと思いますね。
中西:特に浦和レッズが、決勝に3年続けて出ましたからね(2002 ~2004年) 。そのあたり、もう浦和レッズはお客さんも多く来ますから。ヤマザキナビスコカップの決勝というのが、満員のスタジアムで、昼間、ものすごくいい雰囲気でやるという感じになってきたんですよね。
清水:そうですよね。本当のファイナルらしくなってきたというかね。去年もそうですし、その前もそうだけど。やっぱり周りの意識もすごく高くなってきているとは思いますね。
中西:歴史を振り返ると、先ほどもお話をしましたが、清水エスパルスが12年振りにこのタイトルに向かうと。ヤマザキナビスコカップに関しては、清水エスパルスはスタートした92年(1992年11月23日国立霞ヶ丘競技場、ヴェルディ川崎(現東京ヴェルディ)1-0清水エスパルス)、93年(1993年11月23日国立霞ヶ丘競技場、ヴェルディ川崎2-1清水エスパルス)と続けて決勝に行って、2年続けてヴェルディ川崎とやっています。
清水:96年もヴェルディ川崎とやってるんじゃなかった(1996年9月25日国立霞ヶ丘競技場、ヴェルディ川崎3(4PK5)3清水エスパルス)?
中西:そうですね。引き分けでPKになって、勝ったんですよね。
清水:そうそう。あの頃の清水エスパルスは非常に強かったというか。こういうトーナメント戦にはめっぽう強かったですから。
中西:強かったですね。
清水:ファイナルに必ずといっていいほど来てましたからね。
中西:天皇杯もそうですよね。僕は92年、まだ現役の選手でしたが。92年って、Jリーグがまだ始まってないじゃないですか。Jリーグがスタートした前年ですけど。ヤマザキナビスコカップはやっていて。
清水:天皇杯とね。
中西:はい、天皇杯と。で、僕は名古屋グランパスエイト(現名古屋グランパス)にいたんですが、チームが4月に発足して9月までずっと試合がなくて、ヨーロッパ遠征とか、いろいろ遠征をしてました。実は、92年の最初のゲーム、ヤマザキナビスコカップがひとつの開幕戦だったんです。ある意味Jリーグの本当の開幕戦というか。そのとき名古屋は、清水エスパルスと対戦したんですよ(1992年9月23日瑞穂球技場)。名古屋グランパスは清水エスパルスに3-0で勝って、すごいいいスタートをきったんですけど、準決勝(1992年10月16日静岡県草薙総合運動場球技場)で清水エスパルスともう一度当たって、1-0で負けてしまった。そのときもディフェンダーをやっていたんですが、決勝に行けなかったです。
清水:清水エスパルスは本当に強かったんだね。
中西:はい。僕は同期が澤登(正朗、サッカー解説者)さんなんですが、結局負けてしまって決勝に行けませんでした。でも、本当に今、清水さんがおっしゃったように清水エスパルスはカップ戦に強いというイメージがありましたよ。
清水:僕は92年とか、横浜マリノス(現横浜・Fマリノス)にいましたけれども、清水でやるのイヤだったもんね。
中西:イヤでしたか?
清水:イヤだったんですよ。あの、日本平(静岡市清水日本平運動公園球技場)に行くとね、やられるような感じがしたよね。
中西:僕らも、本当にいつも負けてました。
清水:あの応援ね。
中西:そう! ゴール裏の2階席の応援。あの降ってくるような声援で、なんか勝てる気がしなくなるんですよ。
清水:本当にそれはありましたよ。応援もキレイだからね、うちの応援よりもいいんじゃないかなって。まとまりがあっていいなぁとか思っちゃったりしてね。
中西:昔はブラジルのスタイルでね。すごくよくまとまった、声の揃った応援でした。
清水:そうそう。
中西:選手にとっては大きな後押しになっていたし。相手チームにとっては「イヤだなぁ」っていう感じでした。
清水:近かったでしょ?
中西:もうスタンドとピッチがすぐでしたもん。
清水:自分もイヤだったなぁ。
中西:聞こえるんですよ。
清水:すごく近くて。
中西:近いですよね。ベンチ側じゃない逆の方は、なおさら近いじゃないですか。
清水:すごいよね。
中西:あっち側に行くのは結構イヤでしたね、スローインとか。近いから何言われるかわからないですから。
清水:やっぱ迫力があった。
中西:迫力がありましたよね。だから、日本平であんまり勝ってないですね。一度ぐらいしか勝ってないと思います。それでも、ベンゲル(アーセン、イングランド・プレミアリーグ・アーセナルFC監督)のときに一回勝ったことがあるかな。2-1かなんかで勝ったことがあると思うんですけど。日本平ではほとんど負けていますね。横浜マリノスもやっぱり・・・
清水:勝っていないと思いますよ。
中西:そういういい雰囲気はサポーターのみなさんが作り出してくれるということですね。
清水:本当ですよ。いいですね。
中西:先ほど、大分トリニータがかなり怖そうだというお話が出ました。堅いですからね。
清水:堅いというか、まぁ堅実というかね。そういう言葉が当てはまるようなチームだと思います。
中西:そのあたりが、どういうふうになるかということを選手を呼んでお話を伺っていきたいと思います。そろそろ、みなさんご期待の選手をお呼びしましょう。
司会:それでは、早速ゲストの選手をご紹介させていただきたいと思います。みなさん準備はOKですか? では、大きな声で選手お二人をお迎えください。清水エスパルス、バックナンバー23、岡崎慎司選手。そして、19、原一樹選手です。
会場:拍手
司会:岡崎選手はトークショーはよくやるんですか?
岡崎:いや、全然話はベタな方です。
中西:そうでしたっけ? 口ベタじゃないじゃないですか!
岡崎:呼んでいただけないんです。
司会:では、今日が初めててですか?
岡崎:いや、2回目とか。3、2回・・・3回目くらいですかね。
中西:3、2回?
司会:みなさん、楽しみにしているので話を聞かせてください。お願いします。
岡崎:お願いします。
中西:拍手とかあった方がいいですね?
会場:拍手
中西:ドンドン、精一杯お願いしますよ。
司会:そして、原選手。 トークショーとかはどうですか?
原:本当、初めてで。
中西:初めてですか?
原:3、2回目・・・
会場:笑い
司会:うまいですね。年齢的には、どちらが上なんですか?
岡崎:一樹さん(原)が上です。
原:はい、僕の方が2歳上です。
司会:今日はちょっと原さんが岡崎選手をリードして。
岡崎:お願いします。
原:お願いします。
司会:ここからはこのメンバーで聞いていきますので。それでは中西さん、リードよろしくお願いします。
中西:さぁ、それでは今からお話をしていただきます。Jリーグの話も出ましたし、ヤマザキナビスコカップの話も出ました。原選手はヤマザキナビスコカップとか、昔から観てました? 
原:ビデオとかで何度かは観たんですけれども、ナマで観た記憶はたぶんないと思います。
中西:96年のときは何歳なんですか?
原:96年・・・
中西:今から12年前ですね。
原:小学校6年生かな。
中西:ということは、岡崎選手は4年生ですか?
岡崎:そうっすね。
会場:笑い
中西:96年というと12年前なんですけど、やっぱり小学生以下の子供ってあんまりスタジアムに観に来ないじゃないですか? そんな小さい子供たちが今、ヤマザキナビスコカップの決勝を戦うって、なんか歴史を感じますね。
清水:本当にそうですよね。
中西:そんなに経っちゃったかな、みたいな。
清水:そうですね。清水エスパルスの藤本淳吾選手のお父さん(藤本貢壽、横浜栄FCアシスタントコーチ)と一緒に僕、サッカーやってたんですからね。
中西:清水さん、藤本淳吾選手のお父さんと日本リーグでやってたんですよね。
清水:お父さんはあんまりうまくなかったけど。
会場:笑い
清水:子供は随分と成長したなぁって。
中西:お父さんは右サイドで縦にガーっといく選手で、あんまりテクニックじゃなくてスピード系だったとおっしゃってましたけど。
清水:この間藤本選手と会ったので、ちょっと話してきましたけれどもね。「お母さんに似て良かったね」って。
中西:それは・・・でも、やっぱりお父さんはそういうタイプじゃないから、息子にはテクニシャンになって欲しかったんじゃないですか?
清水:それもあるかもしれないですね。やっぱり、自分にはないものをね。
中西:原選手のお父さんは何をされているんですか? サッカー選手ですか?
原:いや、全然。普通にサラリーマンで。昔は、陸上の方を少しやっていたみたいで。
中西:じゃぁ、足が速かったりして。
原:そうですね。それを譲っていただいて。
中西:譲っていただいて・・・ね。岡崎選手は?
岡崎:僕はアレですね、吹奏楽部。
会場:笑い
中西:誰がですか?
岡崎:お父さんです。
中西:お父さん、吹奏楽部?
岡崎:はい。
中西:出会いというのは・・・
岡崎:いや、野球をやめて吹奏楽部に入ったと言ってました。スポーツからそっちにいったんです。
中西:子供の頃はお父さんとはキャッチボールとかしたの?
岡崎:そうですね。キャッチボールをしたり、サッカーもちょっと一緒にみてもらったり。
中西:え? サッカーもお父さんやってたんですか?
岡崎:やってないけど、なんかボールを投げてもらったりね。手伝ってもらって。
中西:僕は3年くらい前、岡崎選手と一緒にサッカー教室をやったことがあるんですよ。そのときは失礼ですけど、まだ試合に出ていなかったですよね。
岡崎:はい。
中西:全然試合に出られなかったんですよ。で、僕と井原(正巳、U-22日本代表アシスタントコーチ)さんと、えっと・・・
岡崎:村松(潤、水戸ホーリーホック)さん。
中西:そう、村松さんと僕らでやったんです。エコパ(静岡県小笠山総合運動公園スタジアム)でしたっけ? エコパのサブ・グラウンドですよね。僕も井原さんも、いろんなチームとサッカー教室をやってたんですが、岡崎選手ほどみんなを楽しませようとする選手を見たことがなくて。社交性もある選手で。「僕は“オカちゃん”て言います! 僕のこと、“オカちゃん”って呼んで、今日は楽しくがんばりましょう!」みたいな感じで。僕と井原さんはすごい感心していたんです。「まだ試合に出てないけど、がんばってね」って、僕も井原さんも言って。覚えているかわかんないですけど。帰りに僕と井原さんと二人で話をしてて。「アイツは絶対に来る!」って言ってたのを覚えてますね。井原さんも、「岡崎選手は絶対によくなるよ」って。なぜかっていうと、サッカー選手って、清水さんもいろんな選手を見てこられたと思うんですけど、例えば、やんちゃな選手もたくさんいます。でも最後はやっぱり人間的に器が大きかったりとか、社交性があったりとか、そういう選手がうまくなっていることってあるじゃないですか。
清水:特に、前の方の選手はね。こういう感じの方がいいのかもしれない。
会場:笑い
中西:もう代表にも選ばれて、大変なものですよね。
岡崎:そうっすね。
会場:拍手
中西:どうですか? 代表選手ですよ? 3年前は試合に出られなくて、僕とサッカー教室をやってた選手が。誰も岡崎慎司を知らなかったわけですよ。でも、今は世の中の人はみんな岡崎慎司を知っていますよ、サッカーを知っている人だったら。
岡崎:そうですね。
中西:「オカちゃんで~す」とかって、監督に言ったんでしょ?
岡崎:もう勢いで。
中西:どうですか? 代表に選ばれたときは?
岡崎:いや、まぁとりあえず、オレが・・・
中西:なんで足かいてるの!
会場:笑い
岡崎:「オレが代表か?」みたいな感じでしたね。一番トップレベルのところじゃないですか。ビックリしましたね。
中西:ビックリしました?
岡崎:はい。思ってもいなかったんで。
中西:でも、原選手、やっぱりチームで観てても結果を出してたじゃないですか?
原:はい。
中西:今は結果を出せば代表に選ばれるんだっていう風潮が、世の中にも、選手の中にもあるし。観ていたら、代表に行くような勢いを持っていると思いませんか?
原:そうですね。北京オリンピックに行ってスゲープレーをしたわけじゃないと思うんですが。帰ってきたら、自信をつけてて急にうまくなって。そこからもっともっと自信がついていって。だいぶたくましくなってきたなと。
会場:拍手
中西:やっぱり、北京オリンピックに行く前と帰って来てからでは変わりました?
原:全然、変わったと思いますね。
中西:自分でそういう意識とかありますか?
岡崎:そうっすね。いや、でもどうですかね。正直、こぼれてくるっていうのはありますね、ボールが。
中西:自分のところに?
岡崎:はい。
中西:インスピレーションで動いているところにこぼれてくる?
岡崎:そうっすね。そこにいられるというのはありますね。
原:相手をよく観てますね、クサビを出す前とか。
岡崎:あんまり考えてないけど・・・
会場:笑い
中西:せっかくいいこと言ってくれてるのに!
岡崎:ちょっと慣れないんで。こんな序盤から褒められるの。
会場:笑い
原:大丈夫だよ! 後で落とすんだよ!
岡崎:いつもけなされている感じだから。
原:後で落とすからいいんだよ!
岡崎:どう対処したらいいのか。
会場:笑い
中西:でもね、本当に今、原選手が言ったように、確かにクサビが出る前に一回ディフェンダーを抑えるようになったんですよ。オリンピックの前とかは、結構余裕がなかったじゃないですか。よく倒されて。北京オリンピックに行ってどうでした?
岡崎:いや、判断とか速くしないと、ちょっと迷っただけでガーって来られるじゃないですか。その辺りを直さなきゃいけないなっていうのはありましたね。
中西:じゃ、原選手が言ったような、ボールが来る前にディフェンスを観て、ちょっと軽く抑えるとか、そういうプレーがきっと知らず知らずのうちにできるようになってたんじゃないですか?
岡崎:抑えるというのは、考えてますね。
中西:清水さん、やっぱりそういうふうに一度でも世界大会を経験することによって選手がパッーっと・・・
清水:なりますね。気がついたってことがね。彼はそんなに大きい選手じゃないから、そういうほんのちょっとした工夫とか、そういうことをしていかないと球を取られてしまうし。大きい選手だったら、全然そんな工夫をしなくても大丈夫なことはいっぱいあるけど、それは気がつかないわけね。そういうレベルの高いところで、「獲られちゃうな」ってことがわかった。だから、手を使うとかっていうことになった。そういう意味では、本当に北京オリンピックが終わって帰ってきて、僕も全くといっていほど変わったなと思ってました。随分うまくなったなと感心しましたよ。北京オリンピックでは負けたけれども、いい経験というかね、本人にとっては。たいしたもんだなって。
中西:でも、悔しかったでしょ?
岡崎:そうっすね。目標があったので。とりあえず、みんなは「決勝トーナメントに行く」みたいな感じだったんですけど、僕、「金!」って言ってたんです。
会場:笑い
中西:いや、悪くないですよ! 
岡崎:そうなんですけど、帰って来て雑誌を見たら、「目標、金!」って書いてあったんです。でも3連敗してるから、「何、言ってたんだコイツは」って。恥ずかしさが、やっぱり。
中西:でも、常に上を目指していくっていうのは悪いことじゃないし。選手としてはいいことだと思います。
岡崎:でも、情けない感じが。無力感というか。何もできなかったなみたいな。
中西:だから、もっとがんばらなきゃいけないんじゃないですか。
岡崎:はい。
中西:原選手、観ていてもがんばっている気がします?
原:はい。常にがんばっているし。
岡崎:ちょっと!
会場:笑い
岡崎:そろそろやめましょうよ!
中西:僕は清水さんもおっしゃっていたように、変わったなって思いました。ゴール前にいる時間が長くなったんですよ。なぜかというと、1コ速くなった。つまり、さばいてからゴール前に出るわけですけど、それが速くなって、ゴールエリアの幅にいる時間が長くなったんです。さっき、「僕の近くにこぼれてくる」って言ってましたけど、こぼれてくるのが見えるんですよね。やっぱり、さばいて、速くゴール前に行かないといいポジションが取れないですから。それと、速くゴール前に行こうというので、速く帰って来れているというのもある。いい選手って速めにさばいて余計なことに力を使わない、ある程度使わないで、速めにゴール前にいい形で入ってくる。そうすると、予備動作を1コ多く入れられるわけじゃないですか。そういうところに余裕が出てきたと思うんです。プレーがブレておかしくなったと思ったら、そういうところから直すっていうことも覚えておくとよくなると思いますよ。
岡崎:はい
原:「ありがとうございます」じゃないんだ?
岡崎:「ありがとっす」
中西:原選手と岡崎選手のツートップ。この二人で組んで、僕は噛み合っているなという感じがしたんですが、どうですか? 試合をやっていて、やりやすかったんじゃないですか?
原:そうですね。オカはボールをこぼさないし、結構動くんで。オレも動いて自分のペースを作りたいし。やっぱり、パッと観たときに、なんとなくわかるし。
中西:結構近くにいますよね、二人とも。
原:そうですね。関係がいい感じで。「抜けるよ。裏抜けるよ。引くよ」っていうのが。
中西:それは口に出して言ってるですか?
原:いや、パッと見ですけど。オカの場合は、目が小さいんであんまよくわからないんですけど。
会場:笑い
岡崎:そういうの! そういうの!
中西:そういうのはいりません。目が小さいの?
原:そう。
中西:なんかね、重なってないじゃないですか。
岡崎:いや、動いてくれるから、後ろで。先に動いた方と逆の動きをしてくれるのが速いので。一樹さん、動きだけは速いので。
中西:速く動く選手ってラクですよね。
岡崎:そうっすね。
中西:特に、ゴール前の展開が。原選手は、裏抜けばメチャクチャ速いですからね。取った瞬間に。スタートがいいし。そうすると、その空いたスペースにスポッと入っていけばゴールを決められる。それで関係性がいいんでしょうね、やっぱり。
原:お互い必死だから、結構気持ちが伝わるし。やっぱり、アイツががんばってるから、オレもやんなきゃっていう気持ちもすごく強いし。
中西:岡崎選手の方が歳下ですからね。
原:そうですね。やっぱ、引っ張っていきたいけど、引っ張ってもらっているというのはあると思います。
会場:笑い
中西:この間(2008年10月18日日本平スタジアム、清水エスパルス2-0川崎フロンターレ)もね、1点目は原選手が左側から突破してクロスを上げて、岡崎選手が折り返して、枝村選手がゴールしましたが、あぁいうのが一番いい形じゃないですか? 
岡崎:あれはそうですね、一番でした。
中西:川崎フロンターレとの試合では、全員でポジションの話はしてたんですか? 裏を抜けて、やっぱりどっちかサイドに開いて、真ん中で最後に勝負するっていう。
原:相手は前がかりになるので、ゴール前のスペースだったり、ボランチとディフェンスの間が空くということは監督の方から言われていて。まぁ、そういったなかで裏を取りたい。最初の時間帯で、相手にコーナーキックを取られたり、結構攻められていたので。
中西:そうだね、序盤はちょっと取られてましたね。
原:でも、1回ひっくり返せばうちのペースも来ると思ったし。やっぱこうスペースがあったので、どうにかいい形で全体を変えられて。エダ(枝村匠馬)がニアに入って、オカがそのまま入るかなって思ったら、いい形で逃げたので。
中西:逃げたんですか?
岡崎:そうですね、一応、はい。
会場:笑い
中西:一応じゃないでしょ?
岡崎:一応じゃないですけど、エダが来たから逃げてみた。いいところにいてくれたんで。
原:すごくいい動きで。
中西:それも見えてたんですか?
岡崎:そうですね、まぁ余裕もあったし。引いた後は。
中西:そうですよね。結構空きがありましたもんね。いいコースでした。
岡崎:それでまぁ、本当にあそこに行くとは思わなかったですけど。
中西:でも、素晴らしい動きじゃないですか?
原:いや、ちょっとオカちゃんにとっては・・・
岡崎:そうですね。チョイ高ぐらいでしたね。
会場:笑い
岡崎:折り返してからは全然。
中西:完璧な折り返しで。
原:打つかなって思ったら、しっかり中を観てましたもんね、オカが。
中西:あれは見えてたんですか?
岡崎:エダが見えたというのもあるし、折り返ししかなかったというのが。
清水:体勢的に厳しかった?
岡崎:体勢的に厳しかったんで。
中西:そのままいいペースでしたよね。清水さん、この二人の関係性というのはやっぱりいいですよね?
清水:速いからね。相手にとってはイヤですよね。二人とも速いから、ひとりが引いて、もうひとりに攻撃されると、どうしても前を下げないといけない。川崎フロンターレはスリーバックでやっていると、サイド使われることが一番イヤなわけですから。そこにスピードある選手がいるとね。入れられた点なんか、まさにそれですからね。つっかけられちゃって。もうつっかけてるときって一番、本当にいいプレーをするからね。だから、あぁいうふうに崩れるし。崩し方がキレイですよね。今、ノってるかなって感じですよ、この二人はね。
中西:それで2点目はどうでしたか?
会場:笑い
中西:2点目はどうなの? 岡崎選手からすれば「オレの点じゃねぇのかよ!」みたいな。
岡崎:正直、オレが決めたと思ったんですよ。
会場:笑い
岡崎:「入った!」って喜んだのも、自分の点やと思ったから喜んだんですけど。
中西:他人が入れた点じゃ喜ばないのか!
岡崎:いや、とりあえず、自分かなって思って。で、一樹さんが寄って来たんで。
原:そうっすね。
岡崎:「オレ、触っちゃったよ!」みたいな。
会場:笑い
原:あんまりハッキリしてなくて。オレはオフサイドかなって思っちゃったんで。オカの点だって言ったんですけど、触ったのがバレちゃって。
会場:笑い
中西:試合が終わってから気づいたんですか?
原:いや、オレが触っていたのは気づいてたんですけど。
中西:そうですけど。
原:記録が変わったから。「アレ、2点目は原になってる」って。
岡崎:オレじゃないのかって。僕も、一樹さんが触ったって言ってたから、どっちの点なんだろって思いながら試合をしてました。
会場:笑い
原:そんなこと思わないで集中しろ! 試合に集中しろ!
岡崎:どっちだろうという感じで。
中西:だって、ぶっちゃけ、触らなくても入ったでしょ?
岡崎:いや。まぁ、でも、あそこにいるっていうのが大事ですからね。
中西:謙虚ですね。
原:気を使ってるんじゃない?
中西:僕はあの角度だったら触らないよ!
原:微妙に思ってたんですけど。
岡崎:まぁ、そうっすね。本当は触らなくても入った。
中西:そういうところを見てても、二人の関係性がすごくわかって、すごくいい関係なんだなと思いました。お互い、やっぱりどうなんですか? 普段は仲いいんですか?
岡崎:え?
会場:笑い
原:「原くん」と「岡崎くん」ですよ。
中西:どうなんですか?
岡崎:まぁ、普通に。そうっすね、一樹さんはやっぱりワイワイしている、なんか。
原:いや、お前もしてるよ!
会場:笑い
岡崎:でも、チームでワイワイしているときは、結構一緒にいますね。
原:いますね。オレは寮で、オカは結婚してるんで。普段はそんなに一緒にご飯とかは行かないですけど。休みのときとか、「一緒に遊びに行こう。呑みに行こう」とか。それはありますね。
中西:そういうときは、他に誰か一緒にいる選手とかはいるんですか?
原:そうですね、オレは寮生ですね。すごいみんな仲がいいので。駒澤大学からずっと一緒の廣井(友信)だったり、後輩だと辻尾(真二)。あとユースの頃からでいうと長沢駿、真希(山本)とかもですけど。本当に寮生みんなで。みんなほとんど予定がないので。
中西:予定ないんですか?
原:オフのときは、たいがい予定はないので。
中西:オフは何やってるんですか?
原:最近流行ってるのはゴルフとか。
中西:ゴルフ?
岡崎:そんなにやってないじゃん!
原:最近やろうかなとか。ボーリングとかもみんなでよく。
中西:ボーリングですか?
原:はい。みんなで行ってワイワイやって。で、ご飯食べるとか。そういうところですね。
中西:ゴルフ、清水の選手みんなやりますよね?
岡崎:結構。日本平が近いんで。晴れた日なんかは。
中西:ノボリ(澤登正朗)とかも、ゴルフ、メチャクチャうまいですよね?
岡崎:うまいですね。
中西:ハンパなくうまいですよね。僕も結構ゴルフやるんですよ。真田(雅則、ジェフユナイテッド市原・千葉GKコーチ)さんとかもね、昔のゴールキーパ-。で、もっとほかにないんですか?
原:あとは本当にもうほぼ寮で。寮で過ごしていることが多いですけど。たまにいい天気のときは、出かけようかなと。
中西:岡崎選手は何してるんですか?
岡崎:僕はまぁ・・・
中西:奥さんと?
岡崎:奥さんと買い物に行くとか、映画とかですね。
中西:家族サービス?
岡崎:そうっすね。もう子供もアレなんで、お腹を摩ったりします。
会場:笑い
中西:いつ生まれるんですか?
岡崎:1月1日なんですよ。
中西:えー! 予定日が?
岡崎:予定が。ズレたりすると思うんですけど。
中西:1月1日かもしれないじゃないですか。
岡崎:そんな、わかるんですか?
中西:いや、僕は分からないですけど……、医者じゃないから。いや、でも子供が生まれるから準備とかね。
岡崎:そうですね。
中西:清水さん、僕は多分この二人はいい関係なんじゃないかなとは思いますけど。
清水:本当にピッタリ合っている感じがするからね。いいんじゃないかと思いますよ。で、先ほども言ったけど、大分トリニータもスリーバックでしょ。前には強いけど、後ろはそんな速くはないわけだから。そういう意味でも、大分トリニータにとっては一番イヤな組み合わせだから。そのままいった方がいいと思いますね。
会場:拍手
中西:大分トリニータはどうなんですか? お二人は。岡崎選手、どうですか?
岡崎:大分トリニータは守備が強いなっていう。
中西:当たり前な感じで。
岡崎:当たり前な感じで。やった感じがやっぱ、強かったし。そうですね、やっぱ森重選手(真人)とかもやってるんで、一緒に。
中西:やってますよね。
岡崎:森重選手が対人に強いんで。イヤやなっていう感じはありますね。
清水:森重選手はやっぱり人に強いんだ。
岡崎:そうですね。
原:前回(2008年8月9日九州石油ドーム、清水エスパルス2-2大分トリニータ)、大分の方でやらせてもらったときに、たぶんオカはオリンピックでいなかったと思うんですけど。そのときは、ディフェンスが強いっていうイメージがすごいあったんですけど。でも、和道(高木)さんがいいボールをくれたんですけど、1本のパスで裏取れて、先制点が獲れたっていうこともあったし。サイドでも割とキープできたり。前半で飛ばしすぎて、後半ちょっと相手にボールを回されるというシーンがあって、そこで失点しちゃったんですけど。前半なんかは特にサイドから攻めたり、ヤジ(矢島卓郎)さんとだったんですけど、一緒に縦の関係でいたり、引き出したり結構できたと思うんで。それを90分持続しなくちゃいけないというのはあるんですけど。だから、「大分トリニータはディフェンス、ディフェンス」って言うけど、やっぱり清水エスパルスのサッカーをしている限りは負ける気もないし、負けるとも思わないなぁって。
会場:拍手
中西:頼もしいですね。清水さん、あとは僕が最近すごくいいなと思っているのは枝村選手なんです。彼は一皮むけた感じもしていますし。あのトップ下っていうポジションが合っていますよね。点を獲るというのが彼にいいのかなって思うんです。
清水:ボランチをやっていた試合もあったし、いろいろやったけどね。トップ下に向いている選手だなとは思います。それもね、やっぱりあの、彼らもそうなんだけれども、長谷川健太監督が我慢をして使ったということでしょう。秋が近づくにつれて、みんなちょっとパワーが付いて良くなったなと、そんな気がするのね。今のトライアングルは、この二人プラス枝村選手でしょ。前線はもう間違いなくいいなと思いますよ。だから、それも監督の我慢があったからこそですね。
中西:長谷川健太監督、我慢してたんですか?
清水:かなり文句言ってましたよ。
会場:笑い
清水:この二人には。
岡崎:どう答えればいいですか?
中西:なんで長谷川健太監督・・・長谷川健太監督と清水さんはずっと横浜マリノスっていうか、かつての日産自動車でやってたので。清水さんが先ほどもお話しされてたんですけど、ブラジルに二人で3ヶ月間も行ってたこともあるらしいんですよ。だから、長谷川健太監督のことを本当によく知ってらっしゃるみたいで。
清水:そうですね。去年から二人で話してたんですけど、「前の方だけ固まってくれたら優勝を狙えるな」って。それでまぁ、「原とか岡崎とか矢島とかいるしね、みんな伸びてきたんじゃないの」と話をしてたわけ。でも、最初のうちはうまくいかないから、とっかえひっかえだったでしょ? 
中西:そうでしたね。
清水:だから、「苦労してるな」って話したんですよ、また。そうしたら、長谷川健太監督が「自分はもっと伸びると思ってた」って。「ガーッといくと思ってたけど、なかなかボーンと出てこない」と。
中西:この二人は何も言えないですね。
会場:笑い
清水:今ね、だからよかったなと思って。ガーッと、北京オリンピック終わったら急によくなったから。やっぱ、こういう人たちが育ってきて力を出し始めてきたからね。よく我慢しましたよ。長谷川健太監督は嬉しいと思いますよ、本当に。さっきも言ったけど、伸び盛りだから今。この勢いでガーッと行っちゃった方がいいと思うんだよね。ドンドン試合に出て、力をつけて。
中西:そうですね。やっぱ試合に出て。今はどうですか? 枝村選手と一緒にプレーして。やりやすいですか?
岡崎:そうっすね、ボールを受けてくれるんで。
中西:ボール、受けてるよね。
岡崎:近くにいてくれるし。ゴールに向かっていくんで、エダも。なんかやりやすいですね。出したらそのままいってくれたりするんで。
中西:あとは、枝村選手じゃなきゃできないプレー。落として入ってくるじゃないですか。点を獲る感覚を持っている選手ですよね。
原:三人でカウンターでもいけると思うし。やっぱ三人が近くにいるんで、当てて落として三人目でも勝負できるし。オレらが引いたときにエダが抜けてくれたりもするし。
中西:縦のポジションっていうのもありますよね。
原:すごいし、どこでも受けられて。体の使い方もうまいし、獲られないので。本当にすごい頼りにして。やっぱ三人でやっているというのは、今あると思います。
中西:あとはその大分トリニータの守備なんですが、原選手は、今の大分トリニータでも崩せるという感覚はあります? 
原:そうですね。やっぱ強い、前に強い。ヘディングが強いというのはすごいあると思う。でも、うちのアオちゃん(青山直晃)、和道さんなんかは、一緒に紅白戦をやってたら・・・
中西:強いですからね。
原:そういうのを考えても、いかなくちゃいけないとか、ドンドン勝負しなくちゃいけないと思うし。サイド抜けたり、抜けても取られなかったりとか、ドンドンドンドン勝負していきたいなって思います。
中西:今年は序盤、あんまり良くなかったという話が出ましたけど、うまくいかなかった理由が何かあったんですか?
清水:結果がなかなか出なかったよね。
岡崎:結果、出なかったですね。なんなんですかね。よくわかんないです。

取材・文/CREW 撮影/新関雅士

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